王都の民にお披露目だ
翌日 実家から3人で王都に向かい 王様に会いに行った上空から見ると まだまだ人が多く見える まったく暇な人が多い これから 王様と一緒に演説をしてどれだけ減るか さて そろそろ王城の門が見えてきたヘリを降ろしますかね ヘリを降ろすと騎士の一人が走ってきた
「何事だこれは!!??王城の門の前にこんなものを停めて 許されると思っているのか?」
その後ろからもう一人騎士が全力で走ってくる そして最初に来た騎士の頭を全開で殴っている
「リーサ様 この者は最近騎士になったばかりの者でして どうかお許しを」
「知らなかったんじゃ仕方がない これから気を付けてくれればいいさ」
「ありがたきお言葉 感謝いたします」
「お前も今すぐ謝れ この方は王都ラファージャの大公閣下なのだぞ!!」
「へっ?今何と?」
「だから大公閣下だ 死にたくなかったら 今すぐ謝れ」
「知らぬ事とは言え 申し訳ありませんでした」
「いやいや 気にしないで良いよ そして私は変わった乗り物に乗ることが多い それこそ今までに見た事もないようなものだ だから門で騎士をするなら 慣れてくれないかな? 例えばこんな物や こんな物などだ」
そういって大型輸送ヘリや 2階建てバス 装甲車などを出してみた さっきの騎士は口を開けっ放しでボーっとしている そうして隣にいる騎士が頭を下げさせている それにしても 最近・・・大公になってからかな?喋り方が少し変わってきた気がする 偉そうなんではないんだが なんか 喋り方にもきを付けないとって思っているみたいだ 自分では意識しているつもりはないんだけど なんか口調が変わった気がする 自分を偉そうに見せるために背伸びでもしているのかなぁ そんな自分は嫌だなぁと思いつつ 王様のいる 神殿に向かう 朝のこの時間は神殿でお祈りタイムだ
「王様 お祈りの途中に申し訳ありません 一つご相談したい事がありまして」
「巫女殿の話ならいつでも聞きますよ」
「巫女殿は止めて下さい 恥ずかしいです」
「ははは これは失礼 リーサ殿 私の中では神の巫女として常に信仰の対象なものですから」
「神様だけでなく 私も信仰されていたのですか? 私はあくまで神様の言葉を伝えるだけの巫女ですから 信仰などはなされないで下さい そうだ今度この神殿に神様の像を立てましょう その方が王様も祈りやすいのでは?」
「それは良いですな 私も常々神様のお顔などを想像していたのですが どうにもはっきりしないので リーサ殿が像を立てて下さるのであれば 神の御姿を確認することができます」
「では 早い方が良いですね 今ここで 神様の像を立てましょう きっと神様もお許し下さるでしょう」
そして 神殿の中央部分に神様の像を練成する もちろんあの薄絹の衣を羽織った状態だ 大事な突起が二つ・・・何となくそうかなぁって想像できるくらいにしておく 普段の服装では完璧に突起が見えているのだが あまりエッチな感じじゃない方が良いだろう そして神様も恥ずかしくないだろう 出来上がった像を見て王はこれが今まで祈っていた方の姿なのですね お顔も美しいと大評判だ
「これが神様の御姿です これからはこの像に神の御姿を重ねてお祈りしてください」
「はい ありがとうございます わたくし感動で涙が溢れてきました」
「それは良かったです それだけこの像が 神様の御姿に近く作れた証でしょう」
「はい そうですね これからも毎日の御祈りを欠かさずに この国の繁栄を願いたいと思います」
「今頃神様も喜ばれている事でしょう では 王様わたくしの話を聞いていただけますか」
「はい それはもちろん 私に出来る事でリーサ殿の頼みなら何でも 叶えましょうぞ」
「それは ありがとうございます 実は私が作った聖剣が問題になっておりまして」
「ああ それは私もジョルジュ大臣から聞き及んでおります 何でも人の言葉を話す聖剣とか? しかもそれを求めて世界中から 人が集まってきているとか」
「はい そうで御座います 町中で聖剣を打ったものを探し遂には学校にまで来る始末 ほとほと困り果てております」
「それは お困りでしょう?」
「はい 私は聖剣を作り世のみだれを治そうとしたまでの事 このような大事になるとは思ってもおりませんでした」
「リーサ殿は今後も聖剣を打たれるのですか?」
「それが私の定めなれば・・・」
ドワーフだから打ちたい欲求が止められないとは 決して言えない
「それであれば 仕方がありませんな 王都の民達の前で大公であることを明かし 更には聖剣を打った本人である事も明かし エルドーラでの魔物の氾濫スタンピードを一瞬で始末した 紅蓮の少女である事も表明致しましょう その上でリーサ殿に手を出した場合は我が王都ラファージャを敵に回したことになると皆に伝えるのです」
「それでこの騒ぎは収まるでしょうか?」
「これで 収まらないのであれば その国と戦争です まぁ我が王都を敵に回すようなものはおりませんがな」
「戦争は困りますが 敵に回すような者がいないと言う言葉には安心いたしました」
それからは 早かった 王の御触れがあるという事で 王城前の広場には王都の民が集まり それに便乗するように悪さを企んでいた者達も集まり 王の御触れを待つ そして王とその横に年若い少女がいる事に疑問を持つ そして 王自らの御触れだ
「この少女 名をリーサと言うは我がラファージャの大公であり 今世間を騒がせている聖剣を打ちし者でもある だが それは世の中の汚れを祓う為の行為であり 今後も聖剣を打つ事をやめぬ 更には先のエルドーラでのモンスターの氾濫 スタンピードの際には モンスター3万匹を一瞬で灰にした紅蓮の少女としても有名である そのリーサに手を出すやからは我が王都ラファージャを敵に回したと思え もしくは紅蓮の少女から直接制裁を受けることになる 紅蓮の少女が行った行為はいかな蛮行で会ったとしても罪には問わない 我が王都に訪れしよからぬ行為をしようとしていた者達よ 良いか心して聞け紅蓮の少女には手を出すな これは王命である 以上だ」
王都の民は静まり返っていた 王が少女に手を出すなと王命で発したからである しかも少女が大公閣下であるとまで言われれば 何が起こっているのか分からなかったのであろう しばらくしたら紅蓮の少女のイメージもあり少しずつ歓声が沸き起こってきた スタンピードを一瞬で灰にした少女が王都に居るのだ もし仮に王都でのスタンピードが起きたとしても安心だと言う気持ちで 溢れかえらんばかりの歓声が起こった そして その陰でヤバイ人物に手を出そうとしていたと 我に返った者達はその場を後にするのだった
「って事があったのよパパン」
「ってかリーサよお前大大公閣下になったのか?」
「あぁうんまぁ そうかなぁ」
「モンスター3万匹のスタンピードを一瞬で灰にしたってのも本当か?」
「うんあぁうん やったねぇ」
「お前学校行かないで 何やってるんだ?」
「何って学校に行きながら 多忙な人生を送ってるだけだよ?」
そう私は今王都で会った事を両親に報告しに帰っていた だけど大公とかスタンピードとかのイメージが強くて 私が学校に行っていない事になりかけている
「ローナもスタンピードの時はエルドーラの国全体に 光魔法をかけて癒しの少女なんて呼ばれてるよ」
「ローナちゃんはローナちゃんだ ワシはお前の話をしてるんだ」
失敗した 話は変わらなかった どうしようかな~?
「学校自体は楽しくやってるよ この前も音楽の授業で吟遊詩人がきて私の歌を歌ってくれたり?」
「なんで最後に『?』が付いてるんだ?」
「恥ずかしかったから歌わないでってお願いしたから?2曲も3曲も歌われそうになったし」
「本当に学校には行ってるんだな?」
「行ってるよ (たまにだけど・・・)大丈夫大丈夫古語のテストなんかは100点取る自信あるし」
「そうかそれなら良いんだが 行ってないのならもう学費は出さないつもりだったからな」
「あ 学費は自分で出すからもういいよ 収納ボックスの売り上げが毎週白金貨2400枚入ってきてるし他の物も作ってるからそっちの売り上げもあるし学費は自分で出せるよ」
「バカモンいくら稼いでいようが子供は親の世話になっとればいいんだ!!」
「はい 分かりました」
「パパ もうリーサも分かったみたいだしその辺にして ご飯にしましょう?」
「ああ分かった もう飯は出来たのか?」
「今できる所ですよ あと2~3分待って頂戴」
ママン 助かりました ありがとう さて暇になったからリーネでも見に行こう
「ママ本当にリーネちゃん毎日可愛くなっていくねぇ」
「そうだね龍聖 そのうち可愛さ部門で龍聖負けちゃうかもよ?」
「大丈夫だもんママが可愛いって言ってくれるもん」
「そうだね 龍聖は可愛いねぇ」
「はぁい みんなご飯出来たわよ~みんないっぱい食べて頂戴」
「はぁ~い 龍聖行こう」
「うんw」
そうして賑やかな食事が始まるのでした そして短かったけど実家での生活も今日で終わりだ 学校に行って勉強しなくちゃ ローナとセルさんがノート書いてくれてるし早く帰らないと 学校に行ったら 色々聞かれるのかなぁ? 大公だったり紅蓮の少女だったり 公の場であれだけ派手にやったんだから 誰かしら見に来てるよね?
そして学校に行くとやっぱり見に来てました クラス全員でそれどころか校長や他の先生達も 他のクラスも見に来てるだろうけどそれは知らない そして休み時間クラス全員から質問攻めにあった どうやって大公になったのか? モンスターを一瞬にして灰にしたってどうやったの?とか 色々聞かれた
その辺はお茶を濁しつつ 適当に答えようかと思ったけど それがそのまま変な噂になったらヤバイから 真面目に答えておいた そして放課後校長先生と他の先生達が挨拶に来た 止めて下さい 今まで通り普通に授業してくれればいいですからと言ってようやく帰って行く 校長先生のホッとした顔が印象的だった
そしてセルさんとローナからノートを渡された ありがとうと感謝し色々大変だったよと愚痴を聞いて貰った まぁセルさん達も大変だったろうから 今度お礼に食事にでも行こうと誘っておいた そしてその日の授業は終わり あとは通常通りの夜が始まるのだった