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うちのパパンはお金持ち?

この作品は皆さんの優しさが燃料で書かれています。

キツイ感想とかを書かれると簡単に心が折れるので、生易しい目で見守っていてください。

ブックマーク入れてくれると更に頑張れます。

どうぞ宜しくお願いします。あと最初の方の作品で改行して少し読みやすくなったと思います。

改マークが入ってるのはそのせいです。内容に変更はありません。

野営地に戻り、イノシシを見せると冒険者さんが綺麗にさばいてくれた。さばいて貰った素材をママンとローナのママが料理し始める。さすが元冒険者。野営地での料理も調味料等の準備も万全だ。肉もただ焼くのではなく色んな香辛料を使って、良い匂いをさせている。あとスープ、こちらも弱火でコトコト煮込んだお陰で肉もホロホロだ。さっきから皆お腹がグーグー鳴っている。 


「ねぇママン、まだぁ?」


「もう少しだけ待ちなさい」


ナンのようなパンも、焼けた石の上でもう焼けている。前世での小説だと固いパンがとかよく書かれていたけど、ナンの様なものなら柔らかいし簡単に作れる。きっとスープとの相性もばっちりだろう。

兎に角、お腹が空いて食べること以外何も考えられない。


「はい!できたわよ~。カップとお皿持って並びなさい」


「我慢できない~!私から!」


「リーサ、女の子なんだからもう少しお淑やかにしなさい」


「だってぇ・・・外でこうして食べるの初めてだし、こう何か匂いとかが家と違って美味しそうなんだもん」


「まぁ、気持ちは分かるけどね」


「まぁいいわ。後ろも詰まってるし、お皿出しなさい」


「は~い!」


よそって貰って早速食べる。美味しい~!!肉は野性的な味も残しつつ香辛料が効いてて美味しい~。更にナンもパリパリな部分と中のフンワリした部分があいまって、最高に美味い。今度はスープだ!スープも待たされただけあって、肉はホロホロで口の中で溶けていく~!たまらん!!スープにナンを浸しても美味しい~!う~ん、家で食べる料理より外で食べるほうが美味しく感じる。


「ママン最高に美味しいよ!!」 


「そう、リーサは冒険者向きかもね。家で作る料理より美味しそうな顔してるわ」


「家で食べるママンの料理も美味しいけど、外で食べるとまた雰囲気が違って更に美味しく感じる!ママン作り方教えて!パンは作り方分かったけど、焼いた肉の香辛料の配分が分からない」


「今日はもう遅いから、今度手紙で色々書いて送るわね」


「うん!!待ってる!!」


野営の準備は冒険者さんが私や他の冒険者さんが猟に行ってる間に済ませてくれていたので、後は交代で火の番と魔物や盗賊の見張りです。交代の中に私も混ぜてもらいました。どうせ冒険者になったら、やらなきゃいけないことだしね。今のうちに慣れておいた方が良いだろうとローナとも話をして、私とローナとパパンで見張りをすることにしました。見張り中は、パパンが冒険者の基本的な事を色々教えてくれました。パパンは学校では教えてくれないだろう事ばかりを重点的に教えてくれました。もっと聞きたいことはあったのですが、そろそろ交代の時間です。私達も眠くなってきました。


次は冒険者の皆さんです。だけどパパンとママンが冒険者が裏切る可能性もあるから、乗合馬車などの場合はテントの中で一人起きて見張りの見張りをした方が良いとの事だったので、今度はママンがテントの中で起きて、見張り番です。まぁ、これなら裏切りがあってもすぐに対応できるし、戦闘になった場合にも対処が早くなるそうです。パパンもママンも旅慣れてるなぁ。私が生まれた時にはもう鍛冶師だったので、冒険者のイメージが無かったんですが一気に尊敬の眼差しです。いや勿論、鍛冶師としても尊敬しているんだけど、今までにない一面を見せられて惚れ直してしまった感じです。


もう一度冒険者の人の見張りの交代があったけど、その時はまたパパンが見張りをやっていたそうです。パパン眠くないのかな?聞いたら、慣れだそうです。襲われて死ぬより少しくらい眠い方がよっぽどましだと言われました。確かにそうだと思いました。翌日は昨日の残りのスープにナンみたいなパンを焼いて済ませました。残りの2日間は盗賊もモンスターも出現すること無く、王都に到着しました。王都の名前はラファージャと書いてあります。


王都に着いたらまず身分のチェックをされました。パパンとママンは冒険者のギルドカードを見せてました。ローナのママとパパは鍛冶師ギルドのギルドカード、私とローナは学校から送られてきた入学証明書を見せて中に入った。 


王都の中は、サイモンの町と違って食べ物を売る屋台や武器や防具を売る店アクセサリーを扱う店など、色々な店が所狭しと並んでいます。私とローナは王都の雰囲気に飲み込まれて、暫くボーっとしていたら、パパンからこれからこの王都で暮らすんだから早く慣れるようになりなさい、と言われてしまいました。スグには慣れそうにありません・・・


パパンやママン、ローナのパパとママも宿屋を取って暫く様子を見ようかと言ってくれましたが、ママンとの約束で常に堂々としていなさい、と言われていたので断りました。それに下手な盗賊くらいなら、私が倒せば済む話だしね。基本寮での生活だし問題は無さそうな気がする。


「あっ!そう言えば警備兵に盗賊を引き渡さないと。どこに行けばいいのかな?」


「門の警備兵は戻るのが面倒だし・・・」


通りすがりの人に警備兵の詰め所を聞いてみよう。


「すいませ~ん、警備兵の詰め所ってどこにありますか?」


「ああ、それなら王城の門の脇だよ。この道をまっすぐ行けば王城だから、すぐにわかるさ」


「ありがとうございます」


「この道まっすぐだってさ。城のサイズを考えるとチョット遠い気もするけど、無限収納に入れっぱなし、ってわけにもいかないからね。行くしかないか」


仕方が無いので皆でゾロゾロと歩いていく。暫くすると警備兵詰め所って看板が見えてきた。


「あそこだ~」


「やっと着いたね~」


私とローナの足だとかなりの距離を歩いた気がする・・・


「すいませ~ん。旅の途中出盗賊を捕まえたんですが、ここで引き渡しても大丈夫ですか?」


「大丈夫だけど・・・どこに盗賊がいるんだい?」


「あっ、チョット待って下さいね。収納ボックスから出しますから」


「えっ?」


ドサドサ 


「いったい何人出てくるんだ?」


「10人ちょっとですかね?17人いました!」


「収納ボックスから出したけど・・・こいつら生きてるのか?」


「ちゃんと生きてますよ。気絶はしてますけど・・・」


「ちょっといいか?」


「Sランク冒険者のヘンデルさんじゃないですか!」


「じゃぁこの盗賊もヘンデルさんが?」


「いや、ワシは縛り上げただけじゃ。捕まえたのは娘のリーサじゃ」


「娘さんて、まだ小さいですけど・・・17人の盗賊を一人で?ですか?」


「そうじゃ。今年の冒険者育成学校に、推薦枠で入学しに来る途中で盗賊を捕まえてここまで運んできた」


「さすが!ヘンデルさんの娘さんですね!!」


「まぁ、その辺は何でも良いんじゃが。こいつらをどうにかしてくれ?」


「はい!それは私達の仕事ですのでやりますが・・・こいつら懸賞金が掛かってる大物ですので、チョット手続きに時間が・・・」


「なるべく早く頼む。まだ今夜の宿も決まっていないんじゃ」


「分かりました!休憩中の奴らも総動員でやらせていただきます!!」


「助かる。みんなそんな訳で少し待っててくれ」


「「は~い」」


そんなこんなで警備兵の所に小一時間拘束されました。簡単な事情聴取もあったし、でもパパンが一声かけると皆従ってくれていた。パパン本当にSランク冒険者だったんだね!色々手続きが終わると、結構な額の懸賞金が貰えた。これで今夜は良い宿に泊まろう!!


「この懸賞金で皆で良い宿に泊まろうよぅ」


「リーサはそれで構わんのか?」


「どうせ寮生活だから使い道無いし、良いんじゃない?」


「じゃぁ宿はワシのおススメの宿がある。そこでよいか?」


「うん。パパンに任せる!」


「明後日の入学式まで時間もあるし、今夜は良い酒でも飲んでゆっくり休もう」


それからパパンの案内で宿に着いた。『王都で一番の宿』って書いてある。この世界の人たちのネーミングセンスを疑いたくなったが、中に入ると確かに綺麗な装飾が施されていて確かに王都一番なのかもしれない。私とローナはお酒は飲まなかったけど、食事は十分に堪能できた!!

さすがパパンSランク冒険者!って、いくら稼いでたんだろう?結局入学式の朝まで泊ったけど、パパンがここはワシが出そう。と言って、懸賞金は使わなかった。ママンも何も言わなかったって事は、うちはかなりの貯えがあるみたい。

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