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アリーナ暗殺計画

さぁパレードの始まりだ、私達はフルオープンの馬車に乗り皆に手を振っていく。手を振っているだけで、ワーワーキャーキャーが止まらない。私はチョットだけいい気分になって、立って手を振ってみる。すると更に歓声が止まらなくなる。神様のお陰でこの歓声だ、自分は何もやって無いけどって思うとチョット悲しくなった。その時!どこかから殺気を感じた、サーチと風魔法でその場所に一気に飛ぶそこには弓矢を持った男が立っていた。そして狙いをアリーナに合わせている。私が居なくなったのも気づかない。そしていつもの風魔法で男を床に天井にシェイクする。そしてそれを連れてアリーナの元に戻る。観客は何が起きたのか分からずにいたが。近くの護衛が気づいてくれた、そしてアリーナも・・・


「私を狙った狙撃かい?良い度胸だ!」 


私は、一旦そいつを無限収納にしまうと。後から出しますと言ってまた手を振り始めた。


パレードの終点は領主の館だ、領主の館に着くと観客の声は聞こえるが姿は見えなくなる。そこでさっきの男を無限収納から出す、男は意識を失っておらず、まだ何が起こったか分かっていない。そこで男の耳元でこう囁く・・・ 


「誰に命令された?状況によっては生かしておいてやる」


そうすると男は領主を一旦見つめ、領主の命令でと言った。元々このパレード自体が仕組まれたものだったのだ。しかもここはその領主の館だ。男をまた無限収納にしまい、領主に詰め寄る。 


「おい!これはいったいどういう事だ?私やアリーナ様を狙ったって事は命はいらないって事だな?」


「なっなっなっ何をおっしゃる。私がそんなことを命令するわけがございません」


「こんな事言ってますがどうします?アリーナ様」


「1人でこんな事企むとは思えん、仲間がいるはずだ、セル白状させろ」


「アリーナ様ここは私が、実はこんな日の為に、イメージ魔法で光魔法の改変と同じことができるようになってたんだ」 


まずは一か所、次に一か所と言った具合に骨を外していく。もはや神の巫女のすることじゃない。そうすると4本目あたりで泣きが入った。Aクラスの人間でももっと持ったのだが、泣きを入れるくらいなら最初からやらなければいいのに・・・あとはスラスラと仲間の名前を言っていく。名前を言われた仲間もここに居たのだろう、すぐに逃げ出そうとした、私はそんなことはさせじと足の骨を外していく、何人か同じ状況になったころでやっと名前が止まった。全員の名前を吐いたのだろう、そしてアリーナは激怒していた。仲間の名前に自分の部下もいたからだ。そして、私は動けなくなった者達を次々と無限収納にしまっていく。 


「さぁ、どうするか?このままこの屋敷を家探ししたら、面白いものが見つかる気がするが」


「じゃぁ私とアリーナ様だけじゃきついので、セルさんも一緒にやりましょう。反撃してくるものが居たら、Sクラスの実力を見せつけてやりましょう」


「はぁ、何で僕まで」


「ちょっと待ってそれは私のセリフだから、私を呼んだのセル君だからね」


「そうだね、ごめん」


「まぁ良いけど、龍種は財宝を集めるのが好きみたいだからアルファシリーズがあるかもしれないし」


「何?アルファシリーズって」


「特殊な聖剣か魔剣の名前、私はそれが魔剣なら聖剣に変えるように、神様から言われているの、だから財宝見つけたら教えて」


「分かった、財宝の部屋だね」


「間違っても剣に触れちゃだめよ。魔剣だったら魔力吸われて死んじゃうから」 


「怖いね、それはリーサに任せるよ」


「任せて、神様からそれ専用のスキルもらってるから」


「本当に神の巫女なんだね、今やっと信じれた」


「失礼な・・・まぁいいや、仲間は逃がさん徹底的に捕まえてやる。私のいい気分を返せってんだ」


「ああ、いい気分だったんだ?」


「割とね、人にキャーキャー言われる事って中々ないでしょ?」    


「それもそうだね、じゃぁ、ここで二手に分かれようか」


「そうね、やばくなったらキャーって悲鳴上げてね。見に行くから」


「見に来るだけ?リーサかなり怒ってるでしょ?」


「もちろん。だって折角のいい気分を台無しにされたんだから」


無限収納からゼータを取り出す『剣術魔法付与 反応速度超過付与』を掛け一応臨戦態勢OKだ。でも屋敷の仲はシーンとしている。まるでもぬけの殻の用だ、殺気すら感じない、だけど禍々しい魔力だけは感じる、やっぱり何か仕掛けがあったのかも。でもサーチにはアリーナ様とセル君しか反応しない。勿論龍聖は横に居る。


屋敷の中はさっきの奴らしかいなかったみたいだ。おかしい、使用人の姿すらないなんて。そして封印の掛かった部屋を見つける。アルファとゼータを交換してアルファで封印を切る、そこには財宝と魔剣があった、そしてその周りに使用人と思われる死体もあった。魔剣に魔力を吸われたか?生贄にされたのか?そしてアルファにこの魔剣が仲間かどうか聞いてみた。仲間ではないらしいが、中々にやばい魔剣らしい。取りあえず『魔剣耐性 魔剣屈服』のスキルを発動して魔剣を握る。そして魔力を一気に流し込む 龍聖が心配そうな顔でこっちを見ている。龍聖に何も心配ないよと笑顔を返し、魔剣に集中する。やがて魔剣は虹色の輝きを取り戻す、そして聖剣になった剣が話し出す。


【うちを助けてくれたのは、お姉様やろか?】


「ああそうだけど、お姉様って年じゃないなぁ」


【嫌ですわ、うちを助けてくれたのならお姉様ですわ】


「まぁいいやチョットめんどくさい子だから、無限収納にしまって後からにしよう。アルファさっきの子知ってる?」


【いや、知らんな】


「取りあえず他の財宝を無限収納にしまって・・探索再開、また封印の掛かった部屋だ何だこの屋敷?」


アルファを使ってまた封印を切った、また魔剣だ!!そしてここにも使用人の死体が、設置場所で魔法の術式でも書いてあるのか?何かしらの邪法を行使しようとしていたことは確かみたいだ。これは早く手をうった方が良さそうだ。


まぁ、一か所の魔剣を聖剣に変えてしまってしまったから術式は失敗するだろうけど。それに術を起動する人間も全員無限収納の中だ、そんな事より魔剣を何とかしなくちゃ。


「アルファどう?」


【ウプシロンだ、下から5番目の妹】


「よし、すぐに助けよう」


【頼むマスター】


魔剣を握りこみ『魔剣耐性 魔剣屈服』魔力を流し込むするとすぐに虹色の輝きを取り戻す


「良かった、問題なさそう?」


【ああ、もう問題ない、久し振りだなウプシロン】


【兄さん、私魔剣にされてそれで・・・覚えてないわ】


【もう大丈夫だ、このリーサがウプシロンを聖剣に戻してくれた。もう魔剣になる事は無い】


【ありがとうリーサさん、助かりました】


「さぁ積もる話はあとあと、家探ししないと、ウプシロンは無限収納に入ってね」


そして家探しを続けてるとセルさんに会った。一回りしたのかな?


「そっちはどうでした?こっちは封印された部屋が2か所ありました」


「こっちは封印された部屋が3か所だ。封印は解けなかったのでそのままだが」 


「じゃぁ場所を教えて下さい」


そしてセルさんに場所を教えてもらって、封印を解いていく、そしてそのどの部屋にも魔剣と死体と財宝があった。使用人は全員生贄にされたみたいだ、全て聖剣に戻して無限収納にしまう。結局アルファシリーズはウプシロンの1本だけだった。そして全ての部屋の財宝を貰っていく、セルさんも何か要るかいと聞いたが、自分は封印が解けなかったからいらないと言っていた。別に悪党の貯めた財宝何てどうなっても構わないのに。そして、アリーナの元へ戻ると事情を説明した。使用人は全て魔剣の餌にされていた事。魔剣を使って何かしらの術式を行おうとしていた事などだ。アリーナは唇を噛みしめ龍種の騎士団を呼び出した。するとすぐにドラゴンの大群が現われた、ドラゴンの大群は圧倒的存在感だった、だが私が神の巫女と知ると優しい口調になった。そして無限収納から犯行に関わったと思われる者達を出していく。騎士団は巫女が一人でやっつけたのですかと聞いてくる。「そうだよ」と答えると尊敬の眼差しで見られた、悪い気はしない。


悪い気を発しているのはアリーナだ。勿論自分の部下が自分の暗殺に関わっていたのだからいい気分はしないだろう。だが上に立つものは常に下から狙われるのだ、今回それが自分だっただけの事だ、まぁ私が助けなくてもアリーナは自分で何とかしたかもしれないが。今回は私が先に気づいたので動かさせてもらった。アリーナは自分のせいで神の巫女まで危険に巻き込んで申し訳ないと謝りっぱなしだ。


私が気にする必要はないよと言っても無駄の用だ。余程ショックだったらしい、護衛だと言っていたのに、自分より先に動かれてしまった事も気にしてるみたいだ。もう暫くは復活しないだろうなぁ。


「今回結局のところ黒幕は誰だったんだろう?領主?」


「それは私が一番知りたいです。神の巫女に危害を加えるなどもってのほか、ですが龍神族の領主ではこんな大それたことは出来ないでしょう・・・」


「でも、主犯格は分かって無いんだよね?まぁ領主は交代で決定でしょ、魔剣を使った怪しげな術式も行なってたし」


「セルさんは誰に言われて私を連れてくるように言われたの?『領主様です』そうか~ここで途切れちゃうのかぁ」

 

「じゃぁ領主を締め上げるしかないな」


「それはドラゴンの騎士団にお任せします。アリーナさん私達は帰りませんか?ここに居ても危ないだけみたいだし」


「それもそうか、神の巫女にいつまでも危険な真似はさせられんな」


「セルさんもここに居ても得るもの無いでしょ、帰りましょ?」


「そうですね、ここに居ても痛くない腹を探られそうだし帰りますか」


「領主に言ってもしょうがないし、誰に帰るって言えばいいんだろ。騎士団でいいか」


騎士団の人たちに、ここに居ても危険なだけなので帰りますと伝え、私達は王都に戻るのであった。王都では祭りの準備をしていた。これから1週間続く祭りがあるらしい、いい気分転換になるなと思い、アリーナを誘いSクラス皆で行く事にした。勿論リフレッド先生は付き添いだ、先生と言う生き方は大変なのだ。でもリフレッド先生は楽しそうにしている、さすがに子供の頃からの夢だけの事はある。 


そして、1週間祭りが始まるという事は、ギルドに商品を納めないといけない事だった、やっぱりお祭りの間は何もかも忘れて遊びたいしね。それからほとんど徹夜で剣を300本ずつ、美容品を500セット、白物家電を100個ずつ用意して、商人ギルドと鍛冶師ギルドに行った。ついでだから冒険者ギルドにクラーケンを5匹ほど買取のお願いしてみた。 安かったら止めれば良いし、でもそんな事は無かった海のない王都では、クラーケンのような海産物は貴重らしく高値で買い取ってもらえた。これで1週間遊ぶお金は万全だ、そうそう最近は余程のバカでない限り。私に手出しする冒険者はいなくなった。少しつまらないが、余計な問題で騎士団の詰め所に行かなくて良いのは助かる。


そうそうウプシロンは、他の聖剣の説得もあって私がマスターになりました。


さぁ明日から1週間お祭りだ!皆ではしゃぐぞう。

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