パパンのコレクション
貴族の屋敷を燃やしたり、クラーケンを倒したり、その肉持ってるけど食べる?とか商人の屋敷も燃やして、財宝を王様が持って行って良いよって言うから商人の財宝もあるけど少し置いて行こうか?とか、パパン遺跡の財宝の目利き出来る?出来るなら今までのお宝全部出すから鑑定してくれない?とか積もる話はいっぱいあった。
そうしたら龍聖が『ママお腹空いた』って言うから魔力を吸わせた、グングン吸っていく。魔力に余裕はあるが凄い勢いだ、第二次成長期かしら?そろそろ普通のご飯が食べられるかな?それとも自分でモンスターを狩らないと駄目かな?色々考えが浮かぶ、でも答えは出ない。こんな時はセルさんだな学校が始まったらセルさんに聞こう。
「そうしていると本当のママみたいだな?」
「本当のママですぅ、何言ってるんですかまったく?っで、パパン遺跡のお宝の目利きは出来ますか?」
「出来るに決まってるだろう。S級冒険者だぞ、目利き位できないと商人に騙されちまう」
「じゃぁ龍聖がお腹いっぱいになったら、遺跡のお宝出すね。いっぱいあるけど驚かないでね」
「で、それが終わったら聖剣と魔剣を見せてね。龍聖?ご飯食べ過ぎじゃない?お腹痛くならない?」
「ママ、いくら食べてもお腹が空いてるんだよ」
「チョット普通のご飯も食べてみようか?ママが作ってあげるそしてママの魔力も入れておいてあげるから。チョット試しに食べてみようママン台所借りるね」
そうしていくつかの料理を作って持ってきた。私の魔力をいっぱい入れた料理だ。
「ママ美味しそうだね?私普通のご飯食べれるかも?」
そして恐る恐る1口目を食べる。美味しそうな顔、そしてどんどん食べていく結構な量を用意したんだが全部食べてしまった。龍聖は満足そうな顔だ。
「ママ美味しかった。お腹いっぱいになったよ」
「そうか良かった、龍聖も普通のご飯食べれるようになったんだね。でもママの魔力は入れておかないとまだ駄目そうだけど」
これで普通の料理に私の魔力を入れれば食べられるのなら。皆でご飯が食べられる。良い傾向だ、でもそのうち狩りの仕方も教えないといけないんだろうな~。ホーリードラゴンの攻撃って何があるんだろう?そもそも遠距離攻撃があるのかな?無いのであればセルさんに作った籠手をまた作るようだ。やっぱり明後日セルさんに聞こう、今日明日は私がご飯を作ればいいし。もしくはママンが作った料理に私の魔力を込めれば良いかもしれない、さて龍聖がお腹いっぱいになった事だしお宝を出しますか。
「パパン何処にお宝出せばいい?」
「広さからいって居間か工房だな、工房だと暗いし居間にするか」
「分かった居間ね、出しますよぅ『ガラガラガラ』これで全部かな」
「って、鑑定する場所がほとんど残って無いじゃないか。どんだけため込んでたんだ?」
「これじゃ魔道具とか入って無くても、一生遊んで暮らせるぞ」
「マジで!!」
「まぁ、聖剣集めなきゃいけないから、遊んでいられないけどね」
アルファを出す、そうしたらパパンの目が光った。
「お前何てもの持ってるんだ?最高級の聖剣じゃないか?」
「アルファこの人私のお父さんだよ。挨拶して」
【これは始めまして。リーサ殿にマスター契約をしてもらっている、アルファと申します】
「リーサ頭の中に声が聞こえたんだが、何かなこれは?」
「アルファ達聖剣は生きてるんだよ」
「これじゃ、ワシが持っている聖剣や魔剣じゃかなわないかもな・・・」
「まぁ、一応見せてよ?良いでしょ?」
「勿論かまわんが・・・ママ聖剣と魔剣を見せてやってくれ。ワシはここで遺跡の財宝を鑑定している」
「分かったわ、リーサいらっしゃい。別の部屋に保管してあるから」
「はぁいアルファ行こう」
【分かりました】
そして聖剣と魔剣が保管されている部屋に入った。私も初めて入る部屋だ、中は聖なる気と禍々しい気が充満していた。扉を開けた瞬間その気が開け放たれた。凄い風が吹いたようだった、でも大切に保管されているせいか、それ以上の事は起きなかったがアルファが声をあげた。
【シータ、カッパ、ラムダ、オミクロン、どうしてこんなことに・・・・マスター。弟妹の魔力が無くなりかけています。マスターの魔力をあげて下さい】
「まず、1番危ない子はどれ?」
【右から2番目の魔剣です】
「魔剣かぁ・・・今日の魔力で4本行けるかな?ママン右から2番目の魔剣を聖剣にしていい?」
「ああかまわないよ。私の頭にも聞こえているから」
そうして右から2本目の魔剣を握る、そして魔力を注ぎ込むと虹色に輝きだした。
【兄貴助かった、他の兄妹も助けてやってくれ】
「次はどの子?」
【右から3番目だ】
「この子は聖剣だね」
柄を握り少しの魔力を注ぎ込むと虹色に輝きだした。やはり聖剣は助けやすいが魔剣は魔力を使う。
【ありがとう、助かったわもう魔力が無くなりかけてたの】
「次はどの子?」
【右から6番目だ、1番はじの奴だ】
「また魔剣かぁ。気合入れますか!」
また魔剣の柄を握り魔力を注ぎ込む、グングン魔力が吸われていく、そうして虹色に輝きだした。
「お兄ちゃんありがとう。助かったよ】
「ふう、次は?」
【右から4番目だ、最後の魔剣だ】
「最後の魔剣ね・・・魔力は大丈夫、あとは気合だけ。しかもここまで魔力を使えば魔力増加の効果が表れるはず。頑張るぞ」
最後の魔剣の柄を握りこむ、そして魔力を一気に流し込むそうして暫くすると。魔剣が聖剣に変わる合図だ虹色に輝きだす。何とか全部助けられた、見た感じ他に魔剣は無い、他の聖剣もヤバイなら助けなきゃ。
「アルファ、見た感じ他の2本は聖剣で。アルファシリーズじゃないっぽいけど調子はどうなの?」
【すまんマスター彼らもやばい状況だ。助けてやってくれるか?】
「分かった。助けましょう」
柄を握り魔力を流す、それを2回繰り返して剣は虹色に輝きだす。アルファシリーズじゃないからか話せないみたいだ。でも、虹色にキラキラ輝いているお礼のつもりかな?
【マスター彼らもお礼を言っている。直接マスターと話す事は出来ないが私達には分かる。感謝しているぞ】
「ふむ、それは良かった。気にしないでって言っておいて」
【わかった、伝えておく】
【兄貴、兄貴を握ってる。化け物みたいな魔力を持った彼女は何者だ?】
「人の娘に化け物とは失礼ね。助けて貰ったんだから感謝が先でしょ?」
【ああ、確かにそうだな貴女のお陰で皆救われた。感謝している、俺の名前はカッパだ】
【そうねまずは自己紹介ね。私はシータよありがとう】
【じゃぁ次は俺だな本当に助かった。名前はラムダだ】
【最後になっちゃったけど、感謝はすっごいしてるわよ。名前はオミクロンよ】
「私はリーサよ、アルファシリーズを全部そろえる事を目指してる5歳児よ」
【5歳であの魔力ってどうなってるんだ?世の中変わっちまったのか?】
「世の中は変わって無いわ。私がチョット凄いだけよ」
【魔力量もそうだけど、あの魔力美味しかったわぁ】
【そうだな、あの魔力は美味かった、よだれが出そうだぜ】
【リーサは俺を含めてすでに5本のアルファシリーズと契約している。出来る事ならお前たちも彼女をマスターに登録してくれないか?そうすれば2度と魔剣になる事は無い。ここから先は俺たちにしか聞こえない様に話すがリーサは神様とも仲がいい。魔剣になるような事は無いと断言できる】
【わかった、兄貴がそこまで言うなら信用しよう。リーサ俺のマスターになってくれ】
【俺もだ俺も。リーサ、マスターになって守ってくれ】
【でも人族の命は短いわ。マスターになったからと言って守って貰えるのかしら】
【それなら心配いらん。リーサの横にいる子供はホーリードラゴンだ。すでに鱗も飲んで寿命は300年近くある】
【それなら、安心ねリーサマスターになって下さい】
【最後になっちゃったけど、私のマスターにもなって下さい】
「分かったわ、シータ、カッパ、ラムダ、オミクロン、一緒に契約しましょう」
【【【【やった】】】】
「リーサ1つ聞き逃せない言葉があったんだけど。あなた寿命300年になってるの???」
「ああ、そうだよね~聞き逃せないよね~。因みにローナも300年生きます」
「人様の子になんてことしてるの?」
「事情があったのよ、モンスターの氾濫の話はしたよね。そこでローナの魔力が足りないから、龍聖が僕の鱗を飲めば恩恵で魔力量が増加するよって言うから。飲ませたんだけどね、それで後から知ったんだけど、寿命も300年くらい伸びちゃうって話で、ローナだけじゃ可哀そうだから、私も飲んで二人で一緒に死にましょうって誓いを立てたの。みんなで飲む?鱗少しだから龍聖も許してくれるよ?でも他には口外しないでね、龍聖が冒険者に狙われちゃうから」
「わかったわ。鱗を飲むかどうかそれは後から考えるわ。パパも生まれてくる子供の事もあるし。ローナの家族の事もあるしね。そしてリーサ、魔剣を聖剣に変えるってどんな魔力量してるのよ」
「それも、龍聖の恩恵と毎日龍聖に魔力あげてたら自然と底上げされてた。限界まで魔力使って、休んでを繰り返すと魔力量が上がるの」
神様の事は言えないし、ここは龍聖の恩恵で全て通してしまおう。
「そうなの?龍聖ちゃんに感謝しなさいよ?」
「してるよ、ねっ龍聖」
「うんママ。優しくしてくれるよ」
「ほらぁ。ちゃんと感謝してます。龍聖様様です」
「そして貴女パパに内緒でパパのコレクションのマスターになっちゃって・・・」
「でもパパンの管理が悪いから全員死にかけてたよ?なので私は悪くありません。むしろ聖剣2本も復活させて感謝されたいくらいです」
「まぁ、管理が悪かったのは認めるわ。鍵をかけて放置していたしね」
「しょうがない、ママからパパを説得しておくわ」
「ありがとうママン」
「じゃぁこの4本は無限収納に入れてお持ち帰りします。遺跡の財宝で欲しいのと交換って事で、アルファも1回中に入ってね。また夜に会話する機会を作るから」
「ありがとうマスター、では中で夜を待つとします」
そして、パパンの預かり知らぬところで。会話は進んでいくのでした。