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王都への旅路

ギルドでの羽ペン作りが終了し、推薦状を二人分書いて貰い、仕事をしたんだからと、羽ペン50本分の報酬を貰い、家路につく二人。

まずはローナの家だ。おじさんに推薦状が貰えた事をしっかり説明しないと、今度こそおじさん泣くかも・・・


「ただいま~」


「あら、おかえりなさい。推薦状はどうだった?」


「ちゃんと貰えたよ」


「そう。良かったわね。これで今日はパパとヘンデルさんはやけ酒決定ね」


「うちのパパンもですか?」


「ええ。子供が学校とはいえ、家を出て行くのは寂しいものなのよ」


「そっか~。帰ったらパパンの事、抱きしめてあげよう」


「それが良いわね。ローナはパパの事、抱きしめてあげないの?」


「えっ?どうしよう・・・抱きしめたら放してもらえなそう・・・」


「ウフフ。そうかもね。でも抱きしめてあげてね。パパも我慢してるんだから」


「はーい。でも、パパの前にまずはママに抱きつくかな」


ローナが走っておばさんの所に行って抱きしめてる。やっぱり寂しいのかな?私も寂しいけど、やっぱり前世の記憶のお父さんとお母さんに会いたいなぁ・・・


「ふぅ、満足」


「ありがとう。ローナ愛してるわ」


「私もよ。ママ」


あとは家族の時間かな?


「ローナ、私も帰ってパパンとママンを抱きしめてくる」


「うん」


「じゃぁね」


ローナは挨拶を済ませると、またおばさんに抱きついていた。やっぱり寂しいんだな。私も家に帰ったら、ママンとパパンにいっぱい抱きつこう!!きっとこの後、ローナもパパに抱きいているだろう。家の前に着くとパパンが玄関の前をウロウロしてた。心配してくれてたのかな?


「パパン、ただいま。」


そのままパパンを抱きしめた。パパンはやっぱり心配で外で待ってくれいたみたい。


「パパン、大好き」


「あぁ。わしも大好きじゃ!!!推薦状はどうじゃった?」


「ちゃんと貰えたよ。ほら、見て見て」


「おぅ。さすがワシの娘じゃ5歳で推薦状を貰うのは、中々大変なんだぞ」


「そうなんだ?ローナも貰ったよ」


「前にローナの親父が『うちの娘が鍛冶スキルの他に光属性も有るんじゃ~』って、酒飲みながら自慢しとったからな」


「そうだったんだ」


「だから、レイチェルの所に行けば推薦状くらいは書いてくれると思っておった」


「基本属性が多ければ多いほど、冒険者になってから有利じゃからの」


「そっか~」


「まぁ、リーサのイメージ魔法程ぶっ飛んでる属性もないと思うがな」


「それは、褒めてるの?」


「あぁ。勿論誉め言葉じゃ。イメージするだけで、どの属性も使えるのはぶっ飛んでるって表現が正しいぞ」


「まぁいいか。褒めてくれてるなら素直に、ありがとうって言っておきます」


まぁ、神様から貰った属性だから多少はぶっ飛んでないと私も辛いかな。せっかくの第二の人生だしね。多少は面白おかしく生きていけないとねぇ。


「それで出発はいつにするんじゃ?もう少しで入学式だからそれに合わせるのか?」


「そっかぁ。それも考えないといけないのかぁ。やっぱり入学式から入った方が皆に馴染めるよね?」


「マリアは学校に通っていたはずだから、ママに聞くと良いんじゃないか?」


「じゃぁちょっと、聞いてくる」


そっかぁ。ママンは冒険者育成学校に通ってたんだぁ。じゃぁお決まりのいじめっ子や偉そうな貴族様なんかがいるのかも、教えてくれるかな?


「ママン~どこ~?」


「台所よ~。今行くわ」


「ママン、推薦状貰えたよ」


「そう。良かったわね」


「それでね、ママンに聞きたい事があるんだけど・・・やっぱり学校っていじめっ子や、偉そうな貴族の子供とかいるの?」


「そうね~。いることは確かね~」


「やっぱりいるのかぁ。面倒くさそうだなぁ」


「大丈夫よ。先にこっちが強いんだぞ!って、潰しておけば良いんだから」


ママン過激だなぁ。私に出来るかなぁ。


「潰しちゃっても、大丈夫なものなの?」 


「えぇ、問題無いわ。貴族って言っても基本的に、3男や4男の家を継げないから冒険者になる。って小者だから、最初は偉そうにするだろうけど、誰がボスかを教えてやれば、静かになるわ」


「ってか、ママンはボスだったの?」


「ほほほっ。何を言ってるのかしら?」


「じゃぁママンはボスじゃなかったんだ?」


「学園中を締めてたわ!!!」


「え?マジ?」


「マジよ」


「推薦状に私の手紙も一緒に入れて渡しなさい。昔からいる先生なら融通利かせてくれるでしょ。Sランク冒険者のパパと結婚したのも、知っているはずだし。たいていの事は黙殺されるわ」


「分かった。手紙宜しくです!あとローナの事も書いておいてくれると嬉しいな」


「任せなさい!!それくらいは問題無いくらいに、学校締めてたから」


「あぃ。宜しくです」


「ただし、私の名前に傷が付くような行動は取らないこと。常に堂々としていなさい」


「分かりました!!ローナにも言っておきます!!」


ママン普段優しいから、学校中締めてたとか想像が付かないんだけど・・・。これだけ言うんだからすごかったんだろうなぁ。ママンの手紙持っていくと悪目立ちしそうな気がする・・・。けど、今更断われないし、私も学校中締めないといけないのかなぁ?まぁその時はその時か。


「さて、ママはご飯作っちゃうわね。今日はリーサの好きな物ばかり作ってあげるわ」


「ありがとう!ママン。あっ、そうだママンに聞きたいことがあったんだ。私たち入学式から学校に行くのと、今すぐ学校に行くのどっちが良いかなぁ?」


「どうせあと1ヶ月で入学式の季節だから、入学式からで良いんじゃない?準備も王都までも、時間が掛かるし、どうせ入学式になっちゃうわよ」


「王都までは、サイモンの町からどれくらいかかるの?」


「乗合馬車で3日くらいかしら? 大丈夫よ。パパとママも一緒に行って入学式を見るから」


「ママン、お腹の赤ちゃん大丈夫?」


「まだまだ生まれないから大丈夫よ」


「ローナのうちも一緒に行くのかなぁ?」


「多分行くと思うわよ。ローナのうちのパパもかなり娘が大好きだからね」


「そうかぁ。じゃぁ皆で王都に行く事になるんだね」


「そうねぇ。それじゃあ、明日はローナちゃんの家のママと一緒に学校の準備を買いに行きましょうか」


「うん。私とローナだけだと何を買って良いのか分からないし、ママンにお願いします」


翌日、ローナ達と一緒に街に買い物に出かけた。着替えや洗面道具等とりあえず、持てるだけ買って来た。足りない分は王都で買いなさいとお小遣いも貰ってしまった。ローナと私は王都の鍛冶師ギルドで、付与装備を売って生活費を稼ごうとしていたんだけど・・・。王都の物価がどれ位かわからないが、寮に入るみたいだし、そんなにお金は使わなそうだな?


準備も終わった。私とローナは学校で使う装備を作る事にしました。ローナが光属性の装備を作り、私はイメージ魔法に反応する装備を作りました。これで私が炎と思えば炎の属性を持った装備に、風と思えば風装備に、とオールマイティなぶっ飛んだ装備が出来上がりました。二人とも魔法の方が得意なので、杖にマントに帽子って感じで、いかにも魔法使いの装備って感じです。 


ローナも私も、学校で戦士のように戦う訓練もできればと思っています。それに精霊の呼び出しが出来るようになりたいなぁと思っています。私が精霊の呼び出しが出来るようになり、装備に精霊の属性が付与できるようになれば、ローナも炎属性の武器も使えるようになるからです。 早くサラマンダーとか呼び出してみたいなぁ。


それから数日たち、王都に行く乗合馬車が来た。私もローナも王都に行くのは初めてで、って言うか、サイモンの町から他の町に行くこと自体無かったから、なんでも新鮮に見える。乗合馬車は、数人の護衛の冒険者が居て魔物や盗賊から守ってくれるらしい。乗合馬車自体は少し大きめな馬車を2頭の馬が引き幌が付いていて10人くらいが楽に乗れる設計になっていた。 

今回は私とパパンとママン、ローナのうちの全員で6人の他に、旅の商人が2人だ。商人と言っても荷物は持っていないけど?王都に買い付けに行くのかな?片道だけの買い付けってのも勿体ない気がするし、後で聞いてみようっと。 


そうそう学校の推薦状は、先に学校に送り入学OKの手紙も返ってきた。クラス分けの試験はあるらしいけど、それくらいなら当たり前だよね。推薦状だけじゃ、実力が分からないもんね。


「さて、そろそろ時間だから出発するだよ~」


「「はぁい」」


私とローナが元気良く返事をすると、それを合図に馬車が動き出す。かなりゴトゴト揺れる。これ野営地に着く前に酔っぱらいそうな気がする・・・これは会話でもして気を紛らわせないと不味い。


「ねぇねぇ商人さん、ちょっと聞いても良いですか?」


「ん?何だい?おじょうさん」


「商人さんはこれから王都に行って商売するんですよね?」


「そうだよ」


「その割には荷物が少ない気がするんですけど・・・どうしてですか?」


「ああ、それは相棒が収納ボックス持ちだからだよ」


「収納ボックス?」


「こんな感じだね」


と、何もない空間から1本の剣を取り出した。


「あっ!」


「驚いたかい?こんな感じで物の出し入れができるスキルなんだよ」


「二つの事に驚きました。収納ボックスは私も持ってます。それに、その剣私が打った剣です」


「「「「へっ?」」」」


私が無限収納を持ってるのは、家族も知らなかったからみんなに驚かれました。


「リーサ、あなた収納ボックスなんて持ってたの?」


「私のは無限収納って言うみたいですけど」


「無限収納って・・・」


「いくらでも荷物が入ります」


「お嬢さん、旅商人にならないかい?」


「無限収納なんて、商人の為のスキルだよ」


「私はパパと一緒の冒険者になります」


「リーサ・・・わしは嬉しいぞ!!」


「ママも嬉しいわ」


「家族団らんの所申し訳ありませんが、この剣を打ったのがお嬢さんてのは本当かい?」


「本当ですよ。それ炎の属性付きの剣ですよね?私が打ちました」


「無限収納に魔法付与って、どれだけ恵まれてるんだ・・・?」


「魔法付与だけじゃなくて鍛冶スキルで私が打って、魔法を付与しました」


「「・・・・・」」


商人さん二人が黙ってしまいました。


「実はこの手の魔法付与の付いた剣が王都で良く売れているんだ。それでサイモンまで仕入れに来ているんだよ」


「そうなんですか~。でも、私冒険者育成学校に入学が決まったので、サイモンに行っても、もう入手できませんよ?」


「良かったですね。これから無駄にサイモンに行く手間がなくなりましたね」


「これからは王都の鍛冶師ギルドに卸すのでそこでお買い求めください」


「王都だと商売敵が多くて商売にならない・・・」


「それは可哀そうですねぇ。なるべく貴方達に売るようにギルドに掛け合ってみますよ」


「助かる。ギルドが何と言うか分からないが、何もしないよりましだ」


「いえいえ。お得意さんに融通を利かせるのは商売の基本ですからね。それはそうとして、さっきから、私の索敵にいくつかの影が引っかかってるんですが・・・。冒険者さん、この先で何かが待ち伏せしてます。気を付けてください。パパンも出た方が良いみたい。数が多いし多分盗賊だと思う。ママンは赤ちゃん居るから駄目ね。ローナ達は馬車の中にいて。冒険者さんが怪我したら、馬車に戻すからローナの光魔法で治してあげて」


「わかった。リーサも無理しないでね」


「うん」


「じゃぁ、パパン私先に行くね。風魔法で空から奇襲かけるから、パパンのSランク冒険者の実力見せてね」


「おう!!!任せとけ!!」


「冒険者さんは馬車の護衛をお願いします」


私は空から敵のいる所に炎の塊を爆発するイメージで投げつける。何発か投げつけた後に敵を空に打ち上げて、そのまま自由落下で落とす。そこにパパンが駆けつけて、身動きのとれない盗賊達を縛り上げていく。もう索敵に引っかかる敵影はいないから空から降りよう。


「パパン大丈夫?」


「大丈夫も何も、ほとんどリーサがやっつけちゃったじゃないか? もう少しパパの出番も取っておいてくれ。さて、こいつらじゃがどうするかのう?」


「あっ大丈夫。私の無限収納に入れちゃうから、王都に着いたら警備兵に渡して賞金貰おう!!」


「リーサの無限収納には生き物も入れられるのか?」


「うん。中では時間も止まるみたいだから死にもしないし、気絶から覚める事もないよ。だから気絶したまま警備兵に渡せるよ。じゃぁ、しまっちゃうねぇ」


ひょいひょいと無限収納に盗賊達をしまっていく。あきれるパパン。娘のぶっ飛び加減を今更ながら、再認識した。馬車に戻ると冒険者さんも唖然としていた。5歳の少女があっという間に、十数人いた 盗賊を無力化したのだから自分たちは、いらないのではないかと・・・


そして、しばらく進むと今日の野営地に到着した。私は新鮮な肉を求めて少しだけ森の中に入った。すぐにイノシシを見つけ、風魔法で浮かして落とす。無限収納から剣を出して首を落とし風魔法で浮かして逆さまにする。これで血抜きは完璧だ。後は血が付いた場所を炎の魔法で焼き切る。他のモンスターや動物も匂いが無いのでやってこない。今日はこれがメインかな?と考えながら野営地に戻るのだった。

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