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魔剣の復活

隣国エルドーラの復興も終わり、エンディア姫から手紙が届いた、内容は復興が終わったので王様と共にリーサとローナも遊びに来てねとの事だった。これに私達は喜び勇んで行くことになるのでした。大型輸送ヘリチヌークの中で、王様とローナと騎士たちは楽しく会話しています。私は操縦席です・・・でも隣には騎士団長が居てくれます。いつも大型輸送ヘリで王様を乗せて移動すときは横に乗っています。なぜいつも横に乗ってくれるのでしょう?実は幼い子好きとか?それは怖いな・・・・まぁそれはないな。実は自分と同じくらいの子供がいるとか?勇気を出して聞いてみることにした。


「騎士団長は何でいつも隣に乗ってくれるんですか?」 


「・・・実はリーサと同じ年くらいの娘が居たんだが去年病気でね・・・だから娘の影を重ねているのかもしれない。リーサには迷惑だったかな?」


「いえいえ。私がお役に立てるなら何でもやりますよ」


やはり何か理由があるとは思ったけれど、病気ですか可哀そうに、その時に私とローナが居れば助かったかもしれないのに・・・今そんなことを言ってもしょうがないがタイミングと言うのはあるのだなと思う。やはり私は誰かの代わりだったのだ、まぁ今更寂しくも無いが私の後ろに娘さんの影を追っているのだろう。私には龍聖が居るしローナもいる、勿論家族もいるし皆健康だ亡くなった人の事を考えた事は無かったが、私の前世での両親は今どんな気持ちで人生を送っているのだろう。そう考えると人は簡単に死んでしまうものなんだな・・・・この世界では親より先に死ぬ事は無いように努力しようと思った。


それからは少し微妙な空気が流れたが、大型輸送ヘリチヌークはすぐに隣国についてしまった。騎士から降りて私とローナとメイドたち、最後に王様だ。それをエンディアが迎えた。 


「ようこそおいで下さいました。エゼルレッド王、リーサ、ローナ、国を挙げて歓迎させていただきます」


「エンディア姫、手厚い歓迎感謝いたします」


「エゼルレッド王、お顔を上げてください。こちらこそ騎士の皆様の働きに感謝しております」


「そして、リーサにローナもそんなに固くならないで?」


「そうは言ってもエンディア、今回は前回とちがって、国賓扱いだから緊張するよ~」


「前回は自分のやることに必死だったから、気づかなかったけど、今回はお客様扱いだから緊張する」


「大丈夫よ、私が居るんだから気にしないで?りら~っくす」


「リーサにローナよそちたちは、今後こういう席に呼ばれることが増えるかもしれん。エンディア姫様の元、勉強させてもらうがよかろう」


「「エンディア宜しくお願いします」」


それから、軽くテーブルマナーを教わりながら食事をして、やっっちゃいけない事、言っちゃいけない事を聞いて、その日は終わった。本番は翌日だ、怖いよ~、まだモンスター相手にしているほうが楽だよ。


そして翌日、国民に紹介されて挨拶をして食事会だ、エンディアが気を使ってくれて立食のパーティになった。それでも偉い人たちが挨拶をしに来るのは変わらないが、まだ気分的に楽だったエンディア感謝だ。

 

そして更に翌日王様から恩賞を与えられる。凄く緊張したがエゼルレッド王の真似をして何とか潜り抜けた。全てのイベントが終わって、ゆっくりしているところにエンディアが来た。


「お疲れさまでした。もうイベントは無いからゆっくりしてね」


「もう大変だから。同じような事には出たくないかも・・・」


「でも、エンディアが色々気を回してくれたから、楽な方だったんだろうね?」


「フフフ、本当はもっと大変なのよ!」


「うう、本当に出たくなくなってきた」


「でも、王様いわく冒険者で上位になると。こんな席に呼ばれることがあるらしいし」


「まだ今は学生だから、冒険者ランクがそんなでも無いけど、本格的に冒険を始めたら。私達どうなるんだろう?」


「他の人がクリアできない依頼を専門にクリアしていけば。結構早くランクは上がりそうだよね?」


「特にリーサと一緒にクリアしていけば早そうだね」


「そうだね、私この前のローナング遺跡の封印解除でランクCに上がったし。塩漬け依頼こなしていけば。ランクは早く上がりそうだね」


「そうだリーサ、エンディアに聖剣か魔剣の事聞いてみたら?」


「そうだね、エンディアこの国に聖剣か魔剣と呼ばれるもの無いかな?封印されているものでも良いんだけど?」


「一応あるけど、それがどうかしたの?」


私は聖剣達を出す、そして皆の事情を話し始める


「この聖剣達は皆兄妹で、早く皆を集めてあげたいんだ」


【お初には目にかかりますわ、エンディア姫】


「うわ、頭に直接声が聞こえる・・・これが聖剣の声?」


「そう、今のが聖剣の声だよ」


「聖剣と呼ばれるものは宝物庫にあって、魔剣と呼ばれるものは、この城の地下に封印されているわ」


「リーサは、魔剣を聖剣に戻す力も持っているから。王様と話をして魔剣と聖剣を見せて欲しいな」


「ん~、どっちも難しいかなぁ、聖剣は国の宝だし、魔剣は危険だから封印されているし」


「そうだよねぇ、どうにかならないかな?遺跡で見つけた財宝があるからそれと交換とかどうかな?」


「遺跡の財宝と交換なら何とかなるかも?こればっかりはお父様に話さないと分からないわ」


そして、エンディアから王様に相談してもらう事にした。そうしたら一度聖剣達と話をさせてくれとの事、それで聖剣が手に入るなら安いものと王様のもとに行く事にした。ハイドア王は気さくな方だった。勿論王様としての威厳もあるが、それよりも私達が余りに幼いのでビックリしているという感じだった。そして王様の前で聖剣達を出す、聖剣達に事情を説明してハイドア王と話し合って貰う事にした。


【王様に今回お願いしたいのは、私達の兄妹を探す手助けをして頂きたいのです】


「おぉ、頭の中に直接声が聞こえるのう、そうかこれが聖剣と話すという事か。それで今回エルドーラ国の聖剣と魔剣に会いたいという事でよいのか?」


【はい、もちろん私達の兄妹ではない可能性もありますが。兄弟であった場合は、何とかお譲り頂きたいのです】


「魔剣の封印はどうする?」


【封印の解除は私の兄が、再封印する場合は私が出来ますのでご安心下さい。ですが魔剣が兄妹で無かった場合でも、我がマスター・リーサにお願いすれば聖剣に戻す事も可能です】


「なんと、リーサ殿はそのような事もできるのか?」


「はい、一度ですが出来ました」


【ですので、仲間に一度会わせて頂きたくお願いいたします】


「よいであろう、救国の使者リーサ殿の願いであれば聞き入れぬわけにもいかぬ。今回に限り聖剣と魔剣に接触する機会を与えよう」


「ありがとうございます。ハイドア王」


それから聖剣に会ってみたがこれは兄妹ではなかった。そして聖剣としての機能も失われていた。それで失われていた聖剣の魔力はリーサが補充して聖剣は復活した。ハイドア王はいたく感謝し次の魔剣にも期待していた。


「魔剣の間は地下の奥深くじゃ。封印もかなり強固なものだが大丈夫か?」


【リーサはローナング遺跡の封印も解いていますので大丈夫かと】


「なんと!あのローナング遺跡の封印を解いたと?それならば地下の封印も破られてしまいそうだな!」


「それでは、地下に参りましょう」


「エンディア姫もついてくるんですか?危ないかもしれませんよ?」


「リーサが居れば大丈夫よ」


「まぁ良いですけど」


地下に着くと、禍々しい魔力が漏れ出ていた。


【ハイドア王よ、この封印はもう役目を終えようとしている。中から禍々しい魔力が漏れ出している】


「それは誠か?それでは今すぐにでも中を確認し、再封印をお願いしたい」


【再封印より、リーサに浄化させた方が良さそうだ。再封印してもまた封印が破られるぞ】


【そうね、この魔剣は中から封印を破ろうとしているわ。再封印は無駄になるわね】


「そんなに凄い魔剣を浄化できるかな?」


【大丈夫だリーサ、お前の魔力は剣にとっては最高の御馳走だ。余程の事が無い限り言う事を聞くさ】


「その余程の事が心配なんだけど・・・」


「まぁ、もう破れかけている封印みたいだけどアルファ宜しくね?」


【任せておけ!!】


「とう!!!」


音もなく封印は破れた。そして中から禍々しい気が更に漏れ出してくる


【まずい、奴は逃げ出す気だリーサ一気に行くぞ。土台から抜ける前にすぐに奴の柄を握るんだ】


「分かった、走るよアルファ」


そして、魔剣が土台から抜ける前に柄を握ることに成功した。一気にリーサの魔力を流し込む、魔剣の

禍々しい気が段々と浄化されていく、そして遂には剣が虹色に輝きだす魔剣が聖剣に変わった証だ。だがリーサの疲労も著しいものがあった、それだけ魔剣の力が強かったのだ。今は聖剣に変わったが、いったいどんな使われ方をすればあんな魔剣が出来上がるのか・・・


「アルファぁ、もう大丈夫?」


【ああ、もう大丈夫だよく頑張ったな。そして我が弟よ、今までよく耐えたなゼータ】


【うぅ、頭がクラクラする。何があったんだ?兄貴か?久しいな】


【お前は魔剣になって封印され、その封印を中から解こうとしていたのだ。それを止めてくれたのがお前を握っているリーサだ。リーサはお前の大量の、負の魔力を全部聖剣の魔力に変換してくれたんだ】


「アルファの弟だったの?良かったぁ」


【リーサとやら感謝する、俺たちは魔剣になると自我が崩壊して訳が分からなくなる。しかも俺は大量の魔力を消費する。普通の人間には扱えなかったんだが、昔の魔法戦士でとんでもないのがいてな、そいつに使われているうちに魔剣になっちまった・・・】


「まぁ良かったよ被害も無かったし、私はチョット疲れたけど・・・話はあとから聞くから一旦無限収納に入ってて」


パタ・・・・


「リーサ?リーサ?リーサってば?回復魔法を掛けます」


「急ぎリーサ殿を治療室に!!」


「魔力が枯渇しかかってます。回復魔法の使い手を全員呼べ」


「回復魔法を何度も掛けろ、この国を救った英雄だこのまま死なすな」


「無理です、普通の回復魔法の使い手ではこれ以上やると死んでしまいます」


「私があとは引き継ぎます。私は普通の方より魔力が多いので」


「ローナ殿無理をなさらずに」


「分かってます。でも今無理をしないとリーサは救えません」


「それは・・・・」


そしてローナも魔力を限界まで使い、何とかリーサの命は取り留めたのだった。だが1本の剣に魔力をほとんど持って行かれるような事は今までなかった。ゼータが持つ魔力の器が大きいのか、それともリーサの体に異変が起きたのか、今はまだわからない・・・・・・

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