リーサとローナは ストレスが溜まってるのです
隣国エルドーラのモンスター騒ぎがひと段落して、王様とリフレッド先生がヘリへの愛に目覚め。龍聖の風邪騒ぎが1日のうちに終わって。お腹いっぱいの今日この頃Aクラスから挑戦状が届いた。競技会前に1度試合がしたいそうだ、何を考えてるんでしょうねぇ?
Sクラスとしては受けないわけにはいかないので、挑戦状を受けたは良いが誰が出るかで問題になった。皆自分1人でAクラスの20人を倒せると思っている、それだけSクラスとAクラスには差があった。だがAクラスの人間はだれ一人気づいていない、選民思想が高いのか、だれ一人として負ける気がしていないのだ。これはいけないという事で、Sクラスの中で一番攻撃力の無いローナが選ばれた。実はローナの攻撃が一番えげつないのだが、Sクラスでもそれを知っているのはごくわずかだ。ローナと私とリフレッド先生だけだ、でも選ばれたローナは喜んでいる。初めて公の場で光魔法の改変が使われるのだ、楽しみでしょうがないのだろう。
Aクラスの担任もバカなのか、Sクラスの担任がフラウ先生からリフレッド先生に変わり、授業内容が下がったと思っているらしい。実際下がったのはクラスの品位くらいのもので、実力は折り紙付きの大会優勝者なのだが。何を考えているのだろう?剣術、魔法力、弓術、体術などを極めた先生が、毎日根性を盾に振りかざして授業をしているのだ。成績が上がらないわけがないのだが、きっと職員室でおバカな一面をさらして油断させているのだろう。まぁ新しもの好きだからその時はおバカな一面が前面に出てくるのだが・・・・Aクラスは、今回挑戦状を叩き付けてきたことを、今後後悔しながら次の競技会を迎えることになるのだろう。
あぁそうそう、龍聖の鱗の粉は、ローナの前で私も飲みました。そして寿命が延びてホーリードラゴンの恩恵も付いた事を説明しました。ローナも最初驚いていましたが、まぁドラゴンだしね、それくらい規格外の素材だよねと納得していました。そしてローナに『死ぬときは一緒だよ』と告白めいたセリフを吐くことになりました。
さて試合です、Aクラスは1対1で戦うつもりの様です。対してSクラスは1対20で戦うつもりです。まずこの時点で意識の差がはっきりしています。ローナも痺れを切らしたようで・・・・
「早く全員上がってきなさい。今更負けるのが怖いわけじゃないでしょう?何なら担任も上がってきて攻撃に参加しても良いわよ」
っとかなり煽りを入れています。これに怒りを覚えた生徒たちが修練場に上がります。そしてまさかの担任も上がってきました。恥ずかしくはないのでしょうか?でも全員が上がってきたわけじゃありません、これにローナが切れて。
「早く全員上がってこい。来ないならその場で叩き潰すぞ!!場外で死んだらそのまま本当の死だからな?それともこんな5歳児で、鍛冶スキルと光魔法しか使えないやつに負けるのが怖いのか?」
っと、更に煽りを入れて修練場に全員を上がらせます。これでローナの仕込みは完璧です。狭い範囲に強力な光魔法の改変を仕込むことが出来ます。しかも今なら、ホーリードラゴンの恩恵でMPもかなり上がっています。試合開始のゴングが鳴るが早いか。ローナが光魔法の改変を行います。前回、隣国エルドーラで国全体に光魔法をかけたローナです。魔法の詠唱もいりません、戦士が切りかかってこようとした瞬間体がおかしな方に曲がっていきます。
ローナとしても、最初は吐き気と頭痛くらいで終わりにしようとしていたのですが。Aクラスの態度が余程気に入らなかったのでしょう。体中の骨を外していきます。首や背骨と言った死につながる場所ではなく、痛みが長く続く腕や足の骨を外していくのでした。
これでは即死判定で、場外にはじき出される事がありません。Aクラスの全員と担任の骨を外し場内をゆっくり歩くローナ。さっきまでの勢いはどうしたと?高笑いを始めます。『AクラスごときがSクラスに喧嘩を売るからこうなるんだ』と言いながら辺りを歩いています
「どうした?命乞いでもしたら助けてやる、それともこのまま更に魔法を掛けられて即死判定で場外に飛ばされたいか?あっそうそう、魔法使いは喉を潰しておかなくちゃな。そう言うと更にうめき声が聞こえます。さぁ代表者は誰だ?Sクラスに挑戦状を叩き付ける事を発案した奴は誰だ?何だここにはいないのか?じゃぁBクラスの誰かに踊らされたのか?返事が無いのは肯定とみなすぞ。そう言えば入学式にリーサに喧嘩を売ってボコボコにされた奴がいたなあいつか?返事が無いのは肯定とみなすぞと言ったはずだが?返事が無いな。そうかそうか、今や王様とも仲の良いリーサに喧嘩を売る為にAクラスは利用されたか?そいつは王に喧嘩を売ったも一緒だな?お家取り潰しも覚悟の上なんだろうな?なぁそこで震えてるBクラスの生徒さんよう?Aクラスはもう用済みだな楽にしてやるよ」
そう言うと、生徒と担任の首があらぬ方に曲がっていく。そして即死判定で医務室に飛ばされる飛ばされても精神的苦痛は高位の術者じゃなければ取り除けない。そしてそれはここに居るローナだけだ。後から校長が頭を下げてお願いに来るのだがそれはまた別の話だ。
「さてリーサ。あそこに居るBAKAのBを使った、Bクラスの生徒さんがあなたに用があるようよ?」
「そうみたいだねローナ。まさかBクラスのBはBAKAのBだとは思わなかったよ、そして今や王様と仲が良すぎて。隣国のモンスターの氾濫を、1人で収めてきた私に喧嘩を売る度胸のあるBAKAだとは思わなかったよ。家族親類縁者まで巻き込んで私に火あぶりにされたいらしい。伊達に隣国で紅蓮の少女の二つ名を貰って来たわけではないのだが。まぁいい死にたいならそこに居ろ今すぐ殺してやる、それとも死にたくなくて、命乞いと弁明がしたいならここまで上がってこい。今から10数える、1・2・・3・・・4・・・・5・・・・・6・・・・・・7・・・・・・・8・・・・・・・・きゅ」
「ごめんなさいもうしません、許してください」
「やっぱり、お前がAクラスを煽ったんだな?」
「はい、私がAクラスに働きかけてSクラスに挑戦状を出させました」
「その時に家の権力を使ったか?」
「・・・・・・・・・」
「もう一度言うぞ、その時に家の権力を使ったのか?」
「・・・・・・・・はぃ」
「よし分かった、お前の名前は?」
「・・・・・・・・・・」
「耳が遠いのか?バカすぎて人の言葉が理解できないのか?」
「・・・・・・リューリィ・クマイエスです」
「よし分かった、お前はそこで燃えてろ『獄炎』」
「皆さん聞きましたね?先生方も聞いていますね?ここで燃えているリューリィ・クマイエスは家の権力を振りかざし。Aクラスに言う事を聴かせ、こんな無謀な事を画策しました。しかも家もこの件に関わっていると明言しました。これは学校の根幹を揺るがす大事件です『あっ死にやがった』まぁいいや、貴族の権力が学校内にはびこって良いのでしょうか?私はこれを良しとしません、王に直訴します。先生達の中で、貴族と繋がり甘い汁を吸っている方がいるなら今すぐに縁を切ることをお勧めします。私の言葉が信じられないのなら、どうぞそのまま甘くなくなっていく汁をすすっていてください。ああ少しでも信じられるようにしますので皆さん修練場から離れてください『ファイアー&トルネード』修練場にはこれから1時間以上この魔法が居座り続けます。解呪は出来ません。これをもって私が紅蓮の少女と呼ばれた証に致しましょう。あっ因みにですがローナは隣国で、国全体に光魔法を使い癒しの少女と呼ばれています。さっきのバカとAクラスの精神の異常を治せるのは彼女しかいません。誰か偉い人が頼めば彼女も断りはしないんじゃないですかね?じゃぁ私はこのまま王城に行って王にリューリィ・クマイエスの家を取り潰すように進言してきます。ではこれでSクラスへの挑戦状は光魔法しか使えない少女に潰されたという事でよろしいですね?へ・ん・じ・が・な・い・の・は・肯定でってさっき言いましたよね?では失礼します」
そして私は戦闘ヘリに乗って上空から王様の車を探すのだった。10分後若い女性に声を掛けている王様を発見しその場所にホバリング、上空から拡声器で王様を呼び出す『王城の前で待ってますと』すると若い女性を車に乗せたまま王様が帰ってきた、もう何も言うまい。事情を説明し復讐の為に家の権力を使いリューリィ・クマイエスと言う生徒が暴走した。貴族の爵位の取り上げと領地の取り上げをお願いした。王様は渋い顔をしながらも了承した。聞くところによるとここ数百年爵位の取り上げ等は行われていなかったのだ。だから王様は渋い顔をしたのだろう。
だがそれをしないと、私が王国内で暴れまわるのが目に見えていたのだろう、だから了承したのだ。あとはお触れだけ出してもらう。【学校内で貴族の権力を振りかざした家は取り潰す】とこのお触れを聞いた貴族たちは慌てた。それだけあちこちで腐敗が進んでいたのだ、ただの平和な世の中じゃなかった、ある者は規律を正し、ある者は王様に詰問する。まぁ王に詰問するような輩は腹に何か抱えてるような輩だから。私が王様に言って家ごと灰にしてきますと言ってあるのだが。
なので王都では突然の不審火で屋敷が燃え、家族がいきなりいなくなることが数件起きた。これに恐れをなした者たちが規律を正し。より良い社会を作り上げるのだった。因みに屋敷が燃えた家族は全員牢屋にぶち込まれて一生出てこれない。一通り終わって王様とこれで腐敗は無くなりましたかね?と聞くと『どうだろうね~』とまだまだ何かあるような含みを持った返事が返ってきた。どうやらまだ終わりではないらしい。