表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/248

工房の出入りと練成スキル

やっと5歳になりました。

パパンの工房で仕事をのぞき見しつつ、鍛冶師スキルに磨きを掛けつつ、イメージ魔法も頑張って毎日鍛えてます。そしてパパンの工房の朝の火入れは私の仕事になりました。まず、火の魔法で火をつけて風魔法で火力を上げます。火入れが終わったら朝食用のパンの買い物です。今ママンのお腹の中には妹か弟がいるので、買い物も私の仕事です。パンを買ってきたら3人で朝食です。朝食が終わったらパパンの仕事のお手伝いです。


出来上がった剣や防具を台車に積んで、風魔法で浮かして運びます。鍛冶師ギルドに着いたら、剣や防具を受付嬢のサミュエラさんに渡します。お金は、1ヶ月分まとめてパパンが受け取りに来ます。前に1度、悪い冒険者さんに襲われそうになりましたが、風魔法で10メートル程浮かしたまま、冒険者ギルドのギルマスのレイチェルさんの所に連れて行ったらお小遣いをもらいました。また悪い冒険者さん出ないかな~?


冒険者ギルドも通い慣れたもので、町の近くに現れる、ゴブリンや野生の動物の素材を持って毎日のように通っていたので、ギルドの職員さんたちとも仲がいいです。素材はいつも風魔法で浮かして持っていきます。無限収納はスキルボードに出なかったので、両親にも内緒です。神様へのホットラインも使って無いなぁ。まぁそんな危機的状態に陥って無いし困った時に使おう。因みに、レイチェルさんは未だに私の事を、引き取って育てようと思っているみたいです・・・。10歳になると学校もあると、勧められました。学校か~、友達いっぱいできるかなぁ?今度ローナに相談してみよう。ローナはパパンの鍛冶師仲間の娘さんで3歳位から仲良くなって、よく一緒に遊んでます。でも話す内容は鍛冶の事が多いど・・・。私もローナも親の影響受けすぎだな!!ローナも5歳だけど鍛冶スキル持ちです。やっぱりカエルの子はカエルなんですかね~?


最近パパンの剣は鋳造の物が多く、私でも鍛冶スキルで簡単に作れるます。ローナとどっちが良いものが作れるか日々競い合ってます。出来た剣は鍛冶師ギルドの美人受付嬢と、自分で言ってるサミュエラさんに渡して、どっちが良いものが出来ているか、高く買って貰えるか、とかをお父さんの剣に私の剣を紛れ込ませて、サミュエラさんに、「私が作った剣が一本混じってます、どれでしょう?」等して、優劣を競っています。私がもう少し大人になったら、パパンに刀の作り方を教えてあげたいです。やはり日本人は刀こそ剣!のイメージが強いのです。

前世、趣味で見てたネット番組がこんな所で役に立つとは思わなかったです。火入れから水入れ、鉄の融点、蹈鞴たたらの技術。焼き入れなど、鋳造より面倒ですが、さすがに5歳じゃ焼き入れの刀鍛冶には純粋に力不足です。腕力が足りないょぉ。以前魔法で代用できないかと思ったのですが、刀だけは無理でした。早く刀が打てるようになりたいなぁ。


魔法で代用と言えば、魔法戦士用の剣は打つことが出来ました。炎属性を持たせたファイヤーソードは、鍛冶スキルで下地を作って練成とイメージ魔法で作成し、剣に炎を纏わせた剣や、風の属性を纏わせ遠くにいる敵も切れる剣など、魔法が使える人限定の武器です。結構評判が良いです。

魔法付与の武器はそこそこ作れるようになったけど、パパンのようにSランク冒険者が使うような武器は作れないんだよなぁ。まぁ素材が高くて私に触らせてもらえないのもあるけど。パパンにはパパンの、私には私の、得意な武器を作れば良いだけなんだけどね。

例えばサラマンダーと契約して、魔法属性のない人でも使える炎属性の武器とか、夢だけは広がるわぁ。でもサラマンダーと契約って言っても精霊との契約方法とか知らないし。やっぱり学校に行った方が勉強になるのかなぁ?学校行ってみたいなぁ。パパンに相談してみようかなぁ。


でもその前に、魔法付与武器の練成の練習をもっとして、完璧にしたいな~。イメージ魔法を使えば属性付きの防具も作れるし、それに何と言っても属性付きの装備って鍛冶師ギルドで高く買ってくれるんだよね~。

今からコツコツ貯めれば自分の学費くらい稼げないかなぁ?学校に通うなら自分用の装備もそろえた方がいいのかなぁ?その辺もパパンに相談だな。

それともレイチェルさんに相談した方が詳しく教えてくれるかな?駄目だな。一度パパンとママンに相談してからじゃないとパパン拗ねちゃうな・・・。とりあえずお酒買って帰ってパパンに相談しようっと。


「ただいま~。パパンいる?」


「ん?なんじゃ?」


「これプレゼントのお酒。今日は魔法付与装備が高く買ってもらえたからね」


「そうか。じゃぁ遠慮なく頂きます!っで、何があったんだ?いきなり酒を買って来たところを見ると何かお願い事でもあるんじゃろ?」


「へへへぇ。さすがパパン良くわかってる」


「実は、今日レイチェルさんから教えてもらったんだけど、冒険者育成の学校があるって聞いたの。通ってみたいなぁって思ってさ。パパンの意見を参考にさせてもらおうかと・・・」


「却下じゃ!!」


「早!!もう少し考えてくれても・・・」


「育成学校は早くても7歳からじゃ。よほどの推薦がないと5歳からは無理じゃ」


「いや、5歳からは考えてなかったんだけど・・・。そうか推薦があれば5歳でも通えるんだ?そうなんだ~」


「うっ!余計な事を言ったか?」


「ちなみに学費はいくら位?」


「学費は国からの支援もあるからそんなでもないぞ」


「むしろリーサが装備売って稼いだ金でも通えるぞ?リーサの装備、結構に人気あるだろ?」


「まぁ、自分で言うのもなんだけど、高く売れてるねぇ。魔法戦士に人気あるし、マントや杖に付与したのは、自分の属性に無い魔法使いにも高く売れてるからね」


「そうだな・・・もう付与装備の売り上げはワシじゃかなわんな」


「パパン・・・」


「まぁ、1歳の時にスキル持ちで魔力も高かったから、いつかこんな日が来るんじゃないかと思っておったが意外に早かったな・・・。推薦状はギルドでレイチェルに書いて貰うと良い。あやつなら問題ないじゃろう。伊達にエルフで長生きしとらんからな。知り合いも多いはずじゃ」


「実はローナにも話して一緒に通いたいんだけど・・・無理かな?」


「そうか。ローナも5歳で鍛冶スキル持ちだったな。決めるのローナの両親とレイチェルじゃな」


「そうだよね~」


「まぁ、うちもローナの所も学費を出すのは問題ないくらい稼いどるから、問題ないじゃろう」


「じゃぁ、明日ローナの所行ってくる」


「わしも一緒に行こうか?」


「ありがとう。でも大丈夫だよ」


「そうか・・・寂しくなるな」


「アハハハ。これでレイチェルさんに推薦状貰えなかったら、恥ずかしいねぇ」


翌日工房の火入れと朝食のパンを買って食事をしたら、ローナの家に行ってみます。まずはローナにも話さないとね。


「おはようございます。ローナ居ますか?」


「あらリーサちゃん。こんなに朝早くどうしたの?」


「あっ、リザおばさん。おはようございます」


「はい。おはよう。ローナなら工房よ」


「工房?こんな朝早くから?」


「えぇ。リーサちゃんに負けられないって、最近張り切っちゃって・・・」


「そっかぁ。負けてられないなぁ」


「フフフ。お手柔らかにね」


「工房に行っても良いですか?」


「ええ。どうぞ」


「ありがとうございます!」


そっかぁ、ローナも頑張ってるんだ~。いきなり声をかけて失敗してもこまるから少し様子みて見よう。今は付与魔法の最終段階かな。

あれ?あの光は光属性?ローナ光属性なんて持ってたっけ?あっ終わった。


「おはようローナ」


「あらリーサじゃない。どうしたのこんな時間に、ってか今の付与魔法見た?」


「うん。ローナ光属性なんて使えたっけ?」


「リーサには内緒にしてたのよ。驚かそうと思って。まぁ、私も光属性が使えるなんて思ってなかったんだけど、5歳の誕生日にパパがギルドに行くぞって。それでスキルボードで確認したら鍛冶スキルのほかに、光属性の魔法も使えるようになっていたのよ」


「そっかぁ。凄い驚いたよ!!」


「何言ってるのよ。リーサなんかイメージ魔法とかで、ほぼ全ての属性持ちみたいな物じゃない?」


「まぁ、私の魔法はチョットぶっ壊れてる感じだし」


「まぁ、リーサと比べてると自信無くすからいいわ。っで、今日はどうしたのよ?」


「あっそうそう、ローナ私と一緒に王都の学校に通わない?」


「はっ?私たちまだ5歳よ?学校って冒険者育成学校でしょ?早くても7歳からじゃないと入れないわよ?」


「それがね、推薦状があれば5歳からでも入れるんだって」


「へ~そうなんだ?でもうちは無理かな?パパもママも許してくれないだろうし。推薦状も貰えないわよ」


「推薦状は、多分大丈夫だよ。鍛冶スキルの他に、光属性なんて貴重な魔法も使えるようになったんだし。大丈夫大丈夫!まずはおばさんから、口説いてみますか」


「そうね~。多分ママの方が物分かりはいいわ。パパだと泣いて行かさないって騒ぎ出しそうだし」


「そっかぁ。ルドルおじさんらしいね。おじさんローナ大好きだし」


「困ったものよ」


「あっ、ローナは学校行くの構わないの?」


「いいわよ。リーサから離れたら鍛冶スキルの差がどんどん離されちゃうじゃない」


「じゃぁまずはおばさんの所に行って・・・、おばさん!!」


「ごめんね。立ち聞きする気は無かったんだけど、お茶持ってきたら聞こえちゃったわ」


「ママ、行っても良い?私も王都で学校に行きたいの!!」


「私はいいと思おうけど、パパがねぇ・・・ねぇ、パパはどう思う?」


「パパもいたの?」


「まだ駄目だ。パパの心の準備が出来てないからな!!!!!」


「えっ、そんな理由?」


「おじさん、私からもお願いします!!ローナと一緒に勉強したいんです!!」


「うっ!そうだヘンデルは、何て言ってるんだ。リーサちゃんと離れ離れになるんだぞ?」


「パパンは行って来い。って言ってくれてます」


「パパ、お願い・・・。推薦状は貰えるどうかわからないけど・・・もし推薦状が貰えたら許してくれる?」


「推薦状か・・・じゃぁ、推薦状が貰えたら学校に通っても良いぞ」


「やったぁ!パパ愛してる!!」


「いいか、推薦状が貰えたらだからな?」


「うん。分かってる」


「因みに、誰に推薦状をお願いするんだ?」


「冒険者ギルドのレイチェルさんにお願いするつもりです」


「げっ。あいつは冒険者増やしたがってるから絶対に書く。ヤッパリ駄目だ!!」


「あ・な・た!!今約束したばかりでしょ?ちゃんと娘の応援をしてあげなさい!!!」


「はい・・・。でも、本当に推薦状が貰えたらだからな?」


「うん。分かってる!ありがとうパパ」


「じゃぁ、今度はギルドだね。ローナ一緒に行こう」


「うん。パパ、ママ行ってくるね」


「はい。行ってらっしゃい。ほらパパも送り出してあげなさい」


「・・・行ってらっしゃい」


「「行ってきます!!」」


「ローナのパパかなり落ち込んでたね?」


「まぁ、あれぐらいで済んで良かったわ。本当に泣き落としでもされるかと思ってたから」


「ローナのパパに悪いことしちゃったかな?」


「大丈夫よ。私がいなくなったら次の子供でも作るでしょ」


「それもどうかと思うけど・・・」


「大丈夫大丈夫。とにかく今は冒険者ギルドよ」


「だねぇ」


よし!ここまでは順調順調、あとはレイチェルさんをどうやって落とすかだなぁ。


「こんにちは~。レイチェルさん居ますか?」


「おお、リーサちゃんギルマスなら上にいるよ。来客も無いし直接行っても大丈夫だよ」


「ありがとう。ビリーさん」


 ビリーさんはギルドの職員さんで、いつも素材の買い取りカウンターにいます。私も素材の買い取りの時はお世話になっています。


「じゃぁ、ちょっと行ってきます」


私たちはギルドの2階に上がると1番立派なドアの前に来ました。


コンコン


「どうぞ~」


「こんにちは。レイチェルさん」


「あら、リーサちゃんとローナちゃんだったかしら?」


「こんにちは。ローナです」


「今日は、レイチェルさんにお願いがあってきました」


「あら、何かしら?」


「王都の冒険者育成学校への推薦状を書いて欲しいんです」


「二人分?」


「ええ、私とローナの分です。ローナも鍛冶スキルと光属性があるので、装備に光属性を付けることが出来ます。学校でもっと専門的に勉強したいんです。あっ、私はイメージ魔法と鍛冶と練成を伸ばしたいです」


「ん~リーサちゃんは素材を持ってきたり狩りもやってるから、実力はそこそこ分かるんだけど・・・」


「ローナちゃんに光属性があるのが分かったのは、確か最近よねぇ。一応、実力を見せてもらわないと推薦状は書けないわね~」


「何をすればいいんですか?」


「そこに羽ペンがあるでしょ。それに光属性で常時回復の魔法付与を付けてみて」


「はい!」


「ローナ頑張って!」


「うん」


ローナが詠唱を始めると羽ペンが輝きだした。羽ペンが空中に浮いてレイチェルさんの前に飛んでいく。


「これで常時回復50%が付いたはずです」


「鑑定してみるわね」


今度はレイチェルさんの前で輝きだす羽ペン。輝きが収まるとレイチェルさんが話し出した。


「そうね結論から言うと、これで私の仕事が楽になるわ。ちゃんと常時回復が付与されているわ」


「「やった~!!!」」


「ちょっと待って。成功はしたけど、まだ実績が足りないから、推薦状は書けないわ」


「え~~」


「じゃぁ、何をやればいいんですか?」


「そうねぇ、この羽ペンと同じ物をあと50本は作ってギルドに収めてくれれば、推薦状を書いてもいいわよ」


「羽ペン自体はギルドで用意するわ。あと50本、付与できる?」


「付与しないと推薦状が貰えないならやります」


「分かったわ。じゃぁ隣の部屋に羽ペンを用意させるわね。どれくらいの時間が掛かるかも、推薦状の内容にかかわるから頑張ってね」


「ローナ、頑張ってね!!」


「うん」


それから2時間かけて、付与魔法をかけ続けたローナはフラフラだったが、何とか50本全てに常時回復50%の魔法付与をクリアしたのだった。

勢いで投稿してしまったので、書き貯めもありません・・・

そんな作者ですが、頑張ってなるべく早い投稿を心がけます。

だいたい1日から2日に1本投稿できればいいなぁと思っています。

皆さん、生暖かく見守っていてください。

これからも『ドワーフに転生しちゃった...』を、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ