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新たなる脅威の始まり

遺跡で九つの魔法を覚える事ができた、この中で今すぐに使えそうなものはヒーリングブッダかな?各冒険者ギルドの一角を借りて神殿の支部を作って。巫女を一人置きヒーリングブッダを覚えさせ村や町の医者のような作業をさせよう。薬草などは冒険者に取って来てもらい、薬師の王であるヒーリングブッダに治療に使うようにすればかなりの確率で病気やけがの治療に役立つはずだ。勿論お布施は入れてもらうようだが、あまり過度な治療費は取らないようにすれば、今まで助からなかった人達も助かるようになるだろう。各冒険者ギルドに通達を出してもらって巫女を配置させてもらおう。その巫女の事も神様と相談しなくては、一旦ヴィヴィアンさん達と別れて神様の所に行く事にした。ヴィヴィアンさん達はドワーフ王国の王都フォンテーンでママン達と一緒にいる。その間にいつもの場所に行く、


「神様~、か~み~さ~ま~」


『ひゃぁ』『ひゃぃ』


「ん~このやり取りも久しぶりな気がしますね、最近何かと忙しかったから、ベルッド様に会うのが久しぶりな気がします、そして今日はいつもの神様の服ですねスケスケです」


『そうねぇ、久しぶりねチョット油断してたわ、それで今日はどうしたの?』


「実はですね、先日ある遺跡を探索しまして、過去の魔法をいくつか覚えてきたんですが。ヒーリングブッダって魔法を覚えたんですが、各冒険者ギルドに一人巫女を配置して怪我や病を治すようにしたいなぁと思いまして。その巫女たちを神様の力で性格も人格も根性もある人で探してもらえないかと思ったんですよ」


『また探すのが大変そうな人ね、しかも各冒険者ギルド全部にでしょ?』


「そうなんですが、これが成功すると今まで自然治癒に任せていた病が医術と言う画期的な事に代わるんですよ、光魔法なんて特別な技術に頼らなくても良くなるんです。勿論、薬師の王だけではどうにもならない怪我などもありますが。今までよりはずっと住みやすい世の中に代わるはずです、しかもそれが神に選ばれし巫女の力ともなれば、また神様の人気はうなぎのぼりですね」


『そんなにうまくいくかしら?』


「大丈夫ですよ、それとも光魔法の使い手を各ギルドに配置する方が簡単ですか?」


『そんな訳ないでしょ!!元々光魔法の使い手は人数が少ないんだから』


「そうですよね、それなら神のしもべである巫女を配置した方が楽ですよね?」


『もう・・・何か毎回リーサには上手く使われている気がするわ』


「そんな事無いですよ、私は神様の信者が増えて、この世が良くなるように考えているだけですよ」


『本当にそれだけ?』


「それは・・・少しは私の所に、お布施が入ってくるかなぁなんて考えてはいますけど。基本的には神様の為ですよ。ねっサイフォン様、私のお陰で信者は増えていますよね?」


『そうねぇ、確かに増えていることは確かねぇ。ベルッドも諦めてリーサの手伝いをしたら?』


『分かったわよ、やれば良いんでしょやれば』


「ありがとうございます、それと神のお告げで全世界の冒険者ギルドに今後、神のしもべである巫女がいて皆の怪我や病を助けるだろうってお告げをお願いします。それとできればヒーリングブッダの能力を巫女に授けて下さると更に助かるんですが・・・・」


『あれはヒューマンが考えた魔法だから私達は分からないのよね~』


「そうなんですか?じゃぁどうしましょう?」


『神のしもべの巫女を一ヶ所に集めるから、リーサが教えるのは駄目?』


「良いです良いです、手間が掛からないなら何でもいいです、じゃぁ薬師の王の魔法の石板を解読した物を用意しておくので、王都ラファージャ近くの飛行場に全員を集めて下さい。あそこなら場所も広いですし、人目もありませんから魔法の習得に問題がありません」


『そうね、あそこならかなりの人数が集まれるわね。じゃぁリーサはそこで待っていて、すぐに巫女を集めて転送するわ。そのあとはリーサの教育が終わったら各冒険者ギルドに転送するわね』


「宜しくお願いします、では先に行って待ってます。どれくらいで集まりますか?」


『そうね、急いで集めるから半日待って頂戴、私も色々慣れてきたから早くなってきたけど、それでも半日は掛かるわね』


「大丈夫ですよ、こっちの準備もそれくらいかかりますから」


『準備って何をするの?』


「一時的に神殿を建てて、その中で石板を解読した物を用意しておきます。人が来ない場所とはいえ何があるか分かりませんから、一応建物の中で教育します」


『そうね、それが良いわね』


「因みに巫女を転送する前にお告げを下さいね」


『分かっているわ、じゃぁまた後でね』


そしてベルッド様との通信を切り、対のオーブを無限収納にしまった。さぁ戦略爆撃機、ストラトフォートレスを飛ばす飛行場へ転移だ。これからは忙しいぞ見た目が古めかしい方が威厳がありそうだから、みんなが見えるように、大きな古びた石板を用意して古語の下に現代の言葉に書き足して、更にそれを神殿の中に設置、神殿もそれっぽく少し古めかしく造って。巫女たちを迎え入れる準備をしなくちゃ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて準備完了、予定だとそろそろ神様からお告げがあるはずなんだけど・・・・無いな?どうしたんだろう?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あれ?本当にどうしたんだ?いくら何でも、もう夕方だ何かあったのかな?あったんだろうなぁ・・・・・まぁここなら大丈夫か?神殿の中で対のオーブを開きますか。


「龍聖、みんな、チョット周りを気を付けておいて」


「はぁいママ」


「宜しくね、じゃぁ私は神様に連絡しますか・・・・(神様~か~み~さ~ま~あれ?返事が無いな)か~み~さ~ま~」


『リーサチョット待って』


「あれ?サイフォン様?ベルッド様はどうしたんですか?」


『それが魔族が復活して、それどころじゃないのよ』


「え?元魔王のクラリスはそこにいるんですよね?」


『えぇ、いるわ』


「じゃぁ何で?」


『それが、リーサ達が行った遺跡に魔族が封印されていたみたいで。リーサの魔力に触発されて復活しちゃったのよ』


「それってやっぱり、私の魔力は美味しいって事ですかね?」


『そう言う事なんだろうね~』


「で?その復活した魔族ってのは、今何しているんですか?」


『魔王を探そうとしているみたいなのよ、だから困っているの、クラリスはもう魔王ではないけど素質は持っているから探し回っているのよ』


「どうしましょうか?この調子だと、その魔族を倒さないと巫女も呼べないですよね?」


『そうなのよ、私達はクラリスが出て行かないように見張っているから、身動きが取れないし。リーサの方で何とかしてもらえない?』


「何とかしてもらえない?と言われましてもサイフォン様、私は魔族の居場所も特徴も分かりませんが・・・・」


『魔族はリーサが今居る場所に強制転移させるわ、強さは魔王には四天王ってのがいたんだけど、その四天王の側近の一人よ。特徴は褐色の肌に角が生えてるからすぐに分かると思うわ。まぁ魔王を倒したリーサなら問題ないでしょうけど・・・クラリスの居場所だけはバレない様にしてね』


「分かりました、じゃぁ準備するので5分後に強制転移させて下さい」


『分かったわ、5分後ね、じゃぁリーサも気を付けてね』


「はい」


それからは忙しかった、せっかく造った神殿が壊れたら辛いので無限収納にしまい、アルファ達全兄弟を出して状況を説明して。以前魔王を倒した時の武器を錬成する、すると錬成光の光と共にロケットランチャーなどが大量に出て来る。そして地面に転移の錬成陣が光り輝いて真ん中に黒い靄が掛かっている。転移の錬成陣が役目を終えて光が消えると、そこに頭の両脇に羊の角のような物を付けた、褐色の肌で綺麗に身なりを整えた男性が辺りを見回しながら立っていた。


どうやら今の自分の状況を確認しているようだ、そしてミルミル顔が青ざめていく。褐色の肌なのに青ざめるという器用な真似をして、その場から逃げ出そうとしている、それを聖剣達が周りを囲み上空からドラゴン達が牽制している。逃げ場が無いと悟った魔族はドワーフが穴だと思い、リーサの方に向かってくる。


「どきなさい!どかないと殺しますよ!!」


宣言してくれるとは随分と優しい魔族だ、普通なら即死魔法でも使って包囲網に穴を開けるんじゃないだろうか?まぁそんな事されても魔法は、イメージ魔法ではじき返すが・・・さて私を穴だと思った事を後悔させてあげよう、ロケットランチャーを構えて発射!!ドンドン持ち替えて発射していく、相手の魔族も私が火系の魔法を打ってきたと思ったのだろう、その為の防御壁を展開するが近代兵器にそんなものは通用しない。防御壁の魔法陣の部分をロケットランチャーが通り過ぎるときに火が消えるだけで、そこは近代兵器、火が消えても勢いに乗って飛んで行く、そして信管が相手の体に当たった瞬間に破裂する、その度に当たった所が爆散する、魔王が耐えきった攻撃も四天王の側近くらいでは防げないのだろうか?ドンドン小さな肉片になって行く、最後は魔族の核だったのか、胸のあたりに在った真っ黒な水晶のような物に当たって砕け散った。するとサイフォン様からお告げがあった。


『リーサありがとう、貴女のお陰で魔族の脅威は去ったわ、でもこれからも、貴女が古代の遺跡を探索したら似た様な事がおこる可能性が高いの。でも魔族だけではなく、魔族を封印する為に自己犠牲を払った神の封印も解ける事もあるはずよ。だから悪い事ばかりではないはずなの。そう言う事だからこれからも危険ではあるけれど遺跡の調査をお願いするわ』


「了解しました、遺跡の調査には興味がありましたし、魔族の四天王ってのがどれくらい強いか分かりませんが。魔王より強い事は無いでしょうし、大丈夫です、任されました」


そうして、ベルッド様はクラリスの面倒を見たまま戻らず。神のしもべたる巫女たちの招集は翌日に持ち越されるのだった・・・・・

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