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邪神教(2)

おはよう、こんにちは、こんばんは、今日も元気に小説を読んでいますか?更新時間なんですがやはり来週から、土曜日の01:00に変更させてください。申し訳ありませんが宜しくお願いします。それでは皆さん、これからもドワーフに転生しちゃった・・・を宜しくお願いします。

朝学校に行くと、クラスにはシフォンしかいなかった、挨拶をかわす二人、そこにシフォンの母親からの電話が・・・・話を聞いてみるとシフォンにすぐに実家に帰ってきて欲しいと言って電話は切れた。何かあったのかとシフォンの実家に行き調べてみる事に、するとドロアスダ教と言うあちこちで人を攫ってきては生贄に捧げる邪神教に実家は占拠されていた。リーサのお陰で何とか窮地は脱したものの、シフォンの家にいたドロアスダ教のリーダーの記憶を覗くと、神の巫女としてのリーサを生贄にしてドロアスダ神の顕現を目論んでいた。という事は、朝クラスに居なかった仲間たちは既に事件に巻き込まれている可能性が高い。リーサは急ぎ神様のもとに向かいドロアスダ神なる神が本当に存在するのか?存在するのなら生贄を必要とする邪神なのか?邪神ならばドロアスダ教ごとこの世から抹殺することにし、生贄を必要としないまっとうな神様ならドロアスダ教だけ破壊してくることに決めて、シフォンには実家と人質になっていた近所の人達のフォローをお願いして先に教室に向かってもらい、リーサはラファージャにあるいつもの場所に転移した。


リーサはいつもの場所で、いつものように96式装輪装甲車に乗り込んで神様に声をかける


「か~み~さ~ま~、か~み~さ~ま~」


『ひゃあ』『ひゃい』


「これですよね!やっぱりお決まり事が無いと駄目ですよね」


『そんな事言われても、見られる方の身にもなってちょうだいよ』


「そうは言っても、又母乳に魔素が溜まったら意味が無いじゃないですか?」


『それはそうなんだけど・・・・・』


「今日はタイトなドレス姿ですか、似あってますよ。まぁまだ着れてない部分もありますが・・・・」


『そんな事より今日はどうしたの?』


「そうでした、聞きたいことがあったんです、ドロアスダ神って神様はいますか?」


『あぁ、邪神の神でいるわね、何?何かされたの?』


「その神様の生贄にされそうになってます」


『ヤバイじゃないの!今どうなってるの?』


「ドロアスダ神の信者に生贄にされそうになってます。仲間やその家族に近所の方たちが人質になって、私をおびき出そうとしています」


『仲間ってクラスの全員?』


「いや、そこまではまだ確認が取れていないのですが、朝の教室に来る人が圧倒的に少なかったので、もう人質になっている可能性はありますね・・・・神様の方で調べられませんか?私から電話をかけると相手の思うつぼでしょうから」


『良いわよ良いわよ、今調べるわ』


「申し訳ありませんが宜しくお願いします」


『気にしなくていいわよ、リーサにはパワーアップの件や、クラリスの件でかなり助けられてるから』


「そう言ってもらえると助かります、それでどうでした?」


『黒ね、真っ黒だわ、全員家族達を人質に取られてリーサのクラスの仲間も捕らえられてるわ。今も脅されてリーサに連絡を取るように言われてるわ、仲間は拒否してるけど、ドロアスダ教の信者が家族なんかを人質にしながら交渉してるわ。みんな何とか断っているけど、どこも危ないわね』


「ベルッド様とサイフォン様の力で何とか無力化できませんか?」


『任せておいて、それくらいなら余裕だから、でも問題はドロアスダ神の方ね、完璧にリーサに狙いを付けてるわよ』


「そっちの方もベルッド様の力で何とかなりませんか?」


『それは出来ないわね・・・神様同士で戦うと天変地異が起きちゃうわよ』


「それじゃぁどうしたらいいですかね?信者を皆殺しにして神様の力を奪いますか」


『それくらいしか方法は無いわね~、どうせ生贄で、人の命を大量に奪っているような奴らだから殺されてもしょうがないでしょ』


「神様的には改宗させるとかじゃなくて良いんですか?」


『改宗させても恨みを買ってるから、他の人間が殺しに来ちゃうわよ』


「そういう物ですか・・・私は構わないんですが、それはベルッド様がやって下さるのですか?」


『私がやると色々としがらみがね・・・・ごめんね』


「分かりました、その辺は私の方でやります。それより仲間はどうなりましたか?」


『一応、邪神教の信者は全員気絶させて、リーサのクラスの子達には、邪神教の人間を縛って猿ぐつわをしておくように神託を与えておいたわよ』


「ありがとうございます」


『それとこれは提案なんだけど・・・・リーサ達、人を殺す練習をしておいた方が良いわよ。神様の私が言うのも変だけど、今回みたいに、いざって言う時に殺したことがあるか無いかで対応が変わっちゃうわよ。そして誰かが傷付くわ』


「それは予言ですか?」


『そうね予言というより今まで見てきた知識ね、今まで色んな冒険者たちを見てきたから・・・これはリーサも同じよ、光魔法の改変に頼って関節を外すだけにしていることが多いけど、タイミングによっては精霊魔法を使われて怪我する事もあるかも知れないし、特に今回のように邪神が協力している場合だと精霊魔法の他にアイテムを渡されていたり、邪神から直接、邪法を教え込まれている可能性も否定できないわ、十分に注意してね』


「分かりました、今後は気を付けて行動します・・・それとやっぱり今回の件で人殺しになれておいた方が良いんでしょうか?確かに言われてみれば護衛対象がいるときに、相手を殺さずに、しかも魔法もアイテムも無効化なんてできませんよね・・・」


『そうね、リーサの仲間はリーサがいる事によって、ほとんど苦も無くここまで登ってきたかもしれないけど、通常の冒険者はそれこそ何十年もかけて苦労しながらAランクまで登ってくるのよ。その中でもSランクになれるのは一握りの限られた人だけよ。でもリーサの仲間にはそれが無いの、普通は苦労も経験も便利アイテムも無い状態から始まるのよ、リーサ貴女もよ?前世での知識と経験はあるけど、私があげた能力のお陰で大抵の事は出来るでしょ?そして魔法や科学を使って間接的に人を殺した事はあっても、無抵抗になった人を直接殺したことはないでしょ?でも今回の奴らは違うわ。平気で嘘をつくし無抵抗になったふりをして攻撃してくるわ。でも悪党にしてみればそれが普通の行為なのよ、だから仲間とよく話をして、仲間を連れて今回の件は片づけなさい、これは命令よ』


「分かりました、今回の件はみんなでります。それで良いですか?」


『えぇ、そうしてちょうだい、リーサが鍛えた剣を皆に渡して魔法やスキルではなく、直接剣で悪党の命を奪う経験をしてちょうだい。それがたとえ命乞いしていたとしてもよ、邪神教の奴らは相手が子供であろうと命を奪ってきたわ、生きながらにして心臓を抜き取ったりしてね、だから容赦する必要はないから、徹底的に殺してきてちょうだい、もし仲間の心が病んだら私が治してあげるから。治してあげるというかそれに耐えられるように強い心を持たせるから頑張ってきなさい。そしてドロアスダ神の信仰心の源を断ってドロアスダ神を封印しましょう』


「はい、ではみんなの所を回り、ドロアスダ教の信者を無限収納にしまってきます。そして仲間と話し合いの時間を取ります」


そしてSクラスの生徒の家を順番に回って行った、みんなには軽く説明をしてドロアスダ教の信者を無限収納にしまっていく。詳しくは教室で話すからと言ってみんなの家族や近隣の住民にも迷惑料として白金貨1枚ずつ渡しておいた、みんなの家族は拒んだが、今回は私に原因があるから強引に受け取ってもらった。少し時間はかかったが、シフォンさんが先に教室に戻っていてリフレッド先生や、仲間のみんなに事情を説明してくれていたので助かった。


「さて、みんなシフォンさんからある程度聞いていると思いますが、私が邪神教に狙われています。それだけなら私が対応するのですが、今回はベルッド様からの依頼もあります。皆さんがSランクになったけれどそこ迄の経験が少ないとして、今後護衛の依頼を受けた際に盗賊などを殺せない可能性があるから、ドロアスダ教の信者を抹殺することを経験しなさいと言われています」


「ベルッド様から直接人を殺せって言われているのかい?」


「そうです、今回事件を犯したドロアスダ教は、あちこちから大人も子供も攫ってきて、生きながらにして胸を裂き心臓を抜き取ったりと悪逆非道をおこなってきた奴らです。手を抜く必要はありません!徹底的にってこいと言われています。しかも精霊魔法やスキルを使わずに、剣で殺すことを経験しなさいと言われています」


「ベルッド様も結構な無茶を言ってくるね・・・・」


「シフォンさんもそう思いますか」


「そりゃそうだろうリーサ、私らは精霊魔法やドラゴンの鱗で毒を吐いたりできるんだよ?それをわざわざ剣で殺せなんて、無茶にもほどがあるだろう・・・」


「シフォン、他のみんなもそうだが、皆には圧倒的に戦闘経験が少なすぎる。これは神が我々に与えたもうた試練だと思うんだっ!!そしてこの試練を乗り越えた時みんなは更なる高みへと自分を押し上げる事ができるんだ」


「みんな、私もリフレッド先生の言う通りだと思う、私達は戦闘経験が少なすぎる・・・・これはリーサを責めているわけではない、私達がリーサの能力に甘えていたんだ、だからこれはいつか通らなくてはいけない道なんだと思う」


「俺もカナタやリフレッド先生の言う通りだと思う、俺は剣士の家系に生まれたが、火の属性魔法が強かったせいで魔法剣士になったけど、親からは訓練の時にそんな事では大事な人は守れないぞと何度も言われた。正直今の自分は剣士の心得さえ忘れていた・・・・それだけリーサの力に甘えていたんだ・・・・ここで試練を乗り越えないと俺は剣士失格だ」


「ジョンさん・・・カナタさんやリフレッド先生もありがとうございます。正直なところ神様からの提案はみんなには厳しい事になるだろうと思っていましたから、応援してくれて嬉しいです」


「リーサ、みんなリーサには感謝しているんだよ?」


「ローナ・・・」


「だってそうでしょ、普通なら卒業しても冒険者ランクの一番下より少し上くらいから始まるのが、1年チョットでSランクになったんだよ?勿論普通じゃない人生になっちゃったってのもあるけど。それでも感謝の方が大きいんだよ」


「ありがとうローナ、そう言ってくれると嬉しいよ、それと、これはベルッド様が言ってたんだけど、人を殺した事に耐えられなかったら。ベルッド様が耐えられるだけの精神力を授けて下さるそうです。だから安心してってのも変だけど、これも本来なら何年もかけて乗り越えるか、リタイアするかのどっちかを選ばなくちゃいけないんだろうけど、私の仲間だから神様が助けてくれるみたい」


「それは助かるな、私は人の死を乗り越えるのに随分と時間がかかったからな・・・・みんなにはそんな思いはして欲しくないんだ。あ!かと言って人の死を簡単に考えろって訳じゃないからな」


「みんな分かってますよリフレッド先生、ところで、みんなは人もしくは同族を殺したことがある?」


「僕は学校に入学する前に・・・・・・・盗賊を殺した事があるよ。入学式に行くのに乗った馬車が、盗賊に襲われて戦ったんだ、ドラゴンに龍華していたから罪悪感は少なかったけど、あとからかなり悩んだよ。自分の命が危なかったとはいえ、他人の命を奪ったんだからね。そしていまだにそれを引きずっているんだ・・・」


「そうだったんですかセルさん、大変でしたね、でも今回はベルッド様が助けてくれますよ、それでも今後私以外の仲間を守るためにも、今回の件が終わるまではベルッド様の恩恵が受けられるとは思わないで下さい。大変ですがここは乗り切って下さい」


「分かった、相手は悪党だ手段は選んでいられない。今回も僕の家族や友人にまで手を出したんだ、僕も許す気はないさ」


「それなら良いです、他に何か言っておきたい人はいますか?」


「すまない俺からも一ついいか?今回の件にローナも参加させるのか?」


「勿論ですナムサンさん、ローナは基本回復役ですが、他の仲間が傷付いた時に何もできないなんてのは困りますから」


「そうか・・・・リーサもローナも実力はあると言ってもまだ6歳だ、確かに俺達も11歳だからそんなに変わらないと言えば変わらないが。剣で人を殺すにはまだ早すぎるんじゃないか?」


「確かに普通に考えれば人殺し何てできませんし。したくありません、ですが今回は神の御意志です、それに王都ラファージャでは貧民街はありませんが、他国では貧民街の孤児たちが今を生きるために、他人を殺してでもパンの一つを奪うなんてことが実際にあるんですよ?確かに立場が違うと言われればその通りですが、それでもその子達は私達と年齢は変わりません。それしか方法が無い子供達と、正義をおこなうために殺人をする私達とで何か違いがありますか?結局は自分を守るために他者を殺すんです。たとえそれが正義のおこないだろうとしてもです、悪党、今回は邪神教の人間ですがもしかしたら家族がいるかもしれないじゃないですか?その家族は親が、もしくは旦那さんや奥さんが邪神教だと知らなかったら?私達が邪神教の信者を殺し、それが家族に知れたら確実に私達は悪者ですよね?結局人を殺すって事はそれだけの責任を負わなければいけないんです。その事に年齢は関係ありません、人殺しは人殺しです。それに大義名分があるか無いかだけです」


「そうか、リーサがそこまで考えているならもう何も言わないよ、俺たちは神の依頼を遂行するまでだ」


「分かってもらえましたか・・・・私もローナに人殺しなんかさせたくありませんが、いざという時に体が反応しなくて仲間や、自分を傷つける事になるよりはましです。ごめんねローナそう言う訳だから辛いだろうけど一緒に戦ってちょうだい」


「リーサ、さっきも言ったけど私はリーサに感謝こそすれ恨んだことなんてないよ。だから変に気に病むのは止めてね、私はリーサが王都の学校に行くと決めた時から、リーサのそばにずっといるって決めてたんだからこれ以上変な事言うと怒るよ」


「分かった、ありがとうローナ」


「さて、話も決まった事だし早いとこ邪神教を潰しますか」


「カナタさんもありがとうございます。因みに最後には、邪神教の神ドロアスダ神を封印するって大仕事も残ってますので、その大仕事を完遂する為にも信者を皆殺しにして、ドロアスダ神の力を奪わなくてはいけないので宜しくお願いします」


「リーサ、神を封印とかできるのか?」


「リフレッド先生、こればかりはやってみないと分かりませんが、神様からは出来ると言われています」


「分かった、でも今回の神様からの依頼だけど、私が参加しちゃいけないとは言われていないだろ?」


「言われていませんね」


「じゃぁ決まりだ!私も付いて行くからな、可愛い教え子を守る為にも成長を見守る為にもついて行くぞ」


「分かりましたリフレッド先生、ありがとうございます、実は少し不安だったんです・・・・私も魔法やアイテムで人を殺した事は神のお告げであったんですが、剣の腕だけで人を殺した事は無かったので」


「そうか、じゃぁ行くぞ、どうせリーサの事だからもう邪神教の本部も支部も信者の記憶を見て知っているんだろう?」


「はい、しっかりと記憶しています。じゃぁ行く前に皆に私が打った聖剣と剣術魔法をかけますね。『剣術魔法付与』『反応速度超過付与』『絶対防御』『精神感応防御』『体力増加』『体力回復量増加』これで準備は良し、さて行きますか、じゃぁ支部から潰していきますよ『転移』」


そしてドロアスダ教に皆で乗り込むのだった


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