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フラウ先生の結婚

トーナメント票を見ているとマイエスの名前もあった、予選を勝ち上がったらしい、アレスは騎士団に入る為かトーナメント票に名前が無かった。意外な事にトーナメント票には女性もいた『リフレッド』これが彼女の名だ、有名な剣士らしく剣術魔法にとっては良いトレース相手だ。 


その他にも12人の候補の名前があった、その中には昨年の優勝者の名前もあった、昨年の優勝者はシードで戦いがあるので4回勝ち抜きで試合が終わる形だ。とにかく全試合トレース魔法だけは欠かさず使っていく、鞭を使ったり、バトルアックスを使ったりと色々なデータが取れた 


しかし驚いたのは、女性参加者のリフレッドが決勝まで勝ち進んだことだ、彼女は防御も相手の剣のいなし方も攻撃も完璧で、昨年の優勝者と決勝で戦うことになった。相手は大剣を使うパワーファイターで、女性のリフレッドには厳しい戦いになるかと思われたが。予想を遥かに上回る形で優勝を勝ち取った。優勝者には、白金貨と好きな願い事を一つ叶えて貰えるというのだ。どんな願いにしろ、普通に叶えられる範囲内の事なら何でもだ。流石に死人を生き返らせろとか無茶を言う人はいない。一生困らないだけの金貨が欲しいとかでも叶えられるのだ。彼女が何をお願いするかはまた別の話だ。


それにしても剣術の授業が面倒で始めた魔法開発だったが、凄い物が出来上がったと思う、並みの冒険者じゃ太刀打ちできないほど攻撃も防御もバリエーションが増えた。これで私は剣術の授業はS判定だろう、そして翌週の剣術授業の日先生から剣術魔法禁止の御沙汰が下される、せっかく開発したのに使えないなんてぇ・・・・・そして私は翌日の筋肉痛に悩まされるのだった、先生の剣折れたまま新しいのプレゼントしなかったから怒ってるのかなあ?


そして王城の騎士団から呼び出しがかかる、早く王城の魔法使いに魔法を教えろと、そう言えばそっちも忘れてた。授業が終わったらフラウ先生に付いて来てもらって王城の魔法使いに魔法の使い方を教えた。最初は人に教えたことなど無かったので苦労したが、流石王城の魔法使い私より物分かりが良い、すぐに覚えて騎士たちにかけて実験していた。これで最近の忘れ物は無いはずだ、結局先生の剣は学校の物だったので弁償しなくていいそうだ。


結局帰ってきたのは夕方になってしまった。


「龍聖おいでご飯にしよう」 


「は~い」


最近は魔力酔いもしなくなり、龍聖にちゃんとご飯をあげられている。魔力の上昇は止まらないが、それは嬉しいと思っておいた方が良いのだろう。


「ローナ食堂に行こう」


「うん、最近は龍聖ちゃんのご飯が終わったら食堂だね」


「何か魔力を大量に吸われるとお腹が減る気がして」


「そろそろ龍聖ちゃんも、魔力以外の物が食べられるようにならないのかな?」


「どうだろう?龍聖食堂のご飯食べてみる?」


「いらない、ママの魔力でお腹いっぱいだもん」


「そっかぁ・・・・じゃあまだまだご飯は先なのかな?」


「それと気になることがあるんだけど、龍聖・・・ちゃんとドラゴンにも戻れるんだよね?」


「戻れるよママ、戻ってみようか?」


「ここじゃ狭いからご飯食べたら外に行こう。室内運動場で鍵を閉めれば大丈夫でしょ?久々にサーチの魔法も使って人が周りに居ないの確認するし」


「じゃぁご飯を早く食べちゃおう」


ご飯を食べて職員室に行き、フラウ先生に事情を話して室内運動場のカギを借り。それでも心配だからと先生も付いて来てくれた。サーチをして周りに人がいないことを確認し、龍聖にドラゴンになって貰う。


「龍聖、今なら大丈夫だからパパっと変身してパパっと元に戻ろう」


「うん、じゃぁ変身をとくね」


そこには綺麗な白色をした大きなドラゴンが居た。


「龍聖大きくなったねぇ、卵から孵った時のいかにもちびドラゴンって感じはもうないね」


「ママのご飯が美味しいからね」


「よし、人型に変身しようか」


「うん」


人型になるときは、虹色の光を発しながら段々と小さくなっていく


「ドラゴンだから子供でもあの大きさだったのかな?人型になるとママより小さいもんね?」


「ドラゴンは、変身の際にある程度サイズの変更が出来るそうよ?本で読んだ知識だけど」


「そっかぁ、龍聖はまだ私の赤ちゃんのままだから小さくなってくれてるのかな?」


「うんママより大きいとご飯も貰いにくいし、ちょっと恥ずかしいし」


「あ、じゃぁ抱っこしてご飯あげるのは止めようか?」


「止めなくていいです、抱っこが良いです」


「もう、龍聖は可愛いんだからぁ」


「聞いてるこっちが恥ずかしいわ。赤ちゃんがいるのも羨ましいし」


「羨ましいって、先生赤ちゃん欲しいんですか?」


「それは・・・その・・・・欲しいです・・・」


「先生、好きな人は居るんですか?」


「好きな人くらいいますよ、ってか付き合ってる人が居ます。って何言わせるんですか?」


「付き合ってるかってのは先生が勝手に言ったんだよ。その付き合ってる人との交際年数は?」


「かれこれ20年くらいですかね?」


「20年ってさすがエルフ気が長い。ってか20年も付き合ってて結婚の話にならないんですか?」


「それがまだ言ってくれなくて」


「そうなんですか?先生から話を振ってみたりとかは?」


「そんなはしたない!!」


「そんなものですか?」


「そうなんです」


「相手の方は何をやっている方なんですか?」


「王城で事務職を」


「堅実な方ですね」


「堅実過ぎてこまってます、未だにキスさえ・・・」


「えっ?それはさすがに先生にも問題があるのでは?」


「やはりそうなんですかね・・・」


「かなり独身をこじらせてますね」


「うぅ・・・5歳児に独身をこじらせてるとか言われる私って?」


「まぁ私は赤ちゃんが居ますからね、ねっ龍聖」


「もう赤ちゃんじゃないです」


「まぁまぁ、そう言わずにおいで抱っこしてあげるから」


「うぅ、抗えない・・・・・」


「ふっふっふ、これがママのパワーよ良い子良い子」


「で、結婚したいんですか?」


「結婚したいです」


「たとえ、親に反対されたとしてもですか?」


「結婚したいです」


「じゃぁ結婚しましょう、ここで既成事実でも作ってしまえば誰も反対できないたとえ王様でも。って事で既成事実作りましょ。お酒を呑ませて翌朝一緒のベッドで裸で抱き合ってれば・・・さすがに奥手の彼でもヤバイと気づくでしょって事で先生も良いですね?うちのママンはこれでパパンを落としたそうです」


「お姉様の実績のある技なのね、それなら私もこれで行くわ。はしたないとか言ってられないわ」


「じゃぁ、早速今日の夜お食事にでも誘って。そのままお酒にGO」


「相手のお名前は?」


「ウエインよ」


「じゃぁ、ウエインさん落とし前付けて貰おうか作戦発動」


そして、その夜は二人でデートだったそうだ、私達は寮から出られないので分からないが。そしてお酒の力を借りて二人は夜の街には消えて行かず・・・・フラウ先生が告白したそうだ。もう付き合って20年そろそろ結婚を考えて欲しいと。そしてその答えはOK。二人は人目もはばからずキスをして抱き合っていたそうだ。そしてそうなると問題は王様だ、だが王様は毎日のようにナンパに明け暮れているので、強く言えない、そうして二人はめでたくゴールイン。あっという間の展開だが付き合って20年もあればそこから先は早くても構わない気がする。 ウエインさん落とし前付けて貰おうか作戦は失敗に終わったが、それはそれ終わり良ければ総て良し。 


結婚式にSクラス全員を呼んで、お祝いになったウエインさんが事務職という事で、ローナ特性羽ペンに常時回復50%の特性を持たせたペンをプレゼントして。龍聖がフラウ先生に幸せの白い鱗をプレゼントしていた。私達からは祝福の歌のプレゼントだ、そんなに上手くなかったかもしれないが先生は幸せそうだった。この世界では結婚したら1年かけて二人で世界を回ってくる新婚旅行があるらしい。いきなり先生が居なくなるのもどうかと思うが、二人の幸せを考えればこれで良かったのかもしれない。また帰ってきたらSクラスの担任になるのは決まっているらしい。ウエインさんも元の事務職に戻れるそうだ凄い環境だ・・・・


そして、新しくSクラスの担任になったのが競技大会優勝者のリフレッドだった。願い事は小さいい頃からの夢である先生になる事だったらしい。校長は渡りに船とSクラスを任せることにしたのだ。勿論副担任も付いたが、無茶苦茶だ競技大会の優勝者がいきなり先生になるなんて。フラウ先生も知らずに旅だったらしい、知っていれば反対・・・・しないか、今は自分の幸せでいっぱいだもんね。

 

さてリフレッド先生には何を教わればいいのだろう?先生の事だから剣術三昧になるのかな?それはそれでHPが上がるし、筋肉痛もそのうち慣れるようになるし、剣術魔法のトレースも出来るし良い事もいっぱいあるように思える・・・嘘つきました私にとってはきつい毎日が待っているだけのような気がする・・・・ 


それで初授業の日なんですが、先生は本職は魔法戦士で魔法の方が得意との事、なんて気が合うんでしょう?魔法が得意なら、私やジョンさんやナムサンさんにローナなんかと気が合いそうである。ジョンさんは魔法剣士だしナムサンさんは魔法使いだけど剣も使えるし。私もローナも魔法が得意だから仲良くなれそうな気がする。

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