新たな二つ名
皆さんおはようございます、こんにちは、こんばんは、おなかすいた・・・ぽんです。今後の更新予定ですがなるべく金曜の22時に更新をかけるようにします。もしくは土曜の深夜1時ですが・・・・どちらが良いのかは今後の皆さんの読む時間帯によって変えていくかもしれませんが。現状は金曜の22時更新にします、それと少し空いた時間ができるので作品初期から少しずつ改稿をして行くつもりです。更新ペースは週1と遅くなりますが、作品初期と今では全然書き方が違うので少し直したくなりました。宜しくお願いします。
ドワーフ王国でのお告げのあとラファージャに戻り、主役不在だったため祝賀会がもう一日延長されることが決まって、その日の祝賀会が終わってからドワーフ王国に戻って来た。正直疲れていたから寝たかったのだがパパンとママンの追及が激しかった。勿論二人も神様のお告げは聞いていて自分の娘が危ない事をしたんじゃないかと心配されたのだ、だがウラン鉱石と言っても二人にはピンとこないし緑光石と黄王石と言うのがこの世界での名前らしいのだが、それはいらない鉱石で打ち捨てられているというのがこの世界での共通認識だ、だからそれが危険な鉱石だと言われてもピンとはきていなかった。だがそれが出生率の低迷や寿命を短くしている鉱石だと分かってからは大丈夫だったのかと心配された。まぁ神の巫女だから大丈夫と訳の分からない説明でごまかした、そして翌日、お爺様から褒美としてベヒモスの素材と、フェンリルの素材をアイアンドラゴン一匹と交換し、レッドドラゴンの素材を今回の褒美として貰った。
更に余った時間を使ってドワーフ王国のギルドを回った、最初は何でうちの国には来てくれなかったんだと敬遠されていたが、今回の病気を治した件や出生率を高めた件、更には便利道具の数々で皆篭絡されていった、唯一冒険者ギルドを除いては・・・・・・冒険者ギルドは自国の姫が他国で特Sランクを取得したことを根に持っているらしい、だがゲートの設置には各ギルドの承認が必要だったため商人ギルドに丸め込まれていた。だがそれだけでは可哀そうだったので、格安でファイヤードラゴンの素材をギルドに納めたら上機嫌になっていた、まぁ鱗は全部剥がされていたのだが・・・・それでも使える部位は多いらしく、ドラゴンの部位は捨てるところが無いと言われるほど重宝されるのだとか。
さて翌日、またラファージャに行かないといけない、行かないといつまでたっても祝賀会が終わらないかもしれない・・・・そんな訳ないか、でも心配だから早く行こう、王城に着くと待ってましたとばかりにメイド達に着替えをさせられてしまった。やはり王様の命令でドレスは必須だったらしい、着替えが終わるとこちらもまた、待ってましたとばかりにエゼルレッド王に褒めちぎられた、フラウの小さいころを思い出すと言って「早くフラウの子が生まれないかな~」と独り言を言っていた。まだ男の子か女の子かも分からないのに、そんな事を考えて男の子が生まれたらどうするのだろう・・・・
そして祝賀会が始まった、始まりはしたが・・・・・・・私はエゼルレッド王に質問攻めにあっていた。
「リーサよ、シャセリを属国にしてきたとはどういう意味だ?」
「言葉、そのままの意味ですよ」
「だからどうしてそうなった?と聞いているんだ!?!」
「今までは神様と一緒に悪さをしている国は、その悪さをしている張本人達の記憶を書き換えていたんですが、それだと今まで抑圧されていた民が反乱を起こして又ろくでもない国に代わるんですよ。だから今回は隣国という事もあって、属国にしてラファージャで管理しようとしているんです」
「リーサよ、今までそんな事をしていたのか?しかも神様と一緒に・・・・・」
「そうですよ、私の命を狙ってくる国にそんな事をしていました。たいていの国は、私を疎ましく思って私の命を奪おうとするくらいですから民に圧政を敷いているんですよ。それでですね圧政を敷いている王や貴族なんかの記憶をいじって良い人にするんですよ、でも、良い人になっても国民は今までの恨みを晴らそうと王や貴族を殺すんですね、それで今度はその時の指導者が更なる圧政を敷くんですよ・・・・そしてそれを粛正すると更に・・・そんなこんなでラファージャには移民が沢山流れ込んできました、めでたしめでたし」
「めでたくない!移民のせいでワシと大臣たちがどれだけ眠れぬ夜を過ごしたと思っておるのじゃ」
「あっ?神様のやったことに逆らうんですか?」
「そう言う訳では無い・・・・そう言う訳ではないが・・・・何か納得がいかぬ」
「良いじゃないですか?移民のお陰で最終的に税収も増えたんですから」
「そうなんじゃが・・・それはそうなんじゃが、何かこう・・・・ええぃもう良いわい!これも神からの試練じゃ」
「そうですそうです、そう思って行きましょう」
「ところでリーサよ、お主に二つ名を付けようと思うのだが良いか?」
「いきなりですね?変なのは勘弁してくださいよ?」
「ワシを何だと思っておるんじゃ、これでもこの王都の王じゃぞ変な二つ名なぞ付けんよ」
「それなら良いんですが、因みになんて名です?」
「クリムゾンフレイムで深紅の火炎じゃ、リーサにはピッタリじゃろう」
「紅蓮の少女の進化版みたいですね、でも気に入りました。ありがたく頂戴致します」
「そうか、気にいってくれて何よりだ。では皆にお披露目せねばな」
「えっ?今からですか?」
「こんな事、人が集まっている時にやらねば意味が無かろう?さぁ舞台の上へ立つんだ、ワシも一緒に上がってやるから」
「えぇぇ、本気ですか?」
「冗談で二つ名なぞ付けんぞ?さぁさぁ行くぞついてまいれ」
「はぁぁ・・・今行きますよ・・・・」
「皆の者よく聞け、特Sランクを全てのギルドで取った、リーサの新たな二つ名が決まったぞ!!深紅の火炎でクリムゾンフレイムじゃ」
「おおおおおおお」
「おめでとうございます」
「素晴らしき名ですな」
「歴戦の冒険者にふさわしい名です」
「皆さんありがとうございます、これからも冒険者としても、商人としても、鍛冶師としても頑張りますので宜しくお願いします」
「「「「「「「「「おおおおおおおお」」」」」」」」」
「「「「「「「がんばれ~」」」」」」」
「もっと化粧品いっぱい売って~」「化粧品安くして~」
何か応援じゃない声が聞こえたがあまり気にしないでおこう
「リーサよ何か変な応援が混じっておるぞ、答えんのか?」
「何ですか王様、私の商売に何か文句でも?」
「いやいや、女性が好む化粧品とやらは高価らしいからな、欲しくても買えない者がいるのだろう?」
「私は普通の人が買える適正価格で卸してます。それを買い占めて高値で売っている商人でもいるのでしょう?そこまでは面倒見切れませんよ、ギルドに言ってくださいギルドに!!」
「そうは言ってもだな、今日の祝賀会にギルド長も全員集まっているから話をすると良いぞ」
「もう!私の祝賀会で何で私は仕事の話をしないといけないんですか?」
「まぁそう言うな、これも特Sランクになった者の宿命じゃ」
しょうがないので辺りを見回してギルド長を探した、すると、商人ギルド長ジョルジュ、鍛冶師ギルド長のアルフレッド、冒険者ギルド長モルドの3人は私の苦労も知らないでお酒を飲んで祝賀会を楽しんでいた。私はジョルジュギルド長の所に行くと文句を言う事にした。
「ジョルジュさん!!」
「おおこれは、今回の主賓であるリーサ殿では無いですか?どうなされたのですか?そんなに顔を赤くして、いくらドワーフといえどまだ子供なんですからそんなに飲んではいけませんよ」
「ち・が・い・ま・す!!どういうことですか?化粧品の値段が異常に高くなっているみたいですが?ギルドで売り上げを抜いてるんですか?」
「何を言うんですか、そんなことする訳ないじゃないですか!」
「じゃぁどうして値段が上がっているんですか?」
「それがですね、一部の商人が一般人に並んで商品を買わせ、それに手数料を払って買い上げ、高値で売っているらしいんですよ・・・・ギルドとしては商人には一定の数しか卸せないようにしていますし、一般のお客様にも買える数を決めているのでこれ以上できる事が無いんですよ・・・・」
っと冷や汗をかきながら教えてくれた、余程私の顔が怒っていたのだろう
「そこまでわかっているのなら、対処してくださいよ」
「それがですね・・・一般人からとはいえ商品を買い取って、その分の手数料を乗せて売っているので別に違法じゃないんですよね・・・・他の商人たちも商品を安く買って高く売るってのは普通の行為ですから」
「それじゃぁ定価を付けさせてもらいます!!」
「何ですか?その定価ってのは」
「販売価格を最初に決めて販売するんです、私がギルドに卸す金額は決まっていますよね?私が勝手に金額を決めたりはしていないですよね?ジョルジュギルド長とお互いに決めた金額ですよね?」
「そうですね、そこに一般の方には3割、商人には1割を乗せて販売しています」
「そこです一般の方は3割乗せてるんですよね?って事はそれが定価です、決まった価格って事です、商人は1割乗った価格で買っていますから、定価で売っても2割は儲けが出るんです。それをもっと儲けようとするから買えない人が出て来るんです。だから一般の方が買っている金額以上で売っている店には商品を今後卸さないんです」
「そんな事したら商人から不買運動が起きてしまいますよ」
「そうですか?絶対に売れる商品を買わない商人がいるとは思えませんが、それとも私がギルドに化粧品を卸すのを止めましょうか?」
「それだけはやめて下さい、不買運動どころじゃなくなります、暴動が起きます」
「そうですよね?それだけの売れ筋商品ですから、何だったら一回暴動を起こさせて暴利を貪っていた商人の店を潰すってのもありですけど、どうします?」
「わかりました、定価販売をするように徹底します」
「あっ因みに定価より安く売るのは、商人次第ですからそこで競争してください、それと今後売る商品には、定価以上で売られていたら化粧品の効果が無くなる魔法をかけておきますから」
「そこ迄しますか?」
「そこ迄しないと同じことを繰り返すでしょう?因みにシャンプーやコンディショナーでも、同じ魔法をかけておきますから」
「わかりました、商人たちには薄利多売で儲けを出すように徹底させます」
「最初っからこうすればよかったな、他の商品でもおかしな事があったら同じ措置を取りますからね、洗濯機や冷蔵庫なんかは説明書に値段を書いておきますからね?しかも絶対に消したり上から何かを書いたりできないようにしておきます」
こうして祝賀会2日目も、お祝いされた気がしないまま終わって行った。後2日か果たしてちゃんとお祝いされた気分にはなれるのだろうか?