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汚染物質

ヤバイ事になった、ドワーフ王国の出生率や人口の減少はウラン鉱脈を掘り当てたからだった。このままだと土壌汚染、水質汚染、ラドンガスなどで国が亡びる。それだけは避けなければ、ドワーフという種族そのものがいなくなってしまう。


「お爺様、体を壊した者は、特に採掘場で働いていた者は胸の痛みなどを訴えていませんでしたか?」


「おぉリーサよ良く分ったな、胸の痛みや咳に呼吸困難、血を吐く者もいたな」


「お爺様、緑光石と黄王石ですが、その鉱石とその採掘場が人口減少と出生率の減少の元凶です。今すぐに採掘場を閉山にして下さい。新しい鉱山は私の方で用意します、とにかく急いでそこから職人を連れ出してください!!これは神様からのお告げでもあります急いでください」


「分かった、リーサがそこまで言うのなら何かあるのであろう、すぐに騎士を採掘場にやり工夫達を引き上げさせよう」


そこからは早かった、以前神の奇跡をおこなった神の巫女のお告げだとあって皆急いで下山してくれた。そして私はガイガーカウンターをイメージ魔法で作り上げ採掘場近くに向かった。だが近づくことは出来なかった、リーサは結界を張り、ガイガーカウンターを結界の外に浮かせて使っていたが、ガイガーカウンターの針が振り切れたのだ龍聖たちはお城で待機させていて良かった。龍聖は絶対に離れないと最後まで粘っていたが最終的には折れてくれた、余程私が悲しい顔をして龍聖を説き伏せたからだろう。さて・・・・安全地帯迄移動したら神様に連絡だ10式戦車ひとまるしきせんしゃに乗り込み連絡だ。


「神様!!急いで神様!!」


『リーサが急いでって言うから着替える暇がなかったわよ、これで又私の母乳に魔素が入ったらリーサのせいだからね!!』


「大丈夫ですきっと大いなる力も分かってくれます、だって水着姿じゃないですか・・・」


『そうかしら』


「それどころじゃないんです、ドワーフ王国滅亡の危機なんです」


『何それ?どうなってるの?』


「ドワーフ王国の採掘場にウラン鉱石が出てきたんです。出生率の減少と死亡率の高さはそのせいです、土壌汚染、水質汚染、ラドンガスなどヤバイものがてんこ盛りです。とにかく神様の力じゃないと私じゃ対処できません。今は採掘場は閉山しましたから、閉山した山から、もしくは他にもあるなら他の山やウラン鉱石も汚染された土壌も水源も、どこか次元のハザマにでもポイしてください、それで新たに問題の無い採掘場と綺麗な土と水を下さい。それと他の国にも今のドワーフ王国と同じ状況になって人が住めなくなった場所がありますから、そこも綺麗にしてください。私は神様に言われた通り原因を見つけたのであとはベルッド様にお任せします」


『リーサいっぺんに話過ぎよ、理解できなかったからもう一回言ってちょうだい』


「サイフォン様は理解できましたか?」


『理解したわ、私が説明して今すぐにドワーフ王国から対処するわ。流石に次元のハザマにポイって訳にもいかないしね』


「あぁ、やっぱり駄目でしたか・・・・」


『それはそうよ、さすがに他の世界の神に怒られちゃうわよ。とにかく採掘した鉱石は閉山した山に戻して、汚染された土壌で蓋をしてウランを必要としている工業に特化した世界に送るわ。それと水ねこれは神の力で浄化するわベルッドできるわよね?』


『もちろんできるわよ、私に出来ない事なんてないわ』


(この前クラリスを連れ戻せなかったくせに・・・・・)


『リーサ何か言った?』


「いえいえ何も言ってないです、思っても言わないです」


『言わなくても何か思ったんだ・・・・?酷い私がリーサの国を浄化しようとしているのに、リーサは私の事が信用できないんだ?』


「信用しないんじゃないですよ、大変そうな作業だからベルッド様の事がチョット心配だなぁって思っただけですよ。そうです私はベルッド様を心配してるんですよ!!」


『本当に~?』


「酷い!!ベルッド様はクラリスを助けた私を信用していないんだ?」


『あぁ、ごめんなさいあの時は助かったわ。そのお礼じゃないけどいっぱい協力するわね』


「あざ~す、じゃぁ遠慮なく。入れ替える鉱山は色んな鉱石がいっぱい取れる鉱山にしてください。それとウランはいらないですからね?」


『何か騙された気がするけど・・・・まぁ良いわそれくらいしてあげましょう、サイフォンちょっとクラリスをお願いね』


『は~い、おいでクラリス、マ~マ忙しくなるんだって』


『あ~い、マ~マ、サイフォンマ~マのとこに行くね』


『良い子にしているのよ?』


『あぃ!』


『良いお返事ね、じゃぁマ~マ頑張るわね』


『マ~マがんばってぇ』


『は~い任せておいて、じゃぁやるわよ。よっはっとっコネコネ、ジャァ~』


「ベルッド様何やってるんですか?粘土遊びに見えますけど・・・・しかも最後は水を流してるし」


『これは鉱山のミニチュアです、そしてこれを元々鉱山があった場所に置いて巨大化させるの、それで今流している水でドワーフ王国全体を浄化しているのよ。でもリーサがこの前神の御業を使って病気を治してから日数が立っているから、又病気になっているドワーフがいるわ、だからもう一度神の御業をかけないと駄目ね』


「わかりました、それくらいなら問題ないです。ありがとうございました」


『いいのよ、あのまま放っておいたらドワーフって種族が無くなっている所だったから』


「そうですよね流石に種族が滅亡してたら神様失格ですよね?」


『うっ!痛いところを突くわね、その通りよ!さっき言ってた国が滅んだのは人間の国だったからチョット人口が減ったくらいだったけど。流石に種族のほとんどが滅んだとなると全世界の主神達から大目玉を食うわね』


「良かったですね、怒られなくて・・・・私のお陰ですよね?お礼に何かくれても良いですよ?」


『何が良い?拳骨?』


「何でお礼が拳骨なんですか、もっとまともなもの下さいよっ!!」


『まともなものねぇ・・・・・・じゃぁこの前の遺跡のアイテムの使い道を一つ教えてあげよう、あとは自分で調べてね。あの中にキャッツアイクリスタルって水晶があって、そこに自分の思い描いた姿を映し出すとその姿に変身できるのよ、何回でも変身できるから便利よ』


「へ~そんな便利道具があったんですね、今日は早く戻って神の御業をかけないといけないから、これ以上聞きませんけど、今度全部のアイテムの内容を教えて下さいね」


『駄目よ~折角だから自分で試してみなさいよ、そんなに危ないものはないから』


「そんなにってのが気にかかりますが・・・・・しょうがない自分で試してみますか・・・・・」


『それにリーサ古語の成績はトップクラスでしょ?それなら大丈夫よ、それに失敗しても巻き戻すように反対のやり方をすれば元に戻るから』


「わかりました、では、ドワーフ王国に戻ります」


『はぃ、気を付けてね~』



そして城に戻りお爺様に報告する


「お爺様、危機は脱しました、今晩もう一度神の御業をかけて、病気になった人を治さないといけませんが、それさえ終われば問題ありません」


「それで鉱山はどうなったのだ?」


「鉱山も神様に新しいものを創ってもらいました、新たに掘りなおしてください。色々な鉱石が出て来るはずです」


「そうかそうか、それはめでたい新たな鉱脈が発見される事になるのだな?」


「はいそうです、神様にもそうなるようにお願いしてきましたから、大丈夫です。これからは新たな鉱脈がバンバン見つかるでしょう」


「リーサには何か褒美を与えないとな、何か欲しいものはあるか?」


「ここがドワーフ王国という事で何か珍しい素材でもありませんか?」


「ベヒモスの皮や骨とかフェンリルの素材とかドラゴンの素材とかか?」


「そうですね、そんな珍しい物があるなら私のドラゴンの素材と、交換でも良いですよ?」


「何と個人でドラゴンの素材を持っているのか?」


「はい、色々ありまして沢山持ってます、まぁそのおかげで特Sランクに上がるのが早かったんですけどね」


「沢山て・・・・何をしたらそんなにドラゴンを倒せるのだ?」


「冒険者秘密です」


企業秘密って言っても分からないだろうしな・・・・まぁその辺は良いか、何と交換しよう。


「ドラゴン1匹と交換してくれるのなら、ベヒモスやフェンリルの素材と交換しても良いぞ。それに加えて我が国にあるドラゴンの素材を褒美で与えよう。これでどうじゃ?」


「ちなみにドラゴンの種類は?」


「レッドドラゴンじゃ」


「レッドドラゴンですか、彼らは頭が良くてそうそう討伐対象にはならないと思うのですが?」


「あぁこれはドワーフ王国の近くの火山で、レッドドラゴン同士が縄張り争いをしていてな。その時に死んだドラゴンの素材じゃ。運が運んできた素材じゃな」


「そうですか・・・それなら仕方ありませんね」


「どうしたんだ?レッドドラゴンに何かあるのか?」


「以前、ナザフ地方を根城にしていたレッドドラゴンに助けられたことがありまして」


「ほう助けられたとは?」


「火山の噴火を教えてもらい、ナザフ地方の村などを救ってもらったことがあります」


「そんなことがあったのか・・・・言い伝えではファイヤードラゴンより狂暴だと聞いていたが、考えを改めんといかんな」


「そうですね、ファイヤードラゴンとも戦ったことがありますが。レッドドラゴンの方が賢かったですよ」


「そうじゃ!そんな事より、リーサよ今日はラファージャで祝賀会ではなかったのか?」


「あっ忘れてました、でも病気になった人達を治さなくてはいけませんから、もう少し待っていてもらいましょう」


「それは構わんが、別に夜を待つ必要もあるまい。今すぐにやってしまいなさい」


「それがですねぇ・・・・夜じゃないと目立たないんですよね~」


「目立たなくても病気は治るのであろう?」


「そうなんですが・・・・目立たないと神様への信仰心が無いまま病気が治るので。また神様への信仰心が薄れて神様が病んでしまいます・・・・」


「それは困ったのう、何か他に方法はないのか?」


「そうですねぇ・・・・・・・・・・・」


『リーサ!リーサ!今からドワーフ王国全体にお告げを出してあげるから、それで何とかしなさい』


(ありがとうございますベルッド様)


「リーサ!リーサ!どうしたリーサ?」


「はっ?お爺様・・・・神様からのお告げがありました、今から神様が王国全体にお告げを出してくれるそうです」


「それはワシらにも聞こえるのか?」


「はい、そうです、始まりますよ」


『ドワーフ王国の民よ聞こえるか、我はこの世界の主神ベルッドである。この国の鉱山から体に害をなす鉱石が見つかった。我は神の巫女の声を聴き、それらを全て排除した。そして新たな鉱山も用意した。更にこれから神の巫女がドワーフ王国の民がかかっている病気を全て治すであろう。既に前回の神の御業で治っていた者も、今回見つかった鉱石のせいで汚染された水などを飲み又病魔に蝕まれている。心して聞け神の巫女は汝らを見捨てはしない、何故ならこの国の姫でもあるからだ、ドワーフ王国の民よ神の巫女でありこの国の姫でもあるリーサに感謝するのだ、今回の出生率が下がった事と病気での寿命が短くなったことから、神の巫女は一人で原因を探り、汝らの代わりに我に助けを求めたのだ。その優しい心に我は心を打たれ新たな鉱山も用意した、そこには体に害をなす鉱石は一切無い、安心して新たな鉱石を発掘するが良い。さて神の巫女の準備も整ったようだ、これより神の巫女が王国の民に神の御業をかける、さすれば汝らの苦しみは取り除かれる事であろう。さぁ王国の民よ我に祈りを捧げ更には神の巫女に感謝の気持ちを捧げるのだ』


『王国の民よ、私の名前はリーサです、畏れながら神の巫女をさせていただいています。その力を使い今から王国の皆さんの病を治します、どうか心静かに神への祈りを捧げて下さい。では行います『神の御業』・・・・・・これで皆さんの病は無くなりました。どうぞ体が楽になった方たちは神への祈りを捧げに神殿へ来てください。神はいつでもあなた達を見ています。日々のおこないを正さなければいけない人は神殿で懺悔をして下さい。そうすれば神も日々のおこないを許されるでしょう』


っとそんな感じの事を言ってドワーフ王国を夕方に出て、ラファージャに戻った、戻ったは良いが主役不在だったという事でもう一日祝賀会を延長して行われる事になった、そして私はずっと祝賀会に出る事になった。

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