特Sランクになった
皆さん、おはよう、こんにちは、こんばんは、今日も楽しく小説を読んでいますか?私は酷い風邪をひいて1週間寝込んでいました。更新が遅れて申し訳ありませんでした。
お爺様が、冒険者ギルドにリーサの特Sランクへの申請をして、冒険者ギルドに受理され特Sランクになる事に決まったのだが。何処の冒険者ギルドも自分達のギルドから特Sランクへの申請をしてもらい。特Sランクを輩出したギルドとして有名になりたがっている。その為リーサはあちこちのギルドから探される事になった、そして勿論、ドワーフであるリーサをドワーフ王国のギルドから、特Sランクとして輩出したいギルド長は。城にまでやってきてリーサの親であるヘンデル王子に説得をお願いするのだった。だがヘンデル王子からの返事は、「リーサは、ラファージャの王と懇意にしているから。そちらで登録する可能性があるぞ」とのものだったそれでも引くことのできないギルド長は。それは分かっていますが何とか説得だけでもと言うのであった。リーサの父であるヘンデルも約束したわけではないが、どうせ特Sランクになるのならドワーフ王国でと思っていた。だがこればかりはリーサの気分次第だ、しかもリーサはいまだにドワーフ王国のギルドとは接触をしていないのである、その状況で「ドワーフ王国から特Sランクの申請を出してくれ」と言われてもピンとこないだろう。
「パパ、リーサが帰ってきたわよ」
「そうか、一応伝えるだけ伝えてみるか」
そういってリーサの部屋に行く、リーサのママも「ついて行ってあげるわ」と言ってついて来てくれた。ヘンデルにとっては最強のサポーターだ。リーサの部屋の前に着くと少し緊張した声で話しかける。
「リーサいるかい?」
「パパン?いるよチョット待ってね」
「あぁ、分かった」
「お待たせ、どうしたの?ママンも一緒に来るなんて珍しい・・・」
「リーサ、親父がリーサを特Sランクに推薦したのは知っているかい?」
「あぁ、なんとなく知ってる、ってかそのせいで今日は授業にならなかったもん」
「ん?ギルドの人間が、学校にまで来たのか?」
「そそそ、そのせいであちこち逃げ回って授業にならなかったんだ、どこの冒険者ギルドも自分のギルドに所属して欲しいみたいで、必死だったよ」
「そうか・・・・実は言いづらいんだが、パパの所にもドワーフ王国の冒険者ギルド長が来てな。何とかリーサを説得してくれと言われたんだ。勿論決めるのはリーサだから、何処から特Sランクになっても良いんだが。パパもどうせならドワーフ王国から特Sランクになってほしいとは思っているんだがけど・・・・・」
「うん、もう、パパは硬いわねぇ、リーサは何処から特Sランクになりたいとか決めてるの?」
「ママンは直球だね?私は今のところ、何処ってのは決めてないなぁ」
「じゃぁドワーフ王国にしてあげなさいよ」
「それもねぇ・・・私ドワーフ王国の冒険者ギルドってか、ドワーフ王国の全部のギルドに面識ないから、今更ってかんじなんだよねぇ・・・」
「じゃぁやっぱり、ラファージャの冒険者ギルドから特Sランクになるのか?」
「それもねぇ、考えはしたんだけど、そこまで義理立てしなくても良いかなぁって、気もするんだよねぇ。だって私のおかげでかなりの利益を上げてるはずだし。まぁその分迷惑もかけているんだけど、どうしようかねぇ?」
「迷惑もかけているんだったら、ラファージャにしなさいよ」
「そうなんだよねぇ・・・・商人ギルドも鍛冶師ギルドも、ラファージャで特Sを取ってるから、流石に冒険者ギルドだけ他でってのもねぇ」
「あぁもうっ!!ウジウジとさっさと決めなさい!」
「はぃ!じゃぁラファージャで」
「ちなみに何でドワーフ王国は駄目だったんだい?」
「パパン、やっぱり会った事のない人と取引は出来ないよ、それと私の基本活動がラファージャだからかな?」
「そうか・・・・それもそうだな、冒険者ギルドにはパパから断りを入れておこう」
「それにしても私がSランクの時に、声でもかけていればドワーフ王国で特Sランクになったかもしれないのに。何で接触してこなかったんだろうね?神様のお告げは全世界に聞こえてたはずなのに・・・」
「ドワーフは元々頑固な職人系が多い国だからな、自分から頭を下げてお願い事をするのを嫌ったんだろう。まぁそれも今更だけどな」
「そうなのかぁ・・・・でもドワーフってそんなに頑固なの?私はパパンとママンとそれにローナの所しか知らないからなぁ、それにみんな優しいし」
「あぁ、凄い頑固だ、それこそアダマンタイトより硬いぞ」
「わぁ、凄いねぇそんなに固いんだ、それは頑固だ・・・それじゃぁ私の所に何か頭を下げに来れないね」
「そうなんだよ、それで損をしていることもあるんだよなぁ・・・・お酒があれば心を開くんだが・・・」
「それはそれで問題だね、お酒を飲みながらでまともに商談できるの?」
「ドワーフは酒には強いから、酔ったからと言って記憶が無くなる事は無いさ」
「それも凄いね、まぁでも無理だね、私はラファージャで特Sになる事に決めたし」
「それなんだが、もう少し考えてくれんか?」
「なに?やっぱりパパンは私にドワーフ王国から特Sになってほしいって事?」
「そうなんだよ・・・・やっぱりドワーフ王国の姫が他の国から特Sになるのはなぁ」
「でも、それを言ったら鍛冶師ギルドで特Sを他国で取ってる事の方が問題じゃない?」
「それもあったか・・・・」
「だから今更だよ」
「それもそうだな、それならむしろ、特Sランクを全て持っている姫がいるって方が良いか」
「じゃぁラファージャで明日特Sランク取ってくるよ?」
「あぁ、そうしてきなさい」
「ママもそれでいい?」
「私は元々リーサに任せてるもの、私だってドワーフ王国でAランク冒険者になったんじゃないしね、それにパパだってSランク冒険者になったのドワーフ王国じゃないでしょ?」
「確かにそれを言われると、何も言い返せないな」
「そっかそうだよね、あんまり拘らなくてもいいよね?それに早く特Sランクを3個取った方が箔が付くよね?」
「そうね、特Sランクを全部取得する人なんていなかったんじゃないかしら?」
「そうだな、今は何処のギルドに所属するかより、早く特Sを取得する方が先だな」
「よかったぁ、パパンもママンも同じ意見になってくれて」
翌日、リーサは学校帰りにラファージャの冒険者ギルドに行くのだった。冒険者ギルドに着くと、受付のお姉さんにギルド長のモルドさんを呼び出してもらう。そしてギルドの奥からモルドさんが走って出て来ると。
「リーサさんよくぞ来てくださいました。今日ここに来てくれたという事は、やはりラファージャから特Sランクの申請をして下さるのですよね?」
すると凄い剣幕で話しかけられた、ついでに唾もいっぱい飛んできた、ばっちい・・・・
「モルドさん、モルドさん唾飛んでますから、もう少しテンションを落としてください」
「これは失礼しました、つい興奮して!!それでどうなんですか?ラファージャで特Sランクの申請をして下さるのですか?」
「しますします、ラファージャで登録しますからそんなに近寄らないで下さい。怖いですから・・・」
「これは度々失礼を、それで登録は?」
「ラファージャでさせてもらいます、両親の許可も取りましたし」
「ご両親と言うとヘンデルさんとマリアさんですな?」
「えぇ、それと祖父のウルグ王の申請だから特Sランクは確実だって聞いたんで来ました」
「ウルグ王が祖父ってリーサさん王族だったんですか?」
「そうみたいなんですよ・・・やっぱり似合いませんよね?」
「いえいえ、そんな事無いですよそれより王族で神の巫女で、特Sランクを3ギルド全てで持つとは凄いですな」
「流石に私も困ってますよ、しかもラファージャで大公の爵位まで持ってるんですよ?知らなかった事とはいえ、ドワーフ国の王族が他国で爵位を持つとかいろいろ問題がありそうですよね?」
「大丈夫でしょう、ドワーフ王国の王都フォンテーンとラファージャは友好関係が結ばれていますから。それに王様同士も仲が良いですしね、そこまで気にしなくても大丈夫だと思いますよ」
「そうですかそれなら良いのですが、因みに特Sランクを全部のギルドで取ったら何かあるんですか?」
「そうですね~、まず前例がないのでエゼルレッド王と相談もしますが、王都での祝賀会とパレードと、勿論リーサさんは毎月かなりの売り上げがあるのでいらないとは思いますが白金貨1000枚とかですかね?あぁそれと二つ名がつくんじゃないですかね?」
「二つ名ですか?なるべく恥ずかしくないのにしてくださいね」
「その辺は大丈夫ですよエゼルレッド王と考えますから」
「それが心配なんですがね・・・・・・」
「ま・・・・まぁ気にしなくても大丈夫ですよ、エゼルレッド王も自分のネーミングセンスを疑われたくはないでしょうし」
「わかりました、それは良いとして受付の方が書類を持って待っていますよ?」
「あぁ、失礼しました、特Sランクの書類に名前を記入してください。それとギルドカードの更新をしましょう、ギルドカードをお預かりしても良いですか?」
「勿論です、その為に来たんですから」
そして、書類に名前を記入しギルドカードと共にモルドギルド長に預ける。するとモルドギルド長は自室に戻り書類にギルド長の判を押してくると言って奥に行ってしまった。少し待つとモルドギルド長が戻って来た。
「おめでとうございますリーサさん。これで冒険者ギルドで世界に2人しかいなかった特Sランクが3人になりました」
「ありがとうございます。これからも頑張ります」
「あっそれと、特Sランクになるとそれに見合った指名依頼が来ます。これは断る事ができませんので頑張って下さい」
「うっ・・・マジですか?薄々そんな事もあるかな~とは思っていましたが、やっぱりありますか」
「そうですね~、やっぱり多いのは自国、他国に囚われず王様の警護が一番多いですね~」
「そうですよね~、ふぅ・・・これではSランクより忙しくなりそうですね」
「バレましたか、今まで世界に2人しかいなかったものですから。争奪戦が結構激しかったんですが、これで少し落ち着いてくれると助かります。しかも前回の大会優勝者も特Sランクになりましたし」
「今更一人、二人増えたくらいで落ち着かないでしょ・・・・」
「まぁそう言わずに頑張って下さい。それと祝賀会の準備も進めておきますので忙しいですよ」
「学校もあるのであまり無理は言わないで下さいね」
そう言うと分かってますって、でも忙しくなりますよと全然分かっていない答えが返ってきた。