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ヘンデルの帰国(1)

明日、明後日と家庭の事情で更新できない予定です。昨日アップした作品を、午前1時から2時にかけて読まれた方がいましたらごめんなさい。ベルッドからちび神様を帰してもらうのを忘れていたので、作品の最後に追加しました。っという事でこれからもドワーフに転生しちゃった・・・を宜しくお願い致します。

サイフォン様のパワーアップをきっかけに、近年ドワーフ王国での出生率の低下の原因を調べてくれと、ベルッド様から無茶振りされた。出生率が下がったって言われても、何をすればいいんだろう、まずはドワーフ王国に戻って最近の会議の流れを聞いて来よう。


「お爺様ただいま戻りました、いかがでしたか?見て下さいましたか?」


「お帰りリーサよ、今更だがリーサは神の巫女だったのだなぁ・・・・あのような不思議な現象は初めて見た、城内でも怪我人や病人が治ったと騒いでおったぞ、ワシもあの光を浴びてから古傷の痛みと腰痛が良くなったからな。いやはや凄い技を見せてもらった」


「おかえりなさいませリーサ様」


「ただいまです、カニシカさん、カニシカさんも見てくれました?」


「えぇ勿論ですとも、そしてこの調子なら、魔物との戦いで手や足が無くなった者も、騎士団に復活したいと申し出てくることでしょう」


「そうですか、それは良かったです」


「リーサ様ありがとうございます、騎士団の者達も、仲間が怪我をして退団していくのを悔しい思いで見ていたので。今回の事皆も大変に喜んでいることでしょう」


「リーサよ、それとサイフォン様の恩恵じゃがあれにも感謝しておる。ここ何年かドワーフ王国では出生率が極端に下がっていてな。妊娠する者も少ないし、妊娠しても死産が多いのじゃよ、理由は分からんが困っていたところじゃ。」


「わかりました、今更で恥ずかしいですが、もう一度サイフォン様の恩恵を授けてきます」


「どういう事じゃ?」


「サイフォン様の恩恵に、安産の恩恵があるのでそれをかけてきます、あっ!でも今日はまだ妊娠していない人たちもいるかもしれないから。1週間後くらいが良いですかね?」


「そうじゃな、リーサがおこなうサイフォン様の恩恵というのが、まだいまいちよく分らんが。国民が完全に妊娠してからの方が良いだろうな」


「わかりました、では1週間後にサイフォン様の恩恵を授けましょう。それまでに神の恩恵をもう一度受けるから、死産は無いとおふれを出してもらえますか?そうでないと、子供をつくろうとしない人たちもいるかもしれないので」


「そうだな大臣よ、その様に国民に御触れを出してくれるか」


「畏まりました」


「さて、そうなるとヘンデルを何としてでも王国に連れ戻さなくてはな。何と言ってもワシも年じゃ、いつ何が起こるか分からん」


「あぁ・・・・・お爺様?」


「何じゃリーサよ?」


「ちなみに寿命が伸ばせると言ったら、伸ばしますか?」


「ん?どういう事じゃ?」


「ちなみに、今のうちの家庭は皆5000年以上長生きします・・・・」


「何?どういう事じゃ!?」


「実はここだけの話ですが、ドラゴンの鱗には延命作用がある物があります。勿論無い物もありますが、何かしらの恩恵を授かります。そして私はそのドラゴンの鱗を8種類持っています。そのおかげで5000年以上の長生きが出来るようになりました」


「何と!ドラゴンの鱗にはその様な効果が・・・だが普通は倒せないドラゴンの鱗を8種類も持っているのか?」


「まぁ、成り行きで集まりました」


「どのように倒したのだ?」


「それは内緒です、ドラゴンの乱獲が始まっても困りますので、ですが私も1年でSランク冒険者になったのです。おそらくですが今回の魔物の活性化を抑えた件で、特Sランクになる事でしょう。それくらいの実力が無いとドラゴンは倒せないという事です」


「そうか、リーサは神の巫女だけでなく、強さも兼ね備えているのだな」


「自分で言うのもなんですが、その通りです」


「はっはっは、確かに自分で言うものでもないな、だがそれだけの自信もあるという事だな?」


「そう言う事です、ところでお爺様延命の件ですがどうなさいますか?若返る事も可能ですよ?」


「何?若返る事が可能とな?先程までは延命などと思っておったが、若返る事が可能となると興味がわくな・・・」


「そうですか、ちなみに若返った上に1000年長生き出来ます。そしてエルフの青年のような若さを1000年保ち続ける事ができます。まぁ気を付けないと、ある日1000年の寿命が来て、いきなり死んでしまう事もありますが」


「う~ん、どうするかのう」


「先ほど8種類と言いましたが、まだ効果の分からないドラゴンの鱗もありますから、効果の分かっているドラゴンの鱗が8種類という事ですね」


「効果の分からないドラゴンの鱗とはなんだ?」


「それは、迷宮に潜った際に倒したドラゴンなので、まだ調査が済んでいないという事です」


「そう言う事か、あの迷宮の奥にはドラゴンもいたのか・・・・」


「ですが、私が全部倒してしまっているのでもういませんが」


「という事は、迷宮の探索をすればドラゴンの死体があるのか?」


「いえ、それはありません、死体をそのまま放置すると、アンデット化して余計に大変な事になるので。全て私の無限収納の中に入っております」


「なに?無限収納?リーサよ、お主は何処迄規格外なのじゃ?」


「今更何を言ってるんですか?神の使いと言うだけで十分規格外ですよ」


「それもそうじゃな、だが若返りか・・・・悩むのう・・・・」


「それではこうしてはどうでしょう?お爺様が危篤の状態になったと我が父ヘンデルに伝えます。そしてパパンの口から私にドラゴンの鱗をお爺様に飲ませるように頼ませるのです、もし失敗したとしてもお爺様が死ぬわけではありませんし、戻って来たところを取り押さえてしまえばパパンも諦めるでしょう」


「リーサよお主も結構な悪じゃのう」


「神の巫女ですよ悪なわけがないじゃないですか、賢いと言って下さい」


「そうじゃったそうじゃった、我が孫は神の巫女様じゃった、これは失礼いたしました。では神の御心のままに」


「神の御心のままに」


お爺様と二人悪そうな笑みを浮かべて、全て神様のせいにした、そしてわざと豪華な馬車や騎士とメイドなども用意し、大臣にもついて来てもらい全部まとめて王都の外に転移した。そしてそしてわざとらしく家の前に停め、騎士たちが立ち並び、真っ赤な絨毯が敷かれその上をドレスに着替えた私が降りていく。ママンは何があったの?という顔で、パパンはあちゃー・・・・っという顔で私を見ている。


「パパン急いでお爺様が危篤なの・・・・」


「何?親父が?まさか?本当は大丈夫なんだろ?リーサが何とか出来るんだろ?」


「病気なら私が何とでも出来るけど、病気じゃなくて寿命なの・・・だから最後にパパンの顔が見たいって

・・・ママンお店は暫く閉める準備して、そしてみんなで出かける準備を・・・早く!!」


「奥様わたくし達がお手伝いいたします」


メイドたちに声をかけられたママンは、チョット固まってからお姉様と呼ばれていた昔の事を思い出し、メイド達に指示を出していた。そしてパパンは、大臣と騎士達に囲まれて大臣に説得されている。でもパパンは「だが・・・・」とか「しかし・・・・」とか言い訳を考えていた。そこにママンがやってきて、


「あなた!!お父様がどんな方なのかは知りませんが、自分の家族を大事にできない人とは一緒に暮らせません!!」


っと言うとパパンは諦めたように一言・・・・


「どうなっても知らないからな」


っとママンに言って渋々準備を始めた、それを騎士たちが手伝い始める。こちらも慣れたもので、あれはそっち、これはあっちと指示を出していく、流石脱走王子様・・・


「パパン、ママン、家とお店は結界を張って行くから、大丈夫だから早くして!私ローナの所に行ってくる」


・・・・・・・・・・・・


「ろ~な~、いる~?」


「いるわよリーサって・・・・なんて格好してんの?」


「チョット面白い事が起きてるから、流れに身を任せてるの」


「えっと?意味が分からないんだけど・・・」


「んっとね~帰ったら詳しく話すけど、少しの間家を留守にするけど気にしないでね」


「分かった、帰ったら説明してね」


「うん、家とお店は結界を張って行くから、そっちも気にしないで」


「分かった、分かった向こうで人が待ってるよ?」


「あっ!準備できたのかな?じゃぁ、いってきま~す」


「はい、いってらっしゃ~い」


そしてローナとの、のんきな会話も終わらせ、大臣の所に向かう


「順調ですか?」


「今のところは順調です、ですがこの後、馬車の中で家族会議が行われるかと・・・」


「あぁ、それくらいはしょうがないんじゃないですか?今まで私達に黙っていたパパンが悪いんです」


「まぁそれは王子が確かに悪いんですが、あまり責めないで上げて下さいね」


「優しいですね?」


「そうですね、王子が生まれたころから知っておりますし。王子が王国の跡継ぎを嫌がっていたのも知っていましたからね」


「何か理由があったんですか?」


「その辺は王子から直接お聞きください」


「そうですね、チョットゆっくり聞いた方が良いと思うので、ギリギリまで転移は使いません。護衛の方宜しくお願いします」


「畏まりました」


「パパン、ママン、準備できた?」


「おっおう、いつでもいいぞ」


「私も出来たわ、子供達もOKよ」


「じゃぁ馬車に乗ろう!!」


そして全員で馬車に乗った、かなり大きめの馬車だったが、子龍達もいるので結構いっぱいいっぱいだ。子龍達は床にベッドを置いてそこにいる。リーネとリーニャはパパンとママンが抱っこしている。


「さてパパこれはどういう事か説明してくれるんですよね?」


「これはだな ドワーフ王国の馬車だ!」


「そんな事は聞いていません、今の私達が置かれている状況を聞いているんです」


「・・・・・・・・・・・」


「パパ!!はっきりしてください、いつものあなたらしくないですよ!!」


「すまん、みんなに今まで言っていなかったことがある。実は俺はドワーフ王国の王子なんだ、しかも継承権第一位の・・・・・」


「・・・・・・・・ふぅ、やっと白状しましたか、それにしても継承権第一位って・・・・家やお店や酒蔵はどうするんですか?」


「ママンそれどころじゃないから、お爺様が危篤状態だから・・・」


「そうだリーサなぜ転移を使わない?急いでいるなら使うべきだろう?」


「あのねパパン、私が何も分からずにお爺様から事情を聴いて、お前はワシの孫だと言われた気持ちは分かってもらえる?しかもパパンが王位継承権第一位の王子だったのに、逃げたって話を聞かされて娘としてどう思ったと思う?」


「すまなかった・・・・」


「本当にそう思ってる?」


「思っている」


「じゃぁ家族間での隠し事は、無い方向で良いですか?」


「良い」


「ママンもパパンを許してあげる?」


「まだ駄目ね、パパがしっかりとけじめを付けたら許します」


「っだそうですよパパン」


「分かったそれも含めて考えておく」


「何か納得のいかない答えだけど、今はお父様の事ね、リーサ転移は出来ないの?」


「家族会議が終わるまで、転移しないって話だったの。じゃぁ転移する為に隊列を組み替えてもらうね」


そうして、大臣に話をし馬車の隊列を組み替えてもらった、隊列が組み替え終わったら、転移でドワーフ王国に移動だ。

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