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神様の復活

クラリスの暴走を止めたリーサ達だったが、今度はドワーフ王国に神殿を建て、国民に神の御業も見せなければいけない。実際自分一人で国全体にかけるのは初めてかもしれない、それを考えると胃がキリキリしてくる、かと言って逃げるわけにもいかない。ドワーフ王国の王様が寝ないで土地の確保までしてくれた、しかも騎士団長のカニシカまでついて来ている。この状況で逃げの一手は打てない・・・・・


「カニシカさんありがとうございました、あとは自分で歩いて王国の状況を確認します。今王様のところにお送りいたしますね」


「待てっ」


「はい?どうかしましたか?」


「お前はどうやって王をたぶらかした?王はラファージャ王の元より帰られてから、おかしなことばかり言っている「王国の中央の土地を買い占めろ!!住民には、神の神殿を建てる為にここを必要としていると伝えろ、そして住居の移転に見合うだけの金品を渡せ」などと・・・・お前はウルグ王に何をしたんだ?」


カニシカはリーサの首元に剣を突き刺す勢いで聞いている・・・・・


「アルファ出ておいで!!『剣術魔法付与』『反応速度超過付与』『絶対防御』『攻撃魔法各種』」


リーサもカニシカの行動に対抗するための手段を講じる、しかしカニシカは流石騎士団長、隙は見せてくれない、だがこちらも伊達に剣術魔法を育てていたわけではない、何とか身長差をカバーする動きができるが。いくらドワーフだからと言っても大人と子供だ身長差はいかんともしがたい。その時だった、人がいなくなった王国の中心部にドラゴンが多数現われたのだ。カニシカはそれを見て動きが一瞬止まった、そのスキをついてリーサはカニシカの剣を地面にたたきつける。


「リーサにこれ以上文句があるのなら我らが相手になろう!!」


暴風龍の長リュードが脅しをかける、カニシカはその10匹のドラゴンを見つめながら、さっきまでリーサのそばに居た人間が一人もいなくなったことで全てを悟った。そしてそのドラゴンの中に、人々に幸せをもたらすホーリードラゴンが居る事を確認する。


「リーサ殿、試すようなことをして悪かった、これも王国の今後を思っての行為という事で、許してはもらえないだろうか?」


「まぁ、私としては誤解が解けたのなら良いですけど、みんなもありがとねもう安全だから人型に戻って頂戴」


「ありがとうございます、人に付き従うようなことが無いドラゴンが、これだけ御身のそばに居るのですからリーサ殿は本物の神の巫女なのでしょう」


「そうですよ本物の神の巫女です、証明はこれからしますのでお城でお待ちいただけますか?」


「勿論です、それにこれだけのドラゴンを相手に、私一人では何もできませんからね」


「あぁあ・・・・この件はカニシカさんの胸の中にしまっておいてもらえませんか?」


「そうですな私の胸の中にしまっておきましょう、ドラゴンが町中に居るとなると、大騒ぎになって討伐隊が組まれてしまいますからな」


「良かったです、では王様の下にお送りしますね」


「良いのですか、私の事を簡単に信じてしまって?」


「大丈夫ですよ、王国の為を思って行動できる人なんですから」


「ははははっ、これは参った私の負けです、剣の腕だけではなくドラゴンからの厚い信頼、そして人を信ずる心まで広いときている。完璧に私の負けですな」


「勝ちとか負けとかは無いですよ、私が信じた人に裏切られたのなら私の目が間違っていたのです」


「そうですか、分かりましたそこ迄私を信じていただけるのなら、ウルグ王に掲げた忠誠と同じだけの忠誠をリーサ殿に誓いましょう」


「ありがとうございます、でもそんなに固くならないで下さいね、みんなに疑われてしまいます」


「そうですな、ではリーサ様でいかがでしょう?神の巫女なのですからこれくらいは許されるのでは?」


「まぁいいです、あまり時間もないので王様の下に行きますよ?」


「長々と失礼いたしました、宜しくお願いします」


「では『転移』カニシカさん着きましたよ」


「カニシカよ随分と遅かったではないか?何か問題があったのか?」


「いえ、ウルグ王よ王国を案内していただけでございます」


「そうか、それならば良いのだが、リーサはワシの孫じゃ変な気は起こすなよ。そしてヘンデルの居所も分かった、ヘンデルはラファージャにいる、だが、ただ迎えに行ったのではまた逃げられる。ここはリーサに頼むとしよう!」


「え?私ですか・・・私もパパンを説得する自信は無いのですが・・・」


「大丈夫じゃ、ヘンデルに私もお姫様に憧れるなぁとか言えばすぐに帰ってくる。奴はそう言う奴じゃ、娘の言う事には逆らえんよ」


「そうですかねぇ・・・まぁ良いです神様も待っていますから神殿を建ててきます。そして神の御業も御披露します」


「そうか、楽しみにしているぞ」


「では失礼します『転移』」


それからはかなり忙しかった、早くしないとクラリスが母乳を飲めないし、あまり夜遅くなると神殿に来る人の数も減ってしまう。だからかなり急いで神殿と神像を建てた、ラファージャよりは少し小さめだこれはエゼルレッド王との約束でもある。ラファージャの神殿より大きなものは建てないと・・・まぁ約束は約束だ守らないと、そして神殿が出来上がったら僧侶と巫女を連れてこないといけない。すぐに転移してラファージャの神殿の立ち上げからいる僧侶たちに説明をする。今神様の力が弱くなっている、それを打開する為にドワーフ王国に神殿を建てたから、そこの立ち上げをお願いする、僧侶たちは私の無茶な要求には慣れているのですぐにOKしてくれた。今度は僧侶たちを連れてドワーフ王国に転移だ、そして新しい神殿を紹介する、そして神殿の裏に建てた寮も紹介する、ラファージャとほとんど変わりがないのですぐに受け入れられた。


今度はイメージ魔法の拡声器を使って、王国中に神の巫女が神殿を造った事を知らせる。神殿には鍛冶師と物作りの神ドルトン様の神像もある事を知らせ、神殿に祈りを捧げに来るようにお願いする。そして自分の体を神殿の上空に上げて金色の光を発する、そうしたらこの世界の主神ベルッド様が、皆さんの病や怪我を治してくれますと伝える。国民の大半は何が起きているのか分からずに家の外に出て来る、すると王国の中央の空に大きな光の塊が見える、そしてその塊の光が王国全土を覆う頃に、あちこちから怪我が治ったとか病気が治ったとかの声が聞こえてくる、中には無くなった手足が生えてきた、目が見えるようになったなんて声も聞こえる。すると神殿に人が集まりだしてきて祈りを捧げていく、


そして光の塊となったリーサは今度は七色に輝いていく、今度はサイフォン様の恩恵だ、そして又イメージ魔法の拡声器を使って、次は子宝の神サイフォン様の恩恵を授けますと伝える。子宝が欲しい夫婦はこれから1週間のうちに励めば、妊娠3か月になりますと伝えると歓声が上がった・・・・けど何でだろう?まぁ良いか。リーサは段々光を消していき辺りが真っ暗になったところで移動する、移動先はドワーフ王国近くの丘の上だ、そこに龍聖たちが待っているのだ


「ママお帰り、大変だったね」


「そうね、いつもは神様に手伝ってもらっていたからね」


「リーサお帰りなさい 魔力いっぱい使って疲れてるでしょ?肩でも揉もうか?」


「大丈夫ですよカテナさん 魔力は使いましたけど、まだまだいっぱい余裕がありますから」


「そうだ!この場所なら誰も来ないから、神様に連絡して復活したか確認取ってみますね」


そう言って、リーサは念のためサーチをかけ、チヌークを出しみんなで中に入って行くのだった。


「神様~、か~み~さ~ま~」


『ひゃあ』『ひゃい』


「ちゃんと着替えてるんですね、偉い偉い」


『だってまた精神が病んだりしたら困るもの』


「それはそうですが、そのわがままボディにセーラー服って、また随分とニッチな層を狙ってきましたね」


『そうかしら?まぁ良いじゃない、いろんなファンがいるわよきっと・・・・』


「そうだと良いんですがね?まぁ良いです、ベルッド様の調子はどうですか?」


『リーサのお陰で絶好調よ、さっきクラリスにもおっぱいあげたわ、でもあれね私達は食べなくても平気だから良いんだけど、クラリスにもいつまでもおっぱいって訳にもいかないわね・・・・』


「まぁ最悪、私の方で用意した食べ物をそちらに転移してください、それで飲み物は母乳を絞った物を飲ませるとかどうです?」


『そうねぇ そうしてもらおうかしら』


『マ~マ、マ~マわたしもおねえちゃんとおはなしする』


『はいはい、リーサちょっといい?クラリスも話がしたいんだって』


「良いですよ~」


『おねえちゃん、マ~マのことなおしてくれてありがと』


「いえいえ、どういたしまして」


『じゃぁねぇ、おねえちゃんバイバ~イ』


『ありがとね、今ので気が済んだみたい』


「良いですよ、ところでサイフォン様は調子どうですか?」


『あっそうそう聞きたいことがあったのよ、サイフォンったら病気になる前より、パワーアップしてるんだけどどういう事?』


「どういう事?って聞かれても知りませんよ・・・あっそう言えば、サイフォン様の恩恵を授けるときに歓声が上がってました、何でかは分かりませんが」


『あぁそう言えば、何年か前からドワーフの出生率が下がってて、ドワーフたちが何か会議してたわね』


「なんかしてたわねって、理由は知らないんですか?」


『知らないわよ、私もそんなに暇じゃないし』


「そんな事言わずに調べて下さいよ」


『無理よ~、今はクラリスが帰ってきて忙しいもの』


「恩知らず!!」


『リーサ聞こえてるわよ』


「聞こえるように言ったんです」


『何よ私だって、リーサの事転生させてあげたでしょ!!』


「それは感謝してますけど・・・・」


『じゃぁリーサが調べてよ』


「はーい、分かりましたよ」


『じゃぁよろしくね~』


「わかりました、では神様達を帰してもらいますね」


『は~い、クラリスが戻って来たからちょうど邪魔になってるところだったのよ。助かるわ』


『ベルッドよもう少し言い方というものがあるだろう・・・・』


『まったくもうドルトン諦めましょう、この短い時間ではベルッドの傲慢さは直せなかったって事よ』


「シンラ様でもベルッド様は変えられなかったのですね?」


『リーサごめんね、無駄だったわ』


『何よ皆して、酷いわ、でも私はこのままいくからね』


「わかりましたよ、とにかく私がドワーフ王国の異変を解決すればいいんですね?」


『そうね宜しく頼むわ、じゃぁね~』


「おかえりなさい神様達」


『『『『『『『『『ただいまリーサ』』』』』』』』』


『またよろしくね』


「わかりましたシンラ様、こちらこそ宜しくお願いします」


それにしても出生率が下がっているって言ってもなぁ、どうすればいいんだろう・・・・・

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