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神様の失敗

パパンとママンがドワーフ王国を避けてた理由がチョット分かった気がする 王様の性格がどうこうとかじゃなく パパンが王位継承権第一位なのにそれを放り出して冒険者になってしまったのだから帰るに帰れなかったのだろう だからと言ってゲートや携帯電話等の発明品は世界中に置いてこないと意味が無かったのだが パパンとママンはそれだけ王国に近寄りたくなかったのだろう 王様を見る限りそんなに頑固な人には見えないのだけれども・・・・ 


まぁいい パパンとママンが・・・いや?パパンがかな?王国に近寄らない理由は分かった かと言ってこの状況はあまりいい状況ではない 王位継承権第一位の人物が民を放り出して自分の幸せだけを追い求めていていいわけが無いのだ この話は家に帰ったらパパンとしっかり話し合おう とにかく今は魔物の動きを観察しなければこの世界が危ない魔王は倒したはずなのだが・・・・何が起きているんだ?


「ここにお集まりの皆さま 私は以前魔王を倒しました・・・ですので今の魔物の動きはおかしいのです 誰かに操られるとしても見当がつかないのです」


「何と魔王を倒したと?」 


「魔王は封印されていたのではなかったのか?」


「えぇ神々と神々が創りし聖剣によって封印されていました ですがこの世界の主神であるベルッド様のご遺志で封印を解き 神々の創りし聖剣と共に魔王を倒しました いえ倒したというよりホーリードラゴンのホーリートルネードで完璧に浄化しました そして今は浄化した魂と赤ちゃんの肉体を持ってベルッド様のもとで育てられています ですからそこから魔物に指令が下る事はあり得ないのです」


「ですが魔物は着実に増えて行っています これはどう説明するのですか?」


「それが分からないのです 魔王を倒したことにより魔物の世界に新たな魔王が誕生したとしか考えられません」


「それか!! 新たな魔王の誕生それならつじつまが合う!」


「エゼルレッド王! じゃがどうやってそれを確かめるのだ?」


「ドワーフ国のウルグ王よそれはリーサ殿に任せておけば大丈夫です 何と言っても神の巫女です主神ベルッド様からのお告げで今の現状を把握できるはずです!!」


(エゼルレッド王最高ですそして最悪です・・・・お爺様の名前が分かったのは良かったですけど あと他は全部こっちに丸投げですか?まぁ良いですけど・・・・)


「エゼルレッド王分かりました 私がベルッド様のお告げをいただき新たな魔王が出現したのか確認してまいりましょう お告げをいただく間は私は無防備になってしまうのでここではお告げを頂けません ですので別の場所でお告げを頂いてまいります 皆さまは少しの間休憩でもされて待っていてください」


「リーサよ我が孫よ 無防備になるのに一人で行って大丈夫なのか? 行くのなら我が国の騎士を供に付けるぞ?」


「ウルグ王よ そしてお爺様・・・ 申し出は嬉しいのですが神の姿を直接見た者は眼が潰れてしまいます ですので騎士を連れていく事は出来ません 折角の御好意を・・・申し訳ありません」


「よいのだ その様な理由があるのなら仕方あるまい 少しでも孫の手助けになればと思ったが余計な事だったな すまぬ・・・」


「お爺様 気を落とさないで下さい・・・これは仕方のない事なのです 我が家族もやっとお許しが出て神の御姿を見る事ができたのです ですが他の方は無理だとベルッド様がおっしゃっていらっしゃいました」


「そうか分かった では気を付けて行ってくるのだぞ・・・」


「はい ありがとうございます では行ってまいります『転移』」


「行ってしまったか・・・」


「ウルグ王よ大丈夫です リーサ殿は今までにも数々の試練を解決してくださいました 我らは大人しくここで待っていましょう」


「すまぬエゼルレッド王よ 我もまさか孫に逢えるとは思ってもいなかったので混乱しているのだ だが我らには待つ事しか出来ぬのだな・・・・」


「そうです リーサ殿の吉報を待ちましょう」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて うまくごまかしていつもの場所に来たけれど 本当に新たな魔王が出現したのだろうか? まぁベルッド様に聞けば分かるか・・・ハインドを出して中に入りますか そして念のためサーチもかけてっと・・・・問題ないな じゃぁ対のオーブを出して神様を呼びましょうかね


「か~み~さ~ま~ 神様~ か~み~さ~ま~ってば? あれ・・・・・?出てこない」


『リーサ・・・・・・・ごめんなさいクラリス逃がしちゃった・・・・・・・・・』


「はぁ!!?」


『実はね色んな神様が現われて 私達の出番が少なくなった事で 知らず知らずのうちに私達の精神を病んでいたみたいなの それで母乳に悪い魔素が混入していたみたいなの それでまだまだ子供だからと思ってかくれんぼしてたのよそしたら下界に行っちゃったみたいで 訳も分からずに魔王の力を乱用しているみたい 下手に私達の母乳だったから魔力も半端なくて魔物を操っているみたいなの・・・・・・ごめんね』


「・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・私もベルッド様を放っておいたのがいけないんですね・・・・・・たまには着替えを覗きに来ないといけないんでした きっと大いなる力が働いたんです 読者サービスが少なくなったのが原因です・・・・・・っと言う訳でここで着替えて下さい!!」


『えっ?今?ここで?』


「そうです少しでも読者の想像力を掻き立てるのです そしてお静まり頂くのです」


『でも そんな事で大いなる意思が働くのかしら?』


「働きます!! 今は謝罪の気持ちを表そうとリクルートスーツの様なかっちりした洋服ですが そこから普段のスケスケの服に着替えるだけでもかなり違いますよ それとも娼婦の様なもっと布地が少ないセクシーな服が良いですか?」


『いつもの服が良いです いつもの服にさせて下さい』


「良いですか?私達のお風呂シーンは基本何も見えないんです 異世界とはいえ子供ですから ですから色気はベルッド様とサイフォン様だけが頼りなんですよ?」


『分かりました いつもより扇情的に着替えます』


「できるんですか?」


『クラリスを逃がしてしまった分 頑張ります』


「分かりました それと着替えながらで良いですがクラリスの居所は分かっているんでしょうね?」


『流石にそれは分かるわ 私達の母乳で育った分同じ魔力がある場所を探せばいいだけですもの』


「じゃぁ何で捕まえにいかないんですか!?」


『それが・・・クラリスとかくれんぼをしていたら 私達じゃ入れない魔素溜まりに隠れてしまって』


「って事は今回はチビ神様達は家でお留守番ですね?」


『そうね神々が入ると精神を蝕まれるわ』


「ドワーフやドラゴンは大丈夫なんですか?」


『それは大丈夫よ人属やドラゴンなんかは神と違って体の作りが簡単だから問題ないわ』


「わぁ~・・・・・一気に行く気が失せたわ~ いくら神様でも言い方が失礼過ぎません?」


『ちっ違うのよ?神は簡単に蝕まれてしまう弱い生き物だけど 人属やドラゴンは強いから大丈夫なのよ?』


「何か適当な事言ってさっきの事ごまかそうとしてません?」


『そんな事無いわよ ねぇサイフォン?』


『今は話しかけないで下さい 子宝の神なのに子供をちゃんと育てられなかったなんて神として失格です』


「サイフォン様しょうがないですよ 大いなる意思には誰も逆らえないんですよ っという事で静かにして着替えをごまかそうとしても無駄ですよサッサと着替えて下さい」


『やっぱり私も着替えるんですか? ベルッドだけで何とかなりませんかね?』


「無駄です きっとサイフォン様にも一定数のファンが付いているはずです きっとそのうちどこかの絵師がベルッド様やサイフォン様の挿絵を描いてくれますよ(きっと・・・)そうしたらもっとファンが増えるかもしれないですね それにしても私はさっきから何を言っているのでしょう?これも大いなる意思のせい?まぁ良いですサイフォン様も早く着替えましょう」


『そうよサイフォン私はもう着替えたわ!』


「あっずるい扇情的に着替えるって言ってたのに」


『やったわよ扇情的に リーサが見てなかっただけよ』


「まぁその辺はもう良いです とにかくクラリスを止めなくちゃ居場所を教えて下さい」


『そうね 早くしないと魔物が氾濫スタンピードを起こしてしまうわ しかもクラリスは遊んでるつもりなのよ 早くクラリスを止めないと 場所はドワーフ王国の近くにある迷宮の最下層よ冒険者でもたどり着けない場所だけどリーサなら大丈夫よね?』


「大丈夫でしょうけどね ドワーフ王国は行った事が無いんですよね・・・しょうがないお爺様に頼りますか そうだチビ神様達はどうしましょう?ベルッド様の所で預かってもらえます?」


『駄目よクラリスが戻って来た時に居たらクラリスがビックリしちゃうわ』


「おもちゃにされる事はあってもびっくりする事は無いと思うんですが・・・・とにかくベルッド様の所では受け取り拒否って事ですね?」


『ベルッドよそれはあまりにも酷くないかの~?』


『何言ってるのよドルトン(鍛冶・物作りの神)いきなり自分の家にお爺ちゃんとか居たらびっくりするでしょ?』


『だからと言ってリーサがいなければワシらは何処に行けばいいんじゃ?』


『リーサの家の自分達のおうちに居れば良いじゃない?』


『そんな簡単に言わんでくれ あそこにはリーサの妹が入ってくるときがあるんじゃぞ バレたらどうするんじゃ?』


『そこらへんは上手くやりなさいよ 人形のフリをするとか?』


『お主らは自分の事じゃないと思って勝手な事ばかり言いおって』


『大丈夫よ リーサの妹達にはユースティティア様やミネルヴァ様が付いているんだし めったな事にはならないわよ』


『ドルトンよもう諦めよう・・・・魔王を封印していたころに比べればましな方よ』


『シンラ(商人と旅の神)よお主はそれでいいのか?』


『良いも悪いもそれしかないでしょ? まだベルッドの所よりミネルヴァ様のそばの方が安全よ』



『何よその言い方私のそばじゃ不安みたいじゃない?』


『元魔王の子供も管理できないあなた達のそばに行きたくないだけよ』


『何よ何よ何よその言い方は 私達だってちゃんと面倒見れるから来ればいいじゃない!!』


『だそうよ みんな準備していきましょう これでご飯の心配も無くなったわね』


『ムキ-!! 騙したわね?』


『こんな手に引っかかるようだからクラリスを逃がしちゃうのよ もっとしっかりしなさい!!』


「じゃぁ神様達は 一時的にベルッド様の所に行くという事で良いですね?」


『大丈夫よリーサこっちは任しておいて ベルッド達の腑抜けた根性鍛え直しておくから』


「分かりましたシンラ様 そちらは皆さんにお任せします」


『分かったわリーサも気を付けてね』


「ありがとうございます では行ってきます『転移』」


そして状況を伝えに一旦王城に戻るのだった


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