リーサの運命は何処へ行く
ヴィヴィアンさんとランスロットさんが私の魔力入りドリンクを飲んで1週間 その間私は学校に戦災孤児の受け入れ態勢に不備はないかと色々あったが それはまた別の話だ今回はヴィヴィアンさんとランスロットさんが魔力入りドリンクを飲んでどうなったのかが知りたいのだ まぁ私が忙しかったのもあるがヴィヴィアンさんも途中経過を教えてくれなかった「最後まで内緒よ」と言っていた そんな訳で私も今日やっと結果が聞けるのだ
「さてリーサさんお待たせしました 私とランスロットが飲んだドリンクの効果ですが・・・・」
「何でそんなに引っ張るんですか?早く教えて下さいよ」
「いやいや何か引っ張った方が盛り上がるかなと思って・・・ まぁ結果から言うと効果は持続しています」
「おぉ~凄い事ですね」
「そうですよ とんでもなく凄い事ですよ これが世間に知られたらこの前の話じゃ無いですけど リーサさんは今まで以上に世間から狙われる存在になりますね 王様には相談しておいた方が良いかも知れませんよ」
「そうですね 護衛の数を増やしてもらった方が良いかも知れないですね 私の護衛は足りていますが家族が危険になるかも知れませんからね 家族を守ってもらうために周りのの土地を買い占めて護衛の人の詰め所にしましょう」
「王都の一等地を買うだけの財力があるんですか?」
「ヴィヴィアンさん私の事を調べてきたと言っても冒険者ギルドがメインだったんですか? 私商人でも鍛冶師でも特Sですよ?かなり稼いでいます それに王様やギルドから貰っていない報酬もありますからそれでも十分土地を買うくらいだったら問題ないでしょうね いや~恩は売っておくものですね」
「普通は恩を売ると言っても物の貸し借りだったり 良くても盗賊から助けた命の恩人くらいだとは思うんですけどね 王様やギルドにどんな恩を売ってるんですか?」
「ギルドにはランクアップ時の報奨金を貰ってなかったり 色々な発明品の恩恵もあるでしょうし 王様は私が神の巫女だからかなり恩がありますね 大量の魔剣を聖剣にしたり車を改造したり色々やりましたからね」
「兎に角普通の金額じゃ返しきれない恩があるのね」
「そうですね でも王様もこれで恩の一部でも返せるなら 安いものと思うんじゃないですか?」
「そうかもしれないわね とにかく私とランスロットは秘密を守れるけどリーサ自身が他にばらさないようにね 王様はしょうがないとしても」
「気を付けますね では早速王様のところに行ってきます」
「そうした方が良いわね どうせ転移で行くんでしょ?その間はお姉様たちは私達で守っておくわ」
「お願いします じゃぁ行ってきますね」
「行ってらっしゃい」
さて 王城に付いたものの王様はいますかね? いつも通り騎士団の人に声をかけますか
「こんにちは~」
「リーサ様お久し振りです」
「お久し振り・・・・?」
「分からないのも無理は無いですね 以前リーサ様が大公閣下と知らずに城から追い出そうとした者です あの時は失礼いたしました」
「あぁありましたねそんな事 全然気にしなくていいですよ 知らなかったらあれが普通の対応ですから むしろこれからもあの対応で城に不審者が入らないようにしてください」
「分かりました でも貴族の方は気を付けます あの後副騎士団長にこっぴどく叱られたんで」
「貴族でも王都転覆を企む 不審者の可能性がありますからバンバン取り締まって下さい 私が許可します」
「リーサ殿あまりこいつを煽らないで下さい それでなくても失敗が多いんですから」
「副騎士団長 何もそこまで言わなくても・・・・・ 他の人よりチョット警戒心が強すぎるだけですよ」
「そうですよ いつも警戒心を持つのは良い事ですから 叱らないで上げて下さい」
「まぁリーサ殿がそこまで言うなら 今後は少し怒る程度にしておきましょう」
「うっ僕は結局怒られるんですね?」
「それはそうだ 早く偉い人の区別を付けられるようになれば怒られないさ」
「頑張って下さい・・・・」
「リーサ様まで・・・・・ でもリーサ様の期待に応えられるように頑張ります!!」
「そうしてください ところで副騎士団長 今日は王様はいらっしゃいますか?」
「それが・・・最近近隣諸国でモンスターの数が増えているという事で近隣の王様が集まって会議をしています」
「また魔物の氾濫ですか?」
「もしかしたらその兆候なのかもという事です そしてラファージャは隣国エルドーラの魔物の氾濫を止めた実績があります それで近隣諸国の王様が集まって会議をしているのです まぁ本音を言えば何かあったら助けて欲しいって事ですね」
「どこの国も自国ではどうにも出来ないって事ですか?」
「そうですね今までの氾濫ではどの国も壊滅寸前まで行くのが普通でしたから ですがそれも ここ数百年起きなかったので国の復興も出来たのですが 流石に自国の冒険者や騎士だけでは魔物の氾濫にはどうしても対応できないんでしょう 実際ラファージャでも魔物の氾濫が起きたら対応できないと思いますよ」
「って事は又私ですか?」
「そう言う事になりますね 宜しくお願いします」
「そんな簡単に言われても・・・私は一人しかいませんからね同じタイミングで魔物の氾濫が起きたら対応できませんよ?」
「それもそうですな 良い機会ですこれから会議に参加されてはどうですか?」
「そんな事が可能なんですか? 近隣の国の王様たちが集まって話し合いをしているんですよね?」
「大丈夫ですよ どうせリーサ殿に頼るしか出来ないのですから むしろ話し合いに参加してもらった方が話がスムーズに進みますよ」
「そんなものですかね?」
「そんなものですよ それにドワーフ国の王もいらしていますよ」
「それなんですけど私が勝手に会って良いものなのかと・・・・」
「そう言いますと?」
「いや 以前世界中のギルドを回ってゲートを設置したじゃないですか?あの時に両親ともにドワーフの国には立ち寄らなかったし 話題にも上げなかったんですよね~ 勿論私がドワーフであるんだからどこかにドワーフの国があっても不思議じゃないんですが・・・ あの時にはそこまで考えなかったんですよね~ それに両親があえて避けていたのだとしたら私が勝手に会うのもどうかとも思うんですよね・・・」
「きっと大丈夫ですよ ドワーフ国の王は民に慕われ 良き王政を敷かれていると聞きます 心配されるようなことは無いかと」
「そうですか では会議に参加してみますか」
「ぜひそうしてください では私が皆さんの所迄ご案内いたしましょう」
「チョット緊張しますが宜しくお願いします」
そして近隣諸国の王が集まる会議場に行ってみた 流石に王様たちが集まる場所だけあって入り口の扉も豪華だそして入り口の警備も厳重だ まぁ騎士団の人は皆顔見知りみたいなものだから余り気にしないが・・・ この扉の中は王様や御付きの騎士達がいっぱいいるのかと思うと今から胃が痛い・・・だけどドワーフの王様にも会ってみたいし ドワーフの国にも行ってみたいし 今ここで何かしら話をしておいた方が後々の為になる気がする
さて気合を入れますか・・・今副騎士団長が中に入って王様に私達が来ていることを伝えてくれている そして王様が周りの様子を見て私達が中に入るタイミングを作り出してくれるはずだ すると副騎士団長が部屋から出てきた 中に入って良いそうだ 中に入ると全員の視線が私達に集まる それはそうだ紅蓮の少女と呼ばれる人物が入ってくると思ったら その他にもゾロゾロと人が入ってきたのだから しかもベビーベッドが宙を浮き中には幼児が沢山いる 更には背丈の大きな男女が護衛の如く付き従っているのだ何事かと思った事だろう
「さて お集まりの皆さま私は一般の鍛冶師の娘ですこのような場での挨拶などはよく分かりません もし無礼な振舞があったら温かい心でお許しください そして私の後ろにいる者達は私の家族です 私の知名度の関係上離れて行動する事ができませんお許しを それではご挨拶をわたくしは父ヘンデル母マリアのもとで生を授かり リーサと名づけられました宜しくお願い致します 幼き頃より魔力が高く毎日のように魔力を高めてまいりました そして隣国エルドーラでの魔物の氾濫の際に紅蓮の少女の二つ名をいただきました その事はおそらくエルドーラの王ハイドラ様から聞き及んでいると思います そして今 過去のエルドーラの様に各国で魔物の動きが活発になっていると聞きます ですが私は一人しかいません数か所で魔物の氾濫があった場合対処ができないのです 厳密に言うと出来ない訳ではないのですがそれには皆さんの協力が必要になってきます 例えば各ギルドで連絡を取り合い住民や冒険者騎士などの退避が行われたら行動に移す事ができます」
「話の途中で申し訳ないのだが 我がドワーフ王国のギルドにはリーサ殿は来ていないと聞くそれは何ゆえか?」
「申し訳ありません 父ヘンデルと母マリアと世界を回った際に ドワーフの王国がある事を聞いておりませんでした それゆえドワーフ王国には行った事が無いのです」
「そなたの父ヘンデルとはSランク冒険者のヘンデルか?」
「はい そうです 今は子育て中という事で王都で鍛冶師を営んでおります」
「そうかヘンデルめこんな所に居たか ヘンデルはワシの息子じゃ王位継承権第一位の王子だ それが冒険者になると言って王家を飛び出したのだ そしてSランク冒険者になり王国の手が及びそうになったら子育てを理由に冒険者を休業し行方をくらましおった」
「パパンが王子?王様は私のおじい様?いきなりすぎて話について行けないのですが・・・」
「そうであろうな ワシもいまいち話がうますぎると思っておる あれだけ探して見つからなかった息子がいきなり見つかったのだからな しかも孫にまで逢えるとは思わなんだ だが今はそれどころではない魔物の動きが活発になっておる それを対処できるのが我が孫だとはな・・・・どうしたものか」
そうしてパパンがドワーフ王国の王子で王様が私のおじいちゃんという盛沢山の情報が手に入って話が先に進まなくなっていたのだった・・・・