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王家の今後

サイフォン様の御業で妊娠が確定して王様も安心し フラウ先生とウエインさんは動揺し リーサはどうやって母乳の保存をしようかなと頭を痛め 皆が今後どうしようかと思案している時ヴィヴィアンさんが子育てしながら学校に通う方法を提示してきた 


「リーサ あなたが今子供を育てているベッドの浮遊魔法をフラウに教えられないの?」


「あぁ ベビーベッドを浮かす魔法ですか? あれは操作が厳しいので無理だと思います それならベビーベッド型の乳母車を用意した方が良いと思います」


「リーサさん それはなぁに?」


「そのままですね ベビーベッドにタイヤとハンドルを付けて移動ができる ベッドの事です」


「それは便利そうですね でも少し重たいのでは?」


「その辺はリーサ様にお任せあれって事で軽くなる素材で作りますよ あとはちゃんとブレーキなんかもつけますから位置の固定も問題ありません」


「でも それで学校に通うのは大変そうね?」


「大丈夫ですよ 基本学校から帰る時は 乳母車は学校の職員室にでも置かせてもらって普段は抱っこで移動すればいいんですよ それか依頼があるのなら移動専用の乳母車も作りますよ?」


「それならば楽そうですね」


「もしくはこの前お話した延命措置の他に転移魔法が使えるドラゴンが居たのでその鱗を飲むとかですかね? まぁ多少の注意事項はある鱗ですが・・・」


「気になるもの言いね?」


「実はこの鱗は王様にも勧めてなくて 他の世界や過去や未来に行く事も出来るのです でも他の世界だと異形の生き物として殺される可能性も高くなりますし 過去や未来で歴史を変えると今の歴史が変わっちゃってフラウ先生が存在しない世の中になったりします だから使うとしたら純粋に場所の転移だけに限って使って下さい 因みにこの鱗で寿命の伸び縮みはありません」


「怖いけどリーサさんの転移は便利なのよね~」


「転移は便利ですよ~ しかもこのドラゴンの鱗はその人の魔力によって能力が変わりますので」


「どんなふうに変わるんですか?」


「例えば距離や運べる量や人数ですね」


「あの魔力が少ないカナタさんですら 私と二人なら世界の端から王都まで戻ってこれたんですから」


「カナタさんには失礼ですけど それならばかなり使い勝手の良い魔法になりそうですね」


「そうですね 自宅から学校までとかは簡単に移動できます 行った事のある場所を想像するだけですから簡単ですよ 言った事のない場所は無理ですけどね」


「大丈夫ですよ 結婚休暇の間にかなりの場所に行きましたから また思い出の場所にも行けるって事ですよね?」


「そうですね 家族旅行にも使えますよ」


「そうね でも王家の跡取りがあんまりあちこちに行くわけにもいかないわね」


「そう言えばそうですね そうだ王様 フラウ先生達にはドラゴンの鱗を飲ませちゃって良いですか?」


「そうだな 早い方が良いだろういつ暗殺者が来るか分からんからな 実際ワシもこの前狙われたしな」


「お父様本当ですか? お怪我などは?」


「リーサが作ってくれた このマントのおかげで無事じゃった」


「マントのおかげで? 何か特殊なマントなんですか?」


「フラウ先生 あのマントはアイアンドラゴンの皮膜で作ったマントなので 殺気を感じると勝手に硬質化して暗殺者の攻撃を防ぐのです その代わり寝るときも付けていないといけませんけどね・・・」


「それは不便ですけど命には代えられませんね」


「そうですね じゃぁ鱗を準備しますか・・・・って視線が刺さってますよ ヴィヴィアンさんも欲しいんですか?」


「それは欲しいですよ これからのクエストが楽になるのですから」


「そうですよねフラウ先生にあげて 同級生のヴィヴィアンさんにあげないってなるとフラウ先生も飲みづらいですよね」


「そうね・・・ リーサさんできる事ならヴィヴィアンさんにも鱗をあげてくれるかしら」


「簡単に言いますが 寿命が5000年くらい伸びますよ?それでもかまいませんか?」


「王様がさっき寿命を短くすることも可能だって言ってたじゃない それは出来ないの?」


「ヴィヴィアンさんそれは可能ですが ドラゴンの鱗を飲むとHPとMPも増えるんですよ 寿命を短くする鱗を飲むとHPが減ってしまいます そうすると強いモンスターと戦う時などはかなり不利な状況になります なのでお勧めは出来ません」


「そうなのね ただ強く成る事は出来ないのね・・・」


「そうですね 強く成る代わりに何かを諦めてもらわないと駄目ですね 因みにフラウ先生とウエインさんは短命になるのは無理ですから 王様が亡くなられたら世継ぎがいませんでしたじゃ話にならないので 王様より長生きしてもらいますから覚悟していてくださいね」


「例えばどれくらいですか?」


「王様より2000年くらいですか?」


「うぅ 気が遠くなる話です・・・」


「兎に角 この8種類のドラゴンの鱗の粉末を飲んで下さい」


「ちょっ チョット待って何で種類によって飲む量がこんなに違うの?」


「それは飲めば飲むほど効果のある鱗だからです 特にポイズンドラゴンの鱗なんかは飲めばその分毒に強く成ります だから量が違うんです ヴィヴィアンさんとランスロットさんの分も用意しましたから飲んで下さいね」


「分かったわ 強く成る為だもの多少の事は我慢するわ ランスロットも良いわよね」


「僕は愛しのヴィヴィアンと一緒の時を過ごせるのなら構わないよ」


「ランスロット私も愛してるわ いつまでも一緒に生きていきましょうね」


「あぁ ヴィヴィアン僕らはいつまでも一緒だよ」


「ヴィヴィアンさんそういうのは二人だけの時にしてください 見てるこっちが照れちゃいますから」


「あら? ごめんなさい もうこれが二人にとって当たり前の言葉になってきたから気づかなかったわ」


【ちょっとレイニー様!? この二人何とかならないんですか?】


【こればっかりはねぇ~ どうしようもないわね・・・それに二人を引き合わせるのをお願いしたのはリーサじゃない】


【そうなんですけど・・・ これは流石に・・・これから暫く家にこの二人がいるのかと思うと・・・・ちょっとですね・・・・うざいです!!】


【それは我慢しなさいよ 私が一度最愛の人を見つけちゃったらそれ以上の人は現われないから 別れさせることも不可能よ でも彼女極度の寂しがり屋だったんでしょ?愛する人が見つかってそれも少しは軽減されるはずよ だからリーサも我慢しなさい】


【うぅ 分かりました極度の寂しがり屋が軽減されるなら我慢します あのままだとストーカーの様に付き纏われていたでしょうから・・・】


【そうしてちょうだい 良かったわリーサがすぐに諦めてくれて こればっかりは私でもどうしようも出来ないからね】


【そうなんですね 次からカップリングをお願いするときは慎重にします】


【そうね それが良いわね 付き合いだした二人は周りが見えなくなることがあるからね ところでリーサ呼ばれそうよ】


「リーサさん?リーサさん?どうしたんですか?」


「あぁ失礼しました 神様とお話してました」


「そう・・・ 神様とのお話も程々にしないと危険よ?リーサさん神様とのお話し中は完璧に無防備ですから」


「そうですね 一応神様が周りには気を使ってくれているのですが・・・ すみません私も気を付けます」


「そうね そうしてちょうだい私達も心配だから それと用意されたドラゴンの鱗は全部飲んだわよ」


「そうですか そうしたらドラゴンの鱗の効果を書いた説明書を用意しましたので 後からでも読んでおいてください そうしたらそろそろ食事にしますか?」


「そうじゃな もう料理コッホンも出来る頃だろう少し早いが皆で食堂に行くとするか」


「そうですね 色々あったから忘れていましたけど 恥ずかしい話ですが私のお腹もそろそろ限界です」


「そうですよね フラウ先生とウエインさんは何も食べていなかったんですものね 王様早く生きましょう」


「フラウよ すまなかったな話が長引いてしまって さぁ行くぞ皆たくさん食べてくれ」


そして皆で食事をしつつ ドラゴンの鱗の効果などを説明しながら時は過ぎた そして皆のお腹も満足した頃にリーサは王様と話をして移民の受付は今まで通りに王様にお願いして リーサは孤児院の建設をするため龍聖などと共に席を外すのだった 



神殿に着くと戦災孤児が溢れていた 孤児たちは何でここにいるのかもよく分からずに神様のお告げを信じて大人しく待っていたのだ だが僧侶や巫女は孤児たちに食事を与える事は出来たが 寝起きする場所はどうしようと悩んでいた そこにリーサがやってきたので 巫女も僧侶も皆が集まってきて何とかしてくれと頼み込んでくるのだった それにこたえる形でリーサは皆に聞こえるように話し出す


「みなさん辛い思いをしてきたとは思いますが これからはここにいる巫女や僧侶が皆の親として愛を注いでくれます 皆も突然の事で動揺していると思うがここにいる限り衣食住は心配しなくていいです だから少しずつでも構わない巫女と僧侶に心を開いて行ってくれる事を願っています それでは私は皆が寝泊まりできる建物を造ってくる少しの間だけ待っていてくれ」


そう言うとリーサは神殿の裏に行った それを見ていた戦災孤児たちは自分達と年の変わらない少女が何を言っているのか理解できなかった それはそうだ リーサは戦災孤児皆が寝泊まりできる場所を造ると言ったのだ 普通は大人が何十人も集まって何日もかけて造りあげるものをだ この子は何を言っているのだろうと思うのが普通の反応だ だが周りの僧侶や巫女はそれに疑問を持っている様子は見受けられない ますます疑問は深まるばかりだ すると神殿の裏の方から眩しいくらいの光が自分たちのいる方に向かって輝いてくる 暫くして光が収まると自分達と年の変わらない少女が戻って来た そしてこう言ったのだ


「さぁ皆が寝泊まりできる場所が出来たよ 今日からここで共同生活だ みんな喧嘩やイジメなどしないようにね 神様は常にみんなを見ていますからね さぁ男子は僧侶に女子は巫女のあとについて行って部屋を決めてもらいなさい 着替えなんかは別の部屋にサイズごとにまとめておいてあるから 自分のサイズに合った洋服を持って行ってね」


そして僧侶と巫女のあとについて行くと 立派な建物が建っているではないか自分達が暮らしていた国では一部のお金持ちしか住めないような大きな建物・・・ それが神殿の裏に建っていた そこに自分たちが住んで良いと言われても皆気後れするような感覚を覚え足がすくむ 「まぁまぁ大丈夫だから」と言われ中に連れて行かれると自分達が住んでいたバラックとは違い 綺麗な内装にベッドが二つあった そしてここに二人ずつ入って生活しなさいと言われた そして部屋を見てきたら着替えのおいてある部屋に集められた 


「皆さん着替えはここにサイズごとにまとめてあります ここから自分のサイズに合ったものを4着ずつ持って行ってね 食事は一日3回食堂で食べます 量もお腹が満たされる分が出されるから気にしないで食べて下さい あとこの国では神様を信仰しています 私がこの建物を建てたのも神様の力です そして皆さんが住むのも神様の神殿の敷地内です 無理にとは言いませんが自分の部屋の掃除は自分でするのと余裕のある人は神殿の掃除を手伝って下さい ちゃんとお給金も出ますよ それと手に職を付ける為の勉強もできるようにしましょう 将来ここを出たいと思った時に手に職が無いと何もできませんからね やりたい職業があったら僧侶か巫女に教えて下さい やりたい仕事の手伝いから始められるように手配します まぁ初日で皆さんも疲れているでしょうから お風呂にでも入って疲れを取ってご飯をお腹いっぱい食べて寝て下さい あとは僧侶と巫女の言う事を聞いて下さいね」


孤児院を造ったリーサは王様の元に戻って孤児院を建てた事を報告して 難民の受け入れ状況を聞いてから自宅に戻るのであった

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