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格闘競技大会13

パパンとママンが砂を吐くほど甘い時を過ごしている間に リーサはヴィヴィアンさんの滞在中の部屋を用意し 翌日は翌日でヴィヴィアンさんに ドラゴンの子供達のご飯を少し食べてみたいと言われ 半ば無理やり許可を出した形だが 食べても良いですよと言うと 一口食べただけなのに 何故かヴィヴィアンさんの魔力総量が1000上がった これに味を占めたヴィヴィアンさんは 滞在中の間自分のご飯にも魔力を込めてくれと頼むのだった これにリーサは魔力酔いだけはしないで下さいねと念を押し ヴィヴィアンさんの食事にも子供たち同様に魔力を込める事になった 


そして慌ただしい食事も終わり みんなで格闘競技大会の本選に出かけるのだった 本選は勿論混むのだが チケットはリーサがお金に物を言わしてVIP席を取ってある そして昼食はVIP席でも頼めるのだがみんなが食べたい物を温かいまま食べれるように 朝のすいているうちに露店で買って来て リーサの無限収納に入れてある 観戦しながら食べるお菓子の準備も万全だ 


あとはトーナメント表を見ながらトレース魔法を発動するだけだ だが試合が始まらない何かトラブルがあったらしい 詳しい話を聞くために係の人を呼ぶ この辺の対応は流石VIP席 応対してくれるスタッフも急いで確認してきますと言ってその場を後にした そして戻って来たスタッフが衝撃の発言をした 選手の控室が覆面を被った何者かに襲われたというのだ 幸い優勝候補数名とその場にいた者で撃退した 選手の半数が戦えない状況になったらしい それを私達に伝えると スタッフは他の部屋のお客様にも伝えてきますと言って飛び出していった さぁここで問題だ・・・ 今日の朝突然カエデさんが来て アヤメさんに急用ができたとかで今日は私が護衛させてもらいますと言ってきた事 犯人が覆面をかぶっていた事 まぁ選手を襲うのだから覆面くらいは誰でもするだろうが・・・・ だけどタイミングが良すぎる


「カエデさんいますか?」


「はぃ・・・ここに・・・・」


「ちなみになんですが・・・・ アヤメさんの急な要件って聞きました?」


「いいえ 教えてくれませんでした・・・・・・」


「ちょっと聞きたいことがあるんですけど 今カエデさんが考えている事と 私が考えていることって同じだと思います?」


「はぃ・・・ 同じだと思います」


「そうしたら アヤメさんには今日得た経験値を 今度私のゴーレムに返してくださいと伝えて下さい」


「はい 分かりました 申し訳ありませんでした!!」


「カエデさんは悪くないですよ まだ首謀者かわかりませんし 私達の予想が外れる事を願いましょう」


「そうですね 姉じゃ無い可能性もあるんですよね・・・・・・」


「そうですよ アヤメさんだってその辺の分別はありますよ・・・ね?」


カエデさんと長いのだか短いのだか分からない時を過ごし アヤメさんの無事を祈っていた 暫くたって 賊が捕まったとのアナウンスがあった そのアナウンスをカエデさんと手を握り合いながら聞く すると どうも掛け金を吊り上げようとして その手の筋の組織から送り込まれた奴らしい事が分かった カエデさんと二人で良かった~っと嬉し泣きをしていると アヤメさんが現われた


「何してたんですか? 二人して心配してたんですよ」


「何を心配していたでござるか?」


「今日アヤメさんが何をしていたをかです」


「おお 心配してくれていたのでござるか? 実は先日 今日の賊の情報を掴んでどうもそれがかなりの使い手との話だったので 武者修行がてらそ奴を捉えてきたんでござるよ」


「そうだったんですね 私達はてっきり・・・・ 何でもないです」


「てっきり何でござるか? カエデ! てっきり何でござるかはっきり言うでござるよ!」


「でも アヤメさんが無事で本当に良かったです」


「何でござるかリーサ殿 そんなに心配してくれていたのでござるか?」


「そりゃそうよ~ アヤメさんが怪我でもしたらと思うとね! カエデさん!」


「そうですよ 姉上が怪我でもしたらと思うと・・・・」


「大丈夫でござるよ リーサ殿のゴーレムとの訓練でこの1年かなり鍛えられましたからな 並みの賊には手も触れさせませんよ おかげで騎士団長からも褒められ王様から報奨金も貰える事になり申した」


とりあえず話はそらせた 良かった あのままだと私達がアヤメさんを疑っていたのが ばれちゃうところだった


「それは良かったですね 強い相手と戦えてしかも褒められ報奨金迄 言う事無いじゃないですか」


「それがでござるが 賊は思っていたよりも弱く そしてやられてしまった選手の代わりに 特別枠で参加しろと言われてしまって困っているのでござるよ」


「何でですか? 強い人と戦えて言う事無いじゃないですか?」


「それがですなリーサ殿 忍者は人目を避けるためにあまり派手な行動は出来ないのでござるよ」


「あぁそっかぁ 忘れていたよ 三姉妹は忍者だったね じゃぁ 私から王様に出場を取りやめるようにお願いしてあげるよ」


「本当でござるか それは助かり申す しかし代わりの出場者はどうするのでござるか?」


「大丈夫私には ゴーレム君がいるもの 騎士団長も御墨付のゴーレム君なら 問題ないでしょ?」


「そうでござるな リーサ殿のゴーレムなら優勝もできるやもしれませんな」


「流石に優勝させたら場がシラケるから 優勝はさせないけどね だけど総当たり戦でゴーレム君の経験値は上げさせてもらおうかな?」


「そうと決まれば 一刻も早く王様にその旨申さないと 私が出場させられてしまいます」


「分かったわ じゃぁスタッフさんを呼んで大公リーサが王様に会いたがっていると騎士に伝えて来てもらいましょう」


そこからは早かった 観客が暴徒と化す前に試合を始めないといけないから 王様にはすぐに会えた


「お久し振りで御座います王様」


「おぉ リーサか 久しいというほどでもないだろう?格闘競技大会の前にあっただろう?」


「そうでしたね あっしまった」


「どうした?」


「両親にドワーフの町の事を聞き忘れました・・・・」


「なんだその事か まぁいつでもいいだろう? 今は競技大会をこの後どうするかだ!!」


「一つ提案があります 騎士団長は知っているのですが 私の魔法でゴーレムを強化していく魔法があるのですが戦った相手の戦闘力をそのまま経験値として蓄積し次の戦いのときにはその経験値を生かした戦いができるのです ですから戦えば戦うほど強く成ります そのゴーレムをこの1年ほど鍛えてまいりました しかも元特Sランクの騎士団長とも戦わせております 強さは折り紙付きかと・・・」


「王様 わたくしからも一言宜しいですか?」


「騎士団長が進言するとは珍しいな 勿論かまわんぞ」


「ありがとうございます では リーサ殿が作り出すゴーレムはかなり強いうえに 相手に合わせて強さの強弱もつけられます 格闘競技大会の催しにはうってつけかと」


「王様 ゴーレムにはある程度の強さを持たせて選手と戦わせます そしてそのゴーレムに勝った者が次の戦いに進めるというのはどうでしょう? 上手くすれば全員勝ち残ります それはそれで強者が勝ち残っている事になり今後の戦いに期待が持てますし もし仮にゴーレムに勝てないような者ばかりなら今年は外れ年だったのでしょう いかがですか?面白い事になるとは思いますが?」


「良いだろう どちらにしろ このままでは暴動が起きる その前に何か手をうたねばと思っていたところだ 大公リーサの意見を取り入れよう」


「ありがとうございます では 先程の内容でアナウンスをお願いしても宜しいでしょうか? 私は急ぎ競技場に赴きゴーレムを錬成してまいります あと選手への説明もお願いします どれだけ早い時間でゴーレムを倒せたかを決めてそのランキングで選手を競い合わせましょう」


「わかった その様に手配しよう 大公リーサは急ぎ闘技場に行きゴーレムの錬成を頼む!!」


「はい 分かりました」


「大臣 今大公リーサが言った事を各方面に急ぎ連絡して実行しろ」


「はっ 畏まりました では 失礼いたします」


そして 7名の選手が競技場に集まった ゴーレムをどれだけ早く倒せるかを 競うとだけ聞いているのでかなり余裕をかましている それに少し怒りを覚えたリーサは最初の計画とは違いゴーレム君を少し強く設定するのだった そこにスキンヘッドに入れ墨を入れた選手のおっさんが ゴーレムなんて楽勝だろと言い戦いを挑んで一瞬で負けた そこにはとてもでないがゴーレムとは思えない動きをするゴーレム君が次の対戦相手を待っているのであった 余裕をかまして負けたスキンヘッドは勿論本選には出場できなくなり 他の選手はあのゴーレムは普通と違うという事に気が付かされたのだった そして周りの動向を皆が伺いつつ時間が過ぎていく そこに一人の青年が次は僕が行きますと自ら進んでゴーレム君の前に立ちはだかった それを見たリーサは一言進言するのだった


「このゴーレムは普通のゴーレムじゃありません 戦った相手との経験値を蓄積して強く成っていきます 最初の何も考えていない馬鹿は放っておいて 貴方は自ら進んで出てきたことで有利な状況で戦えますよ 何せ後になればなるほど強く成るんですからね」


「そうですか それであれば僕は最後に戦いましょう できるだけ強い敵と戦い僕も経験値をためたいので どうぞ他の人から戦って下さい」


「珍しい人ですね ですがそれだけ自分に自信があるという事ですね では他の方たちからどうぞ」


すると我先にとゴーレム君の前に列を作りだした やはり今年はハズレ年なのかな? そう思いつつもゴーレム君のレベルは下げない だって一人を除いてゴーレム君をバカにしてたんだもん そして皆何とかゴーレム君を倒していった 勿論そんな状況もトレースしていたのだがあまり役には立たなかった 今年はやはりハズレ年だった だが自分を最後にしてくれと言った彼は違った ゴーレム君の素早い動きを気にもせず一撃のもとに倒してしまった 彼の名はランスロット ケルト神話のアーサー王に仕える円卓の騎士しかも最高位の騎士と同じ名だ 名は体を表すの言葉通り一人だけ飛びぬけた実力だった これは今年は彼が勝ち残って終わりかなと思いながら時は過ぎていくのだった

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