格闘競技大会4(中休み)
ヴィアンネと会って っというかパパンとリフレッド先生以外のSランク冒険者に初めて会った まぁそれもそうだ 世界に私を入れて6人しかいない事になっているんだから クラスメイトが皆Sランクになったのは 冒険者ギルドのギルマスだけの秘匿事項なのだ まぁ 冒険者育成学校の教頭先生が知っていたくらいだから 何処までちゃんと秘匿されているのかは疑問が残るが・・・・ まぁそんなSランクのリフレッド先生を知っているくらいだから ヴィアンネもれっきとしたSランクなのだろう ゴーレムも倒していたし 普通の詐欺師ならあのゴーレムは倒せない Sランクを騙すために強く成った詐欺師ってどんだけだよって話だな あっ先生が来たみたいだ 部屋の電話が鳴った
(リフレッド様と言うお連れ様が お見えになったみたいですが お部屋にお通ししてもよろしいですか?)
(ええ 良いですよ すぐ連れて来て下さい)
「きましたよ リフレッド先生 どれくらい会って無かったんですか?」
「ん~1年チョットかな?」
「先生が教師になる チョット前までは会ってたんですね」
「そうね 毎日のように会ってたわ」
「毎日のように? パーティでも組んでたんですか?」
「あっ 来たみたいだから その話はまた後でね」
「リーサ今日は何を食べるんだ?」
「リフレッド~」
「げっ 姉さん リーサどういう事?」
「えっ? 何? どういう事? 姉さん?」
「探すの大変だったんだからね~」
「姉さんには言ったじゃん 小さいころからの夢だった 教師になるって」
「その教師になるって言った翌日に いなくなるとは思ってもみなかったわよ」
「だって どうしても教師に成りたかったんだもん」
「だからってクエストの途中に いなくなる事は無いでしょ?」
「だって姉さん全然話を聞いてくれなかったじゃない」
「あのぉ 申し訳ありません他のお客様もいらっしゃいますので もう少し静かにして頂けると」
「「あぁ すみません」」
「いえ こちらこそ 申し訳ありません それではお食事をお運びしてもよろしいでしょうか?」
「あっ はい お願いします 先生もヴィアンネさんも良いですね?」
「「はい」」
「ここの食事はお勧めですから 良く味わって食べて下さいね 子供達もリュードさんもカテナさんも良いですね」
「「「「「「「「は~い」」」」」」」」」 「「はい」」
そして食事が運ばれてくる リフレッド先生もヴィアンネさんも食べ方が一緒だ 本当に姉妹なんだろう 今は静かに食事してるけど 食事が終わって店を出たらさっきの続きなのかなぁ ふぅ 揉め事の無い世界に行きたい さぁ食事は終わった 子供たち以外はえらい静かだったけど まぁ何か話しながら食べる雰囲気でもなかったもんな 全然美味しく感じなかった 折角美味しいお店に来たのに・・・ もったいない
電話を使って食事が終わったことを告げると お会計の紙を持った支配人が来た それを見てお金を払い迷惑料として少し多く渡しておく これからも御贔屓にと言われ店を出た 流石に店の前では喧嘩はしない が店を離れた瞬間に言い合いが始まった お互い溜まった物を吐きださないと終わらないんだろうなぁ と思い 少し離れたところで見ている 別に殴り合っているわけではない ただ言い合っているだけだそのうち落ち着くだろう と思っていたら二人して抱き合って泣いている 何があった?
「リュードさん 何か抱き合うような事あった?」
「はぁ 最後の方は二人してごめんねぇと言いながら 言い合っていて そして今の状況です」
「はぁ なるほど 困った二人だねぇ」
「仲の良い姉妹では無いですか?」
「そうなのかねぇ」
「そうですよ 言いたいことを言い合って最後には仲直り 良い姉妹だと思いますよ」
「まぁ良いか そういう事にしておきましょう」
「リーサ恥ずかしい所を見せたな もうお互い納得だ わだかまりも無くなった そして姉も教師に成りたいと言う 何とかならないか?」
「何とかならないかってのは 何とかしてってお願いですよね? 分かりました 王様にねじ込んでみます 今日は宿に泊まるんですか?」
「いや 久しぶりに一緒に寝る 宿は引き払って寮に行く」
「仲のいい事で シャンプーが欲しいって時の仕草で 姉妹だって気づけばもっと話は早かったんですけどね」
「そんなところが似てるのか?」
「似てましたよ (欲しいなぁ チラチラ)って動作がそっくりでした」
「「そうかぁ似てるのかぁフフフ」」
「今もシンクロしてるじゃないですか まぁ王様のところに行ってきます あまり遅くなると王様が寝てしまいますので リフレッド先生あとの事は任せましたよ」
「あぁ わかった任せておけ」
「では『転移』城門前に付きましたね 遅くにすみませーん リーサです 王様に用があって参りました」
「リーサさんだから入れるけど この時間は普通面会できないからね」
「申し訳ないです 大臣はいますか?」
「まだ この時間なら王宮にいるはずです ではまず大臣のところから」
案内されなくても分かるのだが 規則上そうもいかないらしい 確かに時間が時間だしな もう少しで夜になる 大公とはいえこの時間に王宮をウロウロさせるわけにはいかないだろう というか大公だから案内が付くのか? まぁ良い 大臣の部屋に来た連れてきた騎士が 挨拶を済ませドアを開けてくれる
「大臣 こんな時間に申し訳ありません 実は特Sクラスの教師候補がみつかりまして 何とかして王様と大臣のお力で教師にして頂けないかと 性格と強さは私が保証します あと 昨年の格闘競技大会の優勝者の姉でございます しかも姉妹揃ってSランクですから 冒険者育成学校の質が上がるかと思いまして このような時間に面会をお願いした所存です」
「リーサ殿の熱意は分かるのですが 何もこのような時間においでにならなくても・・・」
「それは分かっていたのですが 姉の気が変わらぬうちに 学校に取り込んでしまおうと思いまして」
「分かりました 王にはそのように伝えますが 王がお会いになるかわかりませんぞ」
「大丈夫です 王様はお会いになってくれます」
「何か秘策があるのですか?」
「何もありません 王様は私に会いたいはずです 今王様の子供はそばには居ません 王様は私を子供の用に可愛がってくれているはずです だからあってくれます きっと・・・・」
「そんな理由で・・・・ 会ってくれますかねぇ?」
「大丈夫です!! 会ってくれます」
「うるさいぞ 中まで聞こえているぞ 大臣も子供をいじめるでない」
「はい 申し訳ありません 理由が理由だったので つい」
「まぁ良い 今後リーサが会いに来たらそのまま通せ 時間は気にせんでよい」
「ははっ 仰せの通りに では失礼します」
「エゼルレッド王 ありがとうございます やはり私を子供として愛してくれているのですね」
「なんじゃ それは ワシはリーサが来ると楽しい事が待っているから いつでもいいと言っただけだぞ」
「酷いわ じゃぁ私を愛していないのね シクシク」
「こらこら 泣いたふりをするな」
「バレましたか 流石に私があれくらいで泣くわけが無いですもんね」
「伊達にリーサと付き合っとらんわ リーサがあんなに簡単に泣くような子供なら 面倒で付き合っておらんわ」
「そうですよね 1国の王様ですもんねぇ 泣いてる子供の相手は出来ませんよねぇ」
「それで 今日は何じゃ?」
「実はお願いがありまして」
「ほう リーサからお願いとは珍しい 最近は無かったのではないか?」
「そうですね 出会ってすぐの頃は結構お願い事をしていましたが 最近はしていませんでしたね」
「それで何の願いじゃ?」
「実は昨年の格闘競技大会の優勝者の姉が Sランク冒険者でして冒険者育成学校の教師に成りたいと言っておりまして 実際特Sクラスが増えた分特Sクラスの担任が少ないのです そこでその姉に特Sクラスの担任を任せようかと思いまして お願いに参りました」
「それは 格闘競技大会の優勝者になって叶えるのでは駄目なのか?」
「昨年も今年も Sランク冒険者が勝つのでは 勝負が詰まらないではないですか」
「確かにそれはあるのう 良し ワシの権限で 教師にする紹介状を校長宛に書いてやろう」
「ありがとうございます だから王様は好きです」
「そんな事を言っても 紹介状以外は自分で何とかするのじゃぞ」
「はい ありがとうございます 紹介状だけで充分です」
「良し書けた これを校長に渡せばよい 次に来る時は何か面白い物を持ってくるんじゃぞ」
「分かりました 是非ドラゴンの鱗を持ってきます」
「それだけは嫌じゃぁ~嫌なのじゃぁ~」
「では 何か探してまいりましょう」
「そうしてくれ」
「何で王様は ドラゴンの鱗になると幼児になるのでしょうね?」
「何でじゃろうの? ワシにもわからん」
「それではエゼルレッド王 紹介状ありがとうございます 今日のところはこれで失礼します」
「うむ その新しく来た Sランク冒険者にも頑張るように言ってくれ」
「分かりました では又何か持ってきます それまで楽しみに待っていてください」
「それでは失礼します」
「またな」
「はい」
そして騎士に案内されて城門前までやってくる 騎士と軽く挨拶をして別れた そのあとは寮に転移し リフレッド先生の所に行くのだった