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格闘競技大会2

騎士団長との会話の間に 騎士団の詰め所の中を歩き回って 恍惚とした表情で帰ってくるってどうなのよ? 6歳と言えば前世では小学1年生だな・・・・・ 完璧に道を誤っているぞローナ 帰ってくるんだローナ そっちに行っちゃだめだローナ~~~~~~ ってもう帰ってこれないんだろうなぁ 前世でもいたけど 趣味の世界にどっぷりと浸かっちゃった子は帰ってこれなかったもんなぁ まぁ本人が幸せならそれでいいけど ローナは本人が気づいていないだけで かなりディープな場所まで浸かってると思う 自分が子供なのを良い事に 入っちゃいけない場所にまで入ってきたみたいだ 子供って怖いわぁ・・・・ 私も子供だけど元の人生を考えると二十歳はたち過ぎだし 私にはできないなぁ まぁローナは今も騎士団長を見つめてるし いや騎士団長の体を見つめてるし ローナは幸せそうだし 騎士団長はそんな目で見られてるとは気づいてないし みんな幸せならそれでいいか 違うかローナだけが幸せなのか まぁ良いかローナは幸せだし 他の人は気づいてないし そこに不幸な人は存在してないし 私には関係の無い世界だし 私はこれからのローナの幸せを祈ろう・・・


そんな事もありつつも 格闘競技大会の日は近づいてくる そして私が作ったポスターが町をにぎわせている 

「ゴーレム相手なら勝てるんじゃないか?」とか


「賞金が白金貨10枚ってほんとうかなぁ?」とか


「この賞金は俺の物だ」


とか色々言っている こちらは宣伝効果があればあるほど嬉しいので たとえ白金貨が100枚無くなろうと痛くもかゆくもない とにかくトレース魔法のえさになる人間さえ来てくれればいいのだ こちらとしては記念でやる人が減ればいいので 1回の参加費は銀貨1枚(日本円で1万円)これで記念参加が減ればいいのだが どうだろう? ゴーレムに勝てば白金貨10枚(日本円で1000万円)だ ワンチャンでやる人も多いかな? まぁすぐに結果は出る 元特Sランクの騎士団長に鍛えられたゴーレムだ そう簡単にはやられないだろう? それとこの戦いに回数制限は特に決めていない ゴーレムに勝ったら騎士団への勧誘が始まるからだ 騎士団への勧誘を断りつつ何度も挑戦するのは難しい 


さぁ 場を盛り上げる準備は万全だ 今年は初日からローナに付き合ってもらって 回復役をやってもらう ローナも筋肉自慢の男どもが集まるから 二つ返事で快諾してくれた 本当にローナの今後が心配だ 格闘競技大会は明日に迫った 明日どれだけの参加者とどれだけの見物人が集まるか楽しみでしょうがない 強い人が集まればいいのだが ゴーレムは倒されれば倒されるほど強く成っていく 格闘競技大会が終盤になるにつれて余計に強く成っていくのだ 明日を待って今日は早く寝よう



格闘競技大会のイベントが始まった ローナを迎えに行って そのあと騎士団の詰め所に転移で向かい 副騎士団長と騎士団の面々を連れて用意したステージに向かう 勿論転移でだ 私自身早く始めたくてしょうがないのだ 今更だが副騎士団長の名前はボルヘスだ 挨拶らしい挨拶をしたことが無かったので知らなかったが さっき騎士の人がボルヘスさんと呼んでいたのでわかったのだ 名前も知らない騎士の人よありがとう 


「ボルヘスさん 今日は宜しくお願いします」


「こちらこそ 宜しくたのむ 良い人材を見つける為の場所が出来たのだからな」


「それでは少し早いですけど始めますか 見物人も結構集まってきてますし」


「そうだな そろそろ始めないと暴動が起きるな」


「では 始めますか」


【お集まりの皆さん時間より少し早いですが これよりショーを始めたいと思います 参加料は銀貨1枚 ゴーレムに勝てば白金貨10枚の賞金です 怪我をしても回復役もいるので安心してください それでは参加者は順番にこちらに名前の記入と参加料をお支払いください 因みに揉め事を起こした人は 騎士団によって牢に入れられますので 皆さん紳士なふるまいを宜しくお願いします それでは第一の選手ゲルド選手準備をお願いします】


『ゴーレム1体練成 剣術魔法付与 素早さ強化 破壊不能属性』『イメージ魔法 トレース発動 ゲルド選手の動きをトレース』


【それではここに現れたゴーレムと戦ってもらいます ゲルド選手良いですね?】


「おう 準備は出来ってから とっとと始めようぜ」


【勇ましいですね~ それではゲルド選手の言う通り 試合初め!! おぉぉ ゲルド選手押しています 1番手でいきなり賞金をゲットするのかぁ? あぁ残念 ゴーレムのカウンターが見事に入りゲルド選手立ち上がれません 騎士の方ゲルド選手を治療所まで運んでください】 


「おいおい あれがゴーレムの動きかよ早すぎねぇか?」


「俺 記念参加と思って 参加者名簿に名前書いちまったよ あんなゴーレムに勝てねぇよ」


【さぁ次の選手は誰ですか? カイト選手ですね カイト選手出て来て下さい もう諦めたんですか? 出てこないようなので次の選手に行きます ヒューズ選手出て来て下さい おぉ皆さん拍手をヒューズ選手が出てきました ヒューズ選手ゴーレムの動きがかなり早かったですが 太刀打ちできそうですか?】


「馬鹿にするな 所詮はゴーレム動きが早かろうと どうとでもなる」


【おぉ 強気の発言だぁ これは期待が持てるかぁ】


ゴーレムは さっき出したのが傷一つ付いてないから 錬成しなおす必要は無いな それじゃぁヒューズ選手の動きをトレースっと これで良し 頑張って下さいよぉ


【さぁ それではヒューズ選手対ゴーレム試合初め!!】


観客は見ているだけなので気楽なものだが ヒューズ選手はかなりヤバい もう少しでゴーレムにやられるってシーンが何回もある でも何とか持ちこたえているが そろそろ限界だろう 息が上がってきている


【おおっと ヒューズ選手ゴーレムの猛攻をかわす かわす ギリギリのところで何とか持ちこたえているぞぉ だが 息も上がってきている そろそろ限界かぁ? おお ここでゴーレムにスキを与えない程の猛攻撃だぁ まだまだ余力を残していたのかぁ? っとだが先に音を上げたのはヒューズ選手の剣の方だぁ だが折れて短くなった剣で 更に近寄ってゴーレムの攻撃をかわしつつ攻撃だぁ この厳しい状況で更に攻撃の手を速めていくぞぉ 凄い凄いぞヒューズ選手 おおっとここで更に剣が折れたもうだめかぁ? 何とここで魔法に切り替えてきたぁ ヒューズ選手魔法剣士だったぁ だがゴーレムも一歩も引かない ヒューズ選手 ここで観客席をも巻き込みそうな爆炎だぁ おおっとだがゴーレムには傷一つ付いていないヒューズ選手ここでお終いかぁ? あぁヒューズ選手両手を上げて降参のポーズだぁ ここで試合終了皆さんここまで試合を盛り上げてくれた ヒューズ選手に拍手をお願いします そしてさらにヒューズ選手は剣が折れてしまったので 私から新しい炎属性の着いた剣をプレゼントだ このように試合を盛り上げてくれた人には賞金が貰えなくても 私からプレゼントがある場合があります 皆さん頑張って下さい ヒューズさんこちら炎属性の着いた剣です 炎属性の魔力をこめて使ってみてください】


ヒューズが魔力を込めると剣から炎が噴き出す そして観衆からどよめきが起きる 


「おい あの剣買ったらいくらするんだ?」


「試合の結果が良ければ あんなのも貰えるんだろ? 俺も参加しようかな?」


「よせよせ お前じゃあんな試合できねぇよ」


などと観客達から聞こえてくる どうせ剣はただで出来るんだし いくらプレゼントしたところでこちらの腹は痛まない むしろドンドン客を呼び寄せてもらって 参加者を増やしてもらわなければ ヒューズがリーサに問いかける


「本当にこの剣を貰ってもいいのか?」


【えぇ どうぞ あっ でもその剣は 対人相手には使えませんからね それと炎を強くし過ぎるとモンスターも燃えてしまって素材の剥ぎ取りが出来ませんから これからいろいろ試してみて炎の薄い膜を剣に帯びさせて高温にするイメージで使って下さい こんな感じです】


もう1本同じ剣を錬成して 実際に使って見せてみる 地面にもう1本何の変哲もない剣を刺して それを斬ってみる 熱したナイフでバターを斬るように鉄の剣が斬れて行く すると観衆から感嘆の声が聞こえる 中にはその剣を売ってくれなども聞こえてくる これは景品ですのでお売りできません 欲しければゴーレム相手に戦って観衆を沸かせてください と言ってお断りする すると質の悪そうなしかも頭も悪そうな連中が出て来る 


「おう こら 嬢ちゃん誰の許しを受けてここで商売してんだ? あぁん?」


「王城に許可を取りましたよ それ以外に何処に許可を取れと言うのですか?」


「そんなこと言ってんじゃねえんだよ ここはうちらの縄張りだって言ってんだよ」


「面倒ですね じゃぁ今日から私の縄張りです 『ひれ伏せ』騎士団の皆さんこいつらを宜しくお願いします 私はこいつらの事務所潰してきます さっき私に大口叩いたやつは何処だ? いたいたお前の記憶覗くぞ けっ 小さい事務所だな お前がこの中の頭か?」


「ちっ 違います」 


「じゃぁそれも覗くか あぁ あいつか ボルヘスさん あそこの禿がここにいる奴を束ねてるみたいです 5分で帰ってくるのでそれまで見張ってて下さい」


「分かりました 気を付けて」


「副騎士団長 あの子一人で行かせて良かったんですか?」


「まぁ5分待ってみよう」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「戻りました 事務所は潰してきました そして中にいた奴らを全員連れてきました」


どさどさどさっと無限収納から無造作に出していく すると辺りからどよめきが・・・・ 


「あんな子があれだけの人数を?」


「いや きっと他の仲間がいたのさ」


「何言ってるんだよ あの子は神の巫女だろ って事は神様に力を借りたんだよ」


「でもさっき『ひれ伏せ』って言ったら チンピラがバタバタと倒れたぞ」


「あぁ 皆さん 私は神の巫女であると同時に 冒険者ギルドではSランクであります これくらいの雑兵はいても居なくても変わりません 雑魚でしかないのです」


そうしてチンピラ騒動も終わりをつげ 次の選手がステージに上がってくる さぁ次もトレースさせてもらいますか

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