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白物家電って必要だよね

完全回復した翌日授業も終わり、フラウ先生に言って、ギルドへ付いて来てもらう事にしました。勿論龍聖も一緒です。龍聖はトラックから見える景色に興奮していました。鍛冶師ギルドに着くと、受付嬢の人が待ってましたとばかりに声を掛けてきます 流石に倒れていた間に在庫がなくなり、注文票を作って対応していたらしい。私はチョット病で倒れていた事にして、その分も作ってきたからと伝えると、喜びの表情を浮かべていました。


「じゃぁここに出しますか?それとも倉庫に直接置きに行きますか?」


「じゃぁ倉庫でお願いします。因みに何本納入してくださるんですか?」


「ウオーターソード100本、シルフソード100本持ってきました、市場がだぶつかない様に小出しでお願いします」


「その辺は心得ています。任せて下さい」


「置く場所はここで良いですか?」 


「ウオーターソードと、シルフソードを分けて置いて貰えたら問題ありません」


「分かりました、ではウオーターソードが左で、シルフソードを右に置きますね」


「よろしくお願いします」


「ところでさっきから、リーサさんの後ろをついて回っている子はどなたでしょう?」


「あぁ私の子供です、名前は龍聖です」


「その年で子供?それはいくら何でも?私でもまだ良い人がいないのに・・・・」


「ドワーフは凄いんです!!!」


と適当な事を言って話を濁す、受付嬢はボーっとしていた


「ところで代金は?」


そう聞くと、やっとこちらの世界に帰ってきた受付嬢が、カウンターで代金を渡してくれる。今回は納品数も多いので代金も凄い事になっている、ドワーフになって良かった。フラウ先生は私の年収が目の前で取引されていると呟いていた。次は商人ギルドだ、先ほどと同じような反応をされ、受付嬢は『子供子供』と呟いている。


こちらも商品が足りなくなっていたらしく、奥様がたから苦情が来ていたそうだ、病気だった事を話し、その分200セットずつ用意した事を伝えるとかなり喜んでいた。そしてここでも代金は凄い事になっていた。正直お金はそろそろ稼がなくてもかなりの年数遊べるのだが、1回付いたお客さんがそれを許してくれない、化粧水や美容液などは1度その効果を知るや虜になり、1日も欠かす事なく使い続けるのである。


今度、商人ギルドに卸そうと思っているのがエアコンである。魔力石で使える王様の部屋にも付けたエアコンだ。一応この国にも四季があり暑い日は寝苦しいし、寒い日は凍えるというどちらかを我慢しなければならない。今は季節的にも穏やかな季節なので需要は無いが、熱くなるころに合わせて、大量生産しておけば飛ぶように売れる事だろう。魔力石自体は、魔法の心得が有る者ならば作りだす事が可能なので、魔力石で動く物を作り出せば売れるのは火を見るより明らかだった。


あとはガラス細工なども貴族に受けそうだ、グラスなどは売れると思う。夢は広がるが、それを全部1人でやるのがハードなのだ。それであれば、もう少し商人にトラックを流しても良いし。実入りの良い商品の提供が不可欠になってくる。道路整備用の車なども、王様に言えば街道整備に必要で買ってくれると思う。取りあえず白物家電という事で冷蔵庫を作りますか、明日までに100台作って又商人ギルドを訪れよう。フラウ先生にも1台プレゼントしましょう、取りあえず売店で大量の鉄鉱石を買って修練場に行った。工房じゃ狭くて100台もの冷蔵庫は置けないからね。おっとその前に龍聖に晩御飯あげなきゃ。


「龍聖お膝の上においでぇ、晩御飯にしよう」 


「ママ今行くねぇ、よいしょっと」


龍聖は変身して、お話が出来るようになってからは魔力の吸う量が減ってきた。確かにあのままだと私はずっと寝たきりだし。龍聖がどんどん大きくなって私より年上になってしまう、だから魔力を吸う量をコントロールしているみたいだ、私としては、大きくなってカッコいいドラゴンの姿も見て見たいのだが。それだと素材目当てに討伐対象になってしまう。それだけは避けねばいけないので、今のままで丁度良いのかもしれない。そうこうしているうちに龍聖はお腹いっぱいになったみたいだ。ちょっと眠そうにしている。部屋に行って先に寝るか聞いたら、まだ大丈夫との事、無理しなくていいのに・・・でもチョットでもそばに居たいと思ってくれるのは嬉しい事である。さぁ龍聖が早く寝れるように作ってしまいましょう。『イメージ魔法 練成』錬成光の光と共に10台の冷蔵庫が出来上がる、これで10台ずつ作っていく、小一時間で101台出来上がった、あと大型の業務用冷蔵庫も食堂のおばちゃん様に作った。まずはフラウ先生の部屋に行ってごますりだ。 


コンコン


「フラウ先生いますか~?」


「は~い」


「リーサです」


「どうしたんですか?」


「いつもお世話になっている先生に、プレゼントを持ってきました」


「まぁ、気にしなくていいのに」


「これです、ちょっと大きいですが便利ですよ、この中に入れて置けば食材が腐りにくくなります」


「まぁ、でも私食堂で食べるので食材は必要ないのよね」


おぉ忘れていた、先生は料理をしない人だった。


「ああそうでしたね、じゃぁこれはいらないですね」


「じゃぁ、こっちの部屋の温度を快適にする魔道具はいかがでしょう?」


「それは便利そうね、そっちなら頂くわ」


良かった、ゴマすりに来て何もしないで帰るのは、私のプライドが許さない。何とか必要な物があって良かった。


「それでですね明日また、商人ギルドに付き合って欲しいのですが・・・」


「まぁそんなことだと思ったわ。良いわよ一緒に行ってあげる」


「ありがとうございます」


「そう言えば、リーサさんには護衛の騎士が付くはずだったけど、それはどうなったの?」


「あぁいますよ、普段は目立たないように隠れて守ってくれています」


「アヤメさん」


「お呼びですかな?」


「うわ!!どこから出てきたの?」


「リーサ殿の影に潜んでおりました」


「影に?どうやって?」


「それは企業秘密でござる」


「お父様も変わった騎士を用意したわね」


「でも、いつでもそばに居てくれるので安心ですよ」


「じゃぁ私必要ないんじゃない?」


「駄目です、先生は私の癒しですから」


「そうなの?」


「先生が、うちのママンをお姉様って呼んでいたのと一緒です」


「それを言われると返す言葉が無いわね」


「リーサ殿、拙者はもういいで御座るか?」


「あぁ、ありがとうございました」


「では、御用の際にはお呼びくだされ」


「また消えた」


「忍者はそんなものです」


「ちなみにさっきの箱ですが、床に置いて魔力石入れて、リモコンのスイッチ入れれば使えます。あとは上下のボタンで温度設定です。試しに温度を20にしてスイッチを入れてみてください」


「わぁ冷たい風が出てきた、じゃぁ30にしたら?おぉ今度は暖かい風が出てきた」


「夏と冬に使って下さい。では私はこれで」


「リーサさん、ありがとうね」


次は食事がてら、食堂のおばちゃんの所だ。


「おばちゃん、今日の晩御飯は何?」


「今日は味噌ラーメンだよ」


「じゃぁ、バターとコーントッピングで」


「あいよ」


「ところでおばちゃん達は、食材は毎日買いに行くの?」


「そうだよ、食材が悪くなるといけないからね」


「じゃぁ、そんなおばちゃんにプレゼントだ」


「何だい?」


「大型冷蔵庫だよ、これに入れて置くと食材が冷えて悪くなりにくいのさ」


「へ~、じゃぁ毎日買い物に行かなくても良いのかい?」


「そうだよ~、毎日1個魔力石入れるだけでOK」


「そろそろ冷えてきたはずだから、ドアを開けてみて」


「おお涼しいね、ここは何だい」


「そこは、氷を作るところだよ」


「便利なもんだね、ありがとよ」


「これからも、美味しいご飯を食べさせてね」 


「ところでどこに置く?」


「あぁそうだね、じゃぁいつも食材を置いておく場所に置いてくれるかい?」


「はぁぃ、ここでいい?」


「ああ、そこがいい、ありがとね」


「じゃぁ今日はオマケして、大盛にしとこうかね」


「ありがとう!!」


食事も終わってやっと部屋に戻って来た、龍聖はもうおねむだ布団にくるまってる、さて明日は商人ギルドで説明会だ、今のうちに1台出しっぱなしにして冷やしておこう。 配達用の軽トラを1台用意しとくかな?運転は王城で習ってもらおう。


翌日授業も終わってフラウ先生と商人ギルドにやってきた。受付嬢のお姉さんに偉い人を呼んでもらう、そして冷蔵庫の説明だ、中に入れたものが腐りにくい事、氷も作れることなどを説明して、昨日用意しておいた冷蔵庫を出す。中はキンキンに冷えていて、食材が腐りにくいと説明されたのが分かったみたいだ。だが大きくて運べないとの事だったので、軽トラを1台プレゼントすることにした。運転は王城で習ってくれと伝えて、冷蔵庫を倉庫に置いていく。今回は売れた数だけお金を貰うようにする。実際高いので貴族とかしか買えないかもしれない。まぁそれでも宣伝に成ればいいか安くしていこう。


ちなみに洗濯機の宣伝もしてみたら意外に興味を持たれた。さすが白物家電、次は洗濯機だな、っていうか開いた部屋を借りて作ってしまおう。鉄鉱石はまだあるしプラスチックの部分はイメージ魔法で補えばいいし、今回は全自動洗濯機だ、時間も無いので1回で100台の練成だ、辺り一面に錬成時の眩しい光が起こる、洗剤は2000箱用意した、あと柔軟剤も同じく2000個用意した。お偉いさんの前で洗濯機を説明する。貴族が着るような高い服は洗濯できないから、一般人に売ってくれと伝えた、洗剤の量も説明して、洗剤と柔軟剤の違いも説明した。これも売れた数だけ代金を貰うようにした。冷蔵庫と洗濯機は自信があったので後払いで良い事にした。それにシャンプーと化粧水を作った人間が作った商品であることも伝えて貰った。


今度はバイクとか作ってみるかな~、道が悪いからオフロードしか作れないだろうけど、バイクがあれば郵便事業とかがかなり変わりそうだな、さて先生も待っているし今日は帰りますか。因みに洗濯機はフラウ先生も欲しがったので1台あげた。

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