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ゴーレムの件

おしゃぶり事件から少したって、分かった事がある。


ママンの名前は、マリア。

パパンの名前は、ヘンデル。


私はリーサと名づけられた。前世が理沙だからほとんど変わらなかったな。まぁ、分かりやすくて良いけどね。あと両親は元々少し有名な冒険者で、私が生まれるのを機に鍛冶師に転向したみたい。でも冒険者だった頃の名残か、未だに指名依頼がくる様で、でも今は私がいるからって断っているみたいだけど。転職して町の鍛冶屋になったパパンは鍛冶の腕も結構あるみたいで、上等な酒と素材や、気に入った冒険者にはかなり良い装備を作っているみたい。何か特Sランクの装備も作れるらしい。パパン凄いな!まだハイハイも出来ないから、店から聞こえてくる声の情報だけだけどね。

あとママンは良く日光浴に連れて行ってくれる。そこが魔法の練習場所。ママンがお昼寝を始めたら、土魔法と練成で犬のゴーレムを作ったり、風魔法でちょっと浮いてみたり、火魔法を上空に打ち上げて消してみたり、水魔法で霧を発生させたりして、日々練習あるのみ!!まぁ、あまり無茶すると魔力枯渇で死ぬよって神様に脅されてるし、常にステータスの確認は怠れない!


「ステータス」


種族 ドワーフ

名前 リーサ

HP  30

MP  15/63

スキル 練成 鍛冶 (イメージ魔法)

※練成や鍛冶魔法と掛け合わせると効果大


日光浴の度に、練習してたからMPはそこそこ上がってるね。でも魔力枯渇で死ぬのは怖いから、今日はこの辺でやめておこう。


日々は過ぎてやっとハイハイが出来るようになりました。これで移動範囲が広がります。工房に入るとパパンに怒られるけど、それ以外の場所ならどこに行っても怒られない。ステキ。

今日もママンの目を盗んで台所で、火魔法と水魔法の練習です。竈にファイヤーボールを打ち込んでみたり、水がめの上でウオーターボールを作ってみる。あと、風魔法で浮く練習も欠かしません。怪我をしたくないので10センチくらいしか浮かびませんが。それでも体重も増えてきて浮くだけでも、バランスが大変なのです。でも、最近ママンが私の事を、隠れて様子を見ているときがあるので、もしかしたらママンには魔法の事がバレてきているのかもしれません。。。まぁ、使っていない竈が暖かかったり、水がめの水が増えてたりすれば怪しいですよね。。。ママンは何も言いませんが、多分バレてます!

パパンにバレると、うちの子は天才だ!!!とか騒ぎ出して大変そうだから、静かに様子だけ見ているみたいです。ママンには、ゴーレムで遊ぶところでも見せて、スキル持ちで魔法も使えるのを知って貰った方が良いかもせれません。


それから暫くして、日光浴にお出かけした時に ママンにゴーレムの犬を見せる事にしました。片言だけど喋れるようになったしね。大きさは、小型犬でチワワみたいのにしときました。あまり大きいと襲われてると思われても困るからです。さて、ゴーレムを練成してママンを起こすします。


「まぁまぁ」


起きろ~!!!


「んっ、う~ん?どうしたの?リーサ」


ママンが起きた!今だ!!!


「わんわん」


見て見て


『くぅ~んくぅ~ん』


「あら?犬?って、ゴーレムじゃない?リーサ、これどうしたの?」


「わんわん」


あ~~~~まともに喋れないのがつらい・・・ママンが困った顔してる。そうだ!ママンの前でもう一匹練成すれば分かってもらえるかな?土をまぜまぜ、だいたいの形を作って。


「れんちぇぃ」


錬成陣の光とともに現れたゴーレム。


『ワンワン』


「リーサ凄いわね~!!自分でゴーレム作ったんだ~?ちょっと見せてね~」


『(コンコン)結構頑丈にできてるわね…。一歳半で、このゴーレムかぁ・・・。親バカかもしれないけど、帰りにギルドによってスキルを鑑定してもらおうかしら?』


ママン真剣な顔で、ゴーレム叩いたりひっくり返したりしてるけど、やっぱりやりすぎたかな~?まだ早かったかな~?でも、いっぱい練習したいから早くバラしちゃいたかったんだよな~。


『ギルドに行く前に、ヘンデルにも相談した方が良いかしら?』


「ねぇリーサ、このゴーレムパパに見せても良い?」


「うん。いいぉ」


やったぁ。これで魔法の練習が堂々と出来るかも!パパン何て言うかなぁ?褒めてくれると嬉しいなぁ。


「じゃあリーサ、今日はちょっと早いけど家に帰ろうか」


「うん」


家に着くとママンは、パパンの工房に入っていきます。私は工房には入っちゃいけないので外で待ってます。するとパパンが工房から嬉しそうな顔で出てきました。


「リーサ出かけるぞ!」


パパンは私を肩車するとギルドに向かって早歩きで歩き出すしました。


ギルドに着くと看板には[サイモンの町冒険者ギルド]と書いてありました。分かり易いなぁ。この町は、サイモンって言うのか~。看板を見ているとパパンがドアを開けて室内に叫びます。


「レイチェルいるか~?」


パパン・・・友達の家に遊びに来たみたいにそんな…まずは受付嬢に声を掛けましょうよ。すると受付嬢がこちらに気付き、声を掛けてきました。


「ヘンデルさんお久し振りです。やっと指名依頼を受けてくれる気になったんですか?」


「おぉリーズか、だが娘がまだ小さいから依頼は受けん!!今日は娘の、リーサのスキル鑑定に来たんじゃ」


受付嬢さんはリーズって言うのか。


「娘さんのって・・・娘さんまだ一歳くらいですよね?まだ早くないですか?」


「ワシもそう思うんじゃが、リーサがゴーレムの犬で遊んでいたとマリアが言うもんでな」


「一歳でゴーレム?何かの間違いじゃないんですか?」


話を聞いていると、やはり一歳でスキル持ちはいないらしい。


「とにかく!レイチェルは留守か?」


「ギルマスなら部屋にいますよ。今呼んできます」


「もう降りて来たわよ。相変わらずヘンデルの声は大きいわね」


そこには20代前半くらいに見える綺麗なエルフが立っていた。


「おおレイチェル久し振りだな!」


「久しぶりじゃないわよ。指名依頼全部断ってくれて、まったく!!!」


「鍛冶屋になるときに、依頼は子供が大きくなるまでは受けないと言ったじゃろうが」


「そうは言っても世界に5人しかいないSランク冒険者のヘンデルと、Aランク冒険者のマリアが抜けた穴はそうそう埋まらないのよ?」


おお!!パパンもママンも凄い冒険者だったんだ?


「まぁいいわ。今日は何の用?」


「リーサのスキル鑑定じゃ」


「はぁ?スキルがわかるのはだいたい10歳くらいからでしょ?早くても5歳くらいよ?」


「リーサちゃんまだ1歳ちょっとよね?いくら何でも早すぎるでしょ?」


「わしもそう思うんじゃが、リーサがゴーレムの犬で遊んでいたとマリアが言うもんでな。ってさっきも言ったな」


「まぁ、マリアが嘘をつくとも思えんし。物は試しじゃ、鑑定してみてくれ」


「わかったわ。じゃあ、リーサちゃんこのボードの上におてて乗せてみてくれるかなぁ?」


「あぃ」


緊張してきたぁ。スキル鑑定は普通10歳位らしいし、私まだ1歳半だし。まぁスキル自体は神様がくれたものだから問題なくこの世界で使えるものなんだろうけど、大丈夫かなぁ。随分と軽い感じでスキルくれたし。。。説明も簡単にしか聞いてないもんな~。大丈夫かなぁ?まぁ、手を乗せるだけだけだし、気にしない気にしない。


「大丈夫よ~、怖くないから乗せてみて?」


考え事してたら怖がってると思われちゃった。


「あぃ!!!」


バン!!!!痛たた。手を強く乗せすぎた。あっ!ボードが光りだしてきた。


「あら?本当にこの年でスキル持ちみたいね」


種族 ドワーフ

名前 リーサ

HP  60

MP 120/120

スキル 練成 鍛冶 (イメージ魔法)

※練成や鍛冶とイメージ魔法をかけ合わせて使うと効果大


「あらあらあら、本当にこの年でスキル持ちね!」


「おお!!!さすがワシの娘」


「練成スキルと鍛冶スキルはわしの娘じゃからわかるんだが 『イメージ魔法』は、あまり聞かんスキルじゃのう」


「イメージ魔法は各属性関係なく、想像できる物全てが魔法に変換される稀有な魔法ね」


「凄いな!」


「私も初めて見るわ。想像力さえ鍛えれば魔王を倒すことも簡単よ」


「そんなに凄いのか?」


「ええ。1歳でこの能力とHPとMPはかなり稀なケースね。HPとMPが10歳児を超えてるし特にMPが高いのが良いわね」


「リーサちゃん私に預けない?立派なSランク冒険者に育て上げるわよ」


「1歳半の娘を渡す親がどこにいる!!!わしが自分で育てるわい」


良かったぁ。ゴーレムの件からエルフに渡されるかと思ったぁ。パパンカッコいいぞ!それにしても現状で10歳児以上の能力かぁ。頑張ってスキルとイメージ魔法を鍛えよう。パパンに能力も分かってもらえたし、鍛冶スキルの件もあるから、これからは工房にも入れてもらってパパンの仕事風景を覗かせて貰おう。

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