鍛冶師ギルド
以前の聖剣に意志を持たせることはしたが 聖剣だと魔を切り裂くことしかできないから 今回は普通に切れ味が良くて 剣自体に意志があって使用者を操って攻撃を仕掛けてくれるっていうものだ 剣に剣術魔法付与を持たせて使用者に付与する形だ 剣の意思は王都の騎士団長 剣術魔法の基にしたのは副団長だ これだけの性能があれば大抵の事には対処できる 試しに鍛冶師ギルドに来ていた冒険者と 鍛冶師ギルドの受付嬢を戦わせてみたら あっという間に勝負がつき受付嬢が立っていた 冒険者は冷たい土の上で意識を失っていた
それを見た鍛冶師ギルドのギルマス アルフレッドは即購入と今後の納入の話を聞いてきた それにリーサも答え又オークション形式で販売することを提案する 前回のオークションで付いた最初の価格が白金貨1250枚だったので 最低落札価格を1300枚にして オークションのスタートだ 世界中から電話型中継器や携帯電話 直接会場に来たりして落札が始まった するとこれに商機を見出した商人ギルドの人間たちが価格を吊り上げる そうすると鍛冶師ギルドは早々に手を引いて 商人ギルドの中で戦いが始まる そして最終的には白金貨1800枚でけりが付いたので 私の取り分は白金貨1260枚(日本円で12億6千万円)でした 剣1本の値段としては破格ですが 買う人が世の中にいるのですね そして今回買えなかった商人ギルドの人達は 次もその次もオークションに参加して 値段が下がるのを待つのでした まぁ結果から言うと値段は暫く下がらなかったんですがね
さて意志を持った聖剣や 意志を持った剣に剣術魔法が付与された物と その販売方法の提案とその販売利益のおかげで鍛冶師ギルドはかなり潤った そのお礼がしたかったのか 鍛冶師ギルドのギルドマスターアルフレッドから呼び出しがあった
「すみませーん アルフレッドさんに呼ばれてきたんですが 今いらっしゃいますか?」
「いますよ ギルマスは部屋で書類の整理をしているはずです 部屋まで行ってみてください」
ギルマスの部屋に向かうと 周りに対してそこだけ立派なドアがある ここがギルマスの部屋だ 早速中に入って要件を聞きますかね コンコン
「すみません リーサです 何か用事があるという事で来たのですが」
「どうぞ中に入って下さい」
ギルマスが中からドアを開けてくれた かなりうきうきした顔だ
「何か嬉しそうですね? 今日の用事に関係がある事ですか」
「そうですね かなり関係あります リーサさんが 今までに売った品物の売り上げが凄い事になっていまして リーサさんにギルドランクの更新をお願いしようと思ったんですよ」
「それは特Sランクになるって事ですか?」
「そうですそうです」
「良かったです 鍛冶師ギルドで特Sになるには どうしたらいいのか悩んでいたので」
「そうですよね 正直鍛冶師ギルドで特Sになった人は リーサさんが初めてなんですよ」
「そうなんですか? 今までに一人も? 例えば聖剣をたくさん打ったりとか いなかったんですか?」
「聖剣を打っただけで特Sになれるんだったら リーサさんはとっくに特Sになってるじゃないですか 意志を持った聖剣を打ってるんですから」
「それもそうですね じゃぁ 今回の剣術魔法が付与された剣が決め手ですか?」
「そうですねぇ それも一つの要因ですが オークションと言う新しい販売方法の提案と 意志を持った聖剣に 今回の意志を持った剣に剣術魔法が付与されていることですかね 意志を持った聖剣は前回のランクアップでも貢献していましたが 今までに納品されて その売り上げがギルドの資金源になったことが大きいですね それと物質転送装置と電話全般ですね これのおかげで販売網がかなり広がりました 純粋に売り上げが今までの4倍近くになっていますから これから他のギルドでも 物質転送装置と電話のメリットがもっと浸透してくれば売り上げはもっと上がります それらを踏まえて鍛冶師ギルド初の特Sになりました」
「そうだったんですね 良かったです 今までの苦労が報われました」
「おめでとうございます では 初のランクアップの賞金とギルドカードの更新をしてきますので カードを預からせてもらっても良いですか?」
「勿論です お願いします」
「はい ではお預かりします 少しお待ちくださいね」
初のランクアップって事で賞金も出るのか~ いくら出るんだろう? 気になるな そんな事を考えながら10分くらい待っただろうか? ドアをノックしてギルマスが入ってくる 手には賞状の様なものと金貨袋とギルドカードが乗った 賞状盆のようなものを持っている 勿論華美な装飾が施されていることから ただの賞状盆ではないのだろうが
「お待たせしました こちらが記念の賞状と賞金の入った金貨袋ですね あと最後になりましたが 特Sのギルドカードです これからも定期的な納品を宜しくお願いします」
「わかりました 定期的な納品もそうですが これからも新たな武器や装備を納品させていただきます」
「そうですね リーサさんは武器の納品が多いので 装備の納品が増えると嬉しいですね」
「あぁ 申し訳ないです どうしても攻撃力中心に考えてしまって 今後は装備も何か考えておきます」
「お願いしますね あと 特Sに上がった時の報酬何ですが リーサさんは既に王国で大公の地位にあり領地も持っているので 私達が用意できるものでは霞んでしまうんですよね 本来なら商人ギルドでも鍛冶師ギルドでも爵位を用意していたのですが 流石に大公には及びもしないので 諦めました 今後またギルドから声がかかると思いますが その時までには何か考えておきますのでもう少しお待ちください」
「わかりました 期待しています」
「それと 賞金ですが白金貨1000枚になっています どうぞお確かめください 一応商人ギルドから紹介された コインカウンターで数えてありますので大丈夫だとは思いますが」
「あぁ それなら 数えなくて大丈夫です コインカウンターを作ったのも私ですし ギルドを信用してますから」
「ありがとうございます それでは今日お呼びたてした要件は以上なんですが 何か聞きたい事等はありますか?」
「いえ 大丈夫ですよ ではこれで失礼させていただきます」
「はい お気をつけて」
ギルドを後にする そして家に帰りパパンに 鍛冶師ギルドで特Sランクになったことを報告する
「ただいま~ ねぇパパン聞いて聞いて 私鍛冶師ギルドで特Sランクになったよ」
「おお それはおめでとう だがこれでリーサに鍛冶師でも抜かれてしまったな 学校に通いたいと言ってから 1年も経たずにそこ迄上り詰めるとは思わなかったぞ」
「それはそうだよ 私も思ってなかったもん」
「それでは 今日はお祝いをしないといけないな 何処か予約して豪勢に行こう」
「わぁ ありがとうパパン あっ ママンにも伝えてこないと晩御飯作っちゃうね 行ってくる」
「あぁ 伝えて来てくれ 今日はパパが全部出すと言っておいてくれ それとリーサとママが何を食べたいか 聞いて来てくれ」
「わかったぁ じゃぁ行くね ママン~何処~?」
「リーネの所にいるわよ~」
「分かった~ 今行くね~」
「お帰りリーサ 今日は何処に行ってたの?」
「鍛冶師ギルドに呼ばれていたの」
「そうだったの ギルドは何だって?」
「特Sランクにランクアップしてきた それと賞金も貰ってきた それでパパンがお金出すから今日はお祝いをしようって言ってくれた あとね~鍛冶師ギルドで 特Sランクになったのは私が初めてなんだって だから賞金も出たよ」
「ちなみに賞金はいくら出たの?」
「ん~とね 白金貨1000枚って言ってた」
「凄いじゃない 流石初めての特Sランクね おめでとうリーサ」
「ありがとうママン でね話を戻すけど パパンがどこで食事をしたいか聞いて来てくれって 言われてるんだけどママンは何処が良い?」
「ママは美味しいお酒が飲めれば どこでも良いわ」
「それはきっと パパも一緒だね」
「リーサは何処が良いとかあるの?」
「う~ん お金はパパンが出してくれるって言ってるんだけど 私としてはお金の使い道がないから とにかく高くて美味しいお店が良いなぁ 賞金以外にもかなり稼いでるし でもまだ子供で美味しいお店を知らないから パパンとママンがお勧めする高くて美味しいお店に行きたいです お金は私が出すからさ 何ならローナの家も誘って行きたいな」
「分かったわ それならパパと相談してくる リーサにはとびっきり美味しいお店を紹介するわ」
「そういうお店がいっぱいあるなら これからも紹介してほしいなぁ 学校の仲間と一緒にクエストが終わったら行きたいから」
「クエストで稼いだお金が一気に無くなるわよ?」
「良いの良いの お金は私が出すから 財宝にも手を付けてないし お金が貯まるいっぽうで使い道が無いのよ それにまだ開発してる商品もあるしね まだまだ稼ぐよ~」
「逞しい娘だこと リーネもお姉ちゃんを見習ってね」
「あぃ」
「リーネ良いお返事だねぇ お姉ちゃんを見習うのはチョット大変だけど リーネなりに頑張るのよ?」
「あぃあ~い」
「じゃぁママン パパンと一緒に料理もお酒も美味しくて 騒いでも問題のないお店を考えておいてね 私はローナの家に行ってくる」
「任せておいて パパと最高のお店を予約してくるわ」
「ローナ~ いる~?」
「なぁに? リーサ」
「私さっき 鍛冶師ギルドで初めての特Sランクになったんだ それでお祝いをしようって事になったから みんなで一緒に行かない? 料理もお酒も最高のお店を予約するってさ」
「おめでとうリーサ またリーサに差を付けられちゃったな でもお祝い事だからね パパとママを誘って行くわ」
「ありがとう ローナ 美味しい料理いっぱい食べようね」
「私はお酒も興味あるかな~」
「そっかぁローナはもうお酒飲んでるんだもんね」
「まだ 美味しいお酒を少しだけどね」
「それでも 凄いね 私はお酒は駄目だな~」
「なんで? 飲むことはできるでしょ?」
「試したことはないから 分からないけど きっと飲めるよ でもさ神の巫女が泥酔して街中で倒れてたら信者が幻滅するでしょ? だから飲まないの」
「そっかぁ 色々大変だね」
「だから私は 食べるの専門です! 今日は食べるぞ~!!」
「私は飲むぞ~ 泥酔しない程度に・・・」
「大丈夫だよ 泥酔したらローナの部屋に転移してあげる」
「その手があったか 今度から泥酔したら転移で家に帰ろう」
「ローナそれは止めときなさい 酔ってるから 何処に転移するか分からないわよ」
「それもそうだね 異世界とか行ったら帰ってこれなさそうだね」
そうして パパンとママンのおすすめの店に行くのでした お店は外観は派手だけど中の雰囲気は落ち着いていて 食事もお酒も満足のいくものだった まぁ私はお酒が飲めないので フルーツジュースだったが ローナはお酒を堪能していた 『美味~い 美味し~い』と連発だった 勿論大人組も同じことを言っていた食費よりドリンク代の方が高そうだ まぁ良いけどね そしてお会計だ白金貨3枚と金貨5枚だった どれだけ高いお酒を飲んだんだ? まぁそれでもお金は余ってるから良いけどね みんなお腹はいっぱいだけど一応次の店に行くか聞いてみた するとローナが行く行く行くとはしゃいでいる だが完璧に酔っぱらっていたので両親に止められていた そうして夜は更けていくのでした