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元居た世界へ2

主神であるベルッド様に マァタァスタァシィスドラゴン(転移龍)の事を詳しく聞いた そして転移龍の能力であれば 同じ時間軸に同じ魂があっても問題が無いことが分かる 更に恋愛の神レイニー様であれば リーサ(安藤理沙)が亡くなってから辛い思いをしていた両親を救えると言う それは並行世界全ての両親を別々の幸せにするという とてつもなく大変な作業だった それをレイニーは『リーサ貸しひとつだからね』と言って引き受けるのであった


転移龍の恩恵を使い異世界 っと言うか前世の元居た世界へ そして気づいたら両親の会社の近くへ転移していた 小さいい頃から良く遊んでいた公園だ 仕事で遅くなる両親を公園ここで待っていた記憶もある そして私の運命を左右した 例の場所もこの近くだ 正直近づきたくないし殺された時の記憶と言っても 『あっ この人見た事ある』くらいのものだ だが体は正直なもので 無意識に例の場所に拒否反応を示している そちらに行こうとすると体が震えるのだ しかしこの場所は 両親の会社に向かおうとしても私が殺された場所を通らないと行けない場所だった 最初は転移で会社に直接行こうかと思ったのだが 絶対にガードロボットのセンサーに引っかかる 姿は消せてもセンサーは別だ 温度の変化などでセンサーが働く 


しょうがないので時間軸をずらして 両親が帰宅する時間に合わせて自宅に向かおう 自宅なら両親と一緒に入ればセキュリティーには引っかからない だが一緒に入らなければ門を開けただけでカメラで録画が始まったり セキュリティー会社に連絡が行く 姿が見えないからと言って安心はできないのだ 鍵もなしにドアが開いたら録画が始まり 私達の姿は見えない 立派な怪奇現象の出来上がりだ 


そうして家の前で両親を待っていたが帰ってこない まだ私は死んでいない筈なんだが 前世の私も帰ってこない あれ? 殺されたのって今日だっけ? やっぱり事件現場に行かないと駄目だ 我慢だ・・・ 我慢だ・・・ 我慢だ・・・ 行こう!! そうして事件現場に向かったが 警察がいる雰囲気もない あれ? 時間軸を間違えてる? でも転移龍の恩恵だしな 私が来たから既にパラレルワールドになったのかな? でも神様は転移龍の恩恵なら同じ時間軸に同一人物がいても問題ないと言っていたし 何がどうなっているんだ?


「レイニー様 まだ何もやっていないですよね?」


【まだ何もやっていないわよ ってか前世のリーサも 両親も見ていないから何もできないわよ】


「そうですよね~ 今度は両親の会社に行ってみます と言っても中には入れないから遠くから イメージ魔法『鷹の目』を使って中の様子を見てみますね」


あれ? 会議室で何か揉めてる ここからじゃ何を話してるのか分からないや でもあれだけ人がいれば 中に入ってもガードロボットのセンサーには引っかからないや 中に転移しよう


「みんなチョット聞いて これから会社の中に入るから結界を張ってその中での会話が 外に漏れないようにイメージ魔法で『防音室』 っての使えば中で多少喋っても問題ないからね」


『大丈夫よ それでも大人しくしているわ』


「ありがとう レイニー様」


『いいのよ 早く両親に会いに行きましょう』


「わかりました 転移」

 

転移したらいきなり大きな声が聞こえてきた


「社長 あの条件を飲むつもりですか!?」


「じゃぁ どうしろと言うんだ」


「それは・・・・ でも このままだと大量のリストラをしなければなりません」


「それは分かっている だが この条件を飲まなければどちらにしろ会社は潰れる! そうしたらリストラどころの騒ぎじゃない 全員が路頭に迷うんだぞ?」


「うっ・・・・ それは・・・ しかし」


「しかし じゃない! お前ももうわかっているんだろう? このままじゃ全員が駄目になるんだ それなら若くて手に職を持った者から 解雇していけば まだ再就職の期待があるんだ 残った者が仕事ができない訳じゃない 仕事はできるが年のせいで再就職は出来ないんだ」


「はい・・・」


「だから今回の話は受けざるを得ないんだ さっき来た取引先でも同じことがあって うちでも同じことが起きてしまっただけなんだよ と言うか ついにうちにも来たかっと言う感じだな お前もニュースで見ているだろうロボットによってどの分野でもリストラの嵐だ うちでもフルオートメーション化しろと言われたのを何とか凌いだんだぞ それだけでも良かった方だ 他の仲間の所は軒並みフルオートメーション化したんだ 要は社長以外全員解雇だ ロボットを直すのも専用のロボットだからな」


「そうですね リストラせざるを得ない状況ですね では順次解雇の手続きをして行きます」


「若くても まだ仕事を覚えてないような奴らは解雇するなよ? 他でも雇ってはもらえないからな うちで仕事を覚えてからは しょうがないが解雇の準備を始めてくれ」


「はい 分かりました」 


「それとロボットの導入は 協力会社から入ってくるものを 使う事になっているからうちの工場で何かする事は無いからな 書類に目を通して判子を押すくらいだ」


「そうですか・・・ もう変更もきかないのですね」


「そうだ お前もそれで構わないな?」


「ええ・・・・ しょうがない事ですもの っと言うか前から分かっていたことだわ 専務も薄々分かっていたことでしょう?」 


「はい副社長 それでも 今まで一緒に働いてきた者達の解雇となりますと 思うところはありますが」


「そうね それは私達も一緒よ だから 仕事のできて再就職をできる人達から解雇することにしたのよ これが血も涙もない会社なら 仕事のできる人間は最後まで残しているはずよ うちはそれが逆になっただけよ」


「そうだな うちでも最終的に 役員以外は解雇にせざるを得ないだろうからな」


「でもそうね できる限り最後まで雇っていてあげて頂戴 でも若くて仕事のできる子は他の分野で活躍できるから最優先よ あと退職金もできる限り用意してあげてね」


(レイニー様あれがパパとママです幸せにしてあげて下さい でも今見る限り 私はまだ殺されていないみたいですね)


【わかったわ でもリーサが殺されてから不幸が訪れるから 変な話だけどリーサが殺されるまで待つしかないわね】


(そうですね 嫌な話ですが 私が殺されるまで待つしかないようです)


(でも リーサの両親の話を聞く限りでは 恨まれるようなことはしてない感じですが)


(リュードさんもそう思いますか? 私もそう思いました 感謝されこそすれ恨まれる要素が見つかりませんでした 最終的にほぼ全員解雇なのですから そこで恨まれるのなら分かるのですが退職金も用意するみたいだし 私を殺した人は若い人でした まだ仕事を覚えてないのであれば解雇はされていないはずだし 仕事ができる人だったのであれば 最初に解雇された事を恨んででしょうが・・・・ それって逆恨みですよね? 世間の状況を見れば 仕事のできた人ほど 早く 他の解雇されない仕事に転職したいと思うのが本音でしょうから)


(でもそうですね 解雇された人達からしてみれば 今まで会社の為に頑張って来たのにとの思いがあるのかもしれませんね)


(カテナさんはそう思うんですね まぁ 私もそれは一理あると思ってます ですが会社の危機に立ち向かう努力をしない人たちは リストラされても仕方ないんだと思うんですがね そのうえで退職金迄払うんですよ?)


(因みに退職金て何ですか?)


(カテナさん 分からない事はもっと早く聞いて下さい・・・ 退職金は今まで働いてくれてありがとうって事で 働いていた期間に対して払う賃金の事です それこそ数百万から数千万の人もいます 向こうの世界では金貨30枚くらいから白金貨数十枚です それは個人の会社への貢献度で違うんですけど そこで納得いかなかったのかな~?)


(いやいや 私達の世界からすると そんな制度無いですからかなり羨ましいですけどね しかも多い人は白金貨数十枚ですよね? 羨ましすぎます)


(でもリュードさん 結果的に私が殺されたと言う事は その人にとっては 両親は憎むべき存在だったのでしょうね? 自分達は会社に残ってお金を稼ぐわけですから まぁ逆恨みですけどね)


(そうですね だから殺されたんでしょうね)


(カテナさんそう そうはっきり言われると泣いちゃいますよ)


(これは失礼しました ですが殺人犯の動機はその辺かも知れませんね)


(そうですね まだわかりませんが 私が殺されていない所をみると リストラもまだ始まっていない時間軸に来てしまったのかもしれませんね)


(そうですね どうせですからリーサを殺す相手を見つけて 行動を監視すると言うのはどうでしょうか)


(それが一番嫌な仕事なんですけどね・・・・・・ まぁしょうがないですねカテナさんの意見を採用です そうしないと私も納得できませんから 一旦時間軸を変えて私を殺した人が 何故殺人をするまで追い込まれたのか調べてみましょう 明日当たりが良いかも知れませんね一回外に転移します『転移』)


(外ですか?)


(そうですリュードさん まだ『光学迷彩』と結界内の『防音室』はこのままいくので 違和感はあるかも知れませんが勘弁してください そしてここは人がめったに来ない山の上です 取りあえず夜のこの時間には登山者もいない筈です ここで一旦食事にしましょう 子供たちの事もありますから 食事休憩くらいは取らないと 泣き出しますからね)


そうしてみんなに食事を出していく 更に子供たちのご飯もあげなくてはいけない 私も魔力の回復の為に食事や睡眠をとらないと 転移でかなり魔力を持って行かれる 元々この世界には魔力が少ないので復活にも時間がかかるのだ 本当にベルッド様の転移魔法を使わなくて良かった 使ったら最後元の世界に戻れなかったかもしれない いくら魔力回復増とかなっていても 元々の魔力が無い世界ではどうしようもない困った事に一晩寝ても魔力はそんなに回復しなかった事が明日の朝に分かるのだ 元々の魔力量が多いから気にはならないが あと何度転移をしなくちゃいけないか分からない 最悪元の世界に戻って魔力を回復して もう一度この世界に来るようだ そんな事を考えながらみんなで1日目最後の食事を取るのであった

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