転移ドラゴンの鱗
転移ドラゴンから鱗を剥ぎ取り ガヴァンライフドラゴンの赤ちゃんが成長して 2歳くらいの子供サイズになった 話もできるようになり 学校でのマスコット的な役割もこなすようになった 勿論いじめっ子も出てきたのだが その子達は軒並み学校での成績が悪くなった 何でだろう? 私は何もしていないぞきっと・・・・・ したか したな 私がいじめっ子の成績を悪くしてやった うちの子達をいじめるような子はどうなっても知らない 完璧な職権乱用だ だがいじめた子が悪いのだ 悪い事をしたら処罰されるのだ いじめっ子もそれが分かっただけ成長したことだろう そして私も校長先生から厳重注意された 悪いことをしたら処罰されるのだ 減俸3ヵ月だそうです・・・・・シクシク
Sクラスのみんなが 転移ドラゴンの転移の能力だけ使いたいという事で みんなで鱗を飲む事になった リーサは飲む必要が無いだろうと言われたが 私が欲しいのは皆に禁止した異世界転移と時間軸転移なのだ まぁ転移の範囲と距離も気になるところだけど みんなへの説明には丁度いい
「転移の範囲と距離が気になるところだし 魔力量も気になるから 私も飲むよ」
「そうか これでリーサの転移の範囲が広がる可能性もあるのか」
「そうそう その可能性があるから 飲んでみたかったの」
まぁ本当にその理由もあったし異世界転移と時間軸転移は気になるところだ
「なんだこれ 範囲が思ったより狭いな」
範囲は視覚情報でどこら辺までかが見えるようだ
「えっ そんな事無いよかなり広いよ どういう事だろう」
「その人の総魔力量によって範囲が決まるんじゃない? カナタさんは元々の魔力量が少なかったから 範囲が狭く感じるんじゃないかな?だって 私範囲指定を最大にしたら範囲が見えなくなったもん」
「そうか じゃぁ私の転移は少ない人数しか運べないんだな」
「それでも 私が元々使ってた転移の半分は運べるんじゃない?」
「そうかな?じゃぁ良いか 転移が使えるようになっただけでも 儲けものだもんね」
「そうだね 転移自体はかなり便利だから良いんじゃない? 後の問題は飛べる距離だけどカナタさん 私を連れて一番遠くの 記憶にある場所に転移してみて」
そして カナタさんの記憶の中で一番遠い場所に転移する ここまでは問題なかった この次だ
「じゃぁカナタさん 今度は私の記憶で一番遠い場所に行くから そこから王都に戻れるかやってみよう」
そしてカナタさんと私は王都に戻って来た
「戻ってこれたね 今リーサの記憶の一番遠い所から ここまで一回で戻ってこれたから距離は大丈夫そうだよ 良かったよ これで距離もそんなに飛べなかったら 私にとってあまり意味のないスキルになるところだった」
「良かったね そして カナタさんが大丈夫だったって事は みんな大丈夫って事だもんね」
「言われ方が酷いがその通りだよ」
「じゃぁ まだ時間も早いし 今週の冒険者ギルドのクエストを受けに行きますか」
「じゃぁ 誰の転移で行こうか?」
「実験の為に カナタさんの転移で行ってみよう 人数が増えたら飛べなくなりましたとかあったら 大変だから」
「そんなに言わなくてもいいだろう 確かに私が一番MPが低いけどさ 元々剣士なんだからしょうがないじゃん」
「まあまあ そんなに怒らないでよ これも実験なんだから 実戦で使えなかったら困るんだし」
「まぁそうだな じゃぁ私の転移で行くから みんなそばに寄ってくれ 範囲を狭くして 冒険者ギルドを想像して『転移』これで大丈夫かな?」
「大丈夫みたいだよ」
「じゃぁ今日はこのまま カナタさんにクエストも選んで来てもらおうか?」
「そうだな カナタ 行ってらっしゃい」
「えぇ また私なの? どんなの引いて来ても怒らないでよ」
そしてカナタが持ってきたクエストは マンティコアの討伐だった しかも巣を作っているという Sランククエストだった マンティコア 顔は人のようで体は獅子 尻尾にはサソリのようなトゲがありそこから毒も出す そしてものすごい速さで動き回り人を襲う 人を襲うってところが問題なんだろうけど その代わり報酬は高かった 白金貨200枚これは美味しい まぁそれだけ危険なんだろうが 私達の装備なら危険はないはずだ 素材も尻尾の毒針だけが買い取りで 他は買い取り対象じゃないから 輸送ヘリチヌークで空を飛びながら エンシェントドラゴンの鱗で強化されたトルネードを使えば問題なく倒せるはずだ カナタさんに良いクエストだよと言い みんなでチヌークに乗り込んだ操縦は安全運転に定評のあるセルさんにお願いした 心の中でリフレッド先生にはお願いできないと思いながら 先生は操縦桿を握ると性格が変わるらしい 以前それで龍聖が泣いて帰ってきたことがあった なので今日はセルさんにお願いした リフレッド先生は暇そうにしていたがしょうがないだろう
そしてマンティコアの巣に着いたさっき言っていた通りトルネードを皆で連発していく 逃げる隙間もないくらい周囲から囲んで そして中心にトルネードが集まって霧散した その後地上にヘリを降ろして 素材と討伐証明を集めるために地面に降り立ったら 狩りから帰ってきた別のマンティコアに囲まれた そこでさすがにトルネードは出せないと悟った 私とローナがマンティコアの首の骨を折ってその場を切り抜けた みんな助かったっという顔をして トルネードで散らばった マンティコアを集めてきてくれる 私が歩き回って収納していっても良いのだが 流石に時間がかかる 一か所に集めてくれた方が助かる マンティコアの死体を無限収納にしまっていくのだが 人の顔によく似ているのでその死体をしまうのはちょっと気が引ける って言うかしまいたくない・・・ 早く出したいのでサーチで他の個体がいないか確認して いないのが分かると 急いで戻ろうとみんなに伝え セルさんに操縦をお願いして 冒険者ギルドに戻ったんだが しまった転移で戻れば早かった
戻ると同時に受付に行きマンティコア討伐完了の申請をする そして 買取カウンターに行きマンティコアを買い取ってもらう 早く無限収納から出したかったのだ 買取カウンターでは尻尾の毒針が槍などの武器になるとかで 買い取り額も高かった一匹素材込みで白金貨1枚 マンティコアが31匹いたので白金貨31枚だこれは美味しい もう無限収納にしまいたくはないが その数を買取カウンターのおじさんが書いた紙を持って受付に行く 受付に行くとすぐに買取金額と依頼料を用意してくれた 白金貨231枚だ 流石に人を襲い素早くて討伐も難しいマンティコアだ 受付に聞くと討伐のお金は王都の国庫から出ているらしい そうだよな普通の領主が軽々しく出せる金額じゃないよなそう思いながら
ギルドから離れたところでチヌークに乗り分け前を分ける 前回もリフレッド先生に分け前を出しているし 今回も出しますか 丁度11人で割れる金額だし それにリフレッド先生に出さないと生徒であり先生でもある私が困る そんな訳で今回は1人白金貨21枚だ 私はその中から子供たちの面倒を見ていてくれた リュードさんとカテナさんに白金貨5枚を渡す 使い道が無いと言われたが 何かあった時の足しにしてくれと渡しておく そして今日の狩りの中で頑張ってトルネードを出していた 龍聖にも白金貨1枚を渡す あまり渡し過ぎると変なのに目を付けられるので1枚にしておいた まぁ目を付けられたところで 弱めのトルネード一発でどうとでもなるし 基本的に私と離れる事が無いので本当に 念の為だ そんなふうに皆にお金が配られたときに私の携帯が鳴った 商人ギルドのギルドマスターのジョルジュからだ
「チョット失礼します携帯に出ます はいリーサですが」
「リーサさんですか お願いしますギルドまで来てもらえませんか」
との事だった 内容は良く分からないが 物質転送装置がトラブルでも起こしたか? まぁ言ってみない事には始まらない 商人ギルドから呼び出しがかかったことを伝えると みんな転移で帰って行く 覚えたての転移を早く自分の物にしたいのだろう そして私達も一回チヌークから降りて 無限収納にしまうと転移で商人ギルドに向かった そして受付嬢に
「すみません ギルドマスターのジョルジュさんに 呼ばれてこちらに来ました ギルドマスターはいますか?」
「あっリーサさん 大変なんです ギルドマスターは部屋にいますので直接行って下さい」
「えっ?あっ?はい! 分かりました 嫌な予感しかしませんが 行ってきます」
コンコン
「どうぞ空いてますよ」
「どうもリーサです 今日はどうしたんですか? 物質転送装置でも壊れましたか?」
「そんなことありません むしろ増やして欲しくてお電話したんです」
「はぁ・・・・? そんなに取引があるんですか?」
「そうです 今まで王都でしか売っていなかった シャンプーや石鹸に美容液に冷蔵庫 そして極めつけは収納ボックスが大量に注文が来るようになってしまったんですよギルド間の取引なので安全なのですが金額が金額なので先に現金を送ってもらうのですが 1台では追いつかないくらい注文が来ていましてそれと今1ヵ月に一回納品してもらってる 商品の納品数もあげて欲しくてお電話した次第です」
「はぁ・・・・ それでどれくらいにしてほしいと?」
「物質転送装置を5台にしていただいて 納品数は10倍にして頂きたいです」
「私は構いませんが 支払いの方は大丈夫ですか?」
「大丈夫です 最近本当に儲けさせてもらっていますので問題ありません」
「納品数を10倍にするのは構いませんが何処に置きますか?」
「大丈夫です裏の建物を買い取って頑丈な倉庫を建てましたのでそこに納品してください」
「分かりましたそれで行きましょう それで納品数を10倍にすると1か月で白金貨1200万枚(日本円で12兆)になりますけど本当に大丈夫ですか?」
「勿論大丈夫です 大丈夫じゃなければお願いできません それと物質転送装置ですがあれの性能も最高です特Sランクにあげさせて頂きますのでギルドカードをお貸しください」
「今上げちゃって大丈夫ですか?もっと凄い物をこれから開発しますけど・・・」
「大丈夫です リーサさんは商人ギルドにとって神の様な存在です 特SSだろうが特SSSだろうが作っちゃいます」
「分かりましたそこまで言うなら カードをお渡しします 特Sランクにしてください」
そうしてリーサは商人ギルドで特Sランクになるのであった