ジャイアントビー
リーサがいないクエストに戸惑いながらも リフレッド先生のアドバイスのおかげでクエストクリア 討伐完了の依頼料を貰ったのもつかの間 速攻で恐喝にあったがローナの光魔法の改変が相手にかかり 難なく問題を解決し相手の冒険者崩れは恐喝の現行犯で連行され ローナが頭の中を見てみると 他の冒険者を狙って強姦や殺人をしているような奴らだった それをギルド職員に伝えると速攻で調べに行ってくれた そして騎士も来て冒険者崩れを連行していくのだった
問題が過ぎ去って みんなで今回の依頼料を山分けすることになった それにリフレッド先生と龍聖ちゃんも山分けの対象になった リフレッド先生は 今回のキラーアントの巣の攻略法を教えてくれて 龍聖ちゃんは今後龍種と遭遇した時の通訳としてだ 飛ぶ道具としてのヘリは空の覇者ドラゴン種から見たら排除の対象だ だが以前エンシェントドラゴンのアリーナが ドラゴン種全てにお触れを出して空飛ぶ乗り物に乗っている者は 神の巫女だから襲ってはいけないと言っているのだが なぜか襲われることが多い
そこで龍聖に通訳の仕事として 山分け分が渡される事に成ったのだ 山分け分が渡されたと言う事はこれからドラゴンが出るんじゃないかと思われているって事だ まぁ今までの経験から言うと出てもおかしくない 龍聖にしたら貰いたくないお金だったがシフォンに押し切られた でも何か手伝えればという思いで 付いてきたのも確かだから強くは言えない そして色々あって夜はシフォンのベッドで 龍聖・リーサ・ローナ・シフォンで4人で寝るのだった 勿論真ん中は可愛いものに囲まれたいシフォンだった
そして翌日リーサは龍聖にお弁当をいっぱい持たせて 携帯の電源も確認して送り出すのだった
冒険者ギルド前 いつものようにくじ引きをする仲間達 今日はシフォンだ どんな依頼を持ってくるか みんなドキドキしながら待っていた シフォンの持ってきたクエストは ジャイアントビーと言う人の頭ほどの蜂の駆除だ ジャイアントビーは家畜を集団で襲って 肉団子にして巣に持ち帰る 家畜が襲われて困るが 手を出すと人間が集団で襲われる
通常であれば巣が大きくなる前に駆除されるものなのだが 今回は見つけられなかったらしい なので出てきた今回の依頼だ その後巣は他のパーティが見つけたのだが大きすぎて そのパーティじゃ駆除しきれないと言う事で ギルドに依頼が達成できないとその依頼を諦めたのだ それで依頼料もランクも上がってクエストボードに上がったと言う訳だ まぁそれだけヤバいのだろうが こちらは依頼料が高くなるのはありがたい事だ
しかもアイアンドラゴンの恩恵でジャイアントビーの毒針も強力な顎も効かない そしてこのジャイアントビーは子育てに家畜を襲い肉団子を作って育てるが 蜂蜜も集める それだけ巨大な巣にはどれだけの蜂蜜が溜まっているのだろう
蜂蜜からは蜂蜜酒が作れる これは買取に出さないで蜂蜜酒の材料にしよう ジャイアントビーもジャイアントビー酒と言うお酒が作れる 主に美容と滋養強壮の為 味は美味しくないらしいが薬だと思えば飲める 買取も生きたジャイアントビーじゃないと買い取らないらしく 金網で出来た袋状のものもある いくつかは買取に出してあとはうちとリーサの家に分けよう今回の依頼料はもらえないな みんなお酒に興味ないだろうし
「ねぇみんな 今回の依頼なんだけど 蜂蜜とジャイアントビーは私が買い取っても良い?」
「どうしたんだいローナ 何に使うんだ?」
「え~っと お酒の材料に・・・・」
「あぁそうかローナもドワーフだからお酒が好きなのか」
「そうなんですセルさん」
「もう私には素材じゃなくて お酒にしか見えません」
「まぁ良いんじゃないかい? 買い取りたいって言ってるんだし」
「仲間だから安く卸してやろうぜ」
「そうだね そうしよう」
「ありがとう みんな」
「じゃぁ ギルドで金網袋買ってきます」
「それにしても ローナはあの年でもう酒を飲んでるんだねぇ」
「ですねぇ 流石ドワーフです」
「皆さんお待たせしました 蜂蜜は巣事コンテナに入れて ジャイアントビーはこの金網袋に入れます」
「おいおい いったい何個の金網袋を買ってきたんだい?」
「念の為100個です これでも足りなかったら殺すしかないですね もったいない・・・・」
「はははは 多分多すぎると思うけどね?」
「余る分には良いんです ミニ収納ボックスに畳んでしまっておけば良いんですから」
「じゃぁ 準備もできた事だし 行きますか」
「チョット待った」
「どうしたんですか リフレッド先生」
「ジョン念の為 煙幕材を買っていきましょう 煙でいぶすとジャイアントビーが気絶するのよ」
「おぉ それは良いですね じゃぁ大量に買っていきましょう 今回は依頼料も高いですし」
「じゃぁ値段も安いし200個くらい買っていけばいいですかね?」
「いいえナムサン 400個 いや 500個買っていきましょう」
「リフレッド先生が言うならそうしますけど 買い過ぎじゃ・・・」
「そんな事無いわ 今回は前のパーティが失敗するくらい大きさのある 巣なのよこれでも足りるかどうか?」
「ジャイアントビーってそんなにヤバイんですか?」
「かなりね シフォン 今回は アイアンドラゴンの恩恵に頼りきりになるのは危険だわ」
「そんなに・・・・」
「みんな気を引き締めて行こう!!」
「「「「「「「「「お~!!」」」」」」」」」
そして被害のある町へやってきた 町と言っても村に近い町だ 今回の依頼料もかなり厳しいものだったろう だがこのままにしておけば被害が広がる一方だから苦渋の決断で あの依頼を出したのだろう 町長と会い被害の多い場所や 巣の場所を聞いてきた 巣まで案内の者を付けると言ってくれたが その人を守るのが大変なのでと断った その代わりに詳細な地図を描いてもらった これで道に迷ったらSランク失格だ そう思いながら町長と別れた
まずは被害の多い場所へ言ってみると丁度ジャイアントビーが肉団子を作っているところだった リフレッド先生があれを追うぞと言い ジャイアントビーを走って追う事になった一応地図はあるのだが その方が確実だと言う事で追う事になったのだ ジャイアントビーは肉団子を持つと 極端にスピードが遅くなるので歩いても追いつける
かと言って我々も山道を追いかけるので歩いて追いつけるのは エルフの双子と 龍人のセルさん 獣人のシフォンさんとハリーさんだ 残りは走って追いかけないと間に合わない 結構きつい龍聖ちゃんはハリーさんに背負われている リフレッド先生も中々に早い 私が追いつけなくなってくると シフォンさんが獣化して背中に乗せてくれた 助かってしまった
こんな時リーサならサーチで何とかするのだろうが 私には無理だった そして地図を見ながら後を追っていくと地図とは違う方向に進んでいるのが分かってきた それをシフォンさんの上からみんなに伝えると リフレッド先生が別の巣があるのかもしれないと言い出した
それは想像していなかったが 分蜂しているのかもしれない これはどれだけ被害が拡大しているか分からない 取りあえず分蜂していると思われる巣に向かい ジャイアントビーを駆除する事になった 追いかけていくとやはり分蜂していた 巣の大きさは5メートルくらいだったが かなり大きいと思われる こんなのがあちこちにあったら大変だ 出来ればこの一か所であってほしい所だが10個の煙幕材に火を付けて巣の周りに設置する 煙があるからジャイアントビーもそばに寄ってこない
そして5分後ジャイアントビーが動かなくなった 煙が出ている中 動かなくなったジャイアントビーを金網袋に詰めていくそしてコンテナに放り込んでいく そしてチョットずつ巣を壊しながらジャイアントビーとクイーンビーを金網袋に詰め終えたら 出かける前に空けてきたミニ収納ボックスの空いている場所に 蜂蜜がある場所まで巣を壊し小さくしてミニ収納ボックスに入れる そしてここが終わったら 次の場所だ地図に書いてある場所を目指す
そして見つけた ジャイアントビーの巣はまるで一軒家のようだった 外にいるジャイアントビーの数も半端な数ではない リフレッド先生の指示で100個の煙幕材を 風上から風下に向かって置いていく ジャイアントビーが動かなくなった所で 追加の煙幕材を100個 先程のように置いていく これでしばらくは動けないはずだ 素早くジャイアントビーを金網袋に入れていき 巣を壊しながら見つけた幼虫はどうにもできないのでその場で始末していく そして全てのジャイアントビーとクイーンビーをコンテナに入れたころ最初にコンテナに入れていた方が目覚める だがコンテナを閉めて ミニ収納ボックスにしまうと何も聞こえない 後は巣を小さくしてミニ収納ボックスにしまう そして最初に被害のあった場所に戻ると又ジャイアントビーが肉団子を作っていた それを町長も遠くから見ていたので声をかける
「最初の巣が大きくなりすぎていて 分蜂が始まっている 教えてもらった巣と分蜂した巣を一つは壊してきたが 被害がどこまで大きくなっているか分からない 冒険者ギルドの者を呼んでくれ」
「分かった 今すぐに使いを出す おい大急ぎで冒険者ギルドのギルマスを呼んで来てくれ これでいいか?」
「あぁ構わない 私達は大本の巣は壊したし 分蜂されていた巣も壊してきた これ以上はギルドと交渉だ」
「リフレッド先生の予感ではこの他にも巣があると? だからギルドの者を呼んだのですよね」
「あぁ みんなの確認を取らずに悪いが ここから先は大人の交渉だ 命がけの仕事だからね」
「お待たせしました 冒険者ギルドのギルマスのサムと申します Sランク冒険者のリフレッド様ですか?」
「そうだ 今回の依頼なんだが 最初の依頼より数が多くなっている可能性がある これ以上探索を続けるなら依頼料の割り増しを要求する 既に大本だと言われていた巣は壊滅させ 分蜂していた巣を一つ壊している これだけでも割り増しの対象だ これ以上の探索はギルドの方で決めてくれ Sランク冒険者がこれ以上動くと金額の方も高くなる 因みに今は指名依頼を断っている 今断って 後から他の者じゃできませんでした お願いしますってのはできないからな」
そう言ってリフレッド先生は 冒険者ギルドのギルドマスター サムの頭を悩ませるのだった