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ボーナスは金貨10枚

物質転送装置の設置が終わり 物質転送の際の納税と経費の計上の事をすっかり忘れていた だがいつの間にかできていたギルドセンター長という役職 これを提案したのは誰だろうと考えた時に 商人ギルドのギルマスであるジョルジュさんが頭に浮かんだ 利にさといジョルジュさんの事だ 不利益になる事にも敏感だろうと思ったからだ そして その予想は当たっていた ギルドセンター長の役職を作ったのはジョルジュさんだった そしてジョルジュさんにお礼として白金貨1枚をと話したら 一瞬揺らぎはしたものの次回の納品数を上げてくれればいいと言われた そこまで言われたら此方も引かざるを得ないので 次回の納品数を上げる事でお互い納得する 


そうなったら 今回納税と経費の計上の件を重要事項として取り上げた 3人のギルドセンター長にボーナスを渡さないといけない 私では気づくのが遅かったのだから まずはギルドセンター長のもとに行くために転移を使う


「こんにちは 私はリーサと申しますが ギルドセンター長は居ますか?」


「私がそうですが リーサさんと言うと 今回の物質転送装置の開発者さんですか?」


「そうです 私が作りました ですが納税と経費の計上を伝えるのをすっかり忘れていました 今回は助かりました」


「いえいえ あれは私達も偶然穴を見付けたようなものですから 気になさらないで下さい」


「そういう訳にはいきません 今後もその能力を十分に発揮して頂く為にも ここははっきりしないといけません そんな訳でセンター長3人に集まってもらう事は可能ですか? そんなにお時間は取りませんので」


「分かりました 今携帯で呼び出してみます」


「そうしたら 今から私が迎えに行きますので それだけ伝えて下さい まずは冒険者ギルドに行きますので そちらに電話をお願いします 終わったら鍛冶師ギルドにお願いします では『転移』」

そうして冒険者ギルドと鍛冶師ギルドのセンター長を連れてきた 


「『転移』戻ってきました そういえばお二人には自己紹介がまだでしたね 私はリーサと申します」


「リーサさんていうと あの神の巫女の?」


「いやいや 大公閣下のリーサ様だろ」


「お二人とも何を言ってるんですか物質転送装置の開発者のリーサさんですよ」


「え~っと・・・ 全部私です」


「「「これは失礼しました」」」


「まぁその件は良いですよ その辺を突いていくと色んなリーサが出てきちゃいますから 全部私ですが」


「じゃぁ 紅蓮の少女とかもそうですか?」


「そうです 色々出て来るのでやめましょう 今日は3人にお礼とボーナスを持ってきました」


「へっ?お礼って?」


「あれですよ 納税と経費の計上の件です」


「あぁ あれは偶然見つけたようなものですから 気にしないで下さいよ」


「その偶然をこれからも続けて欲しいんです そして必然にしてほしいのです」


「そうは言われましても 私達も本当に偶然見つけたようなものですから」


「でも 私より早く気づいたんです 私も気づきはしたんですが その時には重要事項として全ギルドに伝わっていたんです それが大事なんです 私一人では限界があるのです 先程の名前の件がいい例です 私には色々な名前が付いています 大公もそうですし 商人で言えば収納ボックスもそうです 鍛冶師で言えば意志を持った剣などもそうです 冒険者では6人目のSランク冒険者でドラゴンキラーで有名なはずです もう私一人でやりきれない量の仕事が舞い込んでいるのです ですのでこれからはギルドセンター長にも手伝ってほしいのですよ 今後ですが生物転送装置も開発されています 人間が転送できるのです ですが暗殺者などが送られないように 何か所かのギルドを経由しないといけません その説明もお願いしないといけないのです 今はどのギルドも物質転送装置の事で頭がいっぱいだと思います ですが物質転送装置の件が落ち着いたら今度は生物転送装置が設置されるのです その時も私は設置に必死で説明している暇はありません これでも冒険者育成学校でSクラスの教師もしているので休みが取れないんですよ」


「生物転送装置まで どれだけの知能があるんですか!?」


「それだけじゃないどのギルドでもSランクじゃないか!!」


「冒険者育成学校でもSクラスの教師だと?と言う事は来年度から新設予定の特Sクラスの教師候補か」


「皆さんが驚くのも分かるのですが 今日はお礼とボーナスです 本当にありがとうございました それとボーナスの白金貨1枚です」


「白金貨1枚も貰えるんですか?」


「家族で旅行に行って 美味しいものを食べに行くでもいいし センターの職員達と食事に行くでもいいし 好きな事に使って下さい それとも使いやすいように金貨10枚にしましょうか?」


「金貨10枚で下さい その方が分けやすいので」


「ん? 1人金貨10枚ですよ 今回の件はそれだけ重要だったと言う事です 1人の逮捕者も出ませんでしたからね」


「1人金貨10枚ですか そんなにいただいても良いのですか?」


「良いんですよ それだけの事をしたのですから 今後も宜しくお願いします」


「「「分かりました」」」


そうしてギルドセンターを後にして学校に向かうのだった 




コンコン


「どうぞ」


「失礼します」


「おぉ リーサさん無事でしたか」


「校長先生もお元気そうで」


「はははははは 私はほとんどここに座って書類の整理をしているだけですからね」


「それでもよかったです 今回も校長先生との旅が役に立ちましたから」


「はて?何かしましたか?」


「魔王討伐の際に各ギルドを回ったじゃないですか? あの経験があったから 今回も各ギルドに物質転送装置を設置出来たんですよ」


「あぁ そう言う事ですか それは良かった じゃぁ次は生物転送装置ですね」


「それは もう少し先になりますね 今の物質転送装置が落ち着いて少したってからですね」


「それは残念ですね 少ない時間で遠くに旅に行けると思っていたのですが」


「ははは それは中々難しいですね 生物転送装置はあちこちのギルドを経由しないと 目的地に着きません それに目的が旅だと使えませんよ それくらい危険な物ですからね」


「そうですか それは残念です」


「私とで良ければ またお付き合いしますよ 私の転移でしたら 一度行った事のある場所なら どこにでも行けますから そういえばエンシェントドラゴンとの旅の際に 島にあるギルドに寄りまして そこも中々面白かったですよ 食べ物も独特でしたし 今度お昼でも食べに行ってみますか?」


「ほぉ それは面白そうですねぇ そこは私も行ったことがありません むしろ島にギルドがあるのを初めて聞きました それでは一度言行ってみますか そうだリフレッド先生も誘ってあげたら喜ぶんじゃありませんか? あの方もSランクですが 流石に島にあるギルドは行った事が無いと思いますよ」


「そうですね リフレッド先生も誘いましょう」


「ところで先程から こちらを見てよだれを垂らしている その小さな生き物は何ですか?」


「えっ!? あれ?袋が無い?いつからだ?」


「袋なら 先ほど部屋に入ってくるときに落ちましたよ?」


「良かった 実はこの子達は精霊の元になった方達なのです 神と呼ばれる存在ですね 私と校長先生の間柄だから教えるんですよ 他の人に言ったら神罰が修練場に落ちた時のように 酷い目にあいますからね 内緒ですよ」


「あぁ あの時は大変でした 修練場の修理費を妻に見られまして 何に使ったのと詰め寄られました」


「あの時は私も無理を言って申し訳なかったです」


「いえいえ あれは私が 神を信じていなかったのが原因ですから しょうがありません」


「主神ベルッド様には会えませんが こちらにいる方達は魔王を封じていた 神様達ですからベルッド様ほどではありませんが パワーも持っていますよ 何か願いがあれば叶えてくれるかも知れませんよ」


「おお よく見れば神殿に 置かれている神像と同じお顔立ちだ それならば冒険者育成学校の校長として願うのは 全ての学生の能力を上げて頂きたい 冒険者(すべての技)の神フォトン様」


『ほぉ 俺の名前を憶えてるとは 流石は冒険者の学校の先生だな だが駄目だな 全生徒の能力を上げるには祈りが足りないぜ 1人の祈りじゃ どれだけ祈りが強くても5人が限界だな』


「そうですかぁ では学校の繁栄を願って 商売繁盛(害虫駆除)の神レモット様」


『あら 偉いわねぇ わたくしの名前も覚えているなんて じゃぁサービスですわ 商売繁盛と害虫駆除の神レモットの神の御業』


「これで学校は繁栄するのですか?」


『それはこれからですわ まずは害虫駆除の効果の方が早いわね 多分食堂辺りが大変な事に成っているはずですわ』


「これは確認しに行かねば 食堂の人達も心配だし 行きましょうリーサさん」


「はい おばちゃん待ってて」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


『ほらごらんなさい 大変な事に成ってたでしょう』


「それどころじゃないよ おばちゃんたちが黒いGと ネズミに囲まれたまま失神してるよ」


「リーサさん 食堂の人を助け出しますよ!!」


「チョット待ってください 一回食堂の外に出ます 『収集』そして『炎蛇』これで全部灰に成ります」


『リーサ食堂の方達の記憶を消してあげてくださいね』


「分かってるよ~ あれは私も自分の記憶から消したいもん 消せないけど」


「リーサさん食堂の人達は大丈夫なんですか?」


「今からさっきの記憶を消します」


『リーサそれと外に貴女の事を 付け回しているのがいたから 気絶させといたわよ」


「分かった それは後回し 今はおばちゃんが先 光魔法の改変 これで良しあとは普通に光魔法 おばちゃん起きて? どうしたのこんなところで寝て? 風邪ひいちゃうよ?」


「あれ? どうしたんだろうね 仕事中に寝るなんて 疲れてるのかね?」


「良かった 目が覚めて 何かあったのかと思っちゃった」


「ごめんね 心配かけたね でも みんなで寝るなんて今日は余程疲れたんだね 今日は早く帰って寝るよ」


「そうだね そうしといて おばちゃんのご飯食べられなくなったら嫌だからさ」


「分かったよ 心配かけたね あれ? 校長先生も来てたのかい?こりゃまずい所を見られたね」


「大丈夫ですよ 疲れてるんです今日はもういいですから 帰って寝て下さい」


「はい そうします じゃぁみんな校長のお許しも出たし帰ろうか」


「じゃぁね~ おばちゃんまた明日ね~」


「あいよ~」


「さてレモット様 私のあとを付け回す奴は何処?」


『こっちよ そこの角を右に曲がったところに倒れているはずよ」


「アヤメさーん!! 大丈夫? そうだ光魔法 これで大丈夫なはず アヤメさん?アヤメさんってば」


「んっう~ん あれ? 私どうしたんですか? 急に意識が遠くなって」 


「大丈夫疲れていただけよ きっとそう だから今日は早く帰って寝た方が良いわ」


「でも 任務が・・・」


「本当に疲れているのよ 喋り方も普通になってるし 帰った方が良いわ 私も今日はもう帰るし大丈夫よ」


「では 早く戻り妹達に任務を交代してもらいます リーサ殿もこのまま家路について下さいね」


「大丈夫帰ります そして明日に備えます だから今日は帰ろう アヤメさんの話し方もまだ戻って無いし」


「分かり申した 本日は家路につきます 任務を果たせず申し訳ありませぬ」


「良いから良いから おやすみ~」


「では失礼いたします」


「・・・・・・・・レモット様あの人は私の護衛です 害虫扱いして倒しちゃ駄目です」


『そうだったの? 気づかなかったわ ごめんなさいね』


「そんな訳で 校長先生もう学校に害虫はいません 後は学校の繁栄を祈って下さい」


そんな感じでバタバタしてレモット様の恩恵がちゃんと働いているのかは黒いGとネズミを見ただけだった明日から学校に途中入学希望者とか来るのかな?そんな事を考えながら校長先生に神様の事は内緒ですからね!!っとくぎを刺して転移で帰る事にするのだった 

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