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物質転送装置

一度は神罰で壊滅した魔法大国 だがそのままだと付近の領地を持つ貴族が 好き勝手をする可能性があった その為壊滅した魔法大国を復活させようと 比較的まともな人選で国を元に戻す事にしていたはずだった それが何故か選民意識の塊のような者達が集まってしまった と言うか神罰から回避できたことで自分が選ばれた人間だと 勘違いする者が出てきて今回の事件につながったようだ 


このままだと又同じことが起きるので 神様との話し合いのうえ 国王と側近たちの性格をいじくりまわす事にした もう そうしないとこの国は駄目そうだった 一度魔法大国として栄えてしまったので自分たちは凄いと思い込んでいる その為この国は全国民の意識をいじらない限り 同じような事が何度も起こるだろう かと言って全国民の性格をいじるのはなぁ もうその国の人間は操り人形みたいなものだしなぁ でもこのままだと内乱が起きて 結局何回かトップの頭をいじって国が滅びていきそうだしなぁ っという事で さらに魔法大国であった過去を無い物にした 魔法に関する書物や記憶を消したのだ 周りの国は魔法大国だと思っているが過去の魔法大国はもう無い 他の国の人間が魔法の事を聞いて来ても「何を言ってるんですか?」って感じだ これで選民意識は出てこない そして魔法に関する技術は格段に落ちてしまうだろう だが何度も内乱が起きるよりはましだ そこで神様との話は決着し もうこの国には関わらないことにした 一応国として機能すれば問題ない 領地を持った貴族たちも魔法の知識が無くなり 偉そうにすることが無く普通の貴族として暮らしていく事だろう 


これで魔法使い誘拐の件は片付いた なんとなくもやもやした感じがするが神様と話をしていても 国民ごと神罰を与えてしましょうとか 怖い発言しか出てこなかったのでこれで終わりにする 魔法に関する知識が衰退したのはしょうがないが これ以上犯罪が起きるよりはましだった 


もう自分の生活に戻ろう 私は神様じゃないから何でも解決はできません まぁその神様でも神罰を与えて国を無くしてしまおうかしらって言ってたくらいだ 私にどうにかできる訳が無い 取りあえず国があってそこで生活する人たちがいて そこそこ国が回っていれば問題なしだ 


さて誘拐されてた間に土曜日になってしまった 豊穣の神ベルモット様の恩恵を授けに近隣の村々を回る日だ 最近は龍聖とホーリードラゴンの里に行く週と ベルモット様と近隣の村に行く週とで分けているこれでベルモット様のパワーアップが結構なものになったら 近隣の村を回らないで龍聖の遊びに付き合ってあげられるのだが 


やはり物質転送装置を早く設置しないと駄目か 物質転送装置で各村にミニ神像を送り商人ギルドに売ってもらうのが早そうだ 王都にあるギルドより電話型中継器で 通達を出してもらい使い方を説明しておいてもらう 私は転移で物質転送装置を置いていくだけだ 使い方は電話型中継器と同じにした 電話帳を使い 送りたいギルドの電話番号を押して 相手が受信のボタンを押したら荷物が送られる仕組みだ 使い方は簡単な方が良い どうせ仕組みは理解してもらえないのだ 使い方だけ分かればいい 


あとは生物転送装置だが これは物質転送装置の使い方が分かった頃に設置しないと訳が分からなくなるだろう 物質転送装置はそのまま荷物を送るだけだが 生物転送装置は何か所かのギルドを経由しないと使えない これは暗殺者などを送られないための安全装置みたいなものだ


王都にあるギルドから 物質転送装置の使い方と利点を説明してもらったのだが うちのギルドにいらないと言ってきた場所が何か所かある そこにはもう一度連絡を取ってもらい 電話型中継器の撤去と今後設置したいと言っても高い使用料を取るぞ と脅してもらい何とか全部のギルドに設置することを約束させる 確かに物質転送装置自体も高い金額を取るから 設置したくない気持ちは分かるが その利点がすぐに分かるのは商機に鋭い商人ギルドだけだった しょうがないので商人ギルドには物質転送装置を安く卸す代わりに 他のギルドにどれだけ優れた物なのかの説明をしてもらった これで初めて物質転送装置の利点が分かってもらえた 


やっと準備ができた 学校には少しの間休みますと校長先生とリフレッド先生に伝え 理由は前から説明してあった 物質転送装置を設置してきますとの内容だったので すぐに休みの許可がもらえた 理解者がいるのは嬉しい事だ これで理解者がいなかったら大公権限で休むしかない それでもいいのだが せめて何の為に休んでいるのかは理解してほしいものだ 


さて準備は整った もう昼を回ってしまったが 各ギルドに設置に行こう休みはなるべく少ない方が良い 久しぶりに来た最東端の町グリズールそこからは早かった あらかじめ電話型中継器で説明と商人ギルドの説得で 話が通っていたので皆お金も用意して待っていた 


だが置く場所に困った モンスターの部位なども転送できるように物質転送装置が大きいのだ だけど皆詳しい内容は商人ギルドから聞いているからどうにかして場所を作ってくれた 後の詳しい使い方はギルドセンターに確認してくださいと言って ドンドン次に回っていく 物質転送装置も電話型中継器でアップデートできるようにしてあるので 何か不具合があってもすぐに対処できる 


夜になりこれ以上回れないと思ったので今日はここまでだ 一旦王都の各ギルドセンターに回って状況を聞く やはり心配なのか 神像などの安い物の注文が入っているそうだ なので各ギルドに神像を大量に売っていく ギルドも自分の所に需要のある神像を買っていく 鍛冶師ギルドなどはこの世界の主神ベルッド様 鍛冶師(物作り)の神ドルトン様 商売繁盛(害虫駆除)の神レモット様などだ 冒険者ギルドも主神ベルッド様は変わらないが 他は勿論冒険者(すべての技)の神フォトン様 戦人(騎士戦う者)の神ファイタン様 意外なところで恋愛(真の恋愛)の神レイニー様の神像も売れた 出会いが少ないのだろうか? 

商人ギルドは当たり前のように全種類を買っていた 


そして翌日また朝からギルドを回っていく そんな日を何日か繰り返しているとギルドセンターから携帯に電話があった 神像が売り切れたからもっと売ってくれと言うのだ 一度転移で戻り神像を売って回る 予想以上の売れ行きだ そして又物質転送装置を売っていく 皆使い方は分かってくれているようだ そして半月が過ぎたころ予想より早く回り終わった 


しかも神像の売り上げもかなり伸びていた ギルドを通す分売り上げは落ちるがその辺は私の取り分を減らせば問題ない とにかく神様達に早くパワーアップしてもらわないといけないのだ そのパワーアップした恩恵を受けるのが楽しみでしょうがない 基本今よりも恩恵が強くなるだけだとは思うがそれでもパワーアップには違いない まぁ一人パワーアップしても恩恵を貰いたくない神様もいるが 誰とは言わないがスターディ様だ 言っちゃった・・・・ まぁ心の中で思ってるだけだし問題ないだろう すると


「リーサ 今凄い不快な感情を受けたんだけど何か知らない?」


っとスターディ様が言ってきた


「知りませんよ どうしたんですか? 風邪でもひいたんですか?」


「ん~ そう言うのとはなんか違ったんだけど 何だろう?」


怖い怖い 流石神様勘が鋭い 今度から気を付けよう


「それにしても物質転送装置の設置も終わって 神像の売れ行きも上々で 神様達のパワーアップもしてきていますし 良い傾向ですね 一番パワーアップが遅かった 豊穣(天候)の神ベルモット様もちゃんとパワーアップしてきていますし 良い傾向ですね」


「そうね~ やっと私も~ パワーアップしてきたの~」


「地方を回って農地のある所も行きましたもんね」


「そうなの~ パワーアップしてきたおかげで~ 天候不順の所の天気も~ 良くできてるの~」


「そうなんですね これでギルドの他に神殿小さい神殿があれば最高なんですけどね~ それもベルッド様と相談してみますか」


「そうじゃな そうしてくれれば もっとパワーが集まるじゃろう」


「ベルッド様も 今は凄いパワーを持っているはずですから 何でもできますよね」


「そうね ベルッド様が一番信仰を集めているはずだから 何でもできるはずよ」


「じゃぁ今日の夜にでもベルッド様と話をしてみますね」


「そうね~ そうして~」


「分かりました」


それにしても 私が言うのをすっかり忘れていたことがあった 物質転送装置を使っての売り買いの時の納税と経費の計上だ それをしないと脱税でギルドが国から目を付けられる もしくはギルマスが捕まると思っていたのだが 王都のギルドセンター長が集まって話した結果 納税と経費の計上は やっておかないとまずいだろうという結果になったらしい そしてそれを物質転送装置の説明の時に重要事項として伝えていたのだ 


良くできたセンター長達だ ってかいつの間にセンター長とかできたんだ? やっぱりセンターを作ってそのままじゃ回らなかったんだろうなぁ それでセンター長ができたんだろう どうしても私一人の考えじゃ回らない事も出てきたなぁ 仕事をチョット減らさないと駄目かな それより先にセンター長の案を出した人とセンター長達にボーナスを出してあげよう おそらくセンター長の案は商人ギルドのギルマスが提案したのだろう 商人ギルドに行ってみよう


「こんにちは~ギルマスは居ますか?」


「はい いますよ どなたですか?ってリーサさんじゃないですか 丁度今 リーサさんに追加の神像をお願いしようとしてたんですよ」


「あぁ 良いですよ どれくらいですか?」


「前回の倍の量で全種類です」


「凄いですね そんなに注文が入ってるんですか?」


「凄いなんてもんじゃないですよ ただの置物なら別に何とも思いませんが それにご利益があるとなれば皆買いますからね」


「分かりました何処に置きますか?やっぱり物質転送装置のそばですか?」


「そうですね お願いします お金はこちらに用意しました」


「はぃ 受け取りました それで今日は別の要件で来たんです」


「そうですよね 今日は納品日じゃないですもんね?」


「実はギルドセンター長の役職を提案したのは 商人ギルドのジョルジュさんじゃないかと思って きたんですが違いますか?」


「あぁその件ですか そうですよ私が提案しました 流石にセンターを治める者がいないと回りませんからね 勝手な事をして申し訳ないです」


「いえいえ 今回はお礼を言いに来たんです 流石に私も仕事が増えすぎて 目が届かない部分が出てきたので今回は助かりました それでお礼をしに来ました」


「お礼なんていらないですよ いつも商品をたくさん治めて頂いてますから あれくらいの事はさせてもらって当たり前です」


「そうですか? 白金貨1枚ですけどお礼にと思っていたんですが・・・・」


「ぐっ・・・く 確かに魅力的ですが それでしたら次の納品の際に 少し多めに納品してもらえれば助かります」


「分かりました多めに納品しましょう」


それでギルマスへのお礼の話は終わり 世間話をして次はギルドセンター長の元へ向かうのだった

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