表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/248

初めてのダンジョン

最近はまともに授業に出ています。精霊の呼び出し方も上手くなってきました。サラマンダー・シルフィード・ウンディーネ・ノームと全種類を呼び出して仲良くなる事に成功!!やったね!!

小さい頃から水魔法を使って水瓶に水を貯めたり、ゴーレムを作って遊んでいたから、ウンディーネとノームともすぐに仲良くなれました。

サラマンダーとシルフィードは、火属性と風属性の魔法をよく使っているおかげかとっても仲が良い。この前の商人からの襲撃時の撃退の時もサラマンダーが大活躍だったしね。

賊に襲われた時も風魔法使いまくっているし、今ならきっとトルネードも作れる自信がある。ふふん。精霊様様だ!只でさえ強いイメージ魔法が更に強くなっちゃうね。

最近は風魔法で空を飛んで自由に移動する方法を試してみてる。小さい頃から使っていたけど、体が大きくなるにつれ、バランスのとり方が難しくなってきた。最終目標は仲間全員での浮遊移動だね。夢はおっきく!!


Sクラスの授業は高水準なので、多分次のクラス替えでもメンバーは変わらないか、2人増えるかくらいみたい。ローナも順調に回復魔法の改変を実験しているみたいで、前までは寮内の人達の体調が良くなるように設定していたけど、最近では寮内の生徒全員が頭痛を訴えるなど、チョット怖い実験をしていみたい。 

まぁすぐに体調が良くなるようにしているみたいだけど、回復魔法は使い方を変えるとかなり怖い魔法だね・・・


今日は剣術の授業の日です。剣はカナタさんが私とローナに教えてくれているので、かなり上達した。HPも結構増えた。MPはいつも魔法を限界まで使って回復してのくり返しで半端じゃなく上がっているけど、HPは体を使わないと増えないので、授業やカナタさんとの修業はとても助かります。


今度の授業では、ダンジョンに潜るらしいのでHPは沢山あった方が有利です。そして潜るダンジョンは普通の冒険者達も探索する場所に行くらしいです。

普通の冒険者もいるくらいなので、財宝もあるみたい。なぜお宝があるのかは解明されていないみたい。一説にはモンスターが配置しているとか、ダンジョンが生きていて冒険者の魔法力を食らうためにダンジョンが、再配置しているとか色々言われている。 

でもモンスターを倒したら宝箱が出たり、隠し部屋に入ったら財宝が置いてある(もちろん罠もあるけど)、ってなると否が応でも期待は高まるよね。

いや、お金はいっぱいあるんですけどね。見た事も無い物とか古代のアーティファクトとかって夢が広がるぅ~。ワクワク。


ダンジョンに潜る前に女の子チームで買い物だ。今回は初ダンジョンという事で、必要な物が分からないからフラウ先生にも付いて来てもらった。テントや寝袋、ご飯を炊く鍋や全て私の無限収納に入れて帰ります。ダンジョンではぐれたら困るので、ダンジョンに潜る前日にはみんなに配って各自で持って行く。保存食も持って行きます。保存食の中には、ベーコンやチーズも入っているのできっと探索中でもご飯に困らない予定。あと私は食堂のおばちゃんに食事をいっぱい作って貰って持って行きます。無限収納の中は時間が止まっているし、生き物も入れられるので非常に便利!!


ダンジョン探索前日


「リーサ、この前お買い物で買ったダンジョングッズ皆に出して」


「うん、ローナ」


「じゃぁまずは、ベルウッドさんとエリーゼさんからね」


テントや食料や着替えなどをどさどさっと出していく。


「次はカナタさんとシフォンさんのね」


「最後はローナね」


「うん、ありがとう。リーサ」


「いえいえ~。皆さんちゃんとありましたか?忘れ物はありませんか?」


男の子チームはどうしているのかな?大丈夫かな?まぁあっちにも先生と一緒に買い物しているみたいだから大丈夫だよね。


「フラウ先生、質問です。ダンジョンで食べれるモンスターはいますか?草やキノコ等はダンジョンに生えてますか?」


「良い質問ですね。一応モンスターは全て食べられます。ただし、食べる前に光魔法で必ず解毒してください。解毒をしないで食べてしまうと体内に負の魔力が溜り、バレーズニという病気になります。まぁ、病気になってもダンジョンの外に出て日の光を大量に浴びれば解毒できます。ですので、光魔法の使い手が仲間にいない冒険者の場合は、そんなに長く探索は出来ません。あと草やキノコの件ですが、残念ながらダンジョンに食べられる食材は生えていません。でも、草やキノコ型のモンスターはいますよ」


「そうなんですねぇ。因みにマラドの症状はどのようなものですか?」


「軽い頭痛やめまいなどです。でもモンスターと戦う時に、めまい等したら致命的な一撃を貰ってしまうこともあります。頭痛やめまいがするなぁ、と思ったらすぐにダンジョンの外に出る事が大事です。そしてダンジョンの外に出ても天気が悪かったり、町に戻るまでにモンスターや野生の熊などに襲われたら、ひとたまりもありません。病気になる前にダンジョンを出ましょう。その他の方法だと、光魔法を使える冒険者から解毒済みの食材を買って食べるか、保存食を大量に持ち歩き、ダンジョン内の物は食べないようにするかですね」


「うむむ。光魔法の使える仲間がいないと大変なのですね。ローナ、一緒にダンジョン潜ろうね!」


「うん良いよリーサ」


「その他に注意点として、光魔法で解毒した食材だと偽って食材をダンジョン内で売る悪質な冒険者もいます。信頼のおける人以外から食材を買う事はお勧めしません。食材が解毒されているかどうかは、食べてみないと分かりません。食べている間に食材を売った冒険者は逃げてしまうので、捕まえることも、また偽った食材を売った事の証明もできません。できればローナさんやナムサンさんのように光魔法が使える人と一緒に行動することが望ましいです」


ローナにぎゅって、抱き着いたら呆れた顔をされました。エヘッ。


「行軍の工程ですが、本来なら馬車で野営をしながらダンジョン到着まで二日の工程ですが、リーサさんがトラックの荷台に椅子が付いた乗り物を用意してくれたので、今回は現地まで2時間~3時間での到着予定です。では、明日は早く出発しますので、準備をしてください」


「「「「「「はい」」」」」」 


ローナと一緒に部屋に戻りながら気になっていた事を聞いてみよ。


「そう言えばローナ、私が王城に行っている間一人で寝ていたの?」


「フラウ先生が一緒に寝てくれたの。うふふ」


「ええー!いいなぁ」


「えへへぇ。先生、良い匂いしたよ」


「えぇぇ・・・今度先生の部屋に乱入して一緒に寝て貰おうっと」


「私も行く~」


「よし、じゃあ一緒に、ね!じゃぁ今日はもう寝ようか?」


「うん」


「明日から、頑張ろうね」


「うん」


「「おやすみぃ」」


翌日・・・


皆が集まっている学校の校庭に自衛隊仕様の人を乗せられるトラックが停車していた。トラックの両サイドに背中を寄りかかるようにして皆が内側を向いて座るのだ。おおお、かっこいい。


運転席はリーサ、助手席はフラウ先生(道案内)です。


ダンジョン探索は3日間の間にでどこまで潜って帰路につく、といった課題でした。3日以上は持ち込む食材がもたなくなり、モンスターの肉を食べることになるからって理由みたい。出来る事なら解毒されていない食材は食べたくないなぁ。ローナが一緒だから解毒は大丈夫だけど、やっぱり気分的には食べたくないなぁ。


トラックの道のりは快調でした。元々馬車が走る為に整備された街道の走行でした。しかも今回のトラックは、メルセデス・ベンツのウニモグの様な悪路もこなすしアタッチメントを交換すれば作業車としても使えてギアは最大24段階仕様!更に登坂能力は45度と、とっても頼もしい!!まさに異世界の為の様な車だね。


そんなわけでダンジョンまでは2時間かからずに到着しました。まさにウニモグ様様!!この仕様、知識が無ければイメージ魔法でもこんな車は作れなかった。勉強大事ね、うんうん。 


ダンジョンに着いたらトラックは無限収納にしまいます。イタズラされても困るからね。 


「さぁ、ダンジョンに到着しました。今回は5名一組の2チームに分かれて探索をします。もし仮に3日でダンジョンから出られなかった場合、モンスターの肉やダンジョン内の食材を食べる事になりますからね」


ぉぉぉぉ。やっぱり、持ち込んだ食材が無くなったらダンジョン内の物を食べるのね・・・食べなくて済むように頑張ろう!


「まずローナさん、ベルウッドさん、エリーゼさん、ジョンさん、ハリーさんの5名、次にナムサンさん、リーサさん、カナタさん、セルさん、シフォンさんの5名でチームを組んでください。ローナさんとナムサンさんは光魔法の使い手です。もし最悪の事態が起きた場合は、二人は食材の解毒をして食料としてください。各チームに付き添いの先生が1名ずつ付きます。基本的に生徒の手助けはしません。最悪、死亡の危機に陥った場合、救助しますがそれまでは居ないものと思って下さい。ローナさんのチームにはエドモンド先生が付き添います。ナムサンさんのチームには私、フラウが付き添います。では、ローナさんのチームが先に中に入り、30分したらナムサンさんのチームが中に入ります。ダンジョン内には当然ですがモンスターがいます。モンスターを倒し素材を剥ぎ取りながら探索して下さい。では、ローナさんチーム中に入って下さい」


「はーい。では、先に探索行ってきまーす。じゃあね、先に行くねリーサ」


「うん。ローナ頑張ろうね!」


ローナと二人でぎゅっと抱きしめ合って二人で健闘を誓った。別々のチームになっちゃったけど、お互い頑張ろうね。


「ナムサンさんのチームは、30分休憩です。中に入ってからの戦い方や休み方等を話し合って下さい」


「「「「「はい(はーい)」」」」」


戦い方について皆で話し合った結果、武闘家のセルさん、シフォンさんが前衛で中衛は魔法職の私、後衛は光魔法のナムサンさんと殿のカナタさんに決定しました。


「問題ないと思う。私はナムサンさんを守りつつ後衛という事で良いんだな?」


「そうですね。そしてリーサさんは魔法か精霊を使役して前後のバックアップをお願いします」


「わかりました。任せてください!」


「僕とシフォンさんは後ろに敵が行かないように前で叩き潰します」


「任せときな。後ろに敵なんか行かせやしないよ」


「皆さん、そろそろ30分たつので出発します」


「「「「「「はい!」」」」」」


中に入って一番に思ったのは、むせかえるような臭気。人のものとも動物のものとも違う。何とも言えない匂い。これがモンスターの匂いか、と思いつつ前へ進む。んむむむむ。臭い~。暫く進むと人型のモンスターと遭遇しました。ゴブリンと言うらしい。これがゴブリンか。10匹纏まって攻めてきた。早速前衛二人が殲滅する。ゴブリンは剥ぎ取るような物も宝箱ドロップも無いので、アンデッド化しないように燃やします。これは私とナムサンさんのお仕事ですね。


暫くは同じような事のくり返しで、前衛職に疲れが見えてきた頃に私も手伝います!と前衛に入り、風魔法で小さな竜巻を作りゴブリンを骨まで砕いて焼く。このくり返しで進み、ようやく地下へ降りる階段を発見しました。皆で下の階へ降ります。疲れていた前衛職の二人も私が前衛をしていた為、体力が復活し、またゴブリンを殲滅していく作業とも言うべき状態に戻りました。


ダンジョンは地下だというのに、ほんのり明るいです。壁にかかるシダ系の植物が光を発しているからみたい。便利~。シダ系の植物が光を発しているとはいえ、暗い場所も所々あり、そういうところにモンスターが潜んでいるの。ゴブリンがアンデッド化したようなモンスターは私が焼き払います。ゴォーっとね。それをまた繰り返しているので体に匂いが染みついてきちゃった。う~ん、嫌な匂いだ。その匂いに誘われてオークが現れた。頭が豚型の人型生物だ。これが数の力で攻めてくる。これには流石に前衛職だけでは対応できず、中衛の私や後衛のナムサンさんとカナタさんも共に戦いに参加する。


前衛職のセルさんとシフォンさんはオークの首をへし折り、私は風魔法で竜巻を起こしオークの骨を砕く。後衛職のカナタさんは剣でオークの首を落とし、ナムサンさんは水魔法で窒息させる。オークは皮が素材として使えたり、肉が一応食べられるという事で念の為、私の無限収納にしまっていくことにしました。ここで少し休憩です。干し肉と水分補給も忘れずに。そしてまた先に進みます。いつモンスターに襲われるか、わからないのでしっかりとした休息は取れませんでした。皆初めてのダンジョンで緊張もしてるよね。少なくとも私はとっても緊張してます。 


いくら強い魔法が使えても不意を突かれて襲われれば、死亡の可能性もあります。学校の授業では、ダンジョン探索はSクラスのみ、行われる授業で、通常のAクラスなどは森の中のモンスターを狩るのだそう。同じ学年でもクラスが違うと授業内容も違うらしい。しかしSクラスといってもここに居るのは。10歳以下の子供達、モンスターにしてみればさぞかし柔らかい肉が来たくらいにしか思われていない事だろう。 


そんな感じで思いを馳せていたら、更に地下に下りる階段を見つけました。でも皆の体力は既に結構限界で、最初の頃より討伐に時間がかかっていた。この状態で下の階に行って新たな魔物に出くわしたらひとたまりもない。ってことで今日はこの階段前で野営をすることにしました。ローナ達には会えてないけど先に下りて行ったのかな?


本来なら光魔法で回復をすればもっと先に進めるだろうけど、ナムサンさんが使える光魔法はオマケ程度でたいして期待できないとのこと(本人談)。であれば今日はここで体力の回復をした方が良いよね。ナムサンさんは非常に申し訳なさそうにしていたけど、仕方がないよね。今後冒険者になってから光魔法が使えないグループに入ることもあるかもしれないし、贅沢は言えないって事だね。ナムサンさんも帰ったら光魔法の練習を欠かさずすると言っている。今日はここで野営だね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ