グレートガルガ現る
Sクラスの仲間と 龍聖にリフレッド先生の恋人ナックルさんに リーサ特製のアイアンドラゴンの翼で作った外套をプレゼントした これは冬は暖かく 夏は涼しく 殺気を感知すると勝手に硬質化して敵の攻撃を防ぎ しかも動きも阻害しない柔軟性も持ち合わせた優れものだ
この外套の性能を試すために受けたクエストが ガルガ討伐のクエストだった ガルガとは ワニのような強靭な皮に トカゲが立って歩いているような容姿 ずる賢く狂暴で狙われた獲物は仲間と囲んで襲い掛かってくる厄介な敵だ でも火には弱いらしい そこでリーサ達は鍛冶師ギルドにリーサが毎月卸している ファイヤーソードで戦う事にした
だがここで問題が シフォンさんとローナは剣が使えない事が判明した そこでリーサは ファイヤーソードに意志を持たせ風魔法で持ち主を操り敵の急所を的確に狙える剣をイメージ魔法で錬成した それのおかげで 知らぬ間にガルガに囲まれた時も対処できた そしてガルガの足の部分を利用して靴を錬成した これによりコケで滑りやすかった岩場が滑らなくなった
しかしリーサがギルドに転移し ガルガの買取部位等を聞いて戻ってくるまでの2~3分の間に またもガルガに囲まれるのであった しかも今度は巣にいた全部のガルガに囲まれたのだ 流石ずる賢いと有名なガルガだ先ほどの仲間が戻らないとわかるや すぐに敵の殲滅に動き出したのであろう
その数は50を超える戦神の神の恩恵を受けているとはいえ 剣での戦いに不慣れなSクラスの仲間たちが倒しきれるかわからない 顔にさえ攻撃を受けなければ問題ないのだが それもモンスター相手だからわからない 直接目を狙ってくるかもしれない そうなれば外套は意味を成さない 何とか攻撃を受ける前に目さえ閉じられれば アイアンドラゴンの鱗を飲んだ皆にその攻撃は効かない 流石に顔に攻撃を受けそうになったら飛び道具でもない限り殺気を感じれる 最悪どうにもならなければ皆もファイヤートルネードを使うだろう
「みんな大丈夫? ガルガの数は50を超えてるからね もし駄目そうならファイヤートルネードを使ってね」
「おう 戦神の神ファイタン様の恩恵を生かせるのは今しかない」
「そうだな ファイタン様の力を見せてやろう」
「行くぞみんな」
そこからは凄かった ファイタン様の力なのか 皆が授業をまともに受けていたからなのか ガルガの攻撃も軽々と避けていく 避けられなかった攻撃も全て外套がはじいていく まともに攻撃を受けている物は誰もいない それどころかガルガが逃げ出そうとしている そこは私が風魔法で結界を張り絶対に逃がさない ここで逃がしたら討伐に来た意味が無くなってしまう
少しずつ急所を刺しながら倒していく ガルガも炎が苦手なだけあって動きが鈍い そこをつき急所に剣を刺していく そして少しずつ戦えるガルガの数も減っていく
そこに異変が起きたサーチに巨大な影が映ったのだ そいつは段々と近づいてくる その間に私はそいつを倒す準備をする ついに視界に入ったそいつは突然変異のギガント種のガルガであった すぐさまファイヤーソードの大剣を錬成すると ガルガの急所である心臓に風魔法も使い投げつけた するとギガント種はそのまま胸から大量の血を吹き出しながら後ろに倒れた
現われた時はどうなるかと思ったが風の結界のおかげで中にも入れず 風魔法を使った攻撃だったから 結界も関係なく大剣が通過したのが功を奏した そんな事をしている間に風の結界の中にいたガルガも全部倒された
「皆さんお疲れ様です 外套の調子はどうでしたか?」
「良かったよ 攻撃を受けても痛みもないしすべて弾き返せるし 最高だね」
「戦っている最中に暑くなってきたんだけど そうしたら中に冷たい風が吹いて来て涼しくなったよ」
「そうそうこれは良いね」
「リーサも大変そうだったね あれはギガント種? ガルガってギガント種もいるの?」
「わからないなぁ もしかしたら突然変異かもしれないから 持って行ってギルドに報告しよう」
風の結界を解きギガント種のそばに行く そしてこれだけの皮なら意外といい値段がするかなと思い神の御業を使い傷跡だけを直しておく そしてふと気が付いた事がある 目の前にいるモンスターなら心臓の位置さえわかれば 心臓だけを抜き取る事も可能なのではないかと 今まではドラゴンなどのモンスターを倒す時に首の骨を折っていたが 心臓を抜き取っても倒せるなと でも今回のように1匹の様な敵に限るか・・・・大量の敵の心臓が野ざらしになったら後片づけが面倒だ まぁとにかく 大剣を回収してガルガのギガント種を無限収納に入れ 通常のガルガも全て無限収納にしまっていく結局ガルガは68匹倒した そしてギルドに転移で戻る そして受付嬢のもとに行き討伐完了のための話をしに行く
「お姉さんお姉さん ガルガを退治してきたんですが ガルガってギガント種いますか?一匹かなり大きいガルガを退治したんですが」
「ガルガにギガント種は居ませんよ 居るとすれば突然変異だとは思うのですが・・・・ 一度見せてもらえますか?買取カウンターの者も連れて行きますので」
「表ですか?裏ですか?」
「念のため裏でお願いします」
そしてギルドの裏で待っていると 受付のお姉さんが買取カウンターのおじさんと一緒にやってきた
「おう 何か面白いものを見せてもらえるんだって?」
「まぁ 面白いかどうかは分かりませんが 珍しいものではありますよ」
「何でもいいさ出してみな」
無限収納からギガント種のガルガを出す
「これです 突然変異にしては大きすぎる気がして」
「こいつはグレートガルガだな めったに表れないがそこに出たって事は 巣が近くにあるぞ そこも討伐しないと危険だな 受付の嬢ちゃんギルマスから緊急依頼を出してもらいな 早く討伐しないと人が狙われるぞ 巣がまだ大きくないと良いんだがな・・・・」
「すぐにギルマスに知らせてきます リーサさん達はこの依頼を受けてもらえますか?」
「乗りかかった船だし みんないいかな?」
「良いんじゃないか? ここまでやったんだし やりましょう」
「やったろうじゃないか 折角新しい装備もそろえたんだし」
「ところでグレートガルガの買取部位は何処ですか?」
「錬金術で使うから 心臓と勿論皮だな 皮は傷が少ない程高く買うぞ 因みに心臓が急所なのに心臓を狙うなってどこを狙えばいいんですか?」
「大きな投石器なんかで遠くから骨を折るんだな」
「それだと心臓にも傷がつきませんか? それと取った心臓はどうやって運べばいいんですか?」
「樽にアルコールを詰めてその中に入れて持ってくれば 高く買ってやるよ それと皮は必要最低限しか切るなよ価値が下がるからな」
「結構無茶な注文ですよね?」
「まぁな だから 塩漬けになる可能性が高い依頼だ」
「じゃぁやらない訳にはいきませんね 因みにそこまでお金をかけて 元は取れるんですか?」
「あぁ 取れるぞ 金持ちが皮を飾るのに欲しがっているから 元を取ってちゃんと依頼料もがっぽり出るぞ」
「あと皮に傷つけるのが怖いので こちらで処理してもらえますか?」
「あぁ それくらいかまわないぞ」
「それならいいです みんな頑張りましょう」
「リーサさん ギルマスから 緊急依頼で受けてきました 急いで行ってきてください」
「分かりました これから行ってきます 緊急依頼って事は依頼料も高いんですよね?」
「勿論です ちゃんともぎ取ってきました」
「ありがとうございます では行ってきますみんなそばによって転移するよ『転移』」
転移したらその場にグレートガルガが集まっていた 敵の中心に転移してしまったもう一度転移し チヌークを降ろした場所まで戻る みんながいる事を確認し 取りあえず泣き叫ぶ赤ちゃんに魔力をあげる そしてサーチをかける グレートガルガがこちらに向かって移動してきている 何か匂いでもしているのだろうか?
「みんなさっきはごめんなさい まさかあの場所に グレートガルガが集まっているとは思わなかったの」
「それはしょうがないさ 何か特殊な能力でもあるんだろう?」
「そうそれ 特殊な能力 まだ距離はあるんだけど グレートガルガがこっちに向かってきているわ 今回は心臓を綺麗に取りたいから 私とローナが倒すわね ローナは首の骨を折って行って 私は心臓を取り出すわ」
心臓を取り出す用の樽にアルコールも用意した 準備は万全だ
「リーサ 後どれくらいだ?」
「あと時間にして5分ってところかな」
「分かった 私達は本当に何もしなくていいんだな?」
「最初はトルネードで倒そうかと思ったんだけど トルネードでも心臓に骨が刺さったら使い物にならないから 私達二人でやるわ そこで赤ちゃん達を守ってて」
「よし 赤ちゃんを全力で守ろう」
「あと1分もう見えるはずだよ ローナ殺っていこう」
「OK任せといて 光魔法の改変 連発」
グレートガルガがドンドン倒されていく 私はその倒されたグレートガルガから 転移で心臓だけ抜き取り樽の中に転移させていく グレートガルガは倒されても倒されてもこっちに向かってくる 逃げようとしない 敵を倒すことだけを目的としてこちらに突進してくる だがもう残り少ない ローナが一気に残りのグレートガルガを倒す 私も残りの心臓を樽に転移させていく
襲ってきたグレートガルガは全部倒した 後はサーチの範囲を広げて残りがいないかの確認だ 巣だった場所らしきところに卵みたいなものがある これも回収だな グレートガルガを全部回収し無限収納にしまったら 今度は巣から卵も回収し 無限収納にしまっていく
これで依頼はクリアだギルドに転移し受付嬢のお姉さんにグレートガルガの確認をしてもらう 勿論ギルド裏でだグレートガルガは72匹いた結構な数だ 52匹を買取に出し心臓は全部買取に出した 買取カウンターのおじさんは グレートガルガの体に傷が一切ない事に驚いていたが そこは企業秘密ですと言って心臓を渡していった 流石貴族が買うと言っていただけあって1匹白金貨1枚で買い取ってくれた 心臓は金貨5枚だ依頼料込みの金額で白金貨90枚だった 今回は凄く儲かった1人頭白金貨9枚(900万円)だ グレートガルガ様様だ こうして今日の依頼は終わった そろそろ王様の所に行ってアイアンドラゴンの鱗を飲んでもらわないとな そう思いながらみんなと別れるのだった