ガヴァンライフドラゴン(生命を司る龍)
アイアンドラゴンを倒したものの その恩恵が分かる者がいなかった アリーナは里帰り中だし リュードさんは自分の縄張りの確認に帰っていた リュードさんは広いなわばりの どこにいるのかわからないので アリーナの所に来た そうしたら訳も分からぬまま アリーナの記憶を覗いて転移しろと言う 言われるがままに転移したリーサに龍聖とアリーナ
「アリーナここ何処?」
「ガヴァンライフドラゴンの里の近くよ!」
「生命を司る龍?」
「リーサ良いからアパッチロングボウ出して 龍聖ちゃんは私の所においで」
「なんだか分からないけど 急いでいるのね 出したわよ」
「じゃぁ私が言う方角に飛んで行って ガヴァンライフドラゴンの里が 脳を食い破る寄生虫に襲われているの さっき里長から緊急の通達が頭に響いて 急いでリーサのもとに向かおうとしたらリーサから来てくれたの 里が寄生虫で酷い事に成っているみたいだから ハッチは絶対に開けないでね」
「分かったとにかく暴れているドラゴンは脳を焼き切るよ?」
「良いわそうして それとこれって火の出るミサイル出せたよね?もう空気中を飛んでいるみたいなの全部燃やし尽くして」
「それよりファイヤートルネードの方が良いかな そっちの方が範囲広いし 魔力切れは無いから何発でも打てるし 虫なら飛んでる時にトルネードに巻き込まれるでしょ?」
「そうねそうしましょう 急いで」
「もうこれ以上スピードでないよ どれだけ離れたところに転移したのよ」
「だって里中を寄生虫が飛んでるのよ遠くないと危険じゃない 見えてきたわ寄生虫が飛んでるわここら辺からファイヤートルネードを連発していって」
「分かったからアリーナも風魔法で上空に虫が来ないように風の結界を張って」
それからしばらくはファイヤートルネードと風の結界を里周辺から里の中にまでかけまくった 勿論それくらいでは生命を司る龍は死にはしない 皆暴れまわっている
「ファイヤートルネードはそのまま維持しておくから ガヴァンライフドラゴンの脳を焼き切って行くよ もうこれじゃ里は全滅だよ ん?違う卵がある何個だろう?7個だけど卵があるよ ファイヤートルネードは消すよ 風の結界は切らさないでね」
「分かった ファイヤートルネードは消してくれてありがとう 卵が焼けちゃうところだった」
「何匹いるんだ次から次へと暴れたドラゴンが出て来る」
「里のドラゴン全てがやられたみたいだ 誰も話に応じない」
「ガヴァンライフドラゴンの脳は全て焼き切ったよ 後はサーチで虫を探索して 収集で集めてファイヤートルネードだこれで半径20キロ圏内の寄生虫は居なくなったよ」
「ありがとうリーサこの里以外にも 被害が広がるところだった」
「アリーナは不安だろうけど虫は居なくなったから 卵を回収に行こう 早く温めるのか魔力を与えるのかしないと 卵も死んじゃう」
「分かった 卵の回収に行こう」
「アリーナ 卵の場所分かる?」
「すまない 分からないんだ」
「そっか分かった 『収集』これで全部集まった どれか症状が悪いのある?」
「症状が悪いのはいないが このままでは魔力不足になる」
「魔力は私のでもいいの?」
「構わないが 親認定される可能性があるぞ」
「じゃぁアリーナやってよ」
「私の魔力は威力が強すぎるんだよ すまない」
「じゃぁ 私しかいないんじゃん 龍聖 兄弟が出来たらごめんね?」
「良いよママ 皆を助けてあげて」
「分かった ありがとうね」
「じゃあリーサのイメージ魔法をあげてくれ その方が育ちが良い」
「うん イメージ魔法『育成』これで良し あとはこのまま育つのを待つだけだけど その前に死体を全部無限収納にしまうよ『収集』しまっていこう ガヴァンライフドラゴンの鱗って どんな効果があるの? 赤と黒の鱗が交互に並んでいるけど」
「赤は寿命が延びて黒は寿命が短くなるんだ スプーン一杯で500年効果が表れる しかも恩恵は消えないから 便利な鱗だよ でも今は不謹慎だからやめよう」
「そうだね ごめんね つい聞きたいことは我慢できなくって それとこの里は燃やしてしまっていいかな? 一応念の為だけど」
「良いよそうしよう とにかく燃やして 実家に帰ろうその前に私と龍聖に 神の御業をかけてけがや病気を治すやつ 念のためだけどね これ以上被害が広がらない様にしよう」
「卵がいっぱいあるから ハインドDで帰ろう ん?何言ってるんだ私は 転移で帰ればいいんじゃないか 私も気が動転してたのかな? 取りあえず卵は割れると困るから無限収納にしまって ファイヤートルネードを連発して里全体が燃えるくらいになったら 二人に『神の御業』をかけて なるべくそばによって『転移』今戻りました ブルワリーナさん レサーガさん お久し振りです 里は駄目でした」
「父上 母上 里は全滅してしまいました ですが虫の繁殖はリーサのおかげで食い止めました」
「そうか リーサ殿助かりました あの寄生虫は私達の天敵でして ドラゴンの頭の中に入ったら卵を産み死ぬのですが その産み落とされた卵が脳を食い破って出て来るのです そして他のドラゴンの脳に入って行くのです」
「中々にきつい虫ですね 脳を食い破るとか痛みを想像しただけで 痛くなってきそうです」
「あの虫の天敵もいるにはいるのですが 脳の中に入ってしまうと手が出せないので どちらにしろ空を飛んでいる間にやっつけなければ成りません 私達ドラゴンのサイズでは不可能なのです・・・」
「それは 私に何とかしろと?」
「いえいえ そんなことは思っておりません ただ 私達では太刀打ちできないのは事実ですが」
「そんな事を言われても あの虫がどこから来ているかが分かりませんしね 一度探ってみますよ 龍聖をお願いしても良いですか?」
「本当ですか? 助かります ですが手掛かりもなく探すと言うのは」
「あぁ その辺は神様に聞いてみます 龍聖もう夜も遅いから早く寝るんだよ?」
「はい ママ気を付けてね」
「一応ドラゴン以外には無害みたいだから大丈夫でしょう」
「リーサ頼んだ あの虫がいなくなるのなら 何でもする」
「あっ 何でもするとか 簡単に言っちゃいけないんだよ?」
「なんでだ? リーサがそんな無茶な事を言ってくるとも思えんが」
「分かんないよ~ いきなり裸で踊って見せてとか言うかも知れないよ?」
「リーサは それを見て楽しいのか?」
「ぜんぜん楽しくない 言ってみただけ」
「じゃぁ 大丈夫じゃないか」
「でも何でもするとか言っちゃ駄目なんだよ? アリーナに私の護衛に戻ってきてとか言うかもよ」
「寄生虫が退治されるなら それくらいお安い御用だ」
「うう じゃぁ 寄生虫退治出来たら 帰ってきてね・・・」
「あぁ わかった リーサの元に戻ろう」
「よし 俄然やる気が出てきた 頑張ろう!!」
「ところでリュードはどうしたのだ?」
「リュードさんなら縄張りを確認してくるって言って戻ってこないよ」
「まったく 何をしているのやら まぁいい それはこちらで確認しておこう」
「では行ってきます 『転移』」
いつもの草原にやってきた そして96式装輪装甲車を出して中に乗り込んでいる 無限収納から対のオーブを取り出して 神様に連絡を取る
「神様~ かーみーさーまー」
『はいは~い あなたの主神ベルッドでちゅよ~』
「なんで赤ちゃん言葉なんですか?」
『今までクラリスと遊んでたのよ それで今日は何の用?』
「うっ 赤ちゃんが出来てから ベルッド様が冷たい・・・」
『そっそんな事無いわよ リーサー今日は何の用かな~』
「それがですね 先ほどガヴァンライフドラゴンの里が ドラゴンの脳に入り込む寄生虫で全滅しまして その寄生虫を全滅させたいなぁって思いまして ベルッド様のお知恵を拝借しに来た訳です」
『そうはいってもね~相手は虫だからね~ 防波堤代わりにこれを植えてみる? 寄生虫が嫌う匂いを出す植物 リーサの前世で竹ってあったでしょ あれくらい成長スピードが速くて 地下茎で育つからうまく間引きしていけば 村を覆い隠す事が出来るわよ 因みに移植の仕方は出てきた芽を摘んで なるべく早く里に持ち帰り頭が少し出るくらいまで植えて 水をたっぷりあげればすぐに育つわよ 後はリーサがイメージ魔法で『植物育成』とかかけてあげてね その方が育ちが良いから』
「それはそれで便利そうなので頂きますが ですが今のですと 狩りに出かけたりするときに 寄生虫に襲われてしまいます 他に何かないですか?」
『さっきの植物を燃やすと殺虫成分が出るから 間引きした植物を刻んで固めて 腰にでもぶら下げて燃やしていけば襲われないわよむしろ数が減るわよ?』
「それもいい案なので 採用しますが もっとこう神様の力でドカ~ンっと 一気に数を減らすことはできませんか?」
『数を減らすことはできるけど全滅はできないわよ? 神が種族を滅ぼすのは余程の事があってからだもの』
「まぁドラゴンにとっては 余程の事なので 何とかして欲しいのですが」
『でも ドラゴンも天敵がいないと増え過ぎちゃうのよ だから その寄生虫がいるんだもの』
「その理屈も分かるんですけどね 確かに悪いドラゴンとかもいますし その辺は全滅してもしょうがないと思うんですが 善良なドラゴンが 寄生虫で全滅するのは後味が悪いんですよ」
『でも 今 私ができるのは 増えすぎた数を減らすことくらいね それにしても変ね? この寄生虫にも天敵がいたはずなんだけど こんなに増えるのは異常だわ チョット調べてみるわね・・・・・ 天敵が全滅してるわね・・・・ モンスターが襲って食べつくしてしまったみたい! リーサ 私チョット忙しくなるから 手短に言うわよ 寄生虫は数をかなり減らします これは神の力を使って減らすので安心してください そして私は寄生虫の天敵を復活させないといけないのと その天敵を好物にしていた モンスターの数を減らさなければいけません なので 話はここでおしまいです 明日までにやらないといけないのでじゃぁね』ブツン
「通信が強制的に切られちゃった まぁ良いか今の内容を アリーナに話に行くのとこの植物を増やそう」
96式装輪装甲車から降りて 無限収納にしまい アリーナのもとに転移した
「アリーナ 寄生虫は神様が数をかなり減らしてくれるって」
「全滅はできないのか?」
「神様は種族の全滅はさせられないんだって って言うかね 寄生虫の天敵がモンスターに襲われて 全滅してたみたい」
「それで 一気に数が増えたのか くそっ そのモンスターを全滅させてやる!!」
「あっ 全滅は駄目なんだって だけど神様がそっちも 数を減らしてくれるみたいだから安心して」
「そうか でも寄生虫の恐怖は消えない!!」
「で これが寄生虫が嫌いな匂いを出す植物なんだって そしてこれは成長が早くて 地下茎って言って 地下で全部の根っこが繋がって育っていく植物なんだ それでねこれを里の周りに植えれば寄生虫は寄ってこれないんだよ」
「そうなのか? だが それでは里から出られないじゃないか」
「うん そうなんだけど これは成長が早いって言ったでしょ ある程度のタイミングで間引いていかないといけないんだよ その間引いた植物を刻んで 固めた物に火をつけて 腰にでもぶら下げて置けば 寄生虫はその殺虫成分で死ぬんだそうだ だからそばに寄ってこれないんだよ」
「そうかそれならば大丈夫か」
「ちなみに今龍種の里ってどれくらいあるの?」
「5000くらいだな」
「じゃぁ 腰にぶら下げる容器を1つの里に20個で10万個用意するね『錬成』これでOK」
「何から何まですまない」
「それとこの植物をこの屋敷の周りに育てて良い? この容器を取りに来た時に 植物も持って帰ってもらうために 成長促進のイメージ魔法をかけておくから そうすれば小さい芽を摘んで持ち帰って植えてもらえば すぐに育つから その代わり育ちすぎても困るだろうから期間は1年ね だから早く取りに来させてね」
「あぁ 植えてくれ それで仲間の手助けになるのなら かまわないよ じゃぁ植えに行こう」
「分かった それと芽の摘み方も教えてくれるかい?」
「もちろんだよ 因みに移植の仕方は出てきた芽を摘んで なるべく早く里に持ち帰り 頭が少し出るくらいまで植えて 水をたっぷりあげればすぐに育つよ 後は私がイメージ魔法で『植物育成』と『成長促進』をかけてあげるから その方が育ちが良いから」
「そうか それを皆に伝えればいいんだな?」
「うん そうしてあげて あと アリーナの家の周りの地面に根っこが入ってこないように対策をしておくね じゃないと 庭にまで植物が来ちゃうから」
「あぁ 頼む庭が植物だらけだと長としての威厳が・・・」
「まぁそれどころじゃないと思うんだけど 『錬成』これでアリーナの家の庭は守られました 次に植物を植えて『植物育成』と『成長促進』をかけます これで良し ほらもう伸びてきた 流石ダブルでかけただけはある この勢いだと大変だな 龍種の人達には里の家の付近には植えないで少し離れたところに植えるように伝えて じゃないと朝には 家の床を突き抜けてるとかありそうだから」
「これで大丈夫なんだよね? 寄生虫の恐怖からは逃げられるよね?」
「うん これでしばらくは大丈夫 寄生虫は数が減らされるし 天敵も増えて来るし 少し前の状態に戻るだけだろうけど大量発生はしないし 寝てる時も森のおかげで安全だし 外出の際も間引いた植物を刻んで火を付けて持ち歩けば安全だし 何だったら燃え尽きた時用に 予備も持ち歩けば問題ないでしょ」
「そうだな これで安全だ ありがとうリーサ」
「っで 私の我がままなんだけど アリーナはいつから私の護衛に復活できる?」
「そうだな 1週間待ってくれないか? 龍種の間には通信で育て方や使い方を知らせるから それなら取りに来たものが忘れてしまうとか関係ないからな 里の者皆が忘れる事もないだろう 後は屋敷に護衛の者を雇い その者達に植物の説明と交換の訓練をさせる でないと気性の荒い龍種だ新芽の一株ではなく 全部を持って行こうとする者も出て来るだろう」
「分かった じゃぁ待ってるね ところでさ 今日は私もアリーナの家に泊って行っても良い? もう眠くて・・・・」
「気づかなくて済まなかった もう夜中だしな 龍聖と一緒の部屋が良いか?」
「うん 龍聖と一緒が良い」
「ならこっちだ 歩けるか?」
「もぅむり・・・・あっアリーナがお姫様抱っこしてくれてる~ うれしぃ あっアリーナ寝る前にトイレ行きたい」
「分かった トイレだな」
「うん おねしょしたく無いし」
「それは うちも困るから トイレに行ってくれ」
「うん トイレ~」
「ほら着いた 立てるか?」
「うん ありがとう じゃぁ行ってくる 外で待っててね」
・・・・・・・・
「おまたせ~ちゃんと手も洗ったよ~ だからまたお姫様抱っこして~)
「わかったわかった してあげるからフラフラするな」
そうして龍聖のベッドに連れて行ってもらい 何か忘れている気もするがもう瞼が限界だった リーサはベッドに潜り込むと龍聖を抱きしめて寝るのだった