ナックルの選択
Sクラスのみんなとその家族が 無事にポイズンドラゴンの鱗を飲んでくれて リフレッド先生にナックルと私の分をちょうだいと言われ 今度ナックルさんと会う事に成った エンシェントドラゴンの鱗の件もあったしちょうどいいだろう 勿論私も私の家族もみんな飲んだ 飲んでないのは妹のリーネくらいだ それ以外は龍聖もリュードさんも飲んでいる
そして今リュードさんはいない 自分の縄張りを見てくると言って帰って行った そしてマーキングしてくるとも言っていた ドラゴンのマーキングってどんなのだろう?気になる・・・
そして今私は最高学年のSクラスに来ている 勿論授業の為だ 私の背で黒板に文字を書いても見えないので 風魔法で浮かびながら書いている 名前を書いて自己紹介をする そして今までのSクラスに必ずいる貴族のお坊ちゃまだ まぁ校長が貴族に弱かったからしょうがないだろうけど まぁ成績も良いからSクラスなんだろうが 私を睨んでいる このままでは授業を聞かないだろうと言う事で 話を聞いてみる事にした
「そこで私を睨んでいる君は 私に何か言いたい事でもあるのかな?」
「俺はこのSクラスの中でも 最高の学力と冒険者の経験がある その俺がお前みたいなチビに教わる事なんてない!!」
「ふぅ これだから世間を知らないお坊ちゃまは・・・・ じゃぁまずは学力を試しましょう この問題を解いて下さい」
と黒板にそこそこ難しい問題を出してみた だが彼は固まったままだ
「どうしました? 解けませんか?」
「そんな見た事もない問題が解けるか!!」
「あれ? 最高の学力があるんじゃないんですか? まぁ良いです 因みに答えはこうなります覚えておくように 次は修練場に行きましょうか?」
「おう!! 今度こそ目に物見せてやる」
「では私と戦ってみましょうか? 私はこの場所から動きませんから 攻撃してきてください 魔法でも何でも使って構いませんか・・・」
私がしゃべり終える前に攻撃してきた 本当に貴族は腐っているな
「イメージ魔法『攻撃無効』 そしてファイヤートルネードほらほら早く攻撃してこないと焼け死にますよ」
「何だこれ 何で攻撃が効かないんだ!!?」
「ほらほらほら 面白いからもう一個出しちゃいましょう ファイヤートルネード ほら挟み撃ちですよ 今のうちに降参した方が身のためですよ?」
「そんなことできるか どうせここじゃ死ぬことは無いんだし」
「あっ そんなこと言ってるなら その魔法も無効にしましょう これでこの修練場で死んだら そのまま人生おしまいですよ~?どうしますか? ほらジリジリと肌が焦げてきてませんか?因みに皆さんに言っておきます 最初は言う気が無かったんですが 貴族の権力を使おうとしても無駄ですからね~ 私はこの国の大公ですから 王様の命令以外は聞きません そして 私はSランク冒険者です あなた達が束になってかかってきても私には敵いません そして私は教師試験で初の全問正解を出した教師です勿論実技も満点です」
「先生彼のやけどが酷いです もう喋れませんやめてあげて下さい」
「ふむ 根性だけは認めてあげましょう パチン」
ファイヤートルネードが消える そして生徒が倒れる
「しょうがありませんね『神の御業』これで体も元通りです っという事で 私は神の巫女でもあります 聞こえてますか? そこの根性だけはあるお坊ちゃまは?」
「聞こえてるよ もう逆らわねえよ」
「それはいい あれだけの根性があれば来年から作られる 特Sクラスに入れるかもしれませんね?」
「はっ?俺らは最高学年だから来年は卒業だぞ そんなもんできても関係ないだろ」
「特Sクラスは残留が可能なんですよ 特Sクラスで勉強と実技を習いたければ 学校に残ることが可能なんですよ」
「本当か? そしたら あんたみたいに強くなれるのか?」
「それは みんなの頑張り次第ですね 私は神の巫女としても力を持っていますから 私程は無理でしょうが 皆を強くするのが私達の使命ですから そこは頑張りましょう」
「じゃあ俺は特Sを目指すぞ 皆はどうするんだ?」
「俺も特Sを目指すぞ」
「私も目指すわよ」
結構やる気のある生徒達だな と思いながら リーサは授業を進めていく そして他のSクラスの授業も見て 問題が無いのを確認してから 職員室に戻るのだった
職員室に戻るとみんなの視線が刺さる刺さる 皆最高学年の例の生徒の事を気にしていたのだろう 何も問題がありませんでしたよ と言って修練場の不死の魔法を解いたままなのを思い出して 急いでかけなおしに行った それから何食わぬ顔で職員室に戻り自分の机に着いた
するとリフレッド先生が来て 今日の放課後時間ある?と聞かれた 例のナックルさんの件だろう 良いですよと言って リフレッド先生と時間を決める そして場所はナックルさんとリフレッド先生が同居している部屋だった そんな部屋に入っていいのだろうかとドキドキしていたら 別に普通の部屋だからと言われ 何を想像していたかがバレバレだった
放課後になり 時間も迫ってきたのでリフレッド先生と一緒に帰っていく 二人で歩いて帰っても良かったのだが リフレッド先生はいつも 96式装輪装甲車で帰っていると言う事なので リフレッド先生の運転で帰っていく 外装も内装もピンクの96式は乗っててちょっと恥ずかしい・・・ 家は借家らしく 少し古かったが広さもあっていい家だった
「良い家ですね リフレッド先生」
「そうでしょ 少し古いけど 広さもあって住み心地も良いのよ」
「っで 今日は例の件ですよね?」
「そう 鱗の件よ ナックルが危険な仕事をしているのは 知っているわね?」
「ええ 細かい事までは知りませんが スペシャルナイトだと言うのは王様から聞いています」
「そう そこまで知っているのね リーサの言う通りナックルはスペシャルナイトよ そして任務は王様の護衛や 他国の貴族の暗殺などをする隠密行動よ」
「あっ そこまでは聞いてないです・・・・スペシャルナイトって名前だけ聞いただけです」
「うそっ 今の聞かなかったことにして」
「無理です スターディ様の恩恵で記憶力良いですから」
「いやー忘れて~ナックルに怒られちゃう~」
「何の事を怒るんだい?」
「ナックル?あのねこれは誘導尋問にあったのよ そうよ そうだわ そう言う事にしましょう」
「リフレッド先生それは無いでしょ・・・・」
「だって~リーサが ナックルがスペシャルナイトだって 王様から聞いたっていうから・・・・」
「それで 僕の素性を話してしまったって事だね?」
「うん・・・ごめんなさい」
「これは夜にお仕置きが必要だね」
「そんな夜にお仕置きだなんて もう ナックルったら・・・・」
「あの~ 私もいるんですが・・・・」
「これは失礼しました 大公閣下 でも大公にでしたら スペシャルナイトの行動が分かっても 問題が無いと思いますが?」
「まぁ そうですね 誰にバラス訳でもないですし 王様の護衛なんて 当たり前のような仕事ですもんね」
「はい 普通の仕事です まぁ少し違うのは暗殺があったり 他国の諜報活動があったりするくらいです」
「暗殺があるなら今回のドラゴンの鱗は最適ですよ」
「そうなんですか?」
「鱗を飲むと体内で毒が生成できます その毒は自分の呼気に混ぜて空気中に放つ事も 指先を切って血を出し相手の飲み物に入れて暗殺することも可能です そして自分は毒に耐性が出来ます 更にポイズントルネードと言う技も使えます 毒の竜巻です 相手は毒で弱り竜巻に巻き込まれて死んでいきます 今回は寿命が伸びません そして飲めば飲むほど毒の威力は増します 仲間がいるところでは使えませんが 良い恩恵だと思いますよ それと それと今の物の他にあと二つ 鱗の恩恵を受けてもらおうと思ってますこちらは寿命が延びてしまいますがどうします? 王様は全部飲みましたよ」
「それで寿命はどれくらいになるんですか?」
「全部で5000年ですね これを王様は飲まれて王都を繁栄させると言っていました 最初の頃は・・・」
「最初の頃はですか・・・・」
「そうですね 流石に5000年ですからね 更なる強さを求めるのなら それと共に寿命も延びる覚悟をしてください その代わり老いる事はありません 寿命が来たらある日いきなり死にます まぁ今回の毒に関しては寿命は関係ありませんので 安心して飲んで下さい 因みに私達は10杯飲みました」
「私達はと言う事は Sクラスの事ですよね? そんなに飲んで大丈夫なんですか?」
「大丈夫でした Sクラスの家族にも飲んでもらいましたが 問題ありませんでした」
「何故 家族にまで?」
「家族を誘拐されて 人質に取られた時でも呼気から毒を出して空気中に漂わせれば 犯人以外は助かるからですね」
「なるほど 確かにSクラスの子達が持っている装備は 普通じゃあり得ませんもんね 狙ってくる悪党もいるでしょう そして家族を人質に確かにあり得る話ですが それは本人が毒を空気中にまき散らせばいいのでは?」
「おお そうですね でも自宅近くで毒を吐くわけにもいきませんし タイミングが合えば何とかなりますが 手足を縛られてしまえば逃げる事も出来なくなってしまいますよ」
「それは エンシェントドラゴンの恩恵で炎を使えばいいのでは?」
「リフレッド先生 エンシェントドラゴンの事話しちゃってるんですか?」
「うっ ごめんなさい ついナックルに聞かれると話しちゃうの・・・」
「まぁ良いですけど ナックルさん 鱗は差し上げますから 他の人には他言無用でお願いします これは王様も約束してくれてます ドラゴンの乱獲を防ぐ為にお願いします」
「大丈夫ですよ その事もリフレッドから聞いていますから」
「ありがとうございます それと先生もちゃんと説明してくれてて ありがとう」
「ううん 私もごめんね 色々話しちゃって」
「ふぅ 色々バレているみたいなので 説明は不要ですね リフレッド先生とナックルさんで まずはこれを飲んで下さい」
「はい 二人とも飲みました」
「今のは暴風龍の鱗です リフレッド先生説明できますか?」
「大丈夫よ」
「次はこちらはスプーン2杯です 二人で飲んで下さい」
「はい 飲みました」
「今のがエンシェントドラゴンの物です リフレッド先生これも説明できますよね? でもこれはナックルさんも 内容を知っているみたいだから問題ありませんね?」
「はい大丈夫です」
「では最後にスプーン10杯ずつ飲んで下さい 大変だけど頑張って下さい」
「けほけほ のっ飲み終わりました」
「これで強さも寿命も延びました HPとMPも上がりましたし回復量も増えましたし 毒も使えますこれで スペシャルナイトとしてかなり有利に動けるはずです 王都の為に頑張って下さい」
「はい 大公閣下 王都の為に命を賭して戦います」
「命を賭してまでは駄目です リフレッド先生の愛する人がいなくなっちゃうでしょ? その為に鱗をあげたんだから 命は大事にね」
「はい!」
そうしてリフレッド先生とナックルも5000年生きる仲間になった