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リーサが教師に

例の後味の悪い世継ぎ騒動の翌日 リーサは校長室にいた 校長室で王様が書いた手紙を読む 校長先生を見ていた 校長先生は 周りとの関係性を築くのが難しいですよ と言って 手紙をしまいだした わかってますと目で語り でも古い知識に縛られて授業するより 生きた授業をした方が良いと思っているリーサにとって その言葉はあまり意味を成さなかった 校長先生と職員室に行き リーサが紹介される 


『教師試験協会で満点をだして この学校に王様命令で 配属になった リーサ先生です 皆さん宜しく」


「王様命令も満点もそうですが 生徒達の授業には関係ありません 新しく生きた授業をしていきたいと思います 宜しくお願いします」


まぁこんなこと言ったら 目の敵にされるだろうな っと思いながら あたりを見回す 今まで生徒だった人間が教師で配属されてきたのだ 周りの先生たちは困惑している リフレッド先生は何で相談しなかったと言いたげだ だけど相談したら 確実に止められていた 今の自分はここにはいない じぶんはこの道を行くので間違っていないと思っている


「今週は1年生のSクラスが冒険者クエストの週ですね その週はリーサ先生はSクラスに同行してクエストをこなす事に成っていますので 隔週で各学年のSクラスを見てもらう事に成りました そして1年でSクラスを特Sクラスにするのが目標です 皆さんの学年にも特Sクラスが来年にはできる事に成ります特Sクラスでもう少し勉強したいという在校生がいたら 卒業を延長しても構いません 来年から入学してくる生徒は別ですが・・・ 最初から特Sクラスがある事に成りますからね とにかく今いる在校生で 特Sクラスになった生徒は卒業を伸ばすことが可能です」


そして校長先生の話が終わったら リフレッド先生が走ってきた


「リーサなぜ相談しなかった」


「相談したら止められてますよね」


「それはそうだが」


「教師試験協会初の満点の卒業生です そして Sランクの先生が2人です 学校が元々考えていた特Sクラスの授業ができます 私はもう 通常の授業じゃ満足できなくなってしまったんです」


「なぜ今まで通りの授業じゃダメになってしまったんだ?」


「それは・・・勉強の神スターディ様の恩恵を受ける際に 記憶も引き継いでしまったんです」


「ん? っということは?」


「そうです スターディ様が数百年勉強してきたものが 私の頭の中には入っているのです」


「それはまた とんでもない恩恵だな?」


「恩恵とは別です スターディ様は 1日23時間勉強することを止めずに 数百年生きてきました その膨大な記憶を恩恵の他に受け取ったのです だから授業を聞いていても すでに知っていることと言うより 知っている事の数歩も数十歩も遅れた勉強をしていたのです 退屈になっても仕方ないでしょう?」


「そうだったのか 何も知らずに怒って悪かった 神の巫女も大変なんだな?」


「そうですね 記憶を受け継ぐときは 記憶の量が多すぎて脳の血管が裂けるかと思いました 幸い主神ベルッド様もその場にいたので 難を逃れましたが ベルッド様がいなければ 私は記憶が膨大過ぎて脳が破裂していたでしょう」


「そんなに・・・・」


「基本的に神様は自分が基準なので 人間の弱さを知らないのです もう少し加減と言う物をしてくれていたら こんな事に成らなかったのですが」


「そうか 大変だったんだな・・・ だが今はそのおかげで知識が豊富にあるという事か?」


「えぇ そうですね 今ならモンスターの体の構造や世界の成り立ちまでわかります ですが全てを話すと世界が混乱するので 出せる知識は少ないですけどね 少しずつ知識を出していき それで世界に浸透させていくしかありませんね まぁ私には時間はたっぷりと残されていますから」


「その事なんだけど 他のドラゴンの鱗を貰えないか? ファイヤードラゴンの鱗を貰って強くなったけれど やっぱりナックルの事が心配なんだよ」


「それは構いませんが 今度の鱗は強力すぎるので 私の目の前で飲むことにしてください それが龍種を束ねる長との約束なので」


「わかったわ 他の家族の分が欲しくなった時は どうすればいい?」


「その都度私に言って下さい 面倒だとは思いますがそれだけ貴重なものですから 因みに老いる事も無くなります 寿命が来たらいきなり死にますが 若さを維持できますよ」


「それは貴重だ!! 美しいままいられるのは女の夢だ それを聞いて面倒だとは思わなくなったよ」


「先生も乙女ですね 若さは魅力的なんですね?」


「それはそうだろう 私だって女だ流石に乙女とは言わないが 永遠の若さは魅力的だ!!」


「まぁそんな訳で鱗は私の前で飲むのが条件です それと 先生になって特Sクラスを受け持つのが夢です」


「それはSランク冒険者の使命だろうな 一緒に特Sクラスの授業ができるようになろう」


「そろそろ授業の時間ですね行きますか?」


「そうだな 冒険者ギルドまでは転移で移動できるか? クラスに行ったらリーサの事も 説明しないといけないからな あまり時間が無い」


「わかりました」


ドキドキしてきたぁ みんなになんて言われるんだろう? 嫌われなきゃいいなぁ 


「みんな 待たせたな 職員室でチョットあってな 今日からリーサが教師になる事に成った」


「おめでとう やったなリーサ」


「まったくとんでもない奴だぜ」


「おめでとう リーサさん」


「リーサおめでとう」


「やったねリーサちゃん」


「昨日聞いた時はびっくりしたぜ それで皆には話しておいたからな それと荷物はきたら学校に持ってくるから」


「みんなありがとう!! でも隔週で教師をやるだけだから 冒険者ギルドには付いていくよ」


「あぁ 頼むぜ 俺らのリーダーはリーサだからな」


「そうだな」


「あぁ そう思う」


「みんな・・・ ありがとう でも これ以上車はあげないからね!」


「ちっ バレたか」


「リーサなら 行けると思ったんだが」


「ちっ バレたか じゃないから? もうAランク何だから自分で稼いだお金で 買って下さい」


「買って下さいって 普通の冒険者に買える金額じゃないだろう?」


「そうだね 頑張って Sランクになってね」


「やっぱり 王様が乗るような車は 当分先かぁ 格好いいんだけどなぁ」


「それは無理だと思うけどなぁ 王様のは白金貨100枚でも足りないよ?」


「まじか!?」


「うん 王様だから乗れる高級車だもん」


「リーサそろそろ行かないと!クエストが受けられん!!」


「そうだった ありがとうございますリフレッド先生 みんな 冒険者ギルドに行くよ!!集まって」


そうして冒険者ギルドに転移で行ったら 私達の事を知らない冒険者は いきなり現れた私達に驚いていた 冒険者ギルドの人達は 慣れたもので 「静かにしてくださ~い」と周りを大人しくさせている そうしている間に 私達はいつものくじ引きだ 


「今日は誰かな~?」


「もう順番が来ませんように」


「まだ一回も引いた事ないんだよね~」


そんな事を会話しながら くじを引いていく 今回はエルフで双子の姉妹の妹エリーゼだ


「ふう やっと私の番かしら 行ってくるわ」


「ふう 次は私の番かしらね 行ってらっしゃい」


そして 取ってきたのは 薬草採取のクエストだ エルフらしいと言えばエルフらしいクエストの選び方だ だが エルフの二人以外は薬草の知識が無い 勿論私はスターディ様の記憶で どんな薬草の記憶もあるが 他のみんなは探すのが大変そうだ でも Aランククエストだけど採取場所の目安も書いてある よく使う薬草なのか良く取れる場所が書いてあるのだ 


今回はドラゴンの巣の横を通る事もない しかしとんでもなく高い山の上にあるらしい 流石Aランククエスト ヘリで行けば簡単なのだが それだと皆が楽を覚えてしまう 幸い今日は月曜日だ ドラゴンの鱗で上がったHP(体力)を使って山登りをしてもらおう それを言ったら皆からブーイングが起こった ヘリで行けばいいじゃんと それだと私がいないときにどうするんですか?と聞くと みんな静かに諦めた

 

元々Sランクだったリフレッド先生は そのままの体力で登れるそうだ 勿論防寒装備はしていくらしいが まずは防寒着や登山靴を選ぶところからだ 登山する山のふもとに行かないと防寒装備は買えないそうなので ふもとまではヘリで移動する そこからは本格登山だ 


地元のガイドの人も雇う ガイドの人に聞きながら装備を揃えていく 地元のガイドは本当にこの年齢の子達が この山に登るのかと何回も聞いてくる それはそうだろう何せ見た目は10歳前後の子供達だ 地元の子供ならまだしも いかにも都会で育ちましたって感じの子供達だ 不安になるのもしょうがない事だろう 


それでもリフレッド先生がこの子たちはAランク冒険者で 体力もあるから大丈夫だと説き伏せて何とか納得してもらった・・・ 私が裏でお金も渡したが・・・ 


そして食料も装備も準備が整ったところで登山を開始する みんなドラゴンの鱗で体力はかなりあるので 最初は嫌そうに登っていたが 途中から自分達の体力の多さにびっくりしながら グングン登っていく これには地元のガイドさんもびっくりしていた 


そして最初のキャンプ地だ ここに来るまでに休憩は取っていたが 皆休憩など要らないような雰囲気で休んでいたのだ ガイドさんも流石Aランク冒険者だと言っていた まぁそんなこともあったが 皆山でのキャンプは初めてだ ガイドさんに山でのテントの張り方や 危険な箇所などを聞きながら熱心に準備していく 


そして初めての山でのご飯の準備だ 荷物を軽くするためにパンにスープと簡単なものだが 特別なスパイスが入っていて体が芯から温まる 体が温まったら そのままの勢いで男女に分かれてテントに入って行く 男子のテントはガイドの人が体の温め方と寝方を教えていく 女子のテントはリフレッド先生だ 


寝方を学んだらそのまま翌日まで寝ていく 皆緊張していて良く眠れなかったのか 朝早くから起きていた リフレッド先生は慣れているせいか 皆より少し遅く起きてきた そして 朝ご飯は力を出すために 私が以前採っていた猪の肉を焼いて食べた これにも例のスパイスをかけて体を温める スパイスの味は一緒だが 肉の旨味と相まって全然違う味になっていた 朝ご飯を食べ終わったら 今日も一日が始まって行くのだった

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