エゼルレッド王の暗殺未遂事件
学校の授業が退屈であくびが出たリーサ それを見逃さなかった先生が リーサに問題を出す それをリーサは難なく答え あまつさえ先生の問題の間違えを指摘する それに怒りを覚えた先生が「リーサさんの授業態度が良くありません」と職員室で話題にした それに納得のいかないリーサは大公の権限をふるうのではなく 同じ土俵で勝負しようと考えた そして新学期が始まる前にある教員試験を受ける事に だが結果は 全教科満点なのに落第と言う納得のいかないものであった しかも満点は今までに出たことのないものであった それに怒りを覚えた付き添いのエゼルレッド王が試験協会の協会長にかみついたが 協会長は満点が出たことすら知らなかった それをさらに怒ったエゼルレッド王が
「合否の責任者は誰じゃ!!」
「わ 私で御座います・・・」
「満点で不合格とはどういう事じゃ!!?満点で不合格なら 今年の受験者は全員不合格ではないのか?」
「満点など今までに出たことが無いので 不正が行われたのではないかと 話が出まして 面接でもあり得ないようなことばかり言っておりましたし・・・」
「お主はこの娘が神の巫女と言ったことを疑うのか? この娘が言った事に疑いを持つと 神罰が下るのだぞ」
「そうは申されましても 数々の偉大な発明品に加え 神の巫女だの大公だのと言われましても 信じる根拠になりませんので・・・・」
「では なぜ満点が出たのじゃ? それだけこの娘リーサが聡明だからではないのか?」
「そうは申されましても 我らも実際に試験を見ていたわけではないので・・・」
「ではなぜ試験官を信じない? 他の生徒のものは信じたのであろう?」
「それは 今までの平均点だったからで 不正が行われた形跡もありませんでしたので」
「だから 何をもって不正だと言うのだ この娘は本当に神の巫女でこの国の大公だぞ ワシが証人じゃ 発明品も全て本ものじゃ リーサ ここで収納ボックスを作ってやれ」
「はい 王様 パチン」
指を鳴らすと収納ボックスが現われる しかもまだ発売していないミニ収納ボックスだ
「これは まだ世に出していないものですが これが私の潔白の証になるのであれば その代わりここで見た事は他言無用ですよ 少し外に出ましょう ここじゃ狭いですから 出来れば裏が良いのですが」
そして 協会の裏で協会長と 合否の責任者が見ている前で無限収納から96式装輪装甲車を出してミニ収納ボックスにしまう あとは馬車の余っていた物などをしまっていく そして協会長に使い方を教えて 中身を出させる
「なんと!? こんな小さな箱にこれだけのものを出し入れできるとは こんな物を発明していて まだ世に売り出さないのですか?」
「まだ 前の収納ボックスの値段を3年間変えないと 約束しているので売りに出せないのですよ あと2年後に世に出てきます まぁ普通の人には買えない金額ですが これで私が発明したものに嘘は無いと信じてもらえましたか?」
「まだです 神の巫女だというのは本当ですか?」
「お主は王のワシの言葉を信じぬのか!!?」
「別に証明するのは構いませんが どうなっても知りませんよ? それにこれは試験とは関係ありませんしね これじゃ 只の魔女裁判だ パチン」
指を鳴らして合否の責任者の関節を全部外す
「けが人を直すには まず怪我をしてもらわないといけないので」
「痛い痛い 助けてくれ」
「『神の御業』これで信じてもらえましたか?」
「何かのトリックだ」
「あなたと言う人は・・・・何か変な宗教でもやっているのですか? 記憶をのぞかせてもらいますね」
と頭に触れようとした途端どこかから弓矢で殺されそうになった
「アヤメさんリュードさん 捕らえて下さい そして自決しないようにしてください」
「はっ」
「おう!!」
辺りにいた数名が捕らえられる
「こんなものかな?」
「チョット待ってくださいね 王様の護衛も捕まえてます すみませんでした」
「いえ こちらも まさか捕まるとは思っていませんでしたので まだまだ鍛え方が足りませんな」
「ってかリュードさん的確に王様の護衛を捕まえてますよ アヤメさんのあとを追ってください 敵はまだ逃げてます 殺さないように ここは結界を張りますので大丈夫です それに王様の護衛もいますし」
「わかった 行ってくる」
「さて あなたには再度けが人になってもらいましょう パチン」
そして再度 関節が外される
「これで逃げられませんね 因みに舌を噛んで死ねないように歯は全部外してあります 問題なければ 後からはめてあげますから 記憶を覗かせてもらいますね・・・・ そう言う事ですか・・・・ こいつらは王様の命を狙っていたようです 私と王様が仲が良いのを知っていて タイミングを狙っていたようです さっきのは口止めの為にこの責任者を殺そうとしたみたいですが こいつらのアジトもわかりましたし 潰してきますか? それとも皆生け捕りですか? どちらがお好みですか?」
「皆生け捕りだ それと協会長今回合格に成った者達を全員調べさせろ ワシへの̻刺客が混じっておるかも知れん それとリーサの合格通知を今すぐに出せ!!王都始まって以来の満点合格者だぞ こやつの言う通り不合格にしようとしたら 職を失う事に成るからな!!」
「もちろんです こやつは王の命を狙う犯罪者です その様な者の言う事等聞く必要がありません 他の試験官の話を聞き点数の確認をします」
「それでよい とにかく点数の再チェックだ おかしな点数で試験に通っている者はすぐに知らせろ そいつらから刺客の確認だ!!」
「では王様アジトの人間を捕まえてきますので 10数分お待ちください 全員捕まえてきます 元責任者さん頭に触れますよ 駄目ですよ他の事を考えてごまかそうとしても さっき見た風景を探すだけですからもう逃げられませんよ 拷問にでもあって 生きているのを後悔するような目にでも合ってください では 行ってまいります『転移』」
転移した先では すでにアヤメさんとリュードさんが暴れていた そこへ私がパチンと指を鳴らすと 全ての敵が倒れていく
「リーサ殿ありがとうございます」
「リーサすまんな 助かった」
「いえいえ 王様からの依頼になりましたので まだ誰も死んでいませんか?」
「大丈夫だ まだ誰も死んでいない 死にそうなのはいるけどな・・・・」
「どこに?」
「玄関わきの警備兵だ」
「ん~誰がどんな情報を持っているかわからないので 一回だけ全員に『神の御業』そしてパチンこれでまた全ての敵を無力化できた」
屋敷をサーチで徹底的に調べる 金目の物は残しておかない 全部無限収納だ 後から王様に渡さなければ そして 屋敷の中央に位置する部屋に護衛と共に倒れている一人の人物がいた 多分こいつが首謀者だ だが 私は捕まえるだけにしておこう 頼まれれば別だが・・・・ 向こうについてから聞くか・・・
「アヤメさん リュードさん 戻りますよ『転移』王様 アジトにいた者たちは全員捕縛しました 私が着く前にアヤメさんとリュードさんがかなりの数を倒していたので 楽でした」
「だが 私がやり過ぎた者がいたので 一回全員を回復してもう一度倒したのはリーサ殿ですが」
「リュードさんそれは言わなくても・・・まぁ良いです 首謀者らしき者も捕まえましたが 記憶は確認していません どうしますか? 私が確認して全員を捕まえてきますか? それとも生きているのが嫌になるくらい拷問をかけて 全てを聞き出しますか? どちらにせよ拷問は待っているのでしょうが」
「そうだな リーサ頼めるか? 勿論賞金は出す」
「私は冒険者育成学校の教師になれればそれで 賞金はアヤメさんと リュードさんに」
「リーサさん 何気に凄いこと言ってるけど そんな事簡単にできちゃうの?」
「協会長 簡単にできなければ王様に頼まれませんよ? そんな私だから満点が取れたんですよ? まだ信じられてないみたいですが いい加減試験官に確認を取ってもらえませんかね? こんななりでも Sランク何ですよ? しかも全ギルドSランクですよ さっきの発明品もみましたよね? 早くしないと教師になるのやめますよ 次に帰ってくるまでに決めておいてくださいね 『転移』」
そして自宅付近をうろうろしてたやつとか そいつからまた新たな仲間の情報を得て 次のやつを捕まえる 時には無限収納から何人か出して記憶を除き 新しい仲間の家付近でサーチをかけて捕らえるなどして 徹底的に捕まえた 家付近にいない奴は 普段の飲み屋とかをしらみつぶしに探して 捕まえた そして もう仲間が追えなくなった所で諦めて王様の元に戻る
「王様 これで限界です これ以上は記憶が追えません こいつらは何処に出しますか?」
「騎士団長に言って 王城の地下牢に放り込んでおけ ワシの命を狙った不届き物の集まりだと 伝えておけよ」
「わかりました エゼルレッド王の命を狙った 馬鹿者の集団ですと伝えておきます」
「ところで協会長さんは 決まりましたか? それとも満点を出して全てのギルドでSランクで 問題に対して新しい解釈もできるような 優秀な人材を教育者にはしませんか?」
「リーサさんは何か怒っているのですか?」
「命を狙われたら普通は怒ると思うのですが」
「それもそうですね 先ほど試験官たちと話をしてきました 満点になるような技術を持っていることも確認しました それでですね もう少し大人になってからと言うのは無しですか?」
「それであれば 今回試験を受けませんよね? じゃぁ 落第なんですね?」
「いえ そう言う訳では無いのですが 今まで満点を出した者などいなかったので 就職先が決まらないのではと思っております」
「あぁ その事ですか? それはもう決まっているから大丈夫です 冒険者育成学校に就職すると王様と約束を交わしています」
「そうなんですか? 勿体ない もっといい学校もありますのに?」
「良いんですよ 私はそこの学生なんですから 学生をやりながら先生もやるという二足の草鞋です」
「何ですか?二足の草鞋とは?」
「昔のことわざですよ」
「協会長も勉強した方が良いですよ 年を取る毎に脳は委縮しますから」
「はぁ まぁ就職先が決まっているなら 良いです 合格です」
「よし!!」
「王様合格も決まったことですし 王城に戻りますか? 先ほどのアジトの連中も出さないといけませんし」
「リーサよ 受かったら 受付があるじゃろう」
「あっ そうか忘れていました 何をすればいいですか? 何か必要ですか?」
「ギルドカードの確認をさせて下さい それとここに住所を」
「住所は書けません 何か他の物で代用できませんか? 神の巫女の住所がわかると家に信者が 殺到するので 秘匿事項です 学校の寮では駄目ですか? 学校なら信者は入れませんから」
「ではギルドカードの確認と 寮の住所をここに書いて下さい」
「はぃ これで良いですか?」
「宛先がシフォンになってますが良いんですか?」
「大丈夫です しっかりした同級生ですから」
そんなやり取りをしつつ 教員免許も取れたことになる 明日は日曜だからシフォンさんに私宛の荷物がシフォンさんの部屋に届きますと連絡しておかねば
「さて これで本当に終わりですか?」
「これだけもって行ってください 教員免許です」
「ありがとうございます 冒険者育成学校が嫌になったら 教えて下さい もっといい学校を紹介します」
「協会長よ それは王都運営の学校に喧嘩を売っているのか?」
「滅相もございません 王様の作られた学校は素敵でございます」
「何をいまさら まったく」
そんな会話のやり取りをしつつ協会を後にするのだった