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リーサの試験

ベルモット様のパワーアップをして 学校の授業を受けていたら 退屈であくびが出た それはそうだ勉強の神スターディ様の記憶を受け継いでいるのだ 学校の授業は退屈で仕方なかった そのせいであくびが出た そうしたら先生に指され黒板の問題を解けと言われたので 黒板に書かずに解いてやった そして先生の問題に間違いがありますよと 指摘したら 職員室で問題になった 『リーサさんの授業態度が悪い』と言いがかりも良い所だが そこでリーサは 先生と同じ土俵に立つべく 先生になる試験を受けるのだった 

今日は それを大臣と打ち合わせする日だ 先日王様と話をして王様は詳しいことは分からないので 大臣のジョルジュさんと打ち合わせをしろと言われていた そして大臣に話をしてその日は忙しいので 日をずらしてくれと言われていた そしてそれが今日だ


「ジョルジュ大臣大事な時間を取っていただき ありがとうございます」


「リーサ殿かまいませんよ そして 問題の間違いを指摘されて リーサ殿の授業態度が悪いと言う教師にも問題があります 勿論授業中にあくびをしたリーサ殿にも問題はあるのですが 教師が出した問題は完璧に解いたのですよね であれば 授業自体は聞いていた証です 大丈夫ですよ これで試験に受かって学校に入って何かしてくるような輩がいれば 王城で問題にしてしまいましょう」


「ありがとうございます 私はこの年ですから 周りからハブられる様な事が普通にあると思うのですが 大臣にそう言ってもらえると安心して 試験を受けて合格して見せます そして最高の授業をして見せます」


大臣に試験で使う教材を用意してもらった そしてそれを使って授業の実地試験もあるらしいので 勉強をしていく だがそこは勉強の神 教え方も勉強していた なんて良い神様なんだ そして冒険者として使っていくであろう知識を頭に詰め込んでいく 勿論スターディ様の記憶の中にもあるのだが 自分で説明するためにはやはり自分でも勉強しないといけないと思ったからだ


学校に行きながら そんな日々を過ごしていき 図らずも職員室での評判は良くなる 最近は良く勉強していると・・・・ あなた達と同じ位置に立つための試験勉強ですけどね 


試験日はやってきた 試験は土日の二日間で 普通の職業についている人でも受けやすいようになっている その二日間で 筆記の問題と実技と授業を実際にやってみるというものと面接の 4っつに分かれている 


4っつの中でも枝分かれしていて実技は冒険者としての攻撃能力から 野営の準備や依頼の受け方 旅の進め方 護衛任務の仕方などいろいろな中からどれか3種類が無条件で選ばれる 試験される方は運でしかないのだが自分の技能はどう使っても文句は言われないとの事なので これは問題なくクリアできた それはそうだ 私は色々あったが世界に6人しかいないSランクなのだ これくらいクリアできなければ問題だ 


攻撃力の試験などは最高得点だと思う それに貴族からの指名依頼などが来たときの対処など知識だけでどうにでもなる試験が当たってくれた 順調に試験を進めていくと意地の悪い試験もあったりしたのだが その辺もスターディ様の記憶には勝てない 自己採点だがどの試験も最高得点を出している自信がある 問題があるとすれば年齢位だ だが 教師になる為の評価基準に年齢は書いていなかった 来年からは書かれるかもしれないが 今年は書かれていない そこは書かなかった教師の試験協会に問題があるのだ 


そして 最後は他の受験生を生徒に見立てた授業の公開である 教師試験協会の人達がその授業を見て評価を付けていくのである そしてほかの受験生が生徒なので 中には意地の悪い生徒役もいて 意地の悪い問題を出してきたりするのである 勿論そんな事をした生徒は試験協会の人達に目を付けられるのだが 本人はそれどころではないのだろう 何とか自分が受かるために他を蹴落とそうとしているのだ


そうしている間にリーサの番が来た リーサが教壇に立つとそのままでは見えないので 風魔法を使って浮かびながら授業を始めた リーサにとっては当たり前の事でも 他の人たちにとっては唖然とする出来事だった まず風魔法をそこまでうまく操れないのだ 以前王様のヘリコプターの操縦者の募集の時も 風魔法で飛んだことのある人と 募集をかけたが誰も来なかったのである それは皆驚いて当たり前だ 


そして思い出したように意地の悪い問題を出してきた生徒がいた その解答には今までになかった新しい解釈もつけて丁寧に説明した 問題を出してきた生徒も まさか新しい解釈の仕方までついて 答えが返ってくるとは思っていなかったので 次の言葉が出てこない リーサが理解できましたか?と聞くと生徒は「はい」としか答えられなかった 


最初の風魔法で他を驚かせ次に意地の悪い問題にも新しい解釈を付けて答えるというリーサの評価は最高だった そのうえで今度は面接だ 面接の際は自分がどんな人物か聞かれたので 冒険者 鍛冶師 商人全てのギルドでSランクであること 収納ボックスや車 電話型中継器 携帯電話や 意志を持った聖剣も自分が作りました そして 神の巫女でこの国の大公ですと正直に喋った 


面接官は大公と聞いた時に「なぜ教師に?」と聞いてきたが 「学校の授業でいつまでも古い教科書に沿った授業をするのではなく 新しい事を生徒に教えて行かないと この国の発展が無いからだ」と言うと チョット難しい顔をしていた 言わなきゃ良かったか? まぁしょうがない 言ってしまったものは元には戻せないのだから 


あとは試験結果を待つだけだ 試験結果が出るのは来週の土曜日だ それまでは またつまらない授業の日々だ だが 試験を受けて自分の中で変わったことがある 授業を真面目に聞かせるのは相当に難しい事なのだと だから 今は真面目に聞いている でもこの教科書のこの部分は直した方が良いとか この部分は表現の仕方が素晴らしいとか 授業の見方は違うのだが そして ギルドへの納品やら地方の僧侶への給金の受け渡しとか色々やっているうちにあっという間に一週間が過ぎて行った そして試験会場に一人で行くのが怖くなった私は王様について来てもらった 考えてみたらすごい付き添いだ 王様は普段着と言うか昔着ていた派手な洋服に身を包み王様だとバレない様について来てくれた 勿論見る人が見ればわかるのだが 


「王様ぁ 私高得点を取るとか言ったのを後悔しています」


「何故だ?リーサなら可能だろう?」


「確かに普通の私なら可能かもしれませんが あの時は普通じゃなかった気がします 特に最後の面接でやらかしました」


「何をやったんだ?」


「面接官に向かって 『学校の授業でいつまでも古い教科書に沿った授業をするのではなく 新しい事を生徒に教えて行かないと この国の発展が無いからだ』とか大見得切っちゃいました」


「確かにそれはやり過ぎかもなぁ 試験官たちも信念があって授業を教えているだろうしなぁ」


「ですよねぇ ふぅ 胃が痛いです キリキリします」


「受験番号は何番だ?」


「96番です(苦労)する番号です まだ5963ごくろうさんとかじゃなくて良かったですけど まぁそんなに試験受けていないですけどね」


「ネガティブだなぁ いつものリーサらしくもない」


「最後の面接が気がかりで・・・・ やらかした感が拭えないんです でも教科書が古いのは事実なんですけどね」


「それを言われると ワシの胃がキリキリするぞ 冒険者育成学校は王都の運営だからな まぁリーサがそう言うのなら教科書の改訂を申請するか だが誰がそれをするかだが・・・ 実際今のリーサの学力についてこれるものはいないだろう?」


「いますよ きっと 学校でも特Sクラスとか作って育てたらいいんです 教える人がいませんけど」


「特Sクラスは検討中じゃ 実際今のSクラスは入学したてでAランク冒険者じゃ Sクラスの器ではない 今までのSクラスは卒業時にEランクか良くてDランクじゃそれも5年間勉強してじゃ しかもSクラスとAクラスの差は広がる一方だ これではAクラスの生徒はいくら頑張ってもSクラスには成れないことになる これでは今期のAクラスが勉強をやる気がなくなってしまうからのう」


「そうだったんですね 特Sクラスは良いと思います Sクラスの枠に収まらない生徒もいますから 特に今期は・・・」


「おっ 合格発表が張り出されるぞ」


合格発表は受験番号と点数と合否が書かれている物だった 合格した者は何点で合格したから どの学校の面接を受けるかを決めて 落ちたものは来年も受けるかの目標にする 私の番号はっと


「王様 あれってどういう事でしょう? 4科目だから400点満点で 400点取っているんですが 落第ってなんで?」


「なんじゃあれは どういう事じゃ リーサ来い 理由を問いただしてやる」


「はっはい シクシク」


「泣くな 満点など出したものは今までおらんかったんじゃ リーサが初めてじゃ それで落第は問題じゃ!!」


「満点は初めてなんですね 良かった 最高得点を出しますって王様との約束は守れました・・・」


「だから元気をだせと言うとるじゃろ 着いたここじゃ 試験協会の会長がいる事務所じゃ」


「やっぱり面接が問題だったんですかね? でも面接の点も100点だし・・・」


王様はドアを乱暴に開けて


「邪魔するぞ今すぐに会長をここに呼べ」


「だっ 誰ですか貴方は?」


「お主は自国の王の顔も知らんのか?」


「おっ王様? エゼルレッド王ですか・・・今すぐに会長を呼んでまいります」


それからすぐに 会長らしき男が走ってきた 


「エゼルレッド王 今日はどういった御用で?」


「どういった御用ではないわ!! この娘リーサが 満点を出しているのに落第とはどういうことだ?」 


「満点を出して落第?そんなことは・・・しかも満点など今まで一度も・・・」


「お主も知らんのか? どうなっている 合否の責任者は誰じゃ!!」


「わ 私で御座います・・・」


「満点で不合格とはどういう事じゃ!!?満点で不合格なら 今年の受験者は全員不合格ではないのか?」


王様の怒りが収まらないまま 責任者は申し訳なさそうに口を開くのでした

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