今回はセルさんが主役?
車の講習は思ったより時間がかかった 毎日放課後に王城に通っていたのだが 馬車も操縦したことが無いので 車の幅と長さの感覚が掴めなかったみたいだ これから違う車(96式装輪装甲車)に乗って また車幅と長さと高さが違うのに慣れてもらわないといけない 大丈夫だろうか? まぁおかげでトレーラーの講習は終わったが やはり運転技術が高い人をトレーラーの講習に回してもらってよかった 皆さん覚えるのが早かったし素直だった きっとトレーラーの運転手に成れば給金が変わるのだろう あれ? セルさんはドラゴンになって空を飛んだりするから 大きさが変わるのに慣れていそうだな あれれ?セルさん練習すればヘリも操縦できるんじゃないの? 今日講習が終わったらセルさんだけ別メニューだ!!
「セ~ルさん お疲れ様今日も大変でしたねぇ」
「えぇ 何か嫌な予感がするんですけど・・・・」
「そんなことないですよ~ セルさんはドラゴンに変身できたりするから 大きさの変化や空での飛行が得意そうだから これから特別メニューでヘリコプターの練習しましょうってだけですよぅ」
「うっ やっぱり」
「やっぱりって何ですか~? 何か予感でもしてたんですか~?」
「車の運転を始めた時に この操作の延長線上に ヘリコプターの操縦もあるんだろうなぁって思って リーサさんが(セルさんドラゴンになって飛べるんだからヘリコプターもできますよね?)って言われるんじゃないかと思っただけです」
「なんだ もう心の準備はOKって事ですね? 大丈夫です最初は易しいので勉強しましょう」
「もう 決定してるんですね?」
「そうですよ? 何か不満でも? 私が怪我でもしたら誰がヘリコプターを操縦するんですか!!」
「そこは神の御業で怪我を治してくださいよ」
「もうやだなぁ そんな細かいことを言わないで下さいよぉ」
「だってやりたくないんですもん」
「もう そんなこと言わずに~ 一緒に頑張りましょうよ~ もう一人操縦者がいると作戦の幅が広がるんですよ~ きっと・・・・」
「何ですか? 最後の(きっと・・・・)ってのは」
「私も仲間が欲しいんですよ~ それに攻撃ヘリが2機に増えて96式装輪装甲車が下に展開するなんて最高じゃないですか? なんなら 他の人達には戦車の訓練でもさせますから セルさんは空を守って下さいよ~」
「何ですか その(戦車)ってのは?」
「防衛戦線を維持する高機動兵器ってところかな?」
「防衛戦線を維持するまではわかりましたが (高機動兵器)ってのが分かりませんよ」
「高い行動能力を持った武器?これでわかる?」
「なんとなく・・・」
「とにかく~セルさんは空から みんなは地上で戦えば大抵のモンスターがイチコロだから 私達が卒業するまでそれで何とかしのいでくださいよ~ それに普通のヘリなら長時間は無理だけど 魔力がエネルギーのヘリなら魔力が切れるまで飛んでいられるから大丈夫! まぁ魔力が枯渇したら死ぬけど ケラケラケラ」
「今は普通の使い方をしていて 死ぬほど魔力は低くありません!!」
「ですよね~ あれだけ鱗飲みましたもんね~」
「誰のせいですか誰の?」
「酷い!! 私のせいだって言うの? みんな納得して飲んだじゃない!!シクシク」
「ウソ泣きをやめなさい ウソ泣きを!!」
「ちっ! とにかく 一緒にヘリ操縦しましょうよ~ それが終わったら戦闘機も教えてあげますから~」
「増えてる増えてる なんかやる事増えてますよ?」
「ドラゴンの時より早く飛べますよ?」
「そういう問題じゃないでしょ?」
「私が改造したストラトフォートレスなんてドラゴンの何倍も大きいですよ?」
「もう わかりましたよ やればいいんでしょやれば・・・・」
「やったぁ やっぱりセルさんは優しいなぁ それとも大きいに反応した?」
「何ですかその変態じみた話は?」
「なにが?大きい?ってとこ? わぁセルさんそんなこと考えてたんだぁ?」
「もうやめて これ以上僕を汚さないで・・・・」
「さて 話も付いたことだし 練習始めましょうか セルさんが駄々こねるから 遅くなっちゃった」
「僕のせい?全部僕のせいなの?」
「良いから 始めますよ コレクティブ・レバーで高度と速度を調整して サイクリック・スティックで行きたい方向に進み ラダー・ペダルでヘリコプターの右回転か左回転かの方向を変えます 超簡単 さぁやってみましょう?」
「できるかっ!! お願いだから一回やって見せて」
「もうしょうがないですね そうだその前に恩恵を授けましょう 『スターディ様の恩恵』これでやる気じゅうぶん 記憶力もじゅうぶん問題なし それじゃぁ一回やりますよ」
そして一回やって見せたらすぐに覚えたので ハリアーとストラトフォートレスも覚えさせた 流石スターディ様の恩恵 便利便利 まぁそんなものを見せたらスターディ様が 黙ってるわけがないのですが
【帰ったら庭でやるからヘリコプター作って】
【はいはい わかりました 遠くに行っちゃ駄目ですよ】
【はいはいはいはい 私も乗りたい】
【俺も俺も】
【ワシも乗ってみたいのう】
【わかりました 操縦はスターディ様だけですよ? それで小さいけどいっぱい乗れるヘリコプターを作りますから スターディ様 ハインドDと言う機体を用意しますのでそれを操縦してください 神様達も全員乗れますからねその代わり 絶対にスターディ様以外操縦席付近で何かに触っちゃ駄目ですよ】
【はい リーサ 何で遠くに行っちゃ駄目なの? あんな性能してたら チョット遠出しないと性能実感できないでしょ?】
【町を破壊できる兵器を積んでるからです!!】
【それを試さないと性能が実感できないでしょ?】
【じゃぁ作りませんよ?】
【わかりました 遠くには行きません・・・】
【よろしい】
「セルさん終わりましたよ もう完璧です」
「もっと何か勉強をしたいです・・・勉強・・・勉強したい」
「あれ~?恩恵は少なくかけたんだけどな~? セルさんの根が素直だからかな?」
「はっはっはやっと復讐できた そんなに勉強したくはありません でも記憶力は良くなりました ありがとう」
「ふぅ・・・・ そのネタは前に私がやったんですよ もう2番煎じなんですよ」
「ちくしょう もうやだほんと リーサとのやり取りが辛い・・・・勝てない」
「だんだんとセルさんの性格が壊れてきましたね 硬さがなくていい感じですよ」
「人の性格を壊さないで・・・お願い・・・・」
そしてセルさんが飛行系の操縦を覚え スターディ様の恩恵のおかげで翌日から 車の講習もどんどん覚え車の講習は一抜けした それを何でか聞いた みんながスターディ様の恩恵を授けてくれと言ってきた もうどうなっても知らないからね っと声には出さずに心の中でだけ思って みんなに恩恵を授ける 勿論低めにだが
そしてみんな講習を終えていく いきなり覚えが早くなったことに教官は「俺の教え方が上手いからだな」っと的外れな事を言っていたが まぁ良い ハンコさえ貰えばこっちのものだ みんな最終試験の判子も貰い 私もトレーラーの講習が終わった頃にみんなも講習を終えてきた
それではと言うことで まずは基本の96式装輪装甲車を出してみんなを乗せる 狭いが何といってもまだ成長期何とか全員乗ってもらった こんな時アヤメさんはいつもどこに乗ってるのだろう?そして狭い中を移動しながら私の運転を覚えさせていく スターディ様の恩恵のおかげでみんな一回で覚える
それに気を良くしたリーサが日本の10式戦車を錬成する そしてそれを11台作り中にモニターを別につけリーサの操縦法を覚えさせる 因みにこの中にはスターディ様の恩恵のおかげで記憶力の良くなったリフレッド先生も含まれる そして 1人でも操縦ができるように改造が施される 最高時速は70キロで高い機動力を持つ10式 対戦車誘導ミサイルなどにも強いがこの世界では使われない 国産の銃砲弾やNATO規格弾を打つ事が出来るので破壊力は抜群だ ミサイルの自動装填装置や自動照準など手元で何でもできるようにした これは有無を言わさず迷彩柄にした
そして ミニ収納ボックスに何とか入った 流石10式戦車他の戦車より小さめなのが助かった 勿論これも本人認証だ 絶対に96式装輪装甲車よりヤバい 森の木々をなぎ倒して進んでいける 性能をみんなに説明すると森の中に入って行き森林破壊をしてその性能を実感して帰ってきた でもこれは移動用で弾が基本的に使われることはない それこそ悪いドラゴンでもいれば話は別だが 通常のモンスターに使ったら素材も討伐証明個所もみんな吹っ飛ぶ それはみんなに説明済みだ だが10式戦車には重機関銃も砲塔の上についているので これでの攻撃も可能だ
そのまま冒険者ギルドへ行って一個クエストをクリアしてこよう 戦車5台が連なって冒険者ギルドに横付けする 皆何だ何だと話をしている そして 私達がいなくなった隙に中の金目の物を盗もうとしたのだろう 本人認証と一緒に付けた警報が鳴り響いた そしてそこで動けなくなっている愚か者がいた そいつを窃盗の現行犯でギルドに突き出し 賞金を手にし そいつは窃盗だから炭鉱送りだろう このまま出てこれないはずだ 脱獄でもすれば別だが 見つかれば死罪だ どちらを選ぶかは本人次第だけどね
まぁそれは良いとして クエストだ みんなでくじ引きをして 今日の当たりはセルさんだ さすが今回は活躍しまくってるセルさんだ セルさんは頭をひねりながら 何か今回はついてないような気がすると言いながらギルドに入って行く そして持ってきたクエストはこうだ ギガントと呼ばれる巨人族が町に被害を与え家畜を襲っているという 時には人も襲われているということで急いで対処しないといけない
襲われている町は以前電話型中継器の設置の際に回ったことがある場所なので そこまでは転移で行く そして冒険者ギルドに細かい話を聞きに行く するとそこは野戦病院の様だった 傷付いた冒険者たちが何人も横たわっていた 聞けば巨人族から町を守ろうとして受けた傷らしい すぐさま 『神の御業』で冒険者たちを治した そして 冒険者達に巨人族の話を聞いていくのだった