トレーラーハウスとトレーラーを作った
飲むぞ飲むぞと念仏でも唱えるように うなりながら鱗を飲まない王様を ローナと応援しつつ 飲ませることに成功し 鱗の性能の説明を始めた そしたら王様は確かにこの性能なら護衛はいらないな 今より自由に歩き回れるではないかと 昔の悪い癖が少し顔を表していた その事を王様に伝えると いかんいかんと言いながら 気を引き締めねばと頑張っていた
そして王様にSクラスの同級生に 車の免許を取らせたいので 講習をお願いしますと言っておいた そして騎士団長のもとに行き 同級生が車の講習をするから面倒を見てやってくれと頼んだ そして講習代金も払っておいた みんな依頼は受けているものの依頼料は そんなにもらっていないので講習代は私もちだ 車の免許は高いのだ ローナは白金貨100枚持っていたからそこから出したが 普通の学生に出せる金額ではない
でも96式装輪装甲車はみんなに持っていてもらいたい 鍵は無くして本人の生体認証で近づくと鍵が開き キーが回せるようにしよう これで盗難の被害も出ないはずだ それに皆MPが上がっているから 魔力石も十分に作れるはずだ よし ローナのも生体認証に変えよう
「ローナ 96式装輪装甲車を出して 鍵の部分をチョットいじるわ」
「うん いいけどここで?」
「あっそうか まだ騎士団の修練場だったか 騎士団長 チョット修練場借りても良いですか?」
「ああ 別に構わんが どうした? 車のカギの部分をチョットいじって運転手以外じゃ ドアも開かないようにしてエンジンもかからないように改造しようかと」
「それはいいな 私達のトラックもそうしてくれ」
「トラックをそうしてしまうと 不便ですよ?」
「なぜだ?」
「運転手がもし負傷したときにトラックの運転ができなくなります」
「そうか・・・・」
「負傷の状況にもよりますが トラックの荷台に乗らないと駄目なくらい負傷してしまうとエンジンがかかりません」
「そうか それでは使えんな・・・」
「運転手が大量にいるなら問題ないんですが あまりいませんよね?」
「そうだな 以前のエルドーラでのモンスターの氾濫の時以来 増やしていないな」
「それでは 駄目ですね いざという時のために講習をして増やしておいた方がいいかもしれませんよ?」
「いざというのは モンスターの氾濫の様な事か?」
「それだけではありません 王都が他国の侵略を受けた時にトラックを増産する可能性もあります そのような時に対応できるためです」
「まさか 今の王都を侵略できるような国は存在していないだろう」
「それは分かりませんよ? どこで力を溜め込んでいるかはわかりませんから?」
「ふむ 一度考えてみましょう リーサ殿が言うという事は 何かあるかも知れませんからな」
「まぁ 何もないのが一番ですが いざという時の備えはしておいてください それでは修練場をチョットお借りします」
「わかりました」
「ローナ出して」
「はーい よいしょっと 出したよ これでどうなるの?」
「えっとね 車にローナの顔と歩く時の癖とかを覚えさせるから 運転席の近くを行ったり来たりしてみて」
「うん これでいい?」
「いいよ もうローナの事覚えさせたから 車の近くに行ってみて」
「おお 鍵がかってにあいた」
「そのままシートに座って元々鍵があった場所に 回せるように取っ手が付いてるから それをいつものように回してみて」
「おおお エンジンがかかったよ」
「これで 鍵無しでも乗れるからね 試しに私が近づいても ほら 鍵は開かないでしょ?」
「いいねこれは便利になった」
「ふむ やはり便利な機能だ それは何人か登録できるのですか?」
「できますよ 登録した人以外使えませんけど」
「では 今度リーサ殿のクラスメイトが来る時までに 運転ができるものを増やしておきますので その者達を登録してください」
「それなら いいですよ 町中に行くときは 鍵の抜き忘れとか怖いですもんね」
「そうなんです 運転はできないからいいのですが 中がいたずらされると困るので」
「そうですね じゃぁ今度来る時までに 運転できる人を増やしておいてください トラックは20台でしたよね 運転手もあの時から増えていないのなら 30人ですよね? あと20人は増やしておいてください」
「わかった それと トラックも増やした方がいいと思うかい?」
「増やした方がいいと思います これは王様に相談してください お金もかかりますので」
「そうだな 王様に話をしておこう」
「あの時は魔力に余裕がなかったので 20台しか作れませんでしたが 今なら100台でも余裕で作れます 鉄鉱石もいりません 移民の移動や住民の移動などがあるかも知れません できるだけ多くトラックがあった方がいいと思います」
「ふむ それだけ トラックを増やすのであれば 先ほどの人数では足りんな もっと勉強させておくか」
「そうですね 王様の許可が下りたら 先ほどの数では足りませんね 王都の道も広く整備もされましたし今までのトラックではなく トレーラーを改造して人が乗れるように椅子を取り付けてエアコンもつけましょう」
「リーサ殿そのトレーラーとはどんなものですか?」
「トラックの荷台が長くなったようなものですね 運転技術も必要なので また最初は私が教官をやりましょう 因みに こんなのです」
パチンと指を鳴らして 錬成する
「修練場の中に作ったので移動はできませんが 頭のこの部分が本体で 後ろの荷台を引っ張って走ります 運転も難しいので運転に慣れている人を何名か選別しておいた方がいいですね まぁこれを買うならですが 中も見てみますか?」
「チョット待ってください 王様も呼んできます 王様に直接見てもらった方が 分かりやすいですから」
数分待つと 王様と騎士団長が走ってきた
「逃げる訳じゃ無いんですから 走ってこなくても・・・」
「リーサが久しぶりに 珍しい車を作ったと聞いたら 急いで見に来ないわけにはいかんだろ? これか? でかいなしかも真っ赤なボディが気に入った 中はどうなっているんだ?」
「中は空調設備が整ってますから快適ですよ 通常時は横についている ここのドアを開けて乗り込んでください 緊急時は人が乗り降りするための スロープを出してから後ろを開放して 一斉に乗り込んでください スロープは車幅一杯に作ってありますので 人が落ちることも無いはずです傾斜もゆるく作ってありますし 老人でも少し頑張れば登れます まぁそんな緊急事態になっていたら 私が神の御業を使っているでしょうから 老人も元気でしょうけどね どうですか王様中は快適ですか?」
「おお快適じゃ 暑くもなく寒くもなく 蒸し蒸しもしておらん 椅子は快適さより 実用重視といったところじゃな?」
「そうですね 緊急事態の時にこれ以上の 快適さを求められても困りますから ですが両脇のシートとセンターシートを使えば一回に100人以上運べます 王都の住民の数を考えれば足りないでしょうが 有事の際にはこれが役に立つでしょう 王様一旦降りて下さい ここにあっても邪魔なので一回しまいます」
「おお すまんすまん 中の空気は中々に快適じゃったぞ」
「ちなみに 王様 ベンツのトレーラーハウスというのでは 王様が大好きだった真っ赤な車も中にしまえる物もありますよ」
「何と!それは気になるのう 一度見てみたいのう 見たいのう 見たいなぁ 優しい少女が作ってくれないかなぁ・・・」
「はいはい わかりました 言ったのは私ですしね」
パチンと指を鳴らすと ベンツのトレーラーハウスが出来上がる
「このボタンを押すと中から真っ赤な二人乗りのベンツが出てきます 因みにこのボタンを押すとオープンカーになりますよ もう一度押すと元に戻ります そして トレーラーハウスというくらいですから 中は豪華ですよ この中で住む事が出来ます 中を見て下さい 車ですから王様の部屋よりは狭いですが 以外に豪華ではありませんか?」
「おお 車の中とは思えんのう ベッドもあるではないか」
「それだけではありません シャワーや 冷蔵庫 ソファー キッチン トイレ等々 まぁ運転には相応の技術がが必要ですが・・・」
「それは勿論リーサが育ててくれるのであろう?」
「それはそうですが このトレーラーハウスは高いですよ?白金貨100枚以上ですよ?」
「そうか このデザインで白金貨100枚以上とはいくらなんじゃ?はっきり金額を言ってくれ」
「白金貨150枚(日本円で1億5千万円)ですね」
「安いではないか?これだけの設備が付いて もう一台車が付くのであろう?」
「残念ですその車は見本です 売っても良いですが 白金貨70枚します」
「むむむ 見せるだけ見せて別料金とはやるな 流石リーサだ 商売上手じゃのう」
「王様が元々持ってる車も入りますよ」
「うううう これを見たら新しいのが欲しくなるではないか」
「あぁ ドラゴンの鱗の弊害ですかね? 神への信仰が薄くなってませんか? それとも神様がいるのが当たり前になってしまいましたか?」
「いいではないか これくらいの贅沢はしても ワシほど神殿に寄付をしている者もいないぞ?」
「まぁそうですね じゃぁ良いとしましょうか っでこちらはお買い上げになるのですか?」
「買う!!買うぞ!! こんなかっこいい車他では手に入らんではないか 世継ぎの為にもしっかりと頑張るから売ってくれ!!」
「確かに他では手に入らないんですがね 私しか作れませんしね しかもこのセンス他の家具職人にはまねできませんよ?」
「それなんじゃよ リーサの作る物はどれもスタイリッシュでのう 他の品が霞むんじゃよ 勿論他の品も最高級の品なんじゃがな・・・・」
「それは王様が今までの物に慣れてしまって 私の物が良く見えるのかもしれませんよ?」
「それもあるのかも知れんが どうもリーサの物は洗練されているのだよ」
それはデザイナーが頭を悩ませて作った物ばかりですからね
「まぁ 褒められて悪い気はしませんが 他の作品を作っている人の前では 絶対に言わないでくださいね プライドが傷ついてしまいますから それに私も恨まれてしまいますからね」
「わかっておる 皆優秀な家具職人じゃ ワシの周りの物もそれらの物で出来ておるからのう 他の王国の者が見ても羨ましがられるものばかりじゃ」
「ではこうしましょう 車とはこういうもので 家具はこういうものと頭の中で切り替えてください」
「それしかなさそうじゃのう・・・でも仮にリーサが家具を作ったらどうなるのじゃ?」
「王様 今言ったばかりですよ・・・」
「わかった 諦めるとしよう 今まで王家を支えてきた職人にも悪いしのう・・・・」
「諦めの悪い王様ですね 今見た車の中のデザインがそのまま大きくなる感じですよ」
「だよな やはり 色遣いなどが違うから 洗練されたように見えるのかのう」
「そうかもしれませんね 王家の物は落ち着いた物でなければいけませんし」
そんな会話をしながらもトレーラーハウスを買い求め トラックを20台 トレーラーも10台買ってくれた トレーラーハウスは王様のポケットマネーで トラックとトレーラーは国防費から出ることになった 今日の所は運転できる者がいないということで 無限収納にしまうことにする また今度教習の際に出すようだ 教習は以前ストラトフォートレスを飛ばす時に使った 滑走路を使おう あと脱輪したときのためにトレーラーが一台入るサイズの収納ボックスも作らないとだな・・・ それとこれもつけておかないと攻撃無属性 悪路走行 絶対防御 スピード重視 イメージ魔法固定 これで良し 悪路走行もつけたから脱輪の危険性も少ないだろうけど念のため 収納ボックスは作っておこう