神様から恩恵を授かった
気合と根性で 王様や貴族と謁見するときのマナーを習った それからミニ神様達から どんな恩恵があるのか聞いた 聞いたのだが みんな忘れてしまったのか?何も言ってこない
『のうリーサよワシら何か忘れとる 気がするんだが 知らんか?』
「知らないよ 知ってるとしたら 何かくれるって言ってた事くらいかな?」
『そうかぁ 知らんかぁ ワシらが何かくれてやるとしても恩恵くらいの物じゃしのう?」
マジですか? マジで忘れてるんですか? 魔王封印の弊害ですか? 記憶の混濁が激しいとか? しかも恩恵くらいって自分で言ってるのに気が付かないんですか? もう可哀そうだから教えてあげよう
「その恩恵をくれるって言ってなかった?」
『おぉ そうじゃった 恩恵を授けると言っていたのに すっかり忘れておったよ』
大丈夫神様? おじいちゃんになっちゃった? なんか私が虐めてるみたいで心が痛い・・・
「そう その順番で揉めてたのよ」
『そうじゃった 早くリーサに恩恵を授けねば』
「ドルトン様 そんなに焦らなくても?」
『他の者達が起きてきたら また喧嘩になるからのう 今のうちじゃリーサよ受け取るのじゃ 鍛冶師と商売の恩恵じゃ』
「おぉ 体が暖かさで包まれていくみたいです」
『それが恩恵じゃ 受け取るがよい』
「ありがとうございます 確かに受け取りました」
『あ~ドルトン一人で何やってるのよ?』
『ほらな 早くやって正解じゃろう?』
『私も授けるわよ恋愛と真実の愛の恩恵よ 受け取りなさい」
「体がふんわりと優しさに包まれた気がします」
『それが私の恩恵よ』
「ありがとうございます」
『あ~ ずるい~ 私も~豊穣と天候の恩恵よ~』
「お日様に包まれた気がします」
『それが~ 私の恩恵よ~』
「受け取りました ありがとうございます」
『あぁみんな 何かやってます ずるいです 商売繁盛と害虫駆除の恩恵よ』
「わぁ パワーがみなぎってきます」
『それが 私の恩恵です 受け取って下さい』
『おっなんだ 何やってるんだ?恩恵授けてるのか?俺もやるぞ 冒険者 全ての技の恩恵だ』
「おお体に熱で熱くなってきました」
『それが 俺の恩恵だ受け取りな』
「ありがとうです」
『みんな俺様を差し置いて何をやっているんだ?俺も恩恵を授けるぞ 戦人と騎士戦う者の恩恵だ 受け取れ』
「熱い心で満たされてきます」
『それが 俺様の恩恵だちゃんと受け取れたか?』
「はい ありがとうございます」
『あれ?私が最後ですか? これはいけない商人としてやってはいけないミスですね 急ぎましょう 商人と旅の恩恵です 受け取って下さい』
「体の中をさわやかな風が吹いているようです」
『それが私の恩恵です 受け取って下さい』
「ありがとうございます これで皆さんの恩恵を授かりました あとは皆さんが作った おみくじを神殿に持って行きましょう 丁度私も新しい神像を納めに行かなければいけないので 大分移民が減ったとはいえ未だに信者は増えています これからもガンガン行きましょうね」
『神殿に商売繁盛の恩恵を授けますか? そうすれば信者も増えますよ!!』
「そういうのってありなんですかね?」
『ありですよ 何と言っても 神のすることですから 人間は逆らえません』
「怖い発想ですね 神に支配されてしまいそうです」
『何を言ってるんですか 昔から神はそうしてましたよ 人間が知らなかっただけです』
「何かレモット様が怖い事言ってます マジですか?」
『大マジですよ』
「そうだったんですか じゃぁかけちゃってください」
『では 商売繁盛の御業これで神殿は客足が遠のく事は無いぞ』
「全て神の御心のままに まぁ信者が増えれば私の懐も豊かになりますし」
『それは どういうことですか?』
「私がただで神像作ったり 神殿作ったり 巫女や僧侶の寮を建てたり 色々な事をするとお思いですか?」
『確かにそうだな 何か見返りがないと そこまで動けんな?』
「そうですよ その為にこの世界を3周近く回ってるんですから 神殿の稼いだお金の半分は私の懐に入っています それでも私が開発した商品で毎月稼いでる金額には届きませんけどね」
『いったいいくら稼いでいるんじゃ?』
「だいたい白金貨1万枚以上ですね(日本円で100億以上)」
『そのうえ神殿の売り上げの半分を持って行くんですか? いったい月にいくら稼いでいるんですか?』
「もうわかりません 細かい商品は鉄貨1枚(日本円で100円)の商品もありますし 細かい計算は出来ないですね もう今はだいたい月に白金貨何枚かで計算してます しかも商人ランクも鍛冶師ランクもSランクですから税金がかかりません そういえば冒険者ランクもSランクになったら 何か特典があるとか言われた気がするな 今度聞きに行かなくては 取りあえず今日は神像とおみくじとお守りを納めますか」
『収めた神像やおみくじにお守りにお布施など ちゃんと管理できているのかい?』
「大丈夫ですよ 毎回ここの責任者達の記憶を覗いてますから」
『リーサも怖いな 毎回チェックしてるのかい?』
「そうですよ 毎回チェックしないと意味がないじゃないですか さて神像なども収めたし 売り上げも回収したし 冒険者ギルドに行って全ギルドがSランクになったら何が貰えるのか聞きに行きましょう」
「モルドギルド長は居ますか?リーサが来たと伝えて下さい」
と近くにいたギルド員に伝えた 流石にSランクの名前くらいは憶えているようで 急いでギルド長の元へ向かった
「リーサさん今日はどうしたんですか?何か依頼を受けるのですか?」
「いえ 以前他のギルドで全ギルドでSランクになると 何か特典があると聞いたので 着てみました」
「えーっと もしかして鍛冶師ギルドと商人ギルドもSランク何ですか?」
「えぇ そうですよほら」
ギルドカードを全部出す
「凄いですね 私全ギルドのSランクの方は初めて見ました 分かりました説明しましょう 全ギルドでSランクを取ると爵位と領地が貰えます 爵位は1代かぎりの男爵ですが 領地も貰えるのでお金には困らなくなりますよ」
「はぁ・・・・」
「どうしたんですか? 爵位ですよ貴族になれるんですよ?」
「1代限りの男爵ですよね いらないんで 他の物下さい」
「何言ってるんですか貴族ですよ 名誉が手に入るんですよ?」
「私この国の大公ですよ?今更男爵とか言われても・・・・」
「へ? 大公? 大公閣下ですか?」
「そうです 訳あって以前王様に大公の爵位を貰ったんですよ なので他の物下さい」
「他の物と言われましても・・・・通常は貴族になれるならと 喜ぶところなんですが・・・」
「喜べないですね~ 他のギルド長とも話し合って 他の物下さい」
「分かりました 鍛冶師ギルド 商人ギルドで話し合って別の何かを考えます」
そして冒険者ギルド長モルドは 商人ギルド長ジョルジュからリーサの毎月の売り上げを聞いて 更に何を賞品にすれば良いのか悩むのであった そして 鍛冶師ギルド長のアルフレッドに 前に喋る聖剣があったろあれはどうだ? と聞いたらあれの製作者もリーサだと聞き 更に更に何を賞品にすればいいか悩むのであった 最終的に王様の所に行き 王様に相談する
「王様お久し振りで御座います 冒険者ギルド長のモルドです」
「おお 久しいな 息災であったか?」
「勿論でございます 冒険者は体が資本ですから 引退してギルド長になりましたが 健康にだけは気を付けております」
「して今日はどうした? お主がここに顔を出すなどよっぽどのことだろう?」
「実は 冒険者 鍛冶師 商人ギルドの全てでSランクを叩きだした者がおりまして」
「おお 久しいな そんな者ここ何十年も現れておらんだろ? そうか男爵の称号の事で王城に来たか?」
「それがですね 王様に大公の爵位を頂いているから 男爵など要らないと言われまして」
「まてまてまて ワシは一人心当たりがあるんだが・・・・容姿は少女か?」
「はいそうです ドワーフの少女でございます」
「その者にはどんな賞品も全て霞んでしまうぞ!?」
「王様でも考えつきませんか?」
「今現在ワシも何を与えるべきか悩んでいるところじゃ」
「王様の所でも渡すものが見つからないのですか?」
「そうじゃ どうしたものかと困っているところじゃ もう二つ名でも付けるかと諦めかけているところじゃ」
「それは良いですねお金も地位も要らないとなれば色々な二つ名を付けるのも良いですね」
「因みに隣国エルドーラで紅蓮の少女と言う二つ名を貰っているからな」
「なぜ紅蓮の少女と?」
「エルドーラでおよそ3万に及ぶモンスターの氾濫を1人で燃やし尽くしたのだよ それで紅蓮の少女だ」
「何ですかそれは その行為だけで特Sランクではないですか?」
「その時はまだ冒険者ギルドに入っておらんかったのだよ 一番初めにギルドで仕事をしたのは クラーケンの退治だ ワシも見ていたから知っている 一人で大量のクラーケンを倒してきたぞ 気になるなら リーサの過去の功績を確かめてみる事だ 全て本当の事を言っているとは限らんぞ とにかく強さだけなら特Sランクだろうが特SSSランクだろうが成れるぞ なにしろお主も聞いたであろう神のお告げを 今まで強すぎて封印しかできなかった 魔王を倒したのだぞ?」
「そうですよね 1度ギルドランクを見直してみます 紅蓮の少女の件も含めて これは王様の証言なのでそのまま採用させてもらいます まぁエルドーラのギルドにも確認は取りますがね」
「あぁその件でもう一つ追加だ リーサのパーティにもう一人少女がいるだろう 名を確かローナと言ったか その者も隣国で癒しの少女と二つ名を持っている こちらの功績はエルドーラ全域に光魔法をかけ 全ての人を救ったと言う物だ そちらもギルドランクの見直しをした方が良い 二人ともギルドに言ってない事があるはずだぞ」
こうして王様の好意なのか 嫌がらせなのか分からないが ギルドからの追及が始まる事になった