表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/13

序章

「1000年続いたこの国ももう終わりね.........どうしたものかしら.......」


フランダル王国の城で女王が呟いた。

フランダル王国は少し前まではさまざまな魔法を駆使する事で美味しい食べ物をつくり、美しい植物育てるなどしてとても豊かであった。そして誰もがこの繁栄は永遠に続くものであると思っていた。

しかし、現在では過大な人口増加により、もう住む土地も資源も残されていない。


「このまま国民が増え続けると生産が需要に追いつかず、食料や資源は枯渇し、このままではあと数年で我が国、いやこの星ヘレナーレは滅びてしまうかと。」


その国の宰相らしい老人が進言する。


「誰か解決策はないの? 」


ある貴族が怒鳴りをあげた。


「このままでは滅びるのだぞ!生き残る民を選べ!そうすれば我々は助かる!」


「なりません!それでは反乱が起きてしまいます。」


「では隣国であるアリシア帝国の土地を戦争により奪うのは.......「やってもそれは滅びの引き延ばしにすぎないのでは?」


次々と案が上がるが皆あまり乗り気ではないようだ。


「ではどうすればよい?」


皆が黙る。

そんな時ある貴族の女が言った。


「他の星に転移魔法で向かいその星を支配できればなんとかなるんじゃない?」


「...........それは名案かもしれないですね。」


宰相が少し考えたあと賛成する。

その後も次々と賛成の声が上がった。


「仮に他の星の生物が我々に従わなかったとしても我がフランダルの魔法なら簡単に滅ぼせる。

その後その星を我らのものとしその国に移住すれば、国民を殺すこともない。良いではないか!」


女王もこれには乗り気のようだ。


「では早速全軍を「お待ちください!」

宰相が口をはさんだ。


「我々は最悪の事態も考えなくてはなりません。

もし転移した星が我々よりも大きく発展していれば逆に滅ぼされてしまいます。」


「ではどうすればいいのだ?」


「1人まず偵察するものを転移するのです。そしてその星で拠点をつくりそこの先住民をこちら側につけ、協力を得ることで支配を広げていけば我々の危険も減るでしょう。」


「では誰がその役目を担うのだ。」


皆が再び黙る。

何が起こるかわからないのだ、誰も未知の星など行きたくはない。


「では私が行きましょう。」


ひとりの美しい女が手を上げた。その女からは黒のローブをまとい妖艶という言葉がふさわしい雰囲気が漂っている。


「おぉ!たしかに若くしてこの国でも1、2を争う魔女になったそなたならこの役目もこなせるだろう。皆も異論はないな?」


あがるはずもない。


「私の魔法を使えば、そこの先住民をこちら側につかせることなどたやすいことかと。必ず成果をあげてごらんにいれます。」


そして若い魔女は最初の偵察者として国の命運を背負いまだ見ぬ星などへと旅立っていった。まさか空気中に魔素がなく、魔法が使えない星に転移するなんて考えもせずに.............



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ