はじまり
私の頭の中にある妄想を文字化してみました。
仕事を終えた彼(仮にA)は
きらびやかな装飾を施した この店の前にたっていた。
店の名前は
~ La Show Mong ~
中から 甲高い笑い声が聞こえてくる。
Aは 思い切って 重いドアを開ける。
「 いらっしゃ~~い 」
店の中は
まだ開店前で
薄暗く、
10人ほどの男たちが
化粧をしたり
大きな声で笑いながら おしゃべりを楽しんでいた。
Aは 一瞬ひるんだが
「 あの・・ここのオーナーは・・? 」
半分化粧が出来上がった男に尋ねた。
「 ええ~ 飲みにきたんじゃないの~??? 」
「 はい、すみません 」
「 ママ~!!! 」
男は大きな声をあげる。
店の奥から、
背が高い美人がでてきた。
「 どなた? 」
ママと呼ばれる その人は
遠慮もしないで
Aを上から下まで
観察する。
「 えっと・・あの・・俺・・ 」
ママは 何かに気づいたようで
「 あぁ。 まあ、ちょっと お座りなさいよ 」
近くのソファに
Aは座った。
ママは 対面に 自分専用らしい椅子を
近くにいた人に持ってこさせて、座る。
Aは改めて
店内を見渡す。
「 ここって、 Yumeji って店じゃなかったですか? 」
「 少し前までは、そうだったわよ? でも、もう辞めたの 」
思い切って 話を切り出す。
「 あの・・そのYumejiで働いていた女性を探しているんですが 」
ママは
表情も変えずに答えた。
「 あなたの声で わかったわ。
SORAちゃんの お客さんね 」
「 はい。 何度かここに来てみたんです。
ずっと店も閉まったままで。
聞いていた電話番号も通じないし 」
「 ごめんなさいね。
いろいろあって、考えたくて
海外に行ってたのよ 」
「 で・・SORAは
今どこに? 」
ママは首を横に振った。
「 アタシも全然知らないの。
まず。。SORAがどこの誰なのかも。
当然でしょ?
ここは 全部が嘘の場所だったから・・。
あ、でも
ちょっと待ってて 」
ママは立ち上がると
入り口近くのスタッフルームに消えていく。
しばらくして
戻ってきた。
「 これよ 」
ママが持ってきた ボストンバッグを
テーブルの上に置いて、
バッグのファスナーを開く。
「 金ですか・・? 」
中には
銀行の名前が印刷された封筒が
たくさん入っている。
Aには見覚えのある銀行名だった。
「 そう、お金ね。。
SORAに頼まれてたのよ。
もし、あなたがここに来たら
渡してくれって 」
「 俺が SORAに 払った金・・ 」
「 そう、あなたのお金よ。
もちろん、
手数料として
20%は引いてあるけどね。
残りは SORAが受け取ったはずの全額。
必要だったら、
ここに明細もあるわよ? 」
「 どうして?
どうして・・
俺に返すんですか?! 」
「 どうしてかしらね?
あたしにはわからないけど・・
あなたには
わかるんじゃないの? 」
店の入り口のドアが開き、
数人の客が入ってきた。
ママは ゆっくり立ち上がって
Aを見おろした。
「 ねえ・・ 飲んでいかないんなら
そろそろ帰ってくれない? 」
Aは
ボストンバッグを受け取り、
もう二度と来る事のない
その店を出た。
・・昔のきょんきょんの頭の中には
妄想がた~くさん詰まっていました.
これは長い長い妄想の中の一部抜粋です。
押入れからでてきたので、
なつかしくて おこしてみました・・