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教えてピンク先生3  作者: むらかみ
8/9

ピンク先生とは

あれから2ヶ月 奈々ちゃんとは会っていない。

僕の選択は間違いだったのかも知れない。



ピロピロリン、、、ラインだ。


山下だ。


(奈々ちゃん今入院してるらしいぞ、、、)



僕は、気が付くと車に乗り込んで病院に向かっていた。


病院に付くと廊下に何人かの人がうなだれて座っている。中で自分の母親と同じくらいの歳の女性と目が合う。


奈々母(あなたが木下さん、、、)


は、はい。


母(あの子、あなたに会う前日は本当に楽しそうに何回も何回も服をきがえて、、、)


母親は涙ぐみ言葉につまる



奈々父(あの子のあんな楽しそうな顔を今まで見た事なかったから、母さんと話をしてたんだ。きっと素敵な男の子が出来たんだねっと)


父(なぁー木下君教えてくれ、こんな事聞くのは、親のエゴかもしれんが、、、奈々に

痩せてくれと言ったのか?)


は?


木下(僕はそんな事言っていません。)

まさかと思い病室に入る。

ガラスの向こうで何本も管が刺さり、静かに眠る奈々ちゃんがいた。

体は痩せ細り、以前の奈々ちゃんの面影は何処にもない、、、


玲子(拒食症、、、奈々あなたに恥をかかせてしまったから、絶対痩せてみせると言ってたよ。何回電話しても出てくれなくて昨日ご両親が部屋の鍵を壊して、、、)


玲子も涙ぐみ言葉が出ない。


山下(木下お前は悪くない。それは、お前がそんな酷い事を言う奴じゃあない事をおれが1番知っているからだ)


母(木下さん奈々は幸せだったと思います。

初めての恋を一生懸命頑張ったんです。

こんなになるまで何も出来なかった親の責任です。)



僕は病室の屋上で吸った事の無いタバコを吸ってみた、、、ゴホゴホ、、、


ピンク先生の言葉を思い出す。


時間はあまり無い、、、



後ろから声が聞こえてくる。


ピンク先生( 生とし生きる物よ、、、迷い、悩む物に俺が見える。俺はお前、お前は俺。

祐一以前お前が俺に聞いた質問の答えだ)


ピンク先生(お前は、本当の恋を知った。

それは始まりにして終わる事。

お前は常に逃げてきた。その業を一生背負っていくんだ。

まぁ、そんなに難しい事では無い。

人の一生なんて一瞬の瞬きほどの時間なんだ)




振り返るが誰もいない。


俺はお前、お前は俺、、、



誰かが立っていた。山下だ。


山下(、、、奈々ちゃんが、、、)


俺の中で何かが壊れた音がした。




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