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何となく書いてみたもの
私たちにとっていつも通りの朝
でも、あなたは違うでしょう?
…ねぇ聞こえてるのでしょう?
あなたにとって不快な音が
…ねぇ匂うでしょう?
あなたにとって不快な臭いが
…ねぇ見えてるのでしょう?
あなたにとって不快な物語が
…ねぇ触れられてるの、わかるでしょう?
あなたにとって不快な人に
…ねぇ?
なにを食べてるのかしら?
僕にとって不快な食べ物(不味いもの)だよ
彼女は僕の答えを聞いて
それが正しいと言わんばかりの笑顔を見せた。
あぁ、この世界はなんとも醜いことだろうか。
汚い大人たち
汚い身体たち
汚い心たち…
純粋? バカ言わないで。
正義? どこが。
真実? 嘘ばかり。
どれもこれも彼女は
気に入らないと言う。
僕と彼女は道路の真ん中で
君たちをミてた。
君たちは僕達をミもしない。
やがて車は動き出す。
やはり、僕達のことは
わからないようだ。
そのまま車がつっこんで
僕達は、
ひかれなかった。
否、
僕達をすり抜けた。
幽霊? 違う!…死んでないわ、
透明人間? …知らないわよ、
特殊な能力? …知らないわよ、
彼女は不機嫌そうに僕をおいてった。
僕はそんな彼女の背中をみて追いかけた。
僕は追いかけながら、
真っ赤な三日月をみた。