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第2章:強くなりたい!

「みなさん、おめでとう! 無事に神格と初期アイテムを手に入れました。次は、混沌の世界で不死を目指して頑張ってください」

「特別な注意:他の神を殺す、または捕食することで混沌力を得られ、自身の力を増やせます」

「あと30秒で、混沌の世界にランダムにテレポートします。グッドラック!」

システムの声が再び響いた。

オリバーは、さっきのアイテム割り当てのエラーが原因で遅れたんだろうと思った。

30秒でランダムテレポート?!

これにはクラスメイトの多くがパニックに。チームを組もうと計画していたのに、システムがバラバラに飛ばすって?

「みんな、慌てないで! 後で混沌の世界で会って、助け合えるチャンスはあるよ!」

ジェニファーが急いで言った。

だが、彼女の言葉が終わらないうちに、叫び声が群衆から上がった。

みんなが驚いて振り返ると、アレックスが隣にいた羊の姿の神を噛み砕いていた。鋭い巨大な歯で潰し、血と内臓が飛び散った。

「血……混沌エネルギー……ほんとに力になる……」

アレックスは興奮した目でつぶやいた。

「アレックス、何やってるの?! やりすぎだよ!」

ジェニファーが怒って叫んだ。

「ハハ、熱くなるなよ、ジェニファー。ただ……ドラゴンの本能が働いただけさ。したくなかったけど、さっきからお前らみんな美味そうに見えてたんだ、ハハハ!」

彼は興奮して大笑いした。

神になったことで、人間の感情にも影響が出るのかも?

それとも、アレックスが元々クズで、これで本性が解放されただけ?

とにかく、こんな残酷で血生臭いことをするなんて衝撃だった!

「てめえ!」

ジェニファーはキレたが、本能的に数歩後退った。

「俺たち、みんな怪物だろ? システムの話、聞いたよな? 他の神を食うと強くなる。それに、もうすぐランダムテレポートでバラバラ――チーム組む暇なんてねえよ」

アレックスはそう言うと、叫んでいる羊の神を丸ごと飲み込んだ。

そして、冷たい縦の瞳をオリバーに向けた。「次はお前だ!」

彼は力強く翼をバサッと振った。

ドン!

オリバーは突風を感じた。

体が勝手に宙に飛ばされた。

「くそっ!」

オリバーの心臓がバクバクした。必死に体をひねって抵抗した。あと5秒も耐えればテレポートが始まる。

「てめえのこと、ずっとムカついてたんだ、ダメ男。人間のときは殺せなかった――ほんとに殺したくなかったと思うか?!」

アレックスはオリバーに突進し、魂が嘲笑うように吠えた。

だが、苛立たしいことに、巨大な爪が飛びかかってきた瞬間、オリバーはその危機的瞬間に全力を振り絞って体を風の中でひねり、ギリギリで攻撃をかわした。

その攻撃の後、テレポートのタイマーが切れた。

見えない力がみんなをその場に固定した。

テレポートが始まる!

「ハハ、運がいいな、ダメ男。でも調子に乗るなよ――混沌の世界でいつか見つけてやる。そのとき、こんな運がまだあることを祈っとけ!darwin!」

アレックスは悔しそうに笑い、表情が歪んだ.

その言葉が終わると、テポートが始まった。

空間が激しく揷れた。

オリバーの視界が真っ暗になった。

目が覚めると、アレックスやその取り巻きはどこにもいなかった。

目の前には果てしない闇が広がっていた。

「とりあえず……安全だ……」

オリバーは深く息を吸った。

もちろん、これが一時的なものだとわかっていた。強くなれないと、次にアレックスに会ったとき、あのクズは絶対見逃してくれない。

いや、それだけじゃない。オリバーの目標は強くなって、復讐することだ!

そう思うと、さっきの出来事が頭をよぎった。

「おめでとう、混沌の世界に無事到着しました。混沌時代の書が新たな情報をもたらしました」

電子音が鳴った。

同時に、ユニークな情報がオリバーの頭に流れ込んできた。

それは画像とテキスト付きの情報で、まるでこの混沌の世界の未来についての予言のようだった!

アイテールが世界を創り、混沌の中から星や銀河、空や大陸が生まれた――創世記に匹敵する偉業。

だがその過程で、90%の神々が死に絶えた。普通の神にとっては大災害だった。

新しい宇宙が生まれた後、アイテールの血からタイタンとドラゴンが生まれた。

タイタンとドラゴンは新たな戦争を繰り広げ、弱い神々の無数が死んだ。

タイタンとドラゴンの戦争が終わると、神々の黄昏が訪れた。

神々の黄昏の後、ローマの黄金王朝が生まれ、人間が歴史の舞台に登場し始めた……

「混沌時代の書、ほんとにこの混沌の時代の未来の予言をくれた。でもローマ王朝って――あれ、現実の歴史じゃん! 神話とどう繋がるんだ?」

オリバーはすぐに気づいた。このローマ王朝は、知っているものとは違うかもしれない。

もちろん、今もっと差し迫った問題は、この情報からすると、いわゆる神々の黄昏は前世で知っていたものと大差ないということ。

それは神々にとっての大災害!

99%の神がその災厄で死に、世界は再構築される。その後、人間の時代が本格的に始まる。

ローマの黄金王朝がそこから興る……

めっちゃ壮大なエピックで、偉大な時代の夜明けだ。

だが……残念ながら、オリバーは今、混沌の中の古蛇の神。よほどのことがない限り、神々の黄昏で死ぬ99%の神のひとりだ。

いや、神々の黄昏だけじゃない。

その前、創造神アイテールが宇宙を再構築する創世のとき、ちっちゃくて弱い混沌の存在は巻き込まれて死ぬ。

その後、タイタンとドラゴンの戦争、十二の神座の争奪――全部同じくらいヤバい。

「くそ! アイテールが世界を創るまでどれくらいだ? こんなんで死ねねえ……」

オリバーは内心で吠えた。

アレックスの脅威以外にも、この世界には同じくらい危険な災害が待っている。生き残るには、強くなるしかない!

この原初の混沌は、野生動物だらけのジャングルなんかよりずっと危険だ。

オリバーみたいな無数の古代存在が、この宇宙でいろんな理由で死んでいく。

ここでは、強さが唯一の真実。

必要なのは、強くなること、もっと強くなること、ひたすら強くなること!

でも、どうやって強くなる?

そうだ――俺、混沌を捕食するスキル持ってる!

その考えで、

オリバーはすぐにその新しい能力を試した。ちょっと力を入れると、巨大な口が混沌の中で大きく開き、グッと吸い込んだ!

ドン!

一瞬で、体を中心に何百万キロにも及ぶ巨大な渦ができた。ありとあらゆる方向から、膨大な混沌エネルギーが彼に向かって押し寄せた。

脳と心臓にも渦ができ、あらゆる方向から混沌エネルギーを狂ったように吸い込んだ。

その渦はまるで無限の海のようで、回転し、回転し、果てしなく回転――ほんの数瞬で数百、数千倍に膨れ上がり、まだ無限に広がっていく。

このいわゆる混沌エネルギーは、オリバーが知っていた元素の力や魔法なんかより何倍も高度だった。普通の魔法使いやウィザードがその一部でも吸収したら、一瞬で爆発的に強くなって、めっちゃパワフルになる。

もちろん、普通の人間の体じゃそんな膨大なエネルギーに耐えられない。無謀に吸収したら、力に耐えきれず爆発するかも!

オリバーが今、混沌で生まれた蛇の神だからこそ、こんな風に簡単に混沌エネルギーを捕食できるんだ。

時々、最高のエネルギーを食べるのがベストじゃない――自分の限界を知らなきゃ。

ゴゴゴ!

一瞬で、オリバーの神蛇の体は混沌エネルギーに養われ、どんどん強化され、目に見えて成長していった。

もともと彼の体は実は結構デカかった――ほぼ3キロもあった――けど、アレックスたちのサイズに比べたらちっちゃく見えた。

でも今、急速に成長してる!

5キロ、10キロ……20キロ……ついに300キロに!

こんなサイズ、そりゃもう驚異的だ。元の地球じゃ、絶対的な怪物――人間に比べたらめっちゃ怖い巨大なモンスター!

でも混沌の中じゃ、ほんの一粒、スタート地点にすぎない!

そして、体だけじゃなく、魂もものすごい進歩を遂げた。

「もっと強くなる、もっと捕食する!」

オリバーは捕食に没頭した。

成長速度は最初ほど爆発的じゃなくなったが、それでも着実に強くなっていった。

時間も忘れて、ひたすら強くなるプロセスに没頭した。


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