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成功
おれはだんだんと
欲が出てきて
もっともっと
おれの名前が
世間一般に
知れ渡るように
なりたいと
思ってきた
ずっとおれは
明日の成功を
夢見てきた
それは
ずっとずっと前から
夢見てきたことだ
郵便配達の
仕事をしながら
詩や小説で
食っていけたら
どんなに良いだろうと
思っていた
実際まだまだ
成功しているとは
ほど遠い
立ち位置だが
少しずつ
右肩上がりには
なっている
おれはやっぱり
こうこなくちゃ
他のことは
ダメでも
おれには詩作がある
ギターの代わりに
ペンで敵を
やっつけるんだ
おれは女の仲間を
たくさん作って
たくさんおカネを
稼ぐんだ




