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話すこと
おれが書くモノには
ほとんど意味のなさない
モノのように
おまえが話すことも
ほとんど
意味が無いモノだ
ただ話したいから
話し
ただ書きたいから
書くんだ
そう言う意味でも
おまえとおれには
共通点が
あることを
改めて
思い知らされた
おまえは
一度話し出すと
洪水のように
止まらなくなる
おれはおまえの
話を
遠くから
聞きながら
話している
内容が
ほとんど分からずに
右から左へと
言葉が流れていく
女は男に
見られれば
見られるほど
キレイになると言うが
おれはおまえの顔を
毎日見つめていると
日に日にキレイに
なっていった
おまえは本当に
キレイな女だった
おまえの言うことも
おれが書くモノも
ほとんど意味が無い
それだけだ




