星が瞬いている
星が一つ、瞬いた。
家の電話が着信を告げ、遠く離れて暮らす親子を繋いだ。
星が一つ、瞬いた。
携帯電話が繋がり、友人と無邪気なおしゃべりに花が咲く。
星が一つ、瞬いた。
インターフォンが鳴り、恋人からの贈り物が届けられる。
星は瞬いている。
昼間の日射しの眩しいときも、遠い遠い宇宙から。
星は瞬いている。
夜更けの分厚い雲の、その先で。
太古の昔から人は夜空を見上げて、星に祈りを捧げてきた。
人々は太陽を愛し、月を愛し、星を愛した。
洞窟や岩壁に、画用紙やキャンバスにその姿を描いた。
きっと星たちも、太古の昔から変わらず、私たちを見守り続けている。
星は瞬きながら、光を放ち続けながら、私たちを見守っている。