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覚醒

蒼銀のオーラを散らして天衣無縫でデスアルテマ を揺さぶる。

「凍れ」

 無慈悲に囁くその言葉によりオーラの一部が絶対零度となりて凍り活動の一部を止める。大剣を固定し剣で切る。そのままデニュニルを投げ右手を解放し大斧を掴む。

「ブレイク」

 魔王決戦時にも使った根源魔法ブレイク

 それが一瞬にして分子化合を限界までに分解して無害化する。そのままデスアルテマを照準に添える。

「エーテルバレット」

 黄金色の弾丸が霊体を駆け抜ける。が

『貴様先ほどから何をしている?そんな児戯なんぞ痛くも痒くも無いわ』

 当然だ。エーテルはただの物質。ミスルリでされ傷つけれない相手には意味がない。だからこそ意味があるのだが。

「通れマナ」

 全身から一気にマナを放出して淡々と告げる。その瞬間にマナがエーテルの剣筋を全て例外なく循環し始める。

 エーテル

 俺の神殺しの切り札の一つ。それにして俺の知る限り俺以外に誰も使えない専用兵器。魔法と魔術と聖気術・邪法・闘気術・霊法に神の理術などを組み合わせて創り上げた新概念である。神一柱殺すのに新概念創るとは思ってい見なかったが。


 気を取り直してエーテルの説明だ。

 エーテルはマナとの親和性が高くまるで磁石の様にくっつくのだ。だからマナを制圧している必要があるので使いづらいという次元ではない。使えないのだ。誰も。

 そしてマナ。これはレイスや怨念みたいな非実体的な奴にはあるだけでダメージを与えるのだ。

 ここまで引っ張っておいてなんだがエーテルとマナは錬成することでそれぞれ物資となりダメージを与えられる。パラ・〜〜〜エクスカリバーは全てマナで構成されている。


 再現魔法

 全てをマナで構成することで劣化版だがありとあらゆる武器を創り出すチートスキルの中のチート。というか本来の意味であるズルだし。もはや魔法という概念を超えているのだ。


 最後にグロウ。神殺しにして全てを食らう短剣。支配者の剣であるエクスカリバーをその中に食らっているだけあって破壊力は問答無用で世界最強。


 それらが龍を模す杖と全てを薙ぎ払う槍と組み合わさると如何なるか?そこに勇者パーティーの力を一人で出せる化け物がいるとしたら?そしてそんな化け物がステータスの限界を超えて力を引き出せるとしたら?


「単純な話だろ?」

 蒼銀のオーラの輝きが増す。霊装の輝きも更に増す。そういえば霊装もある程度チートだよな。そう考えるとスゥと黒き片刃の剣が出現する。

「デニュニル 主神王座フリズヴレイブ

 その瞬間、杖は縮尺され片眼鏡になり俺の左目に収まる。その瞬間に狙いをつけられる。

「視覚同調・・・やれアイ」

 マナを散布しエーテルが切り刻んだ後を捕縛する。そして片刃の剣が俺の左腕に分解されながら纏わりつく。右手を伸ばし彼女を抱き寄せる。聖気譲渡

「解放しろ 流転の聖女」

 今まで視ることでアイの特性がなんとなく判明した。彼女は常に変化をし続ける術との相性が良い。となると可能性として流転が大きい。そして意外なことだが〜〜〜の〇〇◯の〜〜〜は思い込みで変化することもある。あっ勇者・魔王は例外。あれは魂単位に刻まれているから。

「はい・・・開」

 神薙の刃で丸を描く。それだけで聖気が圧縮される。治と流転が共鳴し合い増幅する。マナの楔から逃げれないデスアルテマ は抵抗を捨てる。

「砲」

 その慈悲なき命が彼女の神薙から放たれる。一条の光は矢の如く死を穿つ。

『グゥ・・。消えろ愚かな子ら ジャッジメント・ブラスト』

「《光の障壁よ》」

 予測していた攻撃を魔術で防ぐ。さらに

「喰らえ グロウ」

 突き出した漆黒の刃が死を超越した存在を狩り取る。わずかな動作ながらも神と支配者を喰っている短剣は一緒に添えられた彼女の意思を汲み取り終わらせる。



【RUBMOB デスアルテマ の撃退を確認】

【対象者に撃退報酬を配布しました】




「撃退か」

「討伐ではないそうですね・・・」

 俺のつぶやきにアイが反応する。・・・あれなんで俺アイを抱き寄せている?

「それより神薙獲得おめでとう」

 なんでもないはずだ。彼女の頭を撫でながらそう考える。

「うんありがとう・・・」

 少しハニカミながら答えるアイ。なんか最近デレが多すぎません?可愛いからいいけど。

「にしても・・・まだ300は無理か」

 称号を有効化した際には250%までブースト出来そうだったがまだそれでも本来の俺に比べるとゴミ以下だ。あんな奴箒の棒で消滅可能だ。アイが90近くでティアが80前半そしてミィーナが70後半。彼女らは元々力の扱いに長けていたが他のプレイヤーは違う。

「気にした方が負けだな・・・。アイ?」

「なんでしょうか?」

 気にする必要はない。それに9月からはかなり近くに居れるしな。でもなんで

「なんかお疲れですか?」

「いえ大丈夫ですよ」

 その割には随分と俺に寄りかかっていません?というか二の腕に押し付けているよね?


 はぁ気にしたら負けか・・・。

 気を取り直して撃退報酬の確認でもしますかね。

【撃退報酬 白銀装 選択制スキルブック×3 20MG etc】

【全能力2段階UP】

【称号 死を超えるもの 不撓不屈】


 ほう白銀装か・・・。

「リョーさんこれは?」

 直径50cmほどの純ミスルリ製の球体を取り出し聞いてくる。

「白銀装ね・・・霊魂と同じだ。所有者に参照して武器を生み出す」

 そしてこれを手に入れた瞬間分かった。

「いるんだろ?一也いやラーアか?」

「ご名答。そしてそちらは桜井家のご令嬢だね」

 物陰から出てきたのは剣の勇者浜井一也。このAWO開発者にして浜井一也としての限界を極めて剣神へと至った人物。

 その言葉にアイがしがみついてきたのが分かった。そんな彼女を庇うように立つ。

「そうだ。というか固有脳波は控えているから知っているくせに」

「まあね。でも旦那様から聞くのは一番理解できるからね」

「いつも通りだな・・・で何故コレを?」

 白銀装と霊魂を取り出して問う。答えはひとつしかないが俺も本人の口から聞いておきたい。

「何を?知っている道を歩めばいいさ愚者」

 愚者その意味を知る人間は全22名。いずれも虚空戦争関係者だしそのうち2人は死んでいる。それに一人はさくら。そしてもう一人は俺。18人のうちの誰かが・・・いや全知全能のかの魔書があるのなら関係ない。

「今回は別に殺し合いをしにきたのではない。例の決闘だ」

「お前な・・・。でどの程度?」

「40以下」

「なら教える必要なし。努力不足を突きつけろ」

 せめて60は欲しい。そうでないとこのAWOではだいぶ辛いはずだ。

「でもね・・・いくつか出資者の馬鹿息子がいてね・・・」

「情報を出せ暗殺する」

 正確には消失だ。魂そのものの存在を俺が許すわけない。俺の侮辱だけでなくトッププレイヤー全員に向けた発言は無視できない。

「だから君にはさっきくらいの出力を頼むよ。そして土曜日の1300から。全世界同時配信だ」

「なるほどつまりは」

 神へと挑む準備をしろ

「そういうことだ。じゃあコレでお暇するよ」

 まるで散歩をするかのように自分の庭を歩くラーア。するとある地点で振り返り告げる。

「そうそうウェデイング・フェアリー編めるんじゃない?」

「えっ・・・」

 その日一番の衝撃がきた。


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