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PT部門 決勝戦

 そして試合は流れ決勝戦。

『決勝戦はここまでミィーナちゃんの細剣という新戦略により対策を一つも取らせずに快勝を続けて来た恋歌の魔道騎士。対するは超正統派のエドウィード率いる自由騎士。』

『勝率の面では自由騎士の方が高い。がそれは中衛としてミィーナが動けると大分違うからな。それに3対4でその上でお互いに同じ事務所のプロゲーマー。それ故に互いの手札を見尽くしている。だから新しいミィーナの前衛という斬新過ぎる新しい札。それをどう展開するかが恋歌の魔道騎士の新しい札を使うか。俺はそこがターニングポイントだと見る。』

 これは事実。俺は鍛冶師として全員に同じだけの力を注いで装備を作っている。それは異世界グルカルトの聖魔鍛冶師や刀鍛冶師や魔道具師など世界最高の師匠の元で経験を積み魔道回路・魔法文字付与・通常の追加効果と現状3種類の追加効果が可能だが俺はともかく他の人間には相性が存在する。・・・・はずだがこの7名なんと俺同様に全てに適性がある。それにより高度な素材を使っている。だから装備品自体の素の効果もとても高い。ダマスカス・オリハルコン・ミスルリなど高位金属には共通してクセがある。それはゲームにより微妙に異なるが性質の方は変わらないので俺にとっては加工が楽だった。


 そんな裏話はともかく。

『と言う事はミィーナちゃんの細剣をどう攻略するかが鍵になると。』

『だな。でもそれは恋歌の魔道騎士が気にする事だろう。』

 確かにミィーナが細剣を使うと言うイレギュラーを如何対処するかもあるが恋歌の魔道騎士としては

『そのエースを如何使うか?そしていつ使うかが恋歌の魔道騎士としての課題だろう。強大過ぎる力は自分の身をも滅ぼす。力に使われるか力をモノにして使いこなすか多分まだ力に使われている。』

 俺自身もあの時まで力に使われていた。でも・・・あの件でそれは使う側に回った。美波に立ちふさがるのは強大過ぎる壁だろう。でもそれはいつかは立ちふさがる壁。今回の襲来が早くそして大きく堅い壁。

『えっ・・・。』

『さてと両者の準備は終わったようだ。開始5秒前』

『4』

『3』

『2』

『1 バトルスタート!!』




 いよいよ決勝戦。兄さんは約束を果たした。そして今度は私たちがやる番。

「アイ・ティア行くよ!!」

 私は細剣を構えてアイが本来いる前に出る。

 大勢に見られてとても緊張する。アイはいつもこのような状態で戦っていたのかと思うと敵対関係のエドウィードさんたちがとても大きく強く見える。怖い。出来る事なら逃げ出したけど私が細剣を構えたことで兄さんが無慈悲にもカウントを始める。そして


『バトルスタート』


 その言葉が紡がれた。


 私は地面を強く蹴って相手に跳びかかる。細剣を胸元で構えてアーツを使わずに否使う事を意識せずにそのままエドウィードさんに跳びかかる。狙うは防具に保護されていない首元。人間の急所の一つを剣先で突く。それだけに集中させてタイミングを見極める。

「ソニックピアス」

 光りを纏い風と成りて、私はその突きを放つ。そしてそのままエドウィードさんを抜いて・・・。

「読んでたぜ、ミィーナ!!―――爆砕」

 読まれていた。今まで絶対的に通っていたこの攻撃が・・・。

「とでも思った?―――カバームーブ」

 私の回避スキルの一つカバームーブそれが発動し斧が爆ぜる前に私はアイの元へと退散する。そして今度はアイが前に出る。

「無よ 集束し 我が前に道を切り開け」

 その間に魔術を紡いでいたティアの集束魔力光線が通る。

「「魔弾よ」」

 私とアイが同時に唱えた魔術もそれに追尾していく。そしてそれは追い越し地面に落下し砂埃を上げる。それに命中したのは女性陣のみ。だけどその程度しか無いとは最初から予測していた。アイとのアイコンタクトで打ち合わせ道理に私はエドウィードさんにアイはジャックさんに向かう。



「へぇ~ミィーナちゃんがこっちかぁ~。なら楽だね。」

 そうエドウィードさんは言いつつ剣を二本構える。

 それは数少ない物理のみで構成される剣特化のダメージディーラー用の最上位スキル。私の細剣だけでは頼りに成らない。幾ら兄さんの謹製で飾りも少ない耐久度に富んでいるとはいえ相手もソレは同じ。左手でメニューを操作しながらエドウィードさんを攻め立てる。

 私が突き引くタイミングでエドウィードさんは剣を振る。明らかに耐久度による破壊を狙ってきている。私も魔力を剣に流し込むことで耐久度の消耗を抑えているが元が低い細剣ではとここで操作が完了する。そして新たに現れた杖を握り力強く振る。魔力が込められて私の意志ともにその杖は変形して杖の形状に成る。

「っ!!仕込み剣だと!!」

 そう私も最初聞いたときは驚いた。何らかの形状変形のある武器は総じて耐久度が引く。なので、細剣に何かしらの仕込みをする人は今まではいなかった。杖に細剣に似た刺突武器を仕込んでる人は少なくはない。それでも普通の5%は落ちる。でもこれは錬成武器。魔道が如何のこうの言っていたけど本来そのレベルの効果を付与はされていないから関係はない。

「――紫電突」


 彼女は知らない。その細剣二つともがとてつもない兵器である事を。


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